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第117話:ハーフリング
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カグラマグナの姿が見えなくなったあと俺は直ぐさま避難した人々がいる所へ向かった...
トリグ王や側近たちは傷病者の収容・治療を初めとした軍や街の被害状況の把握、その修繕・補修など緊急予算の割り当てなどの事後処理があるとの事で足早に去っていったが俺が梨島に合流する旨を伝えると、ついでに王ら無事を人々に伝え人々を安心させるよう言われた...
メッセンジャーの役目を任されたので避難した人々がいるであろう場所を目指す...
途中――ヴァレンドを一望出来る場所に差し掛かったので振り返ると、あの巨大な獣や昆虫が暴れ回ったせいで未だに砂埃などが混じった・・・黒みがかった粉塵《ふんじん》が不気味に漂っている...
女王もカグラマグナも滞在時間は短かったハズだが短時間の内に、これほどの爪痕を残すとは恐ろしい限りだ...
まあ、ヴァレンド市街の一部構造物の倒壊・大破は俺のせいなんだけど・・・ちなみに反省はしてない
緊急事態だったし向こうも俺を便利に使っているのだからお互い様のハズだ...
『アユムはカグラマグナの件について根に持っている!』
執念深い奴である!だが!小心者なので根に持っても何も言えなかった!
アユムはチキンであった!
***
「ここがヴァレンド洞窟国にあるハーフリングの自治領・・・メルクヴァラか...」
避難したドワーフの民間人たちが残した痕跡を辿りアユムはヴァレンド洞窟国――ハーフリングの自治領のメルクヴァラに徒歩にて到着した...
ドワーフ達は人よりも少し小さい110cmから140cm程度の身長しかなかったが――ここメルクヴァラに住むハーフリング達の背は高くても100cm以下しかない
その為か可愛らしいサイズの建物が眼前に広がっていて――まるで、おとぎ話の童話に出てくる世界に入り込んだ感覚を覚えるが道ばたには殿でも務めたのだろう・・・横たわっている負傷したドワーフの戦士たちがハーフリングたちに介抱されている
「うわ~でっけぇ奴だな~」「あれが噂に聞いた人間か~」
人間が物珍しいのだろう...ハーフリング達は目をマンマルにして見上げてくる...
幼稚園児に見間違うような姿の彼ら彼女らだが読んだ書物によると彼らは成人していてドワーフほどではないが膂力も人間以上らしい。ドワーフと違って魔法もエルフほどではないが・・・ある程度――巧みとの事だ
その後、梨島やラウラ王女を見つけ無事――トリグ王から任されたメッセンジャーの役目を果たしたが...
「いいわぁ~ 強くて頭も良い義理の息子 いいわぁ~」
負傷者の治療の為にポーションを調合して手伝っているとラウラ王女と伴に負傷者の治療の手伝いをしておられたエリシフ王妃が頬に手を当てながら――そんな事を言っていた...
いつ俺が貴女の義理息子になると・・・外堀に埋めるのは止めていただきたい...
「私が、もう少し若ければ行けたかしら?ねぇ?年上は好き?」
そう言いながらラージサイズの胸を俺の背中に押し付けると同じく治療の手伝いをしていたラウラ王女の悲鳴めいた声で「うぅ~も~ぉ💢お母様💢サナイ様を誘惑するのは止めて下さい💢治療の邪魔です💢」と言う声が響いた!
チラと目線をそらしラウラ王女の様子を伺うと真っ赤な顔で頬を膨らませている姿が見て取れた...なんとも可愛らしい印象を抱いたのは恐らく俺だけではないだろう
後日談だが、ここにいるハーフリング達は精密さが要求される小さな部品の製造に従事しているらしい...因みに普段はハシゴで高い所にある部品を取っているそうだが下心まんさいの俺が代わりに取ってあげると女性を中心に、とても喜ばれました・・・やったぜ!
トリグ王や側近たちは傷病者の収容・治療を初めとした軍や街の被害状況の把握、その修繕・補修など緊急予算の割り当てなどの事後処理があるとの事で足早に去っていったが俺が梨島に合流する旨を伝えると、ついでに王ら無事を人々に伝え人々を安心させるよう言われた...
メッセンジャーの役目を任されたので避難した人々がいるであろう場所を目指す...
途中――ヴァレンドを一望出来る場所に差し掛かったので振り返ると、あの巨大な獣や昆虫が暴れ回ったせいで未だに砂埃などが混じった・・・黒みがかった粉塵《ふんじん》が不気味に漂っている...
女王もカグラマグナも滞在時間は短かったハズだが短時間の内に、これほどの爪痕を残すとは恐ろしい限りだ...
まあ、ヴァレンド市街の一部構造物の倒壊・大破は俺のせいなんだけど・・・ちなみに反省はしてない
緊急事態だったし向こうも俺を便利に使っているのだからお互い様のハズだ...
『アユムはカグラマグナの件について根に持っている!』
執念深い奴である!だが!小心者なので根に持っても何も言えなかった!
アユムはチキンであった!
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「ここがヴァレンド洞窟国にあるハーフリングの自治領・・・メルクヴァラか...」
避難したドワーフの民間人たちが残した痕跡を辿りアユムはヴァレンド洞窟国――ハーフリングの自治領のメルクヴァラに徒歩にて到着した...
ドワーフ達は人よりも少し小さい110cmから140cm程度の身長しかなかったが――ここメルクヴァラに住むハーフリング達の背は高くても100cm以下しかない
その為か可愛らしいサイズの建物が眼前に広がっていて――まるで、おとぎ話の童話に出てくる世界に入り込んだ感覚を覚えるが道ばたには殿でも務めたのだろう・・・横たわっている負傷したドワーフの戦士たちがハーフリングたちに介抱されている
「うわ~でっけぇ奴だな~」「あれが噂に聞いた人間か~」
人間が物珍しいのだろう...ハーフリング達は目をマンマルにして見上げてくる...
幼稚園児に見間違うような姿の彼ら彼女らだが読んだ書物によると彼らは成人していてドワーフほどではないが膂力も人間以上らしい。ドワーフと違って魔法もエルフほどではないが・・・ある程度――巧みとの事だ
その後、梨島やラウラ王女を見つけ無事――トリグ王から任されたメッセンジャーの役目を果たしたが...
「いいわぁ~ 強くて頭も良い義理の息子 いいわぁ~」
負傷者の治療の為にポーションを調合して手伝っているとラウラ王女と伴に負傷者の治療の手伝いをしておられたエリシフ王妃が頬に手を当てながら――そんな事を言っていた...
いつ俺が貴女の義理息子になると・・・外堀に埋めるのは止めていただきたい...
「私が、もう少し若ければ行けたかしら?ねぇ?年上は好き?」
そう言いながらラージサイズの胸を俺の背中に押し付けると同じく治療の手伝いをしていたラウラ王女の悲鳴めいた声で「うぅ~も~ぉ💢お母様💢サナイ様を誘惑するのは止めて下さい💢治療の邪魔です💢」と言う声が響いた!
チラと目線をそらしラウラ王女の様子を伺うと真っ赤な顔で頬を膨らませている姿が見て取れた...なんとも可愛らしい印象を抱いたのは恐らく俺だけではないだろう
後日談だが、ここにいるハーフリング達は精密さが要求される小さな部品の製造に従事しているらしい...因みに普段はハシゴで高い所にある部品を取っているそうだが下心まんさいの俺が代わりに取ってあげると女性を中心に、とても喜ばれました・・・やったぜ!
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