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第183話:ササミの日常
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午前中の仕事が終わって一段落したので昼食を食べてから執務室に戻ると机の上に賞状が置いてあった・・・なんだコレは?
『領主様へ 領主様は――いつもササミを虐めるので極悪人に認定してやるのです♪』
な、なんて人聞きの悪い!!!こんなに優しい俺が、いつ童女を虐めたと言うんだ?!!
確かに――いつも悪さをするササミを怒って頭頂部に、げんこつを落としたり頬にビンタを見舞うなどの体罰を加えた事はあるが・・・極悪人と言うほどでもないだろう?!!
大変ムカついたのでササミから貰った賞状は...
ビリ、ビリビリ!!っと細切れになるまで破り捨てておいてやった!!!
すると――もしも暗殺者や暴徒化した領民に襲撃された際に逃げれるようにと設置した...
壁掛けの蝋燭台を引くと現れる秘密の扉の壁越しに『可愛いササミからの賞状を破り捨てるなんて!!な、な、なんてヒドい事をするですか?!!領主様は本物の畜生なのですぅー!!』っとササミの声が聞こえたではないか?!!
驚いて声のした方を見ると部屋の様子をコッソリ覗き見たい時ように巧妙に作らせた絵画《かいが》の絵の目が動いた!どうやら賞状を送られた俺の反応を楽しもうとしていたササミが自身の送った賞状を破り捨てられる所を覗き見ていたようだ!!!
(ファ?!!領主の俺しか知らないハズの秘密の扉と通路がササミにバレとるやんけぇ?!!)
子どものメイドが知っているなんて!もはや!コレでは秘密の扉ではない!!
まったく!どうなってんだ?!!この館の安全保障策は💢
『まったく💢使えたもんじゃないよ💢』とプリプリ怒りながらササミの後を追う
↑ガバガバの秘密の通路と扉を設置させた張本人!!
しかし追うのが遅かったのか?自身に逃げる際に迷路のような作りしてある事も災いして、あっさりササミに撒かれたマヌケなアユムなのであった...
***
一方、無事アユムを撒いたササミはと言うと...
(領主様・・・許せねぇですー💢)っと秘密の通路を使ってヴァーニャが管理を任されている食材管理室に勝手に入り――この世界では、まだ高価な蜂蜜や砂糖。
自分のような身分では、滅多に食べられない塩漬け胡椒肉などを麻袋ごと持ち去ろうとしていた...
「フフフ・・・領主様!思い知るといいのです!」
***
ササミは、そのまま領主の館から抜け出し旧スラム街まで行くとスラム街育ちと言う事もあって手慣れた様子でアユムの差し向けた治安維持組織の摘発を逃れた顔馴染みの闇市商人に高価な蜂蜜や砂糖、胡椒を売却していく...
つい最近までは――よく町ぐるみでリヴォニアに忍び込んで取ってきた盗品を、こうやって取引していた・・・言うなれば生きる知恵と言う奴である!
臨時の収入が入ると実家へ行き家の外まで弟と妹達を呼び出すとくすねてきた塩漬け胡椒肉と金を渡す...
「わぁー!ありがとう!おねえちゃん!」
「しっー!パパとママに見つかったら酒代と麻薬代に消えるのです💢ちゃんと隠しておくでのすよぉ💢」
「はーい(小声!)」
余った金で――つい最近ちまたで人気を博しているというラムネ四本買いを買い一本飲むと、そのまま領主のアユムから割り当てられている部屋へと帰宅した
「ささみおねぇーちゃん!領主様がササミおねぇーちゃんのことを怒ってたのれす!」
同室に住んでいるココアから――そのような報告を受けたがササミは特に気にする事もなくお土産のラムネを二本渡すと...
ココアは「はっ?!ありがとうなのれす!ささみおねぇーちゃん!」と早速一本開けて飲み始めた。
「明日には、きっと領主様も忘れているのです」
実際――いろいろな業務を抱えて忙しいアユムがササミと叱る事など滅多にない
また3日ほど経ったら、たまたま見つけた秘密の通路を使って何か館の備品を盗もう
そう考えながら床につくササミなのでした...続く
『領主様へ 領主様は――いつもササミを虐めるので極悪人に認定してやるのです♪』
な、なんて人聞きの悪い!!!こんなに優しい俺が、いつ童女を虐めたと言うんだ?!!
確かに――いつも悪さをするササミを怒って頭頂部に、げんこつを落としたり頬にビンタを見舞うなどの体罰を加えた事はあるが・・・極悪人と言うほどでもないだろう?!!
大変ムカついたのでササミから貰った賞状は...
ビリ、ビリビリ!!っと細切れになるまで破り捨てておいてやった!!!
すると――もしも暗殺者や暴徒化した領民に襲撃された際に逃げれるようにと設置した...
壁掛けの蝋燭台を引くと現れる秘密の扉の壁越しに『可愛いササミからの賞状を破り捨てるなんて!!な、な、なんてヒドい事をするですか?!!領主様は本物の畜生なのですぅー!!』っとササミの声が聞こえたではないか?!!
驚いて声のした方を見ると部屋の様子をコッソリ覗き見たい時ように巧妙に作らせた絵画《かいが》の絵の目が動いた!どうやら賞状を送られた俺の反応を楽しもうとしていたササミが自身の送った賞状を破り捨てられる所を覗き見ていたようだ!!!
(ファ?!!領主の俺しか知らないハズの秘密の扉と通路がササミにバレとるやんけぇ?!!)
子どものメイドが知っているなんて!もはや!コレでは秘密の扉ではない!!
まったく!どうなってんだ?!!この館の安全保障策は💢
『まったく💢使えたもんじゃないよ💢』とプリプリ怒りながらササミの後を追う
↑ガバガバの秘密の通路と扉を設置させた張本人!!
しかし追うのが遅かったのか?自身に逃げる際に迷路のような作りしてある事も災いして、あっさりササミに撒かれたマヌケなアユムなのであった...
***
一方、無事アユムを撒いたササミはと言うと...
(領主様・・・許せねぇですー💢)っと秘密の通路を使ってヴァーニャが管理を任されている食材管理室に勝手に入り――この世界では、まだ高価な蜂蜜や砂糖。
自分のような身分では、滅多に食べられない塩漬け胡椒肉などを麻袋ごと持ち去ろうとしていた...
「フフフ・・・領主様!思い知るといいのです!」
***
ササミは、そのまま領主の館から抜け出し旧スラム街まで行くとスラム街育ちと言う事もあって手慣れた様子でアユムの差し向けた治安維持組織の摘発を逃れた顔馴染みの闇市商人に高価な蜂蜜や砂糖、胡椒を売却していく...
つい最近までは――よく町ぐるみでリヴォニアに忍び込んで取ってきた盗品を、こうやって取引していた・・・言うなれば生きる知恵と言う奴である!
臨時の収入が入ると実家へ行き家の外まで弟と妹達を呼び出すとくすねてきた塩漬け胡椒肉と金を渡す...
「わぁー!ありがとう!おねえちゃん!」
「しっー!パパとママに見つかったら酒代と麻薬代に消えるのです💢ちゃんと隠しておくでのすよぉ💢」
「はーい(小声!)」
余った金で――つい最近ちまたで人気を博しているというラムネ四本買いを買い一本飲むと、そのまま領主のアユムから割り当てられている部屋へと帰宅した
「ささみおねぇーちゃん!領主様がササミおねぇーちゃんのことを怒ってたのれす!」
同室に住んでいるココアから――そのような報告を受けたがササミは特に気にする事もなくお土産のラムネを二本渡すと...
ココアは「はっ?!ありがとうなのれす!ささみおねぇーちゃん!」と早速一本開けて飲み始めた。
「明日には、きっと領主様も忘れているのです」
実際――いろいろな業務を抱えて忙しいアユムがササミと叱る事など滅多にない
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