クラス転移したけどリセマラされる前にバックレる

シューニャ

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第63話閑話:遠心分離機

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数日後モーターが完成したので遠心分離機の製作を開始した...

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「よし・・・試運転だ。・・・動力を入れて下さい」

ようやく遠心分離機を動かす時が来た!と思ったのも束の間...
いきなりドン!という音がしたと思ったら装置自体が吹き飛んでバラバラに吹き飛んで壊れ・・・

「ぎゃややや!!」「わぁあああ!!」

何人かが吹き飛んだ部品に当たり怪我をしてしまった!

「なんてこった...」

幸い代わりの要員が配属されたが...

「代わりの人員は、いくらでもいるとはいえ気を付けて頂きたい!!」

と怒られてしまった...

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二回目の試運転だ
とりあえず今回は怪我人がでないように配慮して退避用の分厚い土壁を魔法兵の皆さんに作ってもらった

「う~ん...これでいいだろう・・・動力を。」

動力が入り、しばらくは順調に動いているように見えたが今度は何の前触れもなく、いきなり遠心分離機が燃え上がった!!

大焦りで全員で消火に当たったが、なかなか鎮火しなかったので部品は全て黒焦げになってしまった...

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「こ、今度こそは...」

徹夜で新しく一から作り直し三度目の正直で、ようやく吹き飛んだり突然燃えたりしない遠心分離機の開発に成功した。

「ようやくか...」

あらかじめ集められたアーレ皇太子と同年代の健康な男子の血液をフィルターを通して白血球を取り除き、いよいよ血液製剤を生成する為に完成した遠心分離機にセットし作動させる...

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「よし...出来た。」

セットされた血液は赤と黄色の層に分かれている。ひとまず成功だ...
例の鑑定用レンズで一人ひとり血液型や変な病原菌を持っていないか 調べたのが無駄にならなくて済みそうでよかった・・・と、ひとまず安堵する...あれは本当に大変だった...

「し、信じられない...本当に血液から黄色液体が?!」

「まさか、本当に血液の本来の色は黄色だったと言うのか?!実際に見た今でも信じられない...」

と一応《いちおう》に周囲から驚愕の声が漏れる。まだ信じていなかったのか・・・?コイツら・・・と半ば呆れながらも次の作業にかかる・・・

緊張しながらも血漿けっしょうと血球に分け終えると最後の仕上げにかかった...

必要なのは血漿成分だ・・・アルコールから純粋なエタノールを取り出すために蒸留濃縮し更に精製水を加え、また蒸留濃縮した純度の高いよく冷やしたエタノールを加え100種類近いタンパク質を各物質の大きさ・吸着力・電荷・質量・疎水性などの違いを利用して物質を成分ごとに分離していく...

1906年にロシア人の植物学者ミハイル・ツヴェットにより発明された【クロマトグラフィー法】を利用した【低温エタノール分画法】だ。別名【コーンの低温エタノール分画法】とも言う。

第二次大戦次の米国ハーバード大学で戦争で戦う兵士の生存の確率を上げる為に血液に関する研究をしていた【エドウィン・コーン氏】が工業的この方法を発明した。これにより血液製剤は、より安全性を増すハズだ...

最後に60℃に維持されたお湯にパックされた分画済みの血液製剤を入れて加熱製剤に加工する...

大変な手間が掛かったが、すぐに使う訳にもいかない...この製剤が安全性を確かめなければならないからだ。俺は動物実験の必要性を感じ魔物やドブネズミに同様の方法で生成された血液製剤を注射して経過を見る事にした・・・
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