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第73話ちょー!おま‼ふざけんなよ‼
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魔導技術部門――主任研究員に任命されてからとゆうものの予算が付くのを楽しみに待っていたが・・・
「・・・・・・おかしい!!待てど暮らせど、予算が下りない!!」
原因を探って見た所・・・なんと『このあいだの議事堂での一件を根に持った小貴族の奴ら俺が悩むのを知ってか・知らずか?予算関係の妨害をしているらしい』と小耳に挟んだ!!
(許せん!断固抗議する!!)
と、思ったが...残念ながら俺は所詮単なる新参者の下級官職だ...男爵や子爵の位を持つ連中には対抗のしようがなかった...ガッテム!!
(クソぉーおおお!!)
仕方ないので他に出来る事を探していると俺を、ここへ誘拐して監禁した張本人であるリヴォニア市長のカポン・ルーデル氏が話しかけてきた...
「やあーごきげんよう。サナイ殿」
爽やかに話しかけてきたが、きっと世の中の人々はコイツに騙されている!!このシーザー野郎は公的権力を使って俺を皇帝の元に誘拐してきた極悪人だ!!イケメンだからといって騙されないで欲しい!世の女性たちを騙されるなぁー!!
「なんでしょう?カポン卿。」
そんな冗談は――さて、おき何の用件だろうか?俺を誘拐してラーイ帝に褒賞金を貰った自慢だったら、そのムカつく顔を是非とも殴らせて欲しい!!ああ……これは冗談じゃないから...
「折り入って、ご相談があるのですが...もちろん貴方のお悩みも解決して差し上げられると思いますよ・・・いかがですか?サナイ殿・・・」
ほぉー 俺の悩みも解決ね...話だけなら聞いてやらなくもない...
「どのような詳細で?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カポンの話を聞いてみると、どうも治水事業に関する事らしい...
なんでも船が通れるくらいドデカい運河を作って、その水路で耕作地を増やして――ついでに交通の便も良くしたいという一石三鳥を狙いたいのだと...
でも、そんなバカでかい運河を作る予算なんて確保のしようがないし時間が掛かりすぎるとカポンの仕えているラルカ卿が怒るから短期間でやらなくていけないから困っているそうだ...で――奮発して、なんとか下りた限られた予算で運河を作りたいから俺の知恵を貸せと要約すると、こんな感じの話だった...
「いや、どう考えても無理でしょう...」
(はぁ~?お前の上司アホなの?・・・時間も金もないのに膨大な金がかかる運河を作ろうなんて銀河級の――ねぇ、アホなの?破産したいの?死ぬの?)
そんな事を思いながらも言える訳もないので言外に――やんわりお断りさせて頂いた――の、だが・・・カポン卿は「そんな事をおっしゃらずに・・・貴族の考えを見抜き毅然と対応した聡明な貴方なら出来るでしょう?」と食い下がってきた...
なかなかに厚かましい奴である...冗談ではない!俺は、そんな無謀な計画に参加する義理も道理もないどころか。コイツとは初対面だ!だいたい、なぜ出来るのと思うのか?!いくら俺でも予算も時間もない計画を成功に導けるなんて出来ないぞ!
「ふ~ん・・・よろしいんですか?なら、予算が下りるのは何年後になるでしょうね~?あなたが私に協力して下さればスグに下りると思うですが?」
カポンの含みのある反応に な、なんだ?その不穏な反応は?!な、なにか――あるのか...と俺は不安感に襲われる!
「因みに私の上司である。ラルカ公爵は自由ユガン同盟の重要な寵臣のひとりです。これが何を指すか聡明な貴方にはお分かりか?」
その言葉に固まる...あれ、やばくない・・・よくよく考えれば公爵って――かなり強力な権力者だよねぇ・・・?
「実に残念です。私はラルカ卿に貴方の話を耳に入れておいたのですが貴方が受け入れてくれなかった旨を話さなければならないなんて・・・」
ちょー!おま!!ふざけんなよ!!俺を強請る気か?!コイツ!?
カポン・ルーデルはアユムに更に追い打ちを掛けるように話を続けていく...
「そう言えばあなたがリヴォニア市に住んでいた頃の税は、まだ未納でしたね?実は私には税に関する仕事をラルカ卿から一任されているんです。あぁ~ショックのあまり書類を間違って貴方の税金の水増しの捺印を押してしまいそうだ...」
「そう言えばリヴォニア市にあった貴方の財産は市が今あなたの総資産は全てを差し押さえているのはご存じですか?資産を抑えられている――あなたに果たして税を払えるのですかね~?未納は重罪ですよ?あなたと取引のあるエレンダ王国は貴方のいい加減さに激怒し失望するでしょうね?」
俺はカポン卿の言葉に震えた!
や、やばい・・・いつの間にかラルカ卿にエレンダ王国と商会・・・ついでにラーイ帝からも不興を買いかねない状況になっている...
いや、そりゃ――税金の未納もマズいが、何よりマズいのは...エレンダのバールハイト氏を失望させるのは非常にマズい!!バールハイト氏とは俺が拘束された後も文通を通して俺の所有する店や醸造所の維持からフランチャイズの管理を一任したりで――かなりの世話になっている!いわば俺の異世界での恩人だ!
いくら俺がモラルないロクでもない人間と言えども、そんな人物の顔に後ろ足で砂をかけるようなマネをする気はないし、このままではエレンダ王国と自由ユガン同盟の外交関係に大なり小なりヒビを入れる事になる...しかも、そのヒビを入れるのが――どこぞの馬とも知れない異邦人である俺であれば・・・
非常にマズい!せっかく皇太子の件で命拾いしたのに処されるかも!!
「ちょ、ちょっと話し合おうじゃありませんか・・・?!カポン卿!いえ、カポン殿!」
と俺は震え声でカポンの腕を掴むと無論――カポンは笑顔で「良い答えが聞けて嬉しいです。引き受けて下さいますね?!」と顔こそは笑顔だったが脅してきた!!この極悪人めっ!!
もちろん俺は「あっ・・・はい。お引き受け致します...」と言うしかなかった...
結果――俺は見事にカポン卿に強請られたのだった...
「・・・・・・おかしい!!待てど暮らせど、予算が下りない!!」
原因を探って見た所・・・なんと『このあいだの議事堂での一件を根に持った小貴族の奴ら俺が悩むのを知ってか・知らずか?予算関係の妨害をしているらしい』と小耳に挟んだ!!
(許せん!断固抗議する!!)
と、思ったが...残念ながら俺は所詮単なる新参者の下級官職だ...男爵や子爵の位を持つ連中には対抗のしようがなかった...ガッテム!!
(クソぉーおおお!!)
仕方ないので他に出来る事を探していると俺を、ここへ誘拐して監禁した張本人であるリヴォニア市長のカポン・ルーデル氏が話しかけてきた...
「やあーごきげんよう。サナイ殿」
爽やかに話しかけてきたが、きっと世の中の人々はコイツに騙されている!!このシーザー野郎は公的権力を使って俺を皇帝の元に誘拐してきた極悪人だ!!イケメンだからといって騙されないで欲しい!世の女性たちを騙されるなぁー!!
「なんでしょう?カポン卿。」
そんな冗談は――さて、おき何の用件だろうか?俺を誘拐してラーイ帝に褒賞金を貰った自慢だったら、そのムカつく顔を是非とも殴らせて欲しい!!ああ……これは冗談じゃないから...
「折り入って、ご相談があるのですが...もちろん貴方のお悩みも解決して差し上げられると思いますよ・・・いかがですか?サナイ殿・・・」
ほぉー 俺の悩みも解決ね...話だけなら聞いてやらなくもない...
「どのような詳細で?」
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カポンの話を聞いてみると、どうも治水事業に関する事らしい...
なんでも船が通れるくらいドデカい運河を作って、その水路で耕作地を増やして――ついでに交通の便も良くしたいという一石三鳥を狙いたいのだと...
でも、そんなバカでかい運河を作る予算なんて確保のしようがないし時間が掛かりすぎるとカポンの仕えているラルカ卿が怒るから短期間でやらなくていけないから困っているそうだ...で――奮発して、なんとか下りた限られた予算で運河を作りたいから俺の知恵を貸せと要約すると、こんな感じの話だった...
「いや、どう考えても無理でしょう...」
(はぁ~?お前の上司アホなの?・・・時間も金もないのに膨大な金がかかる運河を作ろうなんて銀河級の――ねぇ、アホなの?破産したいの?死ぬの?)
そんな事を思いながらも言える訳もないので言外に――やんわりお断りさせて頂いた――の、だが・・・カポン卿は「そんな事をおっしゃらずに・・・貴族の考えを見抜き毅然と対応した聡明な貴方なら出来るでしょう?」と食い下がってきた...
なかなかに厚かましい奴である...冗談ではない!俺は、そんな無謀な計画に参加する義理も道理もないどころか。コイツとは初対面だ!だいたい、なぜ出来るのと思うのか?!いくら俺でも予算も時間もない計画を成功に導けるなんて出来ないぞ!
「ふ~ん・・・よろしいんですか?なら、予算が下りるのは何年後になるでしょうね~?あなたが私に協力して下さればスグに下りると思うですが?」
カポンの含みのある反応に な、なんだ?その不穏な反応は?!な、なにか――あるのか...と俺は不安感に襲われる!
「因みに私の上司である。ラルカ公爵は自由ユガン同盟の重要な寵臣のひとりです。これが何を指すか聡明な貴方にはお分かりか?」
その言葉に固まる...あれ、やばくない・・・よくよく考えれば公爵って――かなり強力な権力者だよねぇ・・・?
「実に残念です。私はラルカ卿に貴方の話を耳に入れておいたのですが貴方が受け入れてくれなかった旨を話さなければならないなんて・・・」
ちょー!おま!!ふざけんなよ!!俺を強請る気か?!コイツ!?
カポン・ルーデルはアユムに更に追い打ちを掛けるように話を続けていく...
「そう言えばあなたがリヴォニア市に住んでいた頃の税は、まだ未納でしたね?実は私には税に関する仕事をラルカ卿から一任されているんです。あぁ~ショックのあまり書類を間違って貴方の税金の水増しの捺印を押してしまいそうだ...」
「そう言えばリヴォニア市にあった貴方の財産は市が今あなたの総資産は全てを差し押さえているのはご存じですか?資産を抑えられている――あなたに果たして税を払えるのですかね~?未納は重罪ですよ?あなたと取引のあるエレンダ王国は貴方のいい加減さに激怒し失望するでしょうね?」
俺はカポン卿の言葉に震えた!
や、やばい・・・いつの間にかラルカ卿にエレンダ王国と商会・・・ついでにラーイ帝からも不興を買いかねない状況になっている...
いや、そりゃ――税金の未納もマズいが、何よりマズいのは...エレンダのバールハイト氏を失望させるのは非常にマズい!!バールハイト氏とは俺が拘束された後も文通を通して俺の所有する店や醸造所の維持からフランチャイズの管理を一任したりで――かなりの世話になっている!いわば俺の異世界での恩人だ!
いくら俺がモラルないロクでもない人間と言えども、そんな人物の顔に後ろ足で砂をかけるようなマネをする気はないし、このままではエレンダ王国と自由ユガン同盟の外交関係に大なり小なりヒビを入れる事になる...しかも、そのヒビを入れるのが――どこぞの馬とも知れない異邦人である俺であれば・・・
非常にマズい!せっかく皇太子の件で命拾いしたのに処されるかも!!
「ちょ、ちょっと話し合おうじゃありませんか・・・?!カポン卿!いえ、カポン殿!」
と俺は震え声でカポンの腕を掴むと無論――カポンは笑顔で「良い答えが聞けて嬉しいです。引き受けて下さいますね?!」と顔こそは笑顔だったが脅してきた!!この極悪人めっ!!
もちろん俺は「あっ・・・はい。お引き受け致します...」と言うしかなかった...
結果――俺は見事にカポン卿に強請られたのだった...
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