162 / 228
第162話:スカイランナー
しおりを挟む
「領主様、お仕えに参りました。」
ついに俺の所にも貴族に仕えるスカイランナーが来たという報告を受けたので部屋まで通させたが実際に――やって来たスカイランナーの彼女を見てヨルミネイトは『なんて不吉な?!』と驚愕した声をあげた!
そのスカイランナーの彼女は背中に生えている羽はカラスように真っ黒だったからだ
どうやらヨルミネイト曰く彼女のカラスのような黒い翼は凶報を運んで来そうな色という理由から嫌われているらしく...
その場に居たニニムやカルティエも黒い翼のスカイランナーを見た途端――即断で『不採用!』『近づかないで下さいまし💢』と拒否反応を示しながら...
あれはネルレイア版の防御の印なのだろうか・・・印を宙に切りながら女神アリアの名を口にして不浄を払うような動作をされる有様だ
かなり酷い扱いだし門前払いはあまりにも可哀想だったので普段カルティエやササミから酷い扱いをされている俺は人ごととは思えなかったため話しだけでも聞いてあげる事にした
話によれば彼女はアルマと言う名らしい...
どうも此度ケルダンの領主に任命された人物は流民《るみん》の身であるにも関わらず上級貴族に叙された切れ者で――しかも彼女と同じく黒髪だと言う噂を聞きつけ...
同じ黒髪の領主様なら――もしかしたら自分の黒い翼も気にせず雇用してくれるかも知れないと思い淡い期待を持って俺の元を訪れたと・・・ふむふむ。
彼女の第一印象を見た限り――俺にも、ちゃんとおべっかも使える辺り悪い人物ではなさそうだ・・・嫌、っと言うか...
俺を、なめ腐っているとしか思えない言動や態度示すカルティエやササミに比べれば随分と、まともな部類だ!
きっと黒い羽のスカイランナーが凶報を運んでくる伝承なんて偏見からくる迷信に違いないので――どうせ雇うなら、まともな人物を雇い入れよう!
「よし・・・彼女を雇おう。」
アルマには好感を持った俺は彼女を雇う事にした
当然――ヨルミネイトを始めとした面々には『絶対に彼女の容姿を基準に選びましたね?!』『一度雇ったら貴族のメンツに関わるので解雇するのは大変です!』と猛烈に反対されたが羽の色程度で未来の展望が変わるとも思えないし――
別に若い女性だから雇う訳では断じてない!!!
だいたい真の紳士である俺が女性の容姿を基準に雇い入れるなんて・・・する訳ないだろう!!まったく!人聞きの悪い事を言いやがって・・・アルマの容姿なんて採用の6割程度しか影響してないぞ!!!
もちろん無事に採用されたアルマは泣いて喜び俺に感謝した
――数日後...
「だから言ったじゃないですか💢」
いやー・・・不思議な事もあるものだ(白目)
偶然にもアルマを雇い入れた直後――人が死なない程度の不幸が重なった
具体的にはネルレイアから来た内の幹部候補生である女騎士のアリーゼが同じくネルレイアから来たケルダンの衛士長であるヴェルマが追い詰めた犯罪者との大捕物に参加しアリーゼの得意魔法である火炎魔法が勢い余って住居の一部を焼いたり...
ヨルミネイトが愛馬の白馬に乗りながら騎乗突撃の練習をしていたら馬が暴走して新築の領主の館の壁を損壊させたりして踏んだり蹴ったりの不幸が舞い込んで来ている
「フシギダナァ・・・」
「とぼけてる場合ですか💢明らかに閣下がアレを採用したせいですよ!」
「いや、人災だろう・・・まさか羽の色の違いで不幸が舞い込んで来るなんて・・・な、ないよな?!」
もしかして迷信や伝承も――なかなか馬鹿に出来ないのか?
ニニムに指摘された事で思わずアルマの黒い羽根を脳裏に浮かべるアユムであった...
ついに俺の所にも貴族に仕えるスカイランナーが来たという報告を受けたので部屋まで通させたが実際に――やって来たスカイランナーの彼女を見てヨルミネイトは『なんて不吉な?!』と驚愕した声をあげた!
そのスカイランナーの彼女は背中に生えている羽はカラスように真っ黒だったからだ
どうやらヨルミネイト曰く彼女のカラスのような黒い翼は凶報を運んで来そうな色という理由から嫌われているらしく...
その場に居たニニムやカルティエも黒い翼のスカイランナーを見た途端――即断で『不採用!』『近づかないで下さいまし💢』と拒否反応を示しながら...
あれはネルレイア版の防御の印なのだろうか・・・印を宙に切りながら女神アリアの名を口にして不浄を払うような動作をされる有様だ
かなり酷い扱いだし門前払いはあまりにも可哀想だったので普段カルティエやササミから酷い扱いをされている俺は人ごととは思えなかったため話しだけでも聞いてあげる事にした
話によれば彼女はアルマと言う名らしい...
どうも此度ケルダンの領主に任命された人物は流民《るみん》の身であるにも関わらず上級貴族に叙された切れ者で――しかも彼女と同じく黒髪だと言う噂を聞きつけ...
同じ黒髪の領主様なら――もしかしたら自分の黒い翼も気にせず雇用してくれるかも知れないと思い淡い期待を持って俺の元を訪れたと・・・ふむふむ。
彼女の第一印象を見た限り――俺にも、ちゃんとおべっかも使える辺り悪い人物ではなさそうだ・・・嫌、っと言うか...
俺を、なめ腐っているとしか思えない言動や態度示すカルティエやササミに比べれば随分と、まともな部類だ!
きっと黒い羽のスカイランナーが凶報を運んでくる伝承なんて偏見からくる迷信に違いないので――どうせ雇うなら、まともな人物を雇い入れよう!
「よし・・・彼女を雇おう。」
アルマには好感を持った俺は彼女を雇う事にした
当然――ヨルミネイトを始めとした面々には『絶対に彼女の容姿を基準に選びましたね?!』『一度雇ったら貴族のメンツに関わるので解雇するのは大変です!』と猛烈に反対されたが羽の色程度で未来の展望が変わるとも思えないし――
別に若い女性だから雇う訳では断じてない!!!
だいたい真の紳士である俺が女性の容姿を基準に雇い入れるなんて・・・する訳ないだろう!!まったく!人聞きの悪い事を言いやがって・・・アルマの容姿なんて採用の6割程度しか影響してないぞ!!!
もちろん無事に採用されたアルマは泣いて喜び俺に感謝した
――数日後...
「だから言ったじゃないですか💢」
いやー・・・不思議な事もあるものだ(白目)
偶然にもアルマを雇い入れた直後――人が死なない程度の不幸が重なった
具体的にはネルレイアから来た内の幹部候補生である女騎士のアリーゼが同じくネルレイアから来たケルダンの衛士長であるヴェルマが追い詰めた犯罪者との大捕物に参加しアリーゼの得意魔法である火炎魔法が勢い余って住居の一部を焼いたり...
ヨルミネイトが愛馬の白馬に乗りながら騎乗突撃の練習をしていたら馬が暴走して新築の領主の館の壁を損壊させたりして踏んだり蹴ったりの不幸が舞い込んで来ている
「フシギダナァ・・・」
「とぼけてる場合ですか💢明らかに閣下がアレを採用したせいですよ!」
「いや、人災だろう・・・まさか羽の色の違いで不幸が舞い込んで来るなんて・・・な、ないよな?!」
もしかして迷信や伝承も――なかなか馬鹿に出来ないのか?
ニニムに指摘された事で思わずアルマの黒い羽根を脳裏に浮かべるアユムであった...
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
539
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる