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第138話:多忙な日々
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アユムの朝は毎朝――衝撃から始まる!
「領主様!起きやがれですー💢」「起きやがれれすー!(◍>◡<◍)。✧♡」
腹部に衝撃が走ると同時に堪らず『ゴフゥ?!』っと苦悶の声をアユムは挙げた
ササミとココア幼女メイド達がベットにダイブしてきたからだ...
「・・・毎朝、毎朝この起こし方は止めてって言ってるじゃん...ササミ」
不愉快な起こし方をされたアユムはササミを叱る・・・初対面の時から口の悪いササミには――これまでも、このような起こし方は止めるように注意していたが・・・彼女は言う事を聞かないどころか――今ではササミの真似をしてココアまで参戦するようになってしまいアユムは対応に苦慮しているのだ
「いいから早く起きやがれですー💢 領主様。」
ササミは、そう言いながらアユムから掛け布団を奪い取る・・・幼女趣味の人間なら美幼女メイド達に腹部への激痛を伴う起し方をして貰うのは至上の喜びかも知れないが、こうして日の明けていない早朝から酷い起こし方をされるのは非常に辛い...
(おのれ・・・ササミィ カスめ~ぇ💢)
おかしい・・・俺は偉い領主のハズである...
こんな事はあってはならないハズだ...
ゆえにササミには――もっと俺への愛しみを持って貰いたいモノだ💢
※愛しみ『親しみ愛することの意』
「朝から酷い目に遭った...」
自室をササミ達に追い出されるように出ると豚の毛で出来た歯ブラシで歯を磨きボイラーから供給された温水で顔を洗う...
『ふぅー』っと安堵の息を漏らしハンドタオルで顔拭く――うん!大変にスッキリっとした爽やかな気分である!
晴れやかな気分になったので――そのまま朝食を受け取る為に食堂へと赴くとリリナ・ナナリ・ルルナ達が『おはようございます!領主様。』と早朝の挨拶してくれたのでアユムも『おはよう。リリナ、ナナリ、ルルナ。』っと返事を返す...
食堂に行くと配膳カートに積んだ食事と共に料理人のヴァーニャ・カウダーが『おはようございます~ 領主様~』っと、いつも通りのほんわか、まったりで、おっとりした口調で現れる...
赤い双眸と群青色の髪が美しい彼女はユガン人とシーザー人のハーフであるシーザー系ユガン人であり――その出自が原因で身元確認の厳しい宮廷料理人を理不尽にもクビになったのだが、それを不憫に思ったラーイ帝の紹介もあり縁あってコチラで雇う運びとなった妙齢の女性で...
何カップあるのだろうか?!
リリナ・ナナリ・ルルナ達もGカップ以上の爆乳だがヴァーニャの大きな双丘と横乳は服やエプロンを着ていてもハミ出るほど一回り大きく重力にも負けないほど張りがあることが見て取れる...
ちなみに性欲多感な思春期真っ只中のアユム的には彼女を見る度に心を非常に掻き乱されている事は勿論――みんなには内緒である!
肝心の調理は腕前は、さすが元宮廷料理人といった所で最近までルルナの担当だったがヴァーニャの料理は焼き加減や塩加減は絶妙で――マズい料理が多い、この異世界では奇跡のような腕前であった!
ゆえにマズい料理を食べたくないアユム的には雇って良かったと思っている
余計な話をすると朝食はヨルミネイトとの訓練も控えているので戻さないようにサンドイッチなど軽い内容にしていて汗を掻いて喉が渇いたらアルコールの弱いビールの一種である微炭酸アルコール飲料のクワスを飲む...
※クワス『野草やハチミツ・果物などを加えライ麦と麦芽を発酵させて作られるロシアや東欧で飲まれる伝統的な微炭酸・微アルコール飲料の事。キエフ大公国時代から存在し現在でもウクライナ・ベラルーシ・ロシアでジュースとして飲まれている』
ちなみにササミやココアは|リンゴンベリー(コケモモ)やクランベリーやブルーベリー・ラズベリーなどの野イチゴを発酵させて抽出して出た上澄み液に大麦の麦芽から麦芽糖を煮詰めて作った一種のモルトシロップやルスリス獣人国産の砂糖を加え撹拌したモルスと言う甘いジュースが好きなようだ...
だが甘い飲み物は砂糖などが高価な事情もあり騎士や兵士などの命を賭けている人間にしか基本的に手が出ないのでササミはアユムや梨島、ヨルミネイトが常飲しているクワスの樽から飲み物をクスねてはリリナやナナリ、ルルナ達からササミが〆られるといった光景が――ここ最近日常の風景になりつつあった...
無論――最初の頃はアユムにも人並みに良心があってササミ達に一日三杯まで飲んで良いとしていたのだが――なにぶん約束を守るササミではなく...
つい最近は飲み物代が嵩んだので方針を転換せざるをえなくなったのだが・・・子どもが泣いているのは、やはり心が痛んだ...
ゆえにアユムは甜菜などから砂糖を作る為にユガン各地から糖度の高い甜菜をユガン中から探させている。
※甜菜『元の世界では別名砂糖大根とも呼ばれ甜菜《てんさい》自体は紀元前6世紀頃から存在していたがドイツの化学者アンドレアス・マルクグラーフの発見とその弟子であり成功まで導いたフランツ・アシャールが実際に砂糖を作り出すまでは砂糖が採れる事自体を人々は知らなかった為、主な利用は葉を野菜として食す・根部分は豚などの家畜の飼料にするというのが主な利用方法で実際に砂糖を作り出せるようになったのが1850年頃とされていている』
『余談ではあるが甜菜糖から採れる砂糖が普及する要因を作ったのがナポレオン・ボナパルトで、当時のイギリスは産業革命の最中であり三角貿易【銃・砂糖・奴隷貿易】などカリブ海から入手した砂糖などを資金源とする強力な海軍を維持する大国だった。』
『しかしイギリスの強大な国力はフランスの安全保障からして許し難い事で、これを封じ込める為――当時のフランスの皇帝だった彼は1806年から1813年までイギリスとフランスを繋ぐ玄関口だった大陸を封鎖する【大陸封鎖令】を皇帝の直々の命令として布告するのだった』
『その結果――イギリスとヨーロッパとを繋ぐ玄関口だったフランスが港を閉鎖して影響で貿易ルートが遮断されヨーロッパ各地へ奴隷が作った安価な砂糖が供給されなくなってしまったのだ。これが砂糖の自給を目的とした甜菜糖業がヨーロッパ各地に広まった要因である』
勿論、ユガン全土で砂糖を生産しようという訳ではない...そんな事をすればルスリスに怒られてしまう...
これは同国が輸出している月光コショウや月光ナツメヤシなどの香辛料と月光サトウキビ、月光リュウゼツラン・月光ユッカから採取される砂糖産業は獣人国の重要な交易品で中核産業だというのは亜人大陸では、その辺の子どもでも知っているくらい広く知られているからで...
ケルダンだけで砂糖を作って自分たちだけで消費するだけならルスリス獣人国も何も言ってこないだろうがユガンどころか他の国にまで砂糖を供給するくらい砂糖を生産してしまっては戦争一歩手前の外交問題になりかねないのは想像に難くない...
だが――これは同時に『あれ・・・逆に考えれば・・・もしかして、これって・・・砂糖が値崩れするような事態にならない限りルスリスは乗り込んでは来ないのでは...』っというセコい目算をアユムの中に同時に生じさせる原因にもなった...
もちろん安全と安心を考えるなら砂糖を定期的にルスリス獣人国から輸入した方が良いのだが今のケルダンには使えるお金は限られており『領内で消費するブンだけバレないようにコッソリと砂糖を製造するのであれば別に構わないのでは・・・領内でお金が回るなら、その方が良いし...』っと金を惜しんだアユムは思ってしまったのだ...
(ふふふ・・・これで更に儲かっちゃ・・・)
「訓練に身が入ってませんよ!」
「ふぎゃ!」
そんなセコい事を剣術訓練中――脳内で考えているとアユムが余計な事を考えていると見抜いたヨルミネイトに木剣で容赦なく強打されてしまった!
もちろん、その結果――アユムは強打された場所を押さえながら『ぎゃああああ!!!』っという悲鳴を挙げながらのたうち回る!
これには今の今まで『はやく、そのクソ金髪騎士を伸してやるのですー!領主様ー!』『そこです!今です!殺るのですー!』『殺るのれすぅー!』っとヤジを飛ばしていたササミとココアも...
「チ"ィ!クソ雑魚領主が!負けやがったのです!」
「領主様がやられたのれすぅー!」
っと、まったく失望感を隠さない様子である!!
実に殺伐とした10歳児と6歳児だぁぁあああ!!
(えええー?!俺お前らのトップだよー?!もっと!俺を顧みてー!)
痛みを堪えながらアユムはササミ達に内心抗議したアユムであったが彼女達の鮮やかな手のひら返しに身体だけでなく心身にもダメージを負ったのは言うまでもない!
「ふぅー だいぶ――剣術の基礎が出来てきましたね。次からは応用に入ります。今日は、ここまでにしましょう。」
ヨルミネイトが、そう述べるとササミとココアが2人の木剣を片付けに行き剣術練習は終えたのでヨルミネイトと共に次は体術訓練へと移る...
幸いにもアユムはアメリカ沿岸警備隊の特殊部隊に所属していたDV父親の剛毅から自身の身を守る為の近接格闘を幼い頃から学んでおり、この時間は主に徴集兵や将来のケルダン領軍正規兵に学ばせる体術をヨルミネイトと模索している時間に充てられた
念のために説明すると異世界にもレスリングに似た格闘術があり有事の際の命を懸けて戦う必要のある貴族や騎士は勿論の事、従騎士や郷士、騎士見習いである小姓達などが習うようだ...
ちなみにレスリングとはいったが、どうやら――その内容は元の世界の安全性や娯楽性に配慮した競技レスリングとは異なり・・・眼球を始めとした感覚器官への攻撃や骨折などを狙った関節技...
そして胴体部に対する攻撃の仕方など(アユムが考察するに恐らく相手の内臓へダメージを与えることに特化する事で出血や窒息など狙い意図的に機能不全を引き起こす事で相手を無力化・殺傷する事を主目的としているようである)――非常に殺意の高い内容となっている
ヨルミネイトと模索した――これらの事を基礎に...
「ぎゃぁぁぁあああ!!ストップ!ストップ!ヨミ!」
『あの人は凄く強く武術にも長けているが何を言っているのか、さっぱりわからない』っと――ならないよう・・・人間が本能的にもっている条件反射を動きに取り入れつつ、いざという時に身体が自然に身体が動くような殺人術をヨルミネイトとアユムは組み上げていった...
この近接格闘術は暗殺術に近く...
「ちょょょよよよ!!!ギブ!ギブ!ギブ!」
棍棒、ナイフ、斧、剣、盾、槍、弓に関する攻防技術が多く盛り込みながらも性別・年齢・体格・体力を問わず武術の経験が無い者を含め可能な限り全員が・・・誰でも高いレベルの殺人スキルを取得できるよう一切の無駄を省いたシンプルかつ合理的な格闘術になるようになっており例え短い兵役期間内でも一定水準の戦闘力を身につける事が可能なカリキュラムとなるようになっていて...
「折れるぅぅううう!!折れちゃぅぅぅううう!!」
無論――この近接格闘術を教えるに至っては・・・人間は不意に襲われるとパニック状態に陥り思考などの判断能力が急激に低下するなどの知識や心構えを教え――可能な限り、それらの問題点を克服できるよう意図的に不利な状況を再現し訓練を積むのが前提となっている
これは具体的には霧や煙などの発生装置を用いて視界が遮られた空間での格闘訓練や音響機器やストロボなどで爆音や閃光が連続的に発生する状況での訓練を行う事で周囲の状況に余計に迷わされず敵を殺傷する訓練を指す
「きょ、卿?!」
このようにヨルミネイトとアユムによって練られた暗殺術・殺人術を含む近接格闘術は首尾一貫した合理的な考え方と並行して――アユムは武装した民間人・・・武装農民などの――あらかじめ戦闘を回避する事が可能であろう対象に対して事前に身体や言葉を使い、戦わざるを得ないような状況に陥ること自体を防ぐテクニックを制作したマニュアルに追加して盛り込んだ格闘術が完成しつつある...
「し、死ぬかと...思った...ガック...」
早朝から午前にかけてヨルミネイトとの訓練を終え昼食を摂ると――いよいよ領主としての書類仕事が待っている...
領主専用の執務室に行き着席すると午前中から各方面からの書類や報告書を処理していたニニムが領主の決算が必要な書類や報告書の束を纏めて置いてくれているので彼女の説明を聞きながら書類を処理していく...
「198枚目、241枚目、243枚目スペルミス綴りの間違い」
「この書類は書式が違う、差し戻し...」
このようにパラパラっと書類や報告書を速読するだけ処理していくアユムに初めの頃ニニムは『適当に処理しないで下さい!ちゃんと読んでいるんですか💢』あまりにも高速で書類を処理するアユムに激怒したが――確認すると意外にも正確に処理できているので次第にアユムを叱らなくなっていた...
こうして午後の書類整理をあっと言う間にアユムは終えると魔導技術部門の主任研究員としての仕事に取り掛かる為――郊外の研究ラボに向かう...
研究ラボでは――研究者・技術者・建設家・芸術家などの多種多様な天才達がアユムの知識を元に技術の検証や手法・工法を研究しているが――とは言え流石に異世界の天才達だけでは手が回らないのも現実というモノ...
中には助手のサラサのように天才とは呼べないまでも頑張ってくれている人達のマンパワーを借りざる終えない状況で無論――その中には気の難しい人物も雑じっていた...
「まあー💢誰かと思えば随分っと遅かったですわねー💢最早、時間が経ちすぎて誰だか忘れましたわ!」
出会って早々アユムに嫌みを言ってきた。マラカイトグリーン色の双眸と光輝くほど豊かで美しい金髪が目に付く――このシェリス・クロリアーナっと言う・・・恐らく自身と同じ17歳くらいの勝ち気な女性は噂では今では没落した貴族一族の元宮廷錬金術師だったとアユムは聞き及んでいる...
「ちわーすぅ!今日も!お手伝い!お疲れ様ですーぅ!」
アユムは、ちゃんと疲れを感じさせない明るい声でシェリスに挨拶をしたが...
「ちわーすぅ 今日も お手伝い お疲れ様ですーぅ ではありませんのっ!💢」
っと明るく挨拶したのが彼女の気に障ったのか?!
めちゃクソ!・・・キレられましたぁぁあああ!!!
彼女の言い分を要約すると【自分は優秀で有名な錬金術師の家系の人間で本来、国からの命令さえ無ければ今の所一切錬金していない錬金術士である――あなたのような怪しい人間の下に付いたりしてない!自分には一族の復興っと言う大きな目的があるのだから早く家へ帰せ💢】っと言うことだった...
アユムが遠い目をしながら面倒に思っていると彼女と同じ境遇の元宮廷錬金術師であるロトという壮年の男性が止めに割って入ってきてくれた。
ちなみに同じ境遇とは言ったが・・・彼は以前の国家プロジェクトであるマナライン※地中に走る魔力の地層から魔力を引っ張り出して魔素を加速増幅する【魔力加速増幅供給炉】の実験が失敗し、その時の責任を自らとって辞職した人物で...
噂によれば当時――彼は責任者としてプロジェクトを進める中で、その実験計画の危険すぎる性質から中止を訴えたのだが結果的に投入した開発費の損切りを出来ない上層部や、どうしても実験を強行し名声を高めたい一部の非常識な輩のせいで結果的に魔素増幅の制御を抑える技術が不十分だったにも関わらずプロジェクトは強行されてしまったのだ...
それによって引き起こされた大規模な高濃度の魔素汚染が原因で多数の死人が出ただけでなく沢山の人々が食と住む場所を失ったにも関わらず彼以外の輩は責任の擦り付け合いや雲隠れに終始したと聞いた...
ロトは、それに責任者としての責任を感じ自らの地位と名誉そして財産の全てを放棄したが当時の上層部も彼を引き留めるほど彼自身は――とても優秀でロトの意思とは無関係に彼に責任が及ぶ事で彼や彼を引き立てた自身のキャリアに傷がつく事に不都合に感じた上層部が隠蔽に走った事で彼の辞職は公式の書類上では一身上の都合となっている
「まあ――そんな事は、どうでも良いか...」
自身の仕事をこなす為にアユムは――そうそうに、その場を後にした...
シェリスの『ああ!コラ!まだ話は終わってませんのっ!』っと言う声が耳に届いた気がしたが・・・きっと気のせいだろう...
(いや、気のせいじゃなくても気のせいにしておこう...)
日が沈むまで研究ラボで指導や研究に励む・・・仕事を終えると夕食を食べる為に旧庁舎へと帰宅すると素早く温水シャワーを浴びヴァーニャの作ってくれた夕食を梨島と二人で食べながら彼女に使用人達の様子や今日の過ごし方を聞いたりした
無論――アユムが梨島日和に使用人達の様子を聞くのはアユムが彼女に――そうお願いしているからで・・・リリナ達の様子や不満が溜まっていないかを確認する為だ
特にササミの話題には事欠かない...
掃除と称して部屋を汚してはココアのせいにしたり...
洗った洗濯物を泥んこにしてはココアのせいにしたり...
厨房から盗み食いしてはココアのせいにしたり...
室内で、かけっこをして備品を破壊してはココアのせいにしたり...
・・・って、ササミが碌な事をしてねぇ!!!
ココア・・・ほんと!ヒドい先輩に恵まれたな?!・・・可哀想に...
ココアを可哀想に思いながら夕食を終えると、もう少しだけ残っている書類仕事を領主の部屋で片付け日記をつけるのがアユムのルーティンで途中――気を利かせてくれたリリナ達が何処から調達してきてくれたのか?分からないが外気で冷え込むケルダンの寒暖差を利用して作った冷えたモルスを食後に毎日持ってきてくれるのでアユムは有り難く思っている...
「ふぅ...疲れた・・・今日も、よく働いたなぁ...」
日記を付け終わり一人愚痴ると万年筆を下ろす...
塩と豚の毛で出来た歯ブラシを手にとり歯を磨くとアユムは床につきスグに眠りへと落ちるのだった...
「領主様!起きやがれですー💢」「起きやがれれすー!(◍>◡<◍)。✧♡」
腹部に衝撃が走ると同時に堪らず『ゴフゥ?!』っと苦悶の声をアユムは挙げた
ササミとココア幼女メイド達がベットにダイブしてきたからだ...
「・・・毎朝、毎朝この起こし方は止めてって言ってるじゃん...ササミ」
不愉快な起こし方をされたアユムはササミを叱る・・・初対面の時から口の悪いササミには――これまでも、このような起こし方は止めるように注意していたが・・・彼女は言う事を聞かないどころか――今ではササミの真似をしてココアまで参戦するようになってしまいアユムは対応に苦慮しているのだ
「いいから早く起きやがれですー💢 領主様。」
ササミは、そう言いながらアユムから掛け布団を奪い取る・・・幼女趣味の人間なら美幼女メイド達に腹部への激痛を伴う起し方をして貰うのは至上の喜びかも知れないが、こうして日の明けていない早朝から酷い起こし方をされるのは非常に辛い...
(おのれ・・・ササミィ カスめ~ぇ💢)
おかしい・・・俺は偉い領主のハズである...
こんな事はあってはならないハズだ...
ゆえにササミには――もっと俺への愛しみを持って貰いたいモノだ💢
※愛しみ『親しみ愛することの意』
「朝から酷い目に遭った...」
自室をササミ達に追い出されるように出ると豚の毛で出来た歯ブラシで歯を磨きボイラーから供給された温水で顔を洗う...
『ふぅー』っと安堵の息を漏らしハンドタオルで顔拭く――うん!大変にスッキリっとした爽やかな気分である!
晴れやかな気分になったので――そのまま朝食を受け取る為に食堂へと赴くとリリナ・ナナリ・ルルナ達が『おはようございます!領主様。』と早朝の挨拶してくれたのでアユムも『おはよう。リリナ、ナナリ、ルルナ。』っと返事を返す...
食堂に行くと配膳カートに積んだ食事と共に料理人のヴァーニャ・カウダーが『おはようございます~ 領主様~』っと、いつも通りのほんわか、まったりで、おっとりした口調で現れる...
赤い双眸と群青色の髪が美しい彼女はユガン人とシーザー人のハーフであるシーザー系ユガン人であり――その出自が原因で身元確認の厳しい宮廷料理人を理不尽にもクビになったのだが、それを不憫に思ったラーイ帝の紹介もあり縁あってコチラで雇う運びとなった妙齢の女性で...
何カップあるのだろうか?!
リリナ・ナナリ・ルルナ達もGカップ以上の爆乳だがヴァーニャの大きな双丘と横乳は服やエプロンを着ていてもハミ出るほど一回り大きく重力にも負けないほど張りがあることが見て取れる...
ちなみに性欲多感な思春期真っ只中のアユム的には彼女を見る度に心を非常に掻き乱されている事は勿論――みんなには内緒である!
肝心の調理は腕前は、さすが元宮廷料理人といった所で最近までルルナの担当だったがヴァーニャの料理は焼き加減や塩加減は絶妙で――マズい料理が多い、この異世界では奇跡のような腕前であった!
ゆえにマズい料理を食べたくないアユム的には雇って良かったと思っている
余計な話をすると朝食はヨルミネイトとの訓練も控えているので戻さないようにサンドイッチなど軽い内容にしていて汗を掻いて喉が渇いたらアルコールの弱いビールの一種である微炭酸アルコール飲料のクワスを飲む...
※クワス『野草やハチミツ・果物などを加えライ麦と麦芽を発酵させて作られるロシアや東欧で飲まれる伝統的な微炭酸・微アルコール飲料の事。キエフ大公国時代から存在し現在でもウクライナ・ベラルーシ・ロシアでジュースとして飲まれている』
ちなみにササミやココアは|リンゴンベリー(コケモモ)やクランベリーやブルーベリー・ラズベリーなどの野イチゴを発酵させて抽出して出た上澄み液に大麦の麦芽から麦芽糖を煮詰めて作った一種のモルトシロップやルスリス獣人国産の砂糖を加え撹拌したモルスと言う甘いジュースが好きなようだ...
だが甘い飲み物は砂糖などが高価な事情もあり騎士や兵士などの命を賭けている人間にしか基本的に手が出ないのでササミはアユムや梨島、ヨルミネイトが常飲しているクワスの樽から飲み物をクスねてはリリナやナナリ、ルルナ達からササミが〆られるといった光景が――ここ最近日常の風景になりつつあった...
無論――最初の頃はアユムにも人並みに良心があってササミ達に一日三杯まで飲んで良いとしていたのだが――なにぶん約束を守るササミではなく...
つい最近は飲み物代が嵩んだので方針を転換せざるをえなくなったのだが・・・子どもが泣いているのは、やはり心が痛んだ...
ゆえにアユムは甜菜などから砂糖を作る為にユガン各地から糖度の高い甜菜をユガン中から探させている。
※甜菜『元の世界では別名砂糖大根とも呼ばれ甜菜《てんさい》自体は紀元前6世紀頃から存在していたがドイツの化学者アンドレアス・マルクグラーフの発見とその弟子であり成功まで導いたフランツ・アシャールが実際に砂糖を作り出すまでは砂糖が採れる事自体を人々は知らなかった為、主な利用は葉を野菜として食す・根部分は豚などの家畜の飼料にするというのが主な利用方法で実際に砂糖を作り出せるようになったのが1850年頃とされていている』
『余談ではあるが甜菜糖から採れる砂糖が普及する要因を作ったのがナポレオン・ボナパルトで、当時のイギリスは産業革命の最中であり三角貿易【銃・砂糖・奴隷貿易】などカリブ海から入手した砂糖などを資金源とする強力な海軍を維持する大国だった。』
『しかしイギリスの強大な国力はフランスの安全保障からして許し難い事で、これを封じ込める為――当時のフランスの皇帝だった彼は1806年から1813年までイギリスとフランスを繋ぐ玄関口だった大陸を封鎖する【大陸封鎖令】を皇帝の直々の命令として布告するのだった』
『その結果――イギリスとヨーロッパとを繋ぐ玄関口だったフランスが港を閉鎖して影響で貿易ルートが遮断されヨーロッパ各地へ奴隷が作った安価な砂糖が供給されなくなってしまったのだ。これが砂糖の自給を目的とした甜菜糖業がヨーロッパ各地に広まった要因である』
勿論、ユガン全土で砂糖を生産しようという訳ではない...そんな事をすればルスリスに怒られてしまう...
これは同国が輸出している月光コショウや月光ナツメヤシなどの香辛料と月光サトウキビ、月光リュウゼツラン・月光ユッカから採取される砂糖産業は獣人国の重要な交易品で中核産業だというのは亜人大陸では、その辺の子どもでも知っているくらい広く知られているからで...
ケルダンだけで砂糖を作って自分たちだけで消費するだけならルスリス獣人国も何も言ってこないだろうがユガンどころか他の国にまで砂糖を供給するくらい砂糖を生産してしまっては戦争一歩手前の外交問題になりかねないのは想像に難くない...
だが――これは同時に『あれ・・・逆に考えれば・・・もしかして、これって・・・砂糖が値崩れするような事態にならない限りルスリスは乗り込んでは来ないのでは...』っというセコい目算をアユムの中に同時に生じさせる原因にもなった...
もちろん安全と安心を考えるなら砂糖を定期的にルスリス獣人国から輸入した方が良いのだが今のケルダンには使えるお金は限られており『領内で消費するブンだけバレないようにコッソリと砂糖を製造するのであれば別に構わないのでは・・・領内でお金が回るなら、その方が良いし...』っと金を惜しんだアユムは思ってしまったのだ...
(ふふふ・・・これで更に儲かっちゃ・・・)
「訓練に身が入ってませんよ!」
「ふぎゃ!」
そんなセコい事を剣術訓練中――脳内で考えているとアユムが余計な事を考えていると見抜いたヨルミネイトに木剣で容赦なく強打されてしまった!
もちろん、その結果――アユムは強打された場所を押さえながら『ぎゃああああ!!!』っという悲鳴を挙げながらのたうち回る!
これには今の今まで『はやく、そのクソ金髪騎士を伸してやるのですー!領主様ー!』『そこです!今です!殺るのですー!』『殺るのれすぅー!』っとヤジを飛ばしていたササミとココアも...
「チ"ィ!クソ雑魚領主が!負けやがったのです!」
「領主様がやられたのれすぅー!」
っと、まったく失望感を隠さない様子である!!
実に殺伐とした10歳児と6歳児だぁぁあああ!!
(えええー?!俺お前らのトップだよー?!もっと!俺を顧みてー!)
痛みを堪えながらアユムはササミ達に内心抗議したアユムであったが彼女達の鮮やかな手のひら返しに身体だけでなく心身にもダメージを負ったのは言うまでもない!
「ふぅー だいぶ――剣術の基礎が出来てきましたね。次からは応用に入ります。今日は、ここまでにしましょう。」
ヨルミネイトが、そう述べるとササミとココアが2人の木剣を片付けに行き剣術練習は終えたのでヨルミネイトと共に次は体術訓練へと移る...
幸いにもアユムはアメリカ沿岸警備隊の特殊部隊に所属していたDV父親の剛毅から自身の身を守る為の近接格闘を幼い頃から学んでおり、この時間は主に徴集兵や将来のケルダン領軍正規兵に学ばせる体術をヨルミネイトと模索している時間に充てられた
念のために説明すると異世界にもレスリングに似た格闘術があり有事の際の命を懸けて戦う必要のある貴族や騎士は勿論の事、従騎士や郷士、騎士見習いである小姓達などが習うようだ...
ちなみにレスリングとはいったが、どうやら――その内容は元の世界の安全性や娯楽性に配慮した競技レスリングとは異なり・・・眼球を始めとした感覚器官への攻撃や骨折などを狙った関節技...
そして胴体部に対する攻撃の仕方など(アユムが考察するに恐らく相手の内臓へダメージを与えることに特化する事で出血や窒息など狙い意図的に機能不全を引き起こす事で相手を無力化・殺傷する事を主目的としているようである)――非常に殺意の高い内容となっている
ヨルミネイトと模索した――これらの事を基礎に...
「ぎゃぁぁぁあああ!!ストップ!ストップ!ヨミ!」
『あの人は凄く強く武術にも長けているが何を言っているのか、さっぱりわからない』っと――ならないよう・・・人間が本能的にもっている条件反射を動きに取り入れつつ、いざという時に身体が自然に身体が動くような殺人術をヨルミネイトとアユムは組み上げていった...
この近接格闘術は暗殺術に近く...
「ちょょょよよよ!!!ギブ!ギブ!ギブ!」
棍棒、ナイフ、斧、剣、盾、槍、弓に関する攻防技術が多く盛り込みながらも性別・年齢・体格・体力を問わず武術の経験が無い者を含め可能な限り全員が・・・誰でも高いレベルの殺人スキルを取得できるよう一切の無駄を省いたシンプルかつ合理的な格闘術になるようになっており例え短い兵役期間内でも一定水準の戦闘力を身につける事が可能なカリキュラムとなるようになっていて...
「折れるぅぅううう!!折れちゃぅぅぅううう!!」
無論――この近接格闘術を教えるに至っては・・・人間は不意に襲われるとパニック状態に陥り思考などの判断能力が急激に低下するなどの知識や心構えを教え――可能な限り、それらの問題点を克服できるよう意図的に不利な状況を再現し訓練を積むのが前提となっている
これは具体的には霧や煙などの発生装置を用いて視界が遮られた空間での格闘訓練や音響機器やストロボなどで爆音や閃光が連続的に発生する状況での訓練を行う事で周囲の状況に余計に迷わされず敵を殺傷する訓練を指す
「きょ、卿?!」
このようにヨルミネイトとアユムによって練られた暗殺術・殺人術を含む近接格闘術は首尾一貫した合理的な考え方と並行して――アユムは武装した民間人・・・武装農民などの――あらかじめ戦闘を回避する事が可能であろう対象に対して事前に身体や言葉を使い、戦わざるを得ないような状況に陥ること自体を防ぐテクニックを制作したマニュアルに追加して盛り込んだ格闘術が完成しつつある...
「し、死ぬかと...思った...ガック...」
早朝から午前にかけてヨルミネイトとの訓練を終え昼食を摂ると――いよいよ領主としての書類仕事が待っている...
領主専用の執務室に行き着席すると午前中から各方面からの書類や報告書を処理していたニニムが領主の決算が必要な書類や報告書の束を纏めて置いてくれているので彼女の説明を聞きながら書類を処理していく...
「198枚目、241枚目、243枚目スペルミス綴りの間違い」
「この書類は書式が違う、差し戻し...」
このようにパラパラっと書類や報告書を速読するだけ処理していくアユムに初めの頃ニニムは『適当に処理しないで下さい!ちゃんと読んでいるんですか💢』あまりにも高速で書類を処理するアユムに激怒したが――確認すると意外にも正確に処理できているので次第にアユムを叱らなくなっていた...
こうして午後の書類整理をあっと言う間にアユムは終えると魔導技術部門の主任研究員としての仕事に取り掛かる為――郊外の研究ラボに向かう...
研究ラボでは――研究者・技術者・建設家・芸術家などの多種多様な天才達がアユムの知識を元に技術の検証や手法・工法を研究しているが――とは言え流石に異世界の天才達だけでは手が回らないのも現実というモノ...
中には助手のサラサのように天才とは呼べないまでも頑張ってくれている人達のマンパワーを借りざる終えない状況で無論――その中には気の難しい人物も雑じっていた...
「まあー💢誰かと思えば随分っと遅かったですわねー💢最早、時間が経ちすぎて誰だか忘れましたわ!」
出会って早々アユムに嫌みを言ってきた。マラカイトグリーン色の双眸と光輝くほど豊かで美しい金髪が目に付く――このシェリス・クロリアーナっと言う・・・恐らく自身と同じ17歳くらいの勝ち気な女性は噂では今では没落した貴族一族の元宮廷錬金術師だったとアユムは聞き及んでいる...
「ちわーすぅ!今日も!お手伝い!お疲れ様ですーぅ!」
アユムは、ちゃんと疲れを感じさせない明るい声でシェリスに挨拶をしたが...
「ちわーすぅ 今日も お手伝い お疲れ様ですーぅ ではありませんのっ!💢」
っと明るく挨拶したのが彼女の気に障ったのか?!
めちゃクソ!・・・キレられましたぁぁあああ!!!
彼女の言い分を要約すると【自分は優秀で有名な錬金術師の家系の人間で本来、国からの命令さえ無ければ今の所一切錬金していない錬金術士である――あなたのような怪しい人間の下に付いたりしてない!自分には一族の復興っと言う大きな目的があるのだから早く家へ帰せ💢】っと言うことだった...
アユムが遠い目をしながら面倒に思っていると彼女と同じ境遇の元宮廷錬金術師であるロトという壮年の男性が止めに割って入ってきてくれた。
ちなみに同じ境遇とは言ったが・・・彼は以前の国家プロジェクトであるマナライン※地中に走る魔力の地層から魔力を引っ張り出して魔素を加速増幅する【魔力加速増幅供給炉】の実験が失敗し、その時の責任を自らとって辞職した人物で...
噂によれば当時――彼は責任者としてプロジェクトを進める中で、その実験計画の危険すぎる性質から中止を訴えたのだが結果的に投入した開発費の損切りを出来ない上層部や、どうしても実験を強行し名声を高めたい一部の非常識な輩のせいで結果的に魔素増幅の制御を抑える技術が不十分だったにも関わらずプロジェクトは強行されてしまったのだ...
それによって引き起こされた大規模な高濃度の魔素汚染が原因で多数の死人が出ただけでなく沢山の人々が食と住む場所を失ったにも関わらず彼以外の輩は責任の擦り付け合いや雲隠れに終始したと聞いた...
ロトは、それに責任者としての責任を感じ自らの地位と名誉そして財産の全てを放棄したが当時の上層部も彼を引き留めるほど彼自身は――とても優秀でロトの意思とは無関係に彼に責任が及ぶ事で彼や彼を引き立てた自身のキャリアに傷がつく事に不都合に感じた上層部が隠蔽に走った事で彼の辞職は公式の書類上では一身上の都合となっている
「まあ――そんな事は、どうでも良いか...」
自身の仕事をこなす為にアユムは――そうそうに、その場を後にした...
シェリスの『ああ!コラ!まだ話は終わってませんのっ!』っと言う声が耳に届いた気がしたが・・・きっと気のせいだろう...
(いや、気のせいじゃなくても気のせいにしておこう...)
日が沈むまで研究ラボで指導や研究に励む・・・仕事を終えると夕食を食べる為に旧庁舎へと帰宅すると素早く温水シャワーを浴びヴァーニャの作ってくれた夕食を梨島と二人で食べながら彼女に使用人達の様子や今日の過ごし方を聞いたりした
無論――アユムが梨島日和に使用人達の様子を聞くのはアユムが彼女に――そうお願いしているからで・・・リリナ達の様子や不満が溜まっていないかを確認する為だ
特にササミの話題には事欠かない...
掃除と称して部屋を汚してはココアのせいにしたり...
洗った洗濯物を泥んこにしてはココアのせいにしたり...
厨房から盗み食いしてはココアのせいにしたり...
室内で、かけっこをして備品を破壊してはココアのせいにしたり...
・・・って、ササミが碌な事をしてねぇ!!!
ココア・・・ほんと!ヒドい先輩に恵まれたな?!・・・可哀想に...
ココアを可哀想に思いながら夕食を終えると、もう少しだけ残っている書類仕事を領主の部屋で片付け日記をつけるのがアユムのルーティンで途中――気を利かせてくれたリリナ達が何処から調達してきてくれたのか?分からないが外気で冷え込むケルダンの寒暖差を利用して作った冷えたモルスを食後に毎日持ってきてくれるのでアユムは有り難く思っている...
「ふぅ...疲れた・・・今日も、よく働いたなぁ...」
日記を付け終わり一人愚痴ると万年筆を下ろす...
塩と豚の毛で出来た歯ブラシを手にとり歯を磨くとアユムは床につきスグに眠りへと落ちるのだった...
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