クラス転移したけど能力が低いのでリセマラされる前にバックレる

第191話:ひよりちゃんかぁ～

時は少し遡り・・・アユムがラルカ公爵の所を訪問していた――その頃．．．

＊＊＊

「こ、困ります！いくら貴族の方でも・・・」

館に3人の小貴族が――やって来ていた。
いずれも柄の悪い人相の悪い貴族で突然、『ケルダン伯に会わせろ！』と押しかけて来たのだ！

いくらアポイントメントを取っていないと言え相手は貴族．．．
屋敷の守衛達もズカズカと入ってくる小貴族達を止める術はない．．．

「なんだ！ケルダン伯の屋敷では客に対して持て成しもしないのか？！」

「子爵閣下の言う通りです！　我々は、ここケルダンで開発された農作物のせいで被害を受けたにも関わらず――こうして自ら赴いたのですよ！なんて無礼な！」

制止する警備兵達に対し醜く肥え太った貴族の男が大声で威圧するように抗議すると、それに呼応するかのように恐らく本人はオシャレだと思っているのだろう・・・白粉で顔を白く塗ったピエロのようなダサい細身の男も抗議の声を挙げながら趣味の悪い足先が細く尖った緑色の靴音をさせながら入ってきた。

ズカズカと入っていくのに続き、いかにも人相の悪い中背中肉の貴族の格好をした男も続いて屋敷へと入っていく．．．

彼らは勝手に領主の部屋に据え置かれている接客用のソファーに横行な態度で座ると何事かと顔を出したアユムのクラスメイトの女子達に目を付け『おい！そこの変わった女どもコッチへ来い！』と強引に彼女らに命令した！

もちろんクラスメイトの女子達は貴族の男達の命令を拒否したが――その貴族達は『なんだとꐦ　ワシらは貴族だぞ！』『そうだ！従わなければ痛い目を見せるぞ！小娘共がꐦ』と逆上すると半ば脅す形で彼女らを強引に応接室へと来させる事に成功する

クラスメイトの女子達の恐怖した顔に気を良くした彼らの要求は更にエスカレートしていく！！

＊＊＊

「嫌です！」「お、お願いです！自分の部屋に帰らせて下さい！」「ち、近付かないで！」

（真井くん・・・早く帰って来て．．．）

他の女子達が言葉で抵抗を示しているが、気の弱い日和ひよりは内心でアユムに助けを求めるのが精一杯だ！

「さて、どんな過激な要求をしてやろうか．．．」

この世界では珍しいエキゾチックな東洋の若い女と言う事もあって小貴族の男達は日和たちに隣に座るように恫喝すると下卑た笑みを浮かべながら彼女らの身体を、いやらしい手つきで――こねくり回すように撫で始める！

いやらしい笑みを浮かべながら卑猥な手つきで太ももをなで回してくる醜く肥え太った貴族の男に対し日和は勇気を出して『や、やめて下さい．．．』と、か細い声で抗議し腕を払いのけたが醜く太った貴族の男は．．．

「ゲッへっへっ・・・きみ可愛いね～。お名前は、なんて言うのかなぁ～？」と訪ねてきた。答えなければ――もっと酷い目に遭わされそうなので日和は恐る恐る――『日和です．．．』と、怯えながらも自身の名前を答えた。

すると醜く肥え太った貴族の男は「ウェへっへっ！　　ひよりちゃんかぁ～」と言い．．．

「おじさんはね――ここのどこぞの馬の背とも分からない成り上がり者の若造のせいで損害を被ったんだよ――代わりに君に補填して貰おうかな～　な～に　少～し我慢してくれれば君には、いっぱいお小遣いをあげよう．．．」

と気持ちの悪い提案し再び日和の太ももを、いやらしい手つきで撫で回し始めると興奮した手つきでパンツ越しに彼女の秘部にまで手を伸ばしてきたではないか！！

男は醜く肥え太っている事もあり息をする度にヒュゴォーと言う音を発していたが、その息が――こんなにもヘドロのような臭いだとは日和も考えていなかった！

（いやぁ！息がこんな臭いなんて・・・この人ほんとに同じ人間なの．．．）

「いやぁ・・・や、やめて．．．」とか細い声で嫌がり抵抗する日和に対しイボでブツブツだらけの――えずく匂いを放つ、はち切れんばかりの化身を露出し．．．

「さて――まずはワシのモノを、その手で可愛がって貰おうか．．．」

とゲス声で彼女に迫ってきた！！！当然ひよりは――

（いやぁ！汚い！・・・変な病気でも持っての？　このおじさん．．．病気になっちゃう・・・）と内心で悲鳴を上げ．．．

「そ、そんな！・・・そんなブツブツのイボだらけのモノ・・・む、無理です！お願いです・・・ゆ、許して下さい．．．」

と涙ぐみながら止めるよう懇願したが醜く肥え太った貴族の男は、そんな日和の反応を楽しむように．．．

「イケないなぁ～　お金と言うモノは苦しい思いをしないと得られないモノなんだよ　ほら？その可愛いお手々で、しっかり握って扱しごくんだ――ついでにワシのモノを、その可愛いお口で可愛がって貰おうか・・・」

と要求を撤回する事もなく――むせ返りそうな悪臭を放つチ○ポ押し付け付けようと日和に迫る！！

「ぃ...ぃや...」

一方、他の小貴族の男達も――あくまで表向きは和姦の体であるという事を装う為にクラスメイトの女子達に金額を提示して来ているようだ．．．

「そ、そんな・・・わたしたち！お金なんていりません！」

「そうです！お願いです・・・自分のお部屋に返して下さい！」

「いけません・・・イケませんね～　これは。まったく！　最近の若い人は我慢と言うモノをご存じないようで・・・」

「ええ、そうですね～　ここは我らが世の中の厳しさと言うモノを教えて差し上げないと・・・」

と――冗談なら、たちの悪い冗談を・・・素で言っているのであれば頭のおかしい事を身勝手な主張をニヤついた顔で彼女らに性的な接待をするように迫っている！！

「グヘっへっへっ！選ばれし高貴な身分である我々の優秀な子種を恵んでやろうというのだ！嫌がるなど無礼千万であるぞ！！」

そうして小貴族の男達と醜く肥え太った貴族の男が無理やり日和達に金貨とチ○ポを握ぎらせようとしていた、その時。

「旦那さま！コチラです！」

部屋の外で使用人と衛兵の声がすると同時に天からの助けの如く部屋の扉が開くとアユムが現れ『さて・・・私に何か御用向きがあると聞き及びましたが？』とナイスタイミングで入室してきた

＊＊＊

予想よりも早く帰ってきたアユムの登場に小貴族達は不快な表情になっていくのが見て取れた。

小貴族達はチィ！と口を鳴らすとクラスメイトの女子達はスッカリ怯えきった表情で『サナイくん！！』とアユムに駆け寄ってくると盾にするように背後へと急いで隠れる。

小貴族達は――ふてぶてしくも『これは、これは・・・サナイ特別名誉伯閣下。お待ちしておりましたよ？私たちは貴殿の領で開発された農作物によって生じた損害について《ワザワザ》赴いてあげた次第です』

彼らの態度を見る限り・・・どうやらアユムは流民出身である事と特別名誉伯という周知されていない称号を賜ったせいで彼らから低く見られていて．．．

それに加え――名目上は彼らより序列の高い上級貴族のハズだがアユム自身が彼らに優しい対応をした事が仇となり彼らはアユムが自分達に謙へりくだっていると勘違いしているらしい・・・そのせいか．．．

「まあ、ワシらも強欲な悪魔じゃない・・・その背後にいる女どもをコチラに寄越して接待させるのであれば賠償金の件についても考えてやらなくないぞ．．．」

アユムの背後に隠れた日和たちに性接待をするように悪魔が囁くが如く――要求してくる始末だ

元桐谷拓哉の取り巻き女子達が売られた事実や・・・普段、他人にペコペコと諂うアユムの情けない姿勢が一瞬――彼女らの脳裏に過ぎる！！！

（う、売られる・・・！！！）

彼女らの脳裏に不安が過ぎった刹那――




「はあ"あ"あ"あ"あ"ーーーーꐦ　お断り申しあげまーーーすꐦ　大体、同郷の人間まで売るようになったら、いよいよ俺も人間として終わりだꐦ　それに彼女ら売ったら何か自分のルーツや思い出まで売るようで大変！気持ちが悪いꐦ」

あまりの過剰な要求に――いつも他人に阿おもねっている、さすがのアユムもキレた！！

「そもそもꐦ　女を売るほど困ってないꐦ　コチラに原因が無いにも関わらず、そちらが無理やり原因を――でっち上げたんだろうーーーꐦ　謝罪と賠償を要求されるような覚えは一切ありましぇーーーんん"ん"ꐦ」

アユムの予想外の反抗は小貴族たちにとっても予想外だったようで．．．

「な、なんだとꐦ我々の寛大な申し出を断ると言うのかꐦ」

「話にならんꐦ」「必ず後悔する事になりますよ．．．」

・・・と逆ギレすると捨て台詞を吐いて怒って帰っていった！！！ちなみに．．．

小貴族達が部屋を後にした後、クラスメイトの女子達が直ぐに駆け寄って来て「真井君！」「私たちは信じてたよ！」と調子の良い事を言われ（それぜって絶対ー嘘やろ．．．コイツら）と思ったのも束の間．．．

『本当に真井君が予想より早く帰って来てくれて良かったよ・・・』と早く帰って来れた事を指摘されると――まさか、まだ女遊びをしたいのにエリアナ嬢と結婚させられるのが嫌で早く帰って来たとは口が裂けても言えず．．．

「そ、そうだろ！直感で君たちの身に危険が迫っていると感じて急いで帰ってきたんだ！！」と大嘘を吐いたのは内緒である！

嘘つきなアユムなのでした・・・続く．．．