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第204話:乾杯!

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「シーザーとの諍いで寄付は減り訪れる方も減る一方です。にも関わらず貴族の方々は我々から巻き上げた税金で豪華な馬車に乗り服を飾り付けているのです。時勢は悪い方向へ進んでいます。」

「信心は何処へ?信仰は何処へ行ったというのでしょう?そして信者は何処に?・・・しかし、神に背を向ける隣人を惜しんでも仕方ありません。」

「今日来て下さった方々を讃えましょう。信仰の喜びを分かち合いましょう。では共に女神様に祈り世界の恵まれない人々が救われる事を祈りましょう...」

エレンダにある大聖堂で説教を聞いた後――エレンダの貧民への炊き出しを終え俺はベルナッへ上王の前でエリク王太子の借用書を暖炉にべるとエレンダ王国を後にした...※余談だがベルナッへ上王は借用書が焼き払われた事に安堵した様子だった所を見るに、よほど金がなかったのだろう...

エレンダでは良い出会いもあった。
セネリオ王子・・・なんて良い人だったんだろうか。世の中には童女メイドが高級メロンを食べただけで、その雇い主を鞭打ちする酷い君主の娘もいるのに...
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・・・!! もちろんロナフェミア第二皇女殿下の事ではない!!―身震い―(分からせられてしまった悲しい主人公...)
忠実な家臣であるサナイめは一切――そのような無礼な事は思っておりません!
そんな無礼な事を想像した無礼な事を思った奴は全員、鞭打ちだ!!!
ロナ様、万歳!!

まあ――そんな冗談は置いて本題に入ると...
どうやら王立図書館で見つけた文献によると女神アリアを擁するエルフの国 ルクルサ神権国では1日で大木が生えたり、貴重なエネルギー資源である魔石が湯水のように生まれ収穫できるなどの様々な奇跡が目撃されているらしい。

(そんな奇跡が次々に起こる国なのであれば――きっと元の世界に帰還できる手段も存在するかも知れない...)

そのように考えた俺はルクルサ神権国へと向かう事を決めた訳だが...

「へい!兄ちゃん、ご注文ハチミツ酒お待ち!」
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(・・・このカップとして使われている頭蓋骨は一体――どこの誰の頭だったろうか? 一刻も早く、この国から逃げ出してしたい...)


陽気な様子で頭蓋骨カップを使って酒盛りをするエレンダの人達を見て(野蛮すぎ!)と恐怖するアユムなのであった。
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