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第132話大したことないな
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開口一番――桐谷がソゴグとゴムルを切りつけると結城は桐谷に『無駄だよ!いくら切り刻んでもコイツらの傷は、すぐに回復するんだ!』と彼に対する警告を含んだ言葉を述べる!
直後――桐谷は結城の発言に(なるほど・・・)と納得する...
桐谷は突出しているソゴグに対し目にも止まらぬ速さで何回も切りつけ奴を跪かせる事に成功したのが結城雪奈の言う通り、それなりに深い傷を与えたハズのソゴグは既に立ち上がり戦闘おこなえるまで回復していた!
どうやら筋肉まで切り裂き骨が見えるまでの損傷を与えても結構なスピードで回復するしてしまうようだ...道理で他の勇者達が手こずる訳である...
「なら、回復するまでに強烈な一撃を浴びせるまでだ」
桐谷は冷静に、そう述べると先ほどと同じようにゴムルより先頭に突出していたソゴグに自身のウエポンズスキルである黄金閃光斬撃を浴びせかける!
「死ね」
桐谷の黄金閃光斬撃が発現した直後――眩い黄金の光が一帯を照す!
「ヌゥ?・・・ソゴグ!!」
ゴムルの目に飛び込んでいった光景は――ソゴグの姿が眩い黄金の光に包まれ消えていくと同時に――なんと!
大地を形成していた地面が乾燥した皮膚の如く、ひび割れ裂けたと同時に城砦の壁を形作っていた巨大な石壁が跡形もなく消し飛んだ様子だった!
「おのれ!人間!」
当然――ソゴグが、やられたゴムルは逆上し桐谷に襲い掛かるが桐谷は黄金閃光斬撃を使おうとはしなかった...
いや、正確には出来ないのだ!
「チィ!」
舌打ちしながら突撃してきたゴムルの攻撃を避ける為に桐谷は身を翻す!
これはウエポンズスキルの特性に全て起因する。ウエポンズスキルは強力な攻撃なのは確かなのだが実は連発はできない。使用すれば――ほぼ全てのMPを使用するからだ...
これは他の勇者より明らかに魔力が多く魔力回復速度も速い桐谷ですら例外ではなく一度使用したら最後――意図的に威力を制御すると言う事もできないのは勿論の事、自分の意思で何回分に分けると言う事もできない大変・・・いや非常に使い勝手の悪い技で...
しかも一回使用したら暫く使えないオマケ付きのシロモノであった・・・ゆえに大抵勇者達がウエポンズスキルを使うのは局面は初手での先制攻撃の際か、一定の敵を倒し魔力の吸収した場合もしくは自然に魔力回復を待つというのが通例であった...
無論――無理矢理ウエポンズスキルを使う勇者もいる。嶺山紗弓や三宅由華・柚希優香の場合は非常に高価な魔力の回復を速める指輪や腕輪――激マズの魔力ポーションを飲用するなど対策を講じたうえでウエポンズスキルを連発しているが...
そこまでする勇者は、ごく一部で桐谷もMPポーションを持ってこそいるがポーション自体の味もさることながら――
仮に飲めたとしても桐谷自身の魔力総量が大きすぎるのとゴムルの猛攻が、あまりに激しいため飲める状態にない...
それに嶺山が倒れたので嶺山の次に強い結城雪奈は既に嶺山を心配して何処かへ行った後だ...
いや、そもそも桐谷にとっては彼らの助力など要らないし仮にクラスメイトがいても攻撃に巻き込みかねないので邪魔なのだが...
「やはり――あの力は直ぐには使えないようだなぁあああ!!」
まあ、なには――ともあれ・・・話しを戻すとゴムルは、それを見抜いたのだ!
「・・・マズいな」
桐谷が、そう口をすると調子づいたゴムルは『貴様は、より苦しみを与えながら殺してやるぅぅううう!人間ー!!!』と言いながら桐谷を捕らえる為に彼の元へと急接近していく!
「――なんて言うと思ったか」
調子づいたゴムルを尻目に汗一つかいていない桐谷は(コイツ・・・想像以上より能無しだな 見抜いたのは、たまたまか)と思いながら――ほくそ笑むと逆に踏み込んでゴムルを一閃した!
気が付けばゴムルは桐谷の少し後方で固まっており――間もなくゆっくりした音でゴトリという擬音と共に地面に首を落ちる...
「フン・・・やはり傷が瞬く間に回復すると言っても存外――首を落とされれば死ぬか・・・」
桐谷は自らが切り落としたゴムルの頭に近づき――無表情に踏み潰すと彼は不遜に言い放つ
「俺が強すぎて、なんの感慨もないな・・・」
他の勇者なら、(やった!)とか(嬉しい)とか気分が高揚するかもしれないが自分の強さを自覚している彼にとっては敵を倒せたという事は何も特別な事ではなかった。むしろ・・・
『勇者様が敵を討ったぞー!!』『勇者様万歳!国王陛下万歳!聖アリュレイン万歳!』『我々は生きている!』『これもヴィネス様の加護のお陰だー!!』
彼自身は先ほどから『勝った!』「勝った!」っと、うるさい連中にウンザリするほどだ...
(フッ・・・三下の無能どもが...)
賞賛を賞賛と受け取る素直さなど持ち合わせていない桐谷は歩き出した・・・
連合軍は――その日、魔王軍に占領された聖ユニオン王国南部の一部の奪還に成功。
双大剣のフリューゲルも、また同時に別の戦いで多数の魔王軍部隊を撃破した活躍があり敵に壊滅的打撃を与える事に成功する
この大戦果に誰もが聖ユニオン王国の全土奪還は近いと信じて疑わなかった...
数週間後に誰もが――この考えを改める事になるとは知らずに...
直後――桐谷は結城の発言に(なるほど・・・)と納得する...
桐谷は突出しているソゴグに対し目にも止まらぬ速さで何回も切りつけ奴を跪かせる事に成功したのが結城雪奈の言う通り、それなりに深い傷を与えたハズのソゴグは既に立ち上がり戦闘おこなえるまで回復していた!
どうやら筋肉まで切り裂き骨が見えるまでの損傷を与えても結構なスピードで回復するしてしまうようだ...道理で他の勇者達が手こずる訳である...
「なら、回復するまでに強烈な一撃を浴びせるまでだ」
桐谷は冷静に、そう述べると先ほどと同じようにゴムルより先頭に突出していたソゴグに自身のウエポンズスキルである黄金閃光斬撃を浴びせかける!
「死ね」
桐谷の黄金閃光斬撃が発現した直後――眩い黄金の光が一帯を照す!
「ヌゥ?・・・ソゴグ!!」
ゴムルの目に飛び込んでいった光景は――ソゴグの姿が眩い黄金の光に包まれ消えていくと同時に――なんと!
大地を形成していた地面が乾燥した皮膚の如く、ひび割れ裂けたと同時に城砦の壁を形作っていた巨大な石壁が跡形もなく消し飛んだ様子だった!
「おのれ!人間!」
当然――ソゴグが、やられたゴムルは逆上し桐谷に襲い掛かるが桐谷は黄金閃光斬撃を使おうとはしなかった...
いや、正確には出来ないのだ!
「チィ!」
舌打ちしながら突撃してきたゴムルの攻撃を避ける為に桐谷は身を翻す!
これはウエポンズスキルの特性に全て起因する。ウエポンズスキルは強力な攻撃なのは確かなのだが実は連発はできない。使用すれば――ほぼ全てのMPを使用するからだ...
これは他の勇者より明らかに魔力が多く魔力回復速度も速い桐谷ですら例外ではなく一度使用したら最後――意図的に威力を制御すると言う事もできないのは勿論の事、自分の意思で何回分に分けると言う事もできない大変・・・いや非常に使い勝手の悪い技で...
しかも一回使用したら暫く使えないオマケ付きのシロモノであった・・・ゆえに大抵勇者達がウエポンズスキルを使うのは局面は初手での先制攻撃の際か、一定の敵を倒し魔力の吸収した場合もしくは自然に魔力回復を待つというのが通例であった...
無論――無理矢理ウエポンズスキルを使う勇者もいる。嶺山紗弓や三宅由華・柚希優香の場合は非常に高価な魔力の回復を速める指輪や腕輪――激マズの魔力ポーションを飲用するなど対策を講じたうえでウエポンズスキルを連発しているが...
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それに嶺山が倒れたので嶺山の次に強い結城雪奈は既に嶺山を心配して何処かへ行った後だ...
いや、そもそも桐谷にとっては彼らの助力など要らないし仮にクラスメイトがいても攻撃に巻き込みかねないので邪魔なのだが...
「やはり――あの力は直ぐには使えないようだなぁあああ!!」
まあ、なには――ともあれ・・・話しを戻すとゴムルは、それを見抜いたのだ!
「・・・マズいな」
桐谷が、そう口をすると調子づいたゴムルは『貴様は、より苦しみを与えながら殺してやるぅぅううう!人間ー!!!』と言いながら桐谷を捕らえる為に彼の元へと急接近していく!
「――なんて言うと思ったか」
調子づいたゴムルを尻目に汗一つかいていない桐谷は(コイツ・・・想像以上より能無しだな 見抜いたのは、たまたまか)と思いながら――ほくそ笑むと逆に踏み込んでゴムルを一閃した!
気が付けばゴムルは桐谷の少し後方で固まっており――間もなくゆっくりした音でゴトリという擬音と共に地面に首を落ちる...
「フン・・・やはり傷が瞬く間に回復すると言っても存外――首を落とされれば死ぬか・・・」
桐谷は自らが切り落としたゴムルの頭に近づき――無表情に踏み潰すと彼は不遜に言い放つ
「俺が強すぎて、なんの感慨もないな・・・」
他の勇者なら、(やった!)とか(嬉しい)とか気分が高揚するかもしれないが自分の強さを自覚している彼にとっては敵を倒せたという事は何も特別な事ではなかった。むしろ・・・
『勇者様が敵を討ったぞー!!』『勇者様万歳!国王陛下万歳!聖アリュレイン万歳!』『我々は生きている!』『これもヴィネス様の加護のお陰だー!!』
彼自身は先ほどから『勝った!』「勝った!」っと、うるさい連中にウンザリするほどだ...
(フッ・・・三下の無能どもが...)
賞賛を賞賛と受け取る素直さなど持ち合わせていない桐谷は歩き出した・・・
連合軍は――その日、魔王軍に占領された聖ユニオン王国南部の一部の奪還に成功。
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