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第94話:間違って殺ってもうたぁあああ?!
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これはアユムが梨島ひより達と出会う少し前の話だ...
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嶺山のパーティーがバラバラになって数時間が経つ・・・いま辛うじて同行しているのはパーティーメンバーは安琢磨くらいだったが、まだ嶺山は諦めていないかった...
「早く他の人達を見つけ出さないと!よりにもよって一番強い私たちが一緒なんて他の人達が危ないわ!」
彼女の人となりを知っている人間なら彼女は正義感と使命感持った人物であると答えるだろう――目標を定め、その目標に向かって自ら先陣を切って人率いて行く...そう、彼女は生まれ持ってのリーダーなのだ...
だが中には、それを疎ましく感じる人間もいる――外でもない安琢磨だ...
「あ"ぁ”?なんでクソ強えぇー俺様がクソ弱えぇー奴らの為に労力を割かねぇーとイケねぇんだよ・・・マジウゼェ...」
「ツッ!改心して弱い人達の為に参加してくれたと思ったけど・・・見損なったわ!」
見ての通り二人は先ほどから、この開けた空間で他のメンバーを(探す・探さない)と二人は言い争いをしている...
ちなみに強力な天啓を持つ二人が、この開けた場所に陣取っているのは――例え先ほどのように敵が大群で押し寄せ来ようとも仲間を巻き込むような攻撃が可能な、この場所なら対処可能だからだ...
「だ・か・ら!なんで最強の力を持った俺たちがクソ弱えぇー奴らの為に危険を冒さなくちゃならねぇーんだ?だいたい全員を救える訳ねぇーだろう!弱い奴は囮や捨て駒にでもすりゃーいいんだ!」
非情ではあるが安の言う事は尤もであった...
そもそも弱い他のクラスメイトの為に時間を割く事はアリュレインでさえ難色を示していたのだ...呼び出した彼らからすれば召喚した勇者のうちの何人かが生き残って魔王を討伐してくれれば、それでいいのだから当然と言えば当然である...
「ツッ!なんですって?!」
結城たちが死んでもいいと受け取れる安《さだ》の発言に嶺山は怒気を強め怒った!彼女の《クラスメイトがこれ以上、死んでしまわないのないようしなければ!》という思いとは真逆だったからだ...
しかも、よりにもよってアリュレインとは違い安は、わざわざ言葉と態度に出して嶺山の感情を逆なでするように言い放ったのだ嶺山が怒るのも自然の流れである...
「もういいわ・・・あなたに頼った私がバカだった!」
嶺山は安を置いて去ろうとした時に、それは起こった...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(チィ!)
安琢磨は心の中で舌打ちをした!せっかく嶺山と二人きりになり彼女に乱暴するチャンスがめぐってきたので彼女が唯一武器を手放す寝込みがチャンスと踏んだ安はおとなしくタイミングを伺っていたのだが――このままでは乱暴を働くどころか嶺山が自分の元を去ってしまいかねない状況だ
⦅こうなったら強引にでも武器を取り上げて嶺山を襲うか⦆
そう決心した安は、とうとう凶行に及ぶ為に背後から嶺山を突き飛ばした!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
突き飛ばされた嶺山の「キャ!!」という悲鳴が漏れる!
安が突如――背後から彼女を突き飛ばし覆いかぶさって来たのだ!
「チィ!そうはさせないぞ!!嶺山!」
安が何故こんな事をしだしたのか訳が分からなかった嶺山は「痛っ!ちょっ!なにをするの!気でも狂ったの?!貴方!」と抗議するが...彼女は抗議している場合ではないとスグに理解するハメになった...
安は嶺山の武器であるハルバードを無理やり取り上げ放り投げると嶺山の豊かな胸を力一杯揉みしだき始めたのだ!
「痛っ!!なっ?!ちょっ!いや!止めて!どこを触っているのよ!!いったい何をする気!」
嶺山はキツい切れ長の目でキッ!!と抗議の目線で睨みつけるが安は彼女の子どもじみた威嚇に臆するような素振りすら見せる事もなく自身の目的を明らかした...
「ハハハ!!前々からクソ生意気な――お前を無理やりヤッて見たかったんだ!!」
安は、そう言い放つと嶺山の衣服の中に自身の手を侵入させ、そのまま下着へと滑りこませてきた...
「何を考えているの?!いやぁ!お願い!やめて!」
安の汚らしい手が今まさに嶺山の――まだ男を知らぬ部分を辱めようとしている!
「いや!いやよ!この!・・・人間クズ!けだもの!」
嶺山が手足をバタつかせ必死に抵抗すると安は事もあろうに「うるせぇ!じっとしてろ!」といいながら抵抗する嶺山を殴りつけ遂には嶺山の衣服に手をかけ強引に脱がし始めた!
「へっへっへ!ずっと、このバカでかい胸を好き放題したかったんだぜぇ?たまらねぇなぁ!」
「い、いやぁー 誰か!だれかっぁー!」
嶺山は必死で悲鳴をあげるが安は「はっはっはっ!叫んだって誰もこねぇーよ!俺は、あのシーザーの娘をレイプした時から知っているんだ!レイプは度胸とタイミングってね!!」と、まるで自慢するかのように自身の前科を自白する!
嶺山は安の言葉に固まる!どおりで帝都グーンでの婦女暴行犯が捕まらない訳である――なぜならレイプ犯は自身の身内にいたのだから!
「あ、あなただったの?!あんな卑劣な事をしたのは?!わ、わたしだけでなく――この悪魔!!」
嶺山は恐怖しながらも怒りに震えるが安は余裕の表情で「ア"ァ"?テメェも今から同じ目に遭わせてやるよ!みねやまぁあああ!!」
(くっ!こんな人に!)
そのような思いが頭の中をよぎり嶺山が恐怖で目をつむった刹那――風切り音と共に水を打ったかのような静寂が訪れた...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
坂上と水谷を撃退したのち――
二度と他のクラスメイトとトラブりたくないと考えたアユムは辺りを見渡し人通りが少ないと思われる坑道内の上部にあった狭い道を発見した...
登山用ピッケルを使い、よじ登る...
上部の道は洞窟のようになっており凹凸が激しいがクラスメイトとの接触を出来る限り避けようと考えたアユムはあえて、その道を移動する事にした...
アユムが移動を開始して――いくばくかの時間が経過したころだったか...
下部の開けた空間から日本語で言い争う声が聞こえてきた...
何が起きているのか探る為に暗視と五感強化のポーションを服用して意識を集中するとクラスメイトの嶺山紗弓と安琢磨の姿が見てとれ、なにやら言い争いをしているようだった...
(なに?この坑道・・・クラスメイト多すぎ...)
先ほどの結城たちといい、坂上・水谷といい...
元の世界から一緒にやってきたクラスメイト達がビレネー坑道内に多くいる事にアユムは苦笑いしながらも一瞬――立ち去ろうしたが...
なんだが嶺山と安を取り巻く雰囲気から――ただならぬ空気を感じとったアユムは更に聴覚強化ポーションを服用して二人から、より一層の情報を得ることにした...
「チィ!そうはさせないぞ!!嶺山!」
(ふぁ?!)
なんか?安が背後から突然――嶺山に襲い掛かったのでアユムは目を丸くする...まるで状況が理解できない...
「痛っ!!なっ?!ちょっ!いや!止めて!どこを触っているのよ!!いったい何をする気!」
安は嶺山の武器を取り上げると彼女の胸を服越しに揉みしだき始めたので(えっ?えええ?!ふたりは、そういう関係なの?!)と混乱したアユムは目を回した...もう、わけわかめである...
「ハハハ!!前々からクソ生意気な――お前を無理やりヤッて見たかったんだ!!」
「何を考えているの?!いやぁ!お願い!やめて!」
「いや!いやよ!この!・・・人間クズ!けだもの!」
だが、なにやら聞こえてきた会話と脳内で想像した話しの内容が噛み合わない?
あっ!あれ、これ・・・もしかして・・・アレですか?
薄い本とかにあるレ〇プという奴ですか?!
そんな感想を抱いていると安が「うるせぇ!じっとしてろ!」と嶺山を殴りつけた!
ただ事ではないと感じたアユムは即座に狙撃ポイントを選定し匍匐態勢に移る...
「へっへっへ!ずっと、このバカでかい胸を好き放題したかったんだぜぇ?たまらねぇなぁ!」
「い、いやぁー 誰か!だれかっぁー!」
クラスメイトがクラスメイトをレ〇プしようとしている現場に出くわすとは想像すらしていなかったアユムはパニックに陥った!
(これは・・・どうするべき・・・だろうか...)とか考えつつ匍匐状態からヴァレンド製の機械クロスボウを構えアイアンサイトを覗きこむと撃つべきか撃たざるべきか迷いながら攻撃部位を選定していると安が衝撃の発言をした...
「はっはっはっ!叫んだって誰もこねぇーよ!俺は、あのシーザーの娘をレイプした時から知っているんだ!レイプは度胸とタイミングってね!!」
(あっ...せっかく人がオブラートに包んでやったのに?!てっ、前科アリかい...)
色々と迷ったが安の思わぬ自白はアユムの攻撃決定を後押しした...
安の性格から考えて、このまま嶺山を口封じで殺害する可能性もゼロではないと考えたからだ...
なにより自他ともに厳しいが友好的な嶺山と前科アリなうえ敵対的な安――どちらと仲良くするべきかは客観的に見ても明白である...
アユムは自身の利益を測り終えると内心で安に対する狙撃攻撃を決断し最適なタイミングを見計らう...
「あ、あなただったの?!あんな卑劣な事をしたのは?!わ、わたしだけでなく――この悪魔!!」
思わぬ自白を聞き安を撃つ腹は決まったアユムは一番当たりやすく死なないであろう安の胴体に向かって引き金を引いた!
「ア"ァ"?テメェも今から同じ目に遭わせてやるよ!みねやまぁあああ!!」
「・・・あっ...」と思わず声が漏れる!
なぜなら、さっきまで動かなかった安《さだ》が動いたからだ!
その刹那――アユムは固まった...
あろうことか機械式クロスボウの引き金を引いた同時に安が動いたせいで、まさかのヘッドショットが決まってしまったのだ...
(あっ・・・これアカン奴や...間違って殺ってもうたぁあああ?!)
思わず他に誰も見ていないか左右を確認するほどアユムは焦ったが後悔先に立たず――安の頭部は一部――激しく損傷し完全に絶命したありさまが遠方からでも、よく見てとれた...
(いや!これは・・・その・・・ちゃうねん...)
当然、アユムは安琢磨を殺す気など毛頭なかったので唖然と固まりながら誰に言い訳をするでもないが・・・自分に言い訳をした...
(いや!そもそも!安が嶺山をレイプしようしなければ俺も撃つこともなかったやん...?えっー これ俺のせい?ねぇ?!俺のせいなの?!おかしいよ~ ねぇ...)
自身に言い訳をしたはいいがその行為のお陰で途端に現実に引き戻された!
自身のやった事への恐怖心がこみ上げてきたアユムは誰にもバレない内にそそくさと足早に立ち去るのだった...
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嶺山のパーティーがバラバラになって数時間が経つ・・・いま辛うじて同行しているのはパーティーメンバーは安琢磨くらいだったが、まだ嶺山は諦めていないかった...
「早く他の人達を見つけ出さないと!よりにもよって一番強い私たちが一緒なんて他の人達が危ないわ!」
彼女の人となりを知っている人間なら彼女は正義感と使命感持った人物であると答えるだろう――目標を定め、その目標に向かって自ら先陣を切って人率いて行く...そう、彼女は生まれ持ってのリーダーなのだ...
だが中には、それを疎ましく感じる人間もいる――外でもない安琢磨だ...
「あ"ぁ”?なんでクソ強えぇー俺様がクソ弱えぇー奴らの為に労力を割かねぇーとイケねぇんだよ・・・マジウゼェ...」
「ツッ!改心して弱い人達の為に参加してくれたと思ったけど・・・見損なったわ!」
見ての通り二人は先ほどから、この開けた空間で他のメンバーを(探す・探さない)と二人は言い争いをしている...
ちなみに強力な天啓を持つ二人が、この開けた場所に陣取っているのは――例え先ほどのように敵が大群で押し寄せ来ようとも仲間を巻き込むような攻撃が可能な、この場所なら対処可能だからだ...
「だ・か・ら!なんで最強の力を持った俺たちがクソ弱えぇー奴らの為に危険を冒さなくちゃならねぇーんだ?だいたい全員を救える訳ねぇーだろう!弱い奴は囮や捨て駒にでもすりゃーいいんだ!」
非情ではあるが安の言う事は尤もであった...
そもそも弱い他のクラスメイトの為に時間を割く事はアリュレインでさえ難色を示していたのだ...呼び出した彼らからすれば召喚した勇者のうちの何人かが生き残って魔王を討伐してくれれば、それでいいのだから当然と言えば当然である...
「ツッ!なんですって?!」
結城たちが死んでもいいと受け取れる安《さだ》の発言に嶺山は怒気を強め怒った!彼女の《クラスメイトがこれ以上、死んでしまわないのないようしなければ!》という思いとは真逆だったからだ...
しかも、よりにもよってアリュレインとは違い安は、わざわざ言葉と態度に出して嶺山の感情を逆なでするように言い放ったのだ嶺山が怒るのも自然の流れである...
「もういいわ・・・あなたに頼った私がバカだった!」
嶺山は安を置いて去ろうとした時に、それは起こった...
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(チィ!)
安琢磨は心の中で舌打ちをした!せっかく嶺山と二人きりになり彼女に乱暴するチャンスがめぐってきたので彼女が唯一武器を手放す寝込みがチャンスと踏んだ安はおとなしくタイミングを伺っていたのだが――このままでは乱暴を働くどころか嶺山が自分の元を去ってしまいかねない状況だ
⦅こうなったら強引にでも武器を取り上げて嶺山を襲うか⦆
そう決心した安は、とうとう凶行に及ぶ為に背後から嶺山を突き飛ばした!
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突き飛ばされた嶺山の「キャ!!」という悲鳴が漏れる!
安が突如――背後から彼女を突き飛ばし覆いかぶさって来たのだ!
「チィ!そうはさせないぞ!!嶺山!」
安が何故こんな事をしだしたのか訳が分からなかった嶺山は「痛っ!ちょっ!なにをするの!気でも狂ったの?!貴方!」と抗議するが...彼女は抗議している場合ではないとスグに理解するハメになった...
安は嶺山の武器であるハルバードを無理やり取り上げ放り投げると嶺山の豊かな胸を力一杯揉みしだき始めたのだ!
「痛っ!!なっ?!ちょっ!いや!止めて!どこを触っているのよ!!いったい何をする気!」
嶺山はキツい切れ長の目でキッ!!と抗議の目線で睨みつけるが安は彼女の子どもじみた威嚇に臆するような素振りすら見せる事もなく自身の目的を明らかした...
「ハハハ!!前々からクソ生意気な――お前を無理やりヤッて見たかったんだ!!」
安は、そう言い放つと嶺山の衣服の中に自身の手を侵入させ、そのまま下着へと滑りこませてきた...
「何を考えているの?!いやぁ!お願い!やめて!」
安の汚らしい手が今まさに嶺山の――まだ男を知らぬ部分を辱めようとしている!
「いや!いやよ!この!・・・人間クズ!けだもの!」
嶺山が手足をバタつかせ必死に抵抗すると安は事もあろうに「うるせぇ!じっとしてろ!」といいながら抵抗する嶺山を殴りつけ遂には嶺山の衣服に手をかけ強引に脱がし始めた!
「へっへっへ!ずっと、このバカでかい胸を好き放題したかったんだぜぇ?たまらねぇなぁ!」
「い、いやぁー 誰か!だれかっぁー!」
嶺山は必死で悲鳴をあげるが安は「はっはっはっ!叫んだって誰もこねぇーよ!俺は、あのシーザーの娘をレイプした時から知っているんだ!レイプは度胸とタイミングってね!!」と、まるで自慢するかのように自身の前科を自白する!
嶺山は安の言葉に固まる!どおりで帝都グーンでの婦女暴行犯が捕まらない訳である――なぜならレイプ犯は自身の身内にいたのだから!
「あ、あなただったの?!あんな卑劣な事をしたのは?!わ、わたしだけでなく――この悪魔!!」
嶺山は恐怖しながらも怒りに震えるが安は余裕の表情で「ア"ァ"?テメェも今から同じ目に遭わせてやるよ!みねやまぁあああ!!」
(くっ!こんな人に!)
そのような思いが頭の中をよぎり嶺山が恐怖で目をつむった刹那――風切り音と共に水を打ったかのような静寂が訪れた...
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坂上と水谷を撃退したのち――
二度と他のクラスメイトとトラブりたくないと考えたアユムは辺りを見渡し人通りが少ないと思われる坑道内の上部にあった狭い道を発見した...
登山用ピッケルを使い、よじ登る...
上部の道は洞窟のようになっており凹凸が激しいがクラスメイトとの接触を出来る限り避けようと考えたアユムはあえて、その道を移動する事にした...
アユムが移動を開始して――いくばくかの時間が経過したころだったか...
下部の開けた空間から日本語で言い争う声が聞こえてきた...
何が起きているのか探る為に暗視と五感強化のポーションを服用して意識を集中するとクラスメイトの嶺山紗弓と安琢磨の姿が見てとれ、なにやら言い争いをしているようだった...
(なに?この坑道・・・クラスメイト多すぎ...)
先ほどの結城たちといい、坂上・水谷といい...
元の世界から一緒にやってきたクラスメイト達がビレネー坑道内に多くいる事にアユムは苦笑いしながらも一瞬――立ち去ろうしたが...
なんだが嶺山と安を取り巻く雰囲気から――ただならぬ空気を感じとったアユムは更に聴覚強化ポーションを服用して二人から、より一層の情報を得ることにした...
「チィ!そうはさせないぞ!!嶺山!」
(ふぁ?!)
なんか?安が背後から突然――嶺山に襲い掛かったのでアユムは目を丸くする...まるで状況が理解できない...
「痛っ!!なっ?!ちょっ!いや!止めて!どこを触っているのよ!!いったい何をする気!」
安は嶺山の武器を取り上げると彼女の胸を服越しに揉みしだき始めたので(えっ?えええ?!ふたりは、そういう関係なの?!)と混乱したアユムは目を回した...もう、わけわかめである...
「ハハハ!!前々からクソ生意気な――お前を無理やりヤッて見たかったんだ!!」
「何を考えているの?!いやぁ!お願い!やめて!」
「いや!いやよ!この!・・・人間クズ!けだもの!」
だが、なにやら聞こえてきた会話と脳内で想像した話しの内容が噛み合わない?
あっ!あれ、これ・・・もしかして・・・アレですか?
薄い本とかにあるレ〇プという奴ですか?!
そんな感想を抱いていると安が「うるせぇ!じっとしてろ!」と嶺山を殴りつけた!
ただ事ではないと感じたアユムは即座に狙撃ポイントを選定し匍匐態勢に移る...
「へっへっへ!ずっと、このバカでかい胸を好き放題したかったんだぜぇ?たまらねぇなぁ!」
「い、いやぁー 誰か!だれかっぁー!」
クラスメイトがクラスメイトをレ〇プしようとしている現場に出くわすとは想像すらしていなかったアユムはパニックに陥った!
(これは・・・どうするべき・・・だろうか...)とか考えつつ匍匐状態からヴァレンド製の機械クロスボウを構えアイアンサイトを覗きこむと撃つべきか撃たざるべきか迷いながら攻撃部位を選定していると安が衝撃の発言をした...
「はっはっはっ!叫んだって誰もこねぇーよ!俺は、あのシーザーの娘をレイプした時から知っているんだ!レイプは度胸とタイミングってね!!」
(あっ...せっかく人がオブラートに包んでやったのに?!てっ、前科アリかい...)
色々と迷ったが安の思わぬ自白はアユムの攻撃決定を後押しした...
安の性格から考えて、このまま嶺山を口封じで殺害する可能性もゼロではないと考えたからだ...
なにより自他ともに厳しいが友好的な嶺山と前科アリなうえ敵対的な安――どちらと仲良くするべきかは客観的に見ても明白である...
アユムは自身の利益を測り終えると内心で安に対する狙撃攻撃を決断し最適なタイミングを見計らう...
「あ、あなただったの?!あんな卑劣な事をしたのは?!わ、わたしだけでなく――この悪魔!!」
思わぬ自白を聞き安を撃つ腹は決まったアユムは一番当たりやすく死なないであろう安の胴体に向かって引き金を引いた!
「ア"ァ"?テメェも今から同じ目に遭わせてやるよ!みねやまぁあああ!!」
「・・・あっ...」と思わず声が漏れる!
なぜなら、さっきまで動かなかった安《さだ》が動いたからだ!
その刹那――アユムは固まった...
あろうことか機械式クロスボウの引き金を引いた同時に安が動いたせいで、まさかのヘッドショットが決まってしまったのだ...
(あっ・・・これアカン奴や...間違って殺ってもうたぁあああ?!)
思わず他に誰も見ていないか左右を確認するほどアユムは焦ったが後悔先に立たず――安の頭部は一部――激しく損傷し完全に絶命したありさまが遠方からでも、よく見てとれた...
(いや!これは・・・その・・・ちゃうねん...)
当然、アユムは安琢磨を殺す気など毛頭なかったので唖然と固まりながら誰に言い訳をするでもないが・・・自分に言い訳をした...
(いや!そもそも!安が嶺山をレイプしようしなければ俺も撃つこともなかったやん...?えっー これ俺のせい?ねぇ?!俺のせいなの?!おかしいよ~ ねぇ...)
自身に言い訳をしたはいいがその行為のお陰で途端に現実に引き戻された!
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