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第144話:憎たらしいカルティエ

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さてニニムの他に簿記管理が出来る人間を探していた俺は縁あって――つい先日カルティエと言う桃色髪の優秀な少女を連れてくる事に成功した。
何を隠そう――このカルティエと言う少女はネルレイア聖女国で大きく幅を効かせる大商会、創業者の孫娘さんで...

その商会が――このたびケルダンで商売を始めたいとの打診してきたので店の出店先である一等地を安い値段で貸す代わりにカルティエを雇う事が出来たのだ
綺麗な碧眼の双眸を持つカルティエはピンク色の優しい髪色も相まって、とても可憐な容姿をしている・・・だが性格には問題がある...

初印象は大切と言う事で俺が彼女の祖父に当たる創業者を褒めて褒めて褒めちぎって媚びたにも関わらず彼女は『わたくしの偉大な祖父が貴方のような品性に欠けた下劣で軽薄な方と知り合いになろうと思っているとは思えませんが?』と何故か上から目線で、いきなり蔑んできたのだ💢許せん💢言動が憎たらしい💢

俺が許すのは分別のつかない子どもまでだ💢
なので今より強大な権力を手に入れたら、それは/もう!ヒドい目に遭わせてやるから覚えておいて欲しい💢

・・・っと、小心者のアユムはカルティエ本人には言わずに内心で大反撃をすると怒りを飲み込みヨルミネイトが練兵を終えた部隊から武器や装備を受領できるように今までニニムがやっていた仕事の一部をカルティエに割り当てるのだった

ちなみに兵士達の装備はケルダンでは屠殺業が盛んっという事もあり防具の方は手に入れやすく軽い家畜の皮で作るレザーアーマーと丸盾となった

武器の方はヴァレントのテコ入れによって溶鉱炉が出来た事で一定数の鉄を確保出来るようになったとは言え――まだ圧倒的に鉄が足りないので武器の製造工程を簡略化して簡素化した・・・効率を重視した作りとなっている

無論――この官製の装備には不安は残るが農民あがりの兵士達にとって装備を自前で用意するより(防具なしで農機具で戦うよりか)は遙かにマシのハズだ...

その他にも領軍の装備として各種ポーションなどもあり増産できるように新たな錬金術士の育成や薬草工場、薬品製造工場などのインフラを整えていっている

こうして――まだ軍隊とは呼べるほどの組織ではないがケルダン領軍は着実に、その力を増していったのだが...

活躍するのは、また後の話である...
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