189 / 237
第189話:幸せな勘違いと改心
しおりを挟む
廊下でササミが何やら騒いでいる...
何事かと思いアユムが首を突っ込むと、どうやら彼女の親が勝手に弟妹の為に貯めていた口座の金を酒や麻薬に使い込んだらしいのだ
「それは・・・なんて可哀想に!」
ササミと、その弟妹があまりにも哀れに感じたアユムは『使い込まれた金額を言ってごらん』と言うとササミの述べた通り金貨1枚と銀貨15枚をポケットマネーから渡してやる
当然――ササミはアユムの好意にエラく喜ぶと礼を言い去っていった...
その使い込まれたという金が以前――秘密の通路を使って備品を盗み出して売った金だとアユム知る事は今後もないだろう
***
領主様が――つい最近ササミに優しいのです...
ササミが勝手にココアの所へ持って言ってメロンを盗み食いしたのを庇ってくれたり
館から盗み出したモノを売り払って作ったお金をパパとママに使い込まれて泣いていたら同額のお金をくれたりしたのです...
・
・
・
・
・・・(☉。☉)ハッ! もしかして・・・領主様は良い人なのですか?!
・・・だとしたら今まで誤解していた!!
ササミは今まで貴族なんか自分達を虫ケラなどとしか思っていない碌な奴しかいないと思っていたが――もし自分が鞭で打たれていたら生きていなかっただろうと周りの大人達も言っていたし!
いくらアユムが忙しく一回きりだったとは言え、いくつか無くなっていた物に気づかないハズがない!
もしかして今回、自身の懐からお金をくれたのも自分や兄弟姉妹の身を案じてではないか?!
「領主様・・・ササミが悪かったのです...」
これから少しづつで良いから領主様にも優しくしてあげようと思ったササミなのであった
***
それからと言うモノ・・・
「領主様!疲れてないですか?ササミが肩を揉んであげても良いです!」
なんだか・・ササミが――つい最近、俺に優しくなった気がする?!
いや?良いことだし素直に嬉しいんだが・・・何か悪いもんでも食ったのか?だとすれば心配だ...
つい最近も厨房を任せているヴァーニャから食材を保存している冷凍室から胡椒や希少な部位の肉が無くなったと言うので以前――事故で自分が引っかかって大変な思いをした防犯グッズであるボール型ワイヤートラップをしかけたら犬ほどの大きさがある凶悪な顔をしたネズミやゴキが掛かったので、それ以来――戦々恐々としている
スラム出身で何でも食おうとするササミの事だ・・・(あっ!よく肥えた旨そうな虫なのです!)っと変な虫を摘まみ食いしていても不思議では無い!
スカイランナーのアルマと初めて会った際も『Σ(o'д'o)ハッ!! そのおねぇーちゃん、鳥さんの羽が生えているのです!このおねぇーちゃんは食べられるのですかー?!( º﹃º )ジュルリ♪』と言い放ちアルマを怯えさせていた事は記憶に新しい...
(いずれにしても変なモノを口に入れないようにササミには指導しなければ・・・)
恐らくアユムが冷凍室の食材が無くなったのはササミ仕業だと知る事は今後もないであろう...
何事かと思いアユムが首を突っ込むと、どうやら彼女の親が勝手に弟妹の為に貯めていた口座の金を酒や麻薬に使い込んだらしいのだ
「それは・・・なんて可哀想に!」
ササミと、その弟妹があまりにも哀れに感じたアユムは『使い込まれた金額を言ってごらん』と言うとササミの述べた通り金貨1枚と銀貨15枚をポケットマネーから渡してやる
当然――ササミはアユムの好意にエラく喜ぶと礼を言い去っていった...
その使い込まれたという金が以前――秘密の通路を使って備品を盗み出して売った金だとアユム知る事は今後もないだろう
***
領主様が――つい最近ササミに優しいのです...
ササミが勝手にココアの所へ持って言ってメロンを盗み食いしたのを庇ってくれたり
館から盗み出したモノを売り払って作ったお金をパパとママに使い込まれて泣いていたら同額のお金をくれたりしたのです...
・
・
・
・
・・・(☉。☉)ハッ! もしかして・・・領主様は良い人なのですか?!
・・・だとしたら今まで誤解していた!!
ササミは今まで貴族なんか自分達を虫ケラなどとしか思っていない碌な奴しかいないと思っていたが――もし自分が鞭で打たれていたら生きていなかっただろうと周りの大人達も言っていたし!
いくらアユムが忙しく一回きりだったとは言え、いくつか無くなっていた物に気づかないハズがない!
もしかして今回、自身の懐からお金をくれたのも自分や兄弟姉妹の身を案じてではないか?!
「領主様・・・ササミが悪かったのです...」
これから少しづつで良いから領主様にも優しくしてあげようと思ったササミなのであった
***
それからと言うモノ・・・
「領主様!疲れてないですか?ササミが肩を揉んであげても良いです!」
なんだか・・ササミが――つい最近、俺に優しくなった気がする?!
いや?良いことだし素直に嬉しいんだが・・・何か悪いもんでも食ったのか?だとすれば心配だ...
つい最近も厨房を任せているヴァーニャから食材を保存している冷凍室から胡椒や希少な部位の肉が無くなったと言うので以前――事故で自分が引っかかって大変な思いをした防犯グッズであるボール型ワイヤートラップをしかけたら犬ほどの大きさがある凶悪な顔をしたネズミやゴキが掛かったので、それ以来――戦々恐々としている
スラム出身で何でも食おうとするササミの事だ・・・(あっ!よく肥えた旨そうな虫なのです!)っと変な虫を摘まみ食いしていても不思議では無い!
スカイランナーのアルマと初めて会った際も『Σ(o'д'o)ハッ!! そのおねぇーちゃん、鳥さんの羽が生えているのです!このおねぇーちゃんは食べられるのですかー?!( º﹃º )ジュルリ♪』と言い放ちアルマを怯えさせていた事は記憶に新しい...
(いずれにしても変なモノを口に入れないようにササミには指導しなければ・・・)
恐らくアユムが冷凍室の食材が無くなったのはササミ仕業だと知る事は今後もないであろう...
10
お気に入りに追加
542
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる