クラス転移したけどリセマラされる前にバックレる

シューニャ

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第126話:あっ、あれ?・・・ご褒美ッスよね?

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さて、貴族になった事で与えられた称号は特別名誉伯という称号らしい...

『なんだ?そんな称号あったか?』『聞いた事ないな・・・』っと周りの貴族連中ですら知らなかった、この称号...

自分の称号について何も知らないのはマズいので官僚のニニムに歴史書をさかのぼって調べてもらったところ...

まだ自由ユガンがユガン帝国だった中期の頃に創設された称号で決して、その多くないが功績を挙げる平民出身者が何人か存在したらしく...
その功績を挙げた一世代限りだが民間人が特例として貴族と遜色ない特権が与えられる称号が創設され・・・それが特別名誉伯制度との事だった...

ちなみに最後に特別名誉制度が利用されたのは、およそ900年前で既に形骸化した制度を無理矢理引っ張って来て当て嵌めたといった所だろうか...
いちお、名目上は伯爵よりも偉い侯爵相当の辺境伯や宮中伯と同じ扱いだが良くも悪くも実態が伴っていない称号との事なので...

もちろん周りの貴族連中から滅茶苦茶笑われた!
しかも、この称号に加え与えられた封土は今やスラム街と化した旧帝都市街ケルダンこと旧帝都ケルダンだ!俯瞰ふかんして見ればていよく適当な称号とスラム街を押し付けられたように見える!これでは笑われるのも当然と言えよう!

更に悪い事に・・・宛がわれた人材はユガンでは嫌われているビレネー人のニニムと...

なんと!つい最近――大貴族に暴行を加え無事ユガン騎士団から、これから俺の管理するスラム街へと左遷されてきた騎士ヨルミネイトが最初の部下として赴任してきたのだ!!・・・何という奇跡だろうかぁーあああ!!!

なんでも彼女ヨルミネイトの言い分を鵜呑みにすると・・・

同じエレンダ人の大貴族様の屋敷をいつものように警護をしていると突然、その大貴族に――部屋に入ってくるように強要され挙げ句、その大貴族はなんと!

彼女に今すぐ全裸になり夜伽をしろと全裸で迫ってきたというのだ!
結果――彼女は、その大貴族の粗末なモノを蹴り潰し俺の元へ左遷されてきたと言う訳である。封建制度ほうけんせいどの理不尽さを痛感する事例だ...

こうして俺には名目上めいもくじょうだけの爵位しゃくいと旧帝都市街ケルダン!そして能力的問題はないが問題を抱えた有能な部下達が宛がわれた!

無論――部下は彼女達だけではない!

俺が貴族として赴任してきた事で世相せそうさとい人々は自身の娘をメイドとして俺の元へ送り出してきた...

ビレネー人によるケルダンでの横流し市場利権を守りたい商人からリリナ
これまで元締めとしてケルダンでビレネー人達を代表して纏めてきた代表者から送り出されたナナリ
ケルダンでのビレネー人の屠畜利権を守りたい商人からビレネー人のルルナ

彼女達はそれぞれメイドとして送り出されてきた...
彼女達の両親は、いずれも俺の封土であるケルダンで今まで幅を効かせてきた地元の有力者で領主として任命された俺とのパイプ作りとして自身の娘を送り出してきたと見て良いだろう...

ちなみに領主への奉公人としてビレネー人のササミとココアも同じく小間使いとして俺の所へやって来た...俺が驚いたのは彼女達は、まだ子どもと言うことだ!

ササミは10歳。ココアに至っては6歳だ・・・元の世界だったら児童労働で問題になる所だが、この世界では元の世界の中世・近世または発展途上国と同じく子どもが働く事は普通の事であると言うことだ。なんとも世知辛い世の中である...

だが小さな手すら労働力として使わなければ生活できない家も沢山あるハズなので一概に悪と断じる訳にもいかない...

いずれにせよ...
ケルダンの目下の問題は・・・




旧庁舎の清掃と修繕――そして財源の確保だぁあああ!!!
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