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第62話閑話:これが象徴皇帝制・・・?
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「この注射針では太すぎるな・・・もっと細くしないとアーレ皇太子殿下の血管に入らないだろう・・・」
それは俺が注射針の試作の監督をしていた時だった...
俺の記憶が正しければ・・・いや・・・先日読んだ書物なのだ。
間違えるハズがない...
【ユガンに、纏わる歴史書】には前ユガンの皇帝は自ら権力を分散し領土を縮小することで世紀末状態から国家を建て直した偉人と記載されていたハズだ。
ところが・・・これは、どういう事だ...
「寸法通りか確認して下さい。サナイ殿。」
俺の前には完成したモーターの部品が並んでいた・・・
「?!...寸法通りで何よりです・・・ですが急造品でしょう?強度は大丈夫ですか?」
「なにを、おっしゃいますか!材料は一級品!しかもユガンでも一流の鍛冶職人たちを徴用したんだ!!大丈夫に決まってるでしょう!!」
確かに素晴らしい出来だ・・・
元の世界では見たこともない材料を使ったのが一目でわかるくらい金属の光沢が美しい・・・いや、そこじゃない!いったい、どうやって加工したんだ?!
というか、そんな人材を、どうやって連れてきた?!昨日までいなかっただろう?!
ここぞ!とばかりに【鑑定レンズ】を取り出して物品を細かく見る...
うん、確かに問題ないようだ。構造的にも問題ない耐久性を有している。これなら十分、最低限の実用に耐えうるだろう...まさか要求書を提出した翌日に出来るとは思わなかったが・・・
しかし驚くのは、まだ早かった・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「サナイ殿ー 穀物用の風車を改装し改造しましたぞ~ これで銅で出来た線を部品にキレイにな状態で巻きつけていけばいいですよねー」
ふぁ?!風車を改造...って・・・いや?!
確かに高速で・・・より早く、よりキレイに巻きつけられるだろうけど!!
風車は国民の食べるパンを挽く国家の財産で超がつくほどの重要設備だったはずだが・・・いいのか...それ?
穀物の値段上がって国民怒るんじゃねぇ~?
なんか書物の記載と違ってメチャクチャ権力を有しているように思うんだけど?『ユガンの皇帝は以前のような権力を有していない』とは一体なんだったんだ?
むしろ以前は一体どんな権力有していたんだ・・・
怖くて想像もしたくないんだが...
『アイツ顔のパーツが気に入らないから幼い子どもも含めて一族郎党、全員死刑な!』
とか、あってもおかしくない...なにそれ・・・チョー怖い...
『皇帝の権力が弱まった時代に来て良かったかも知れん...』
心から、そう思うアユムであった・・・
それは俺が注射針の試作の監督をしていた時だった...
俺の記憶が正しければ・・・いや・・・先日読んだ書物なのだ。
間違えるハズがない...
【ユガンに、纏わる歴史書】には前ユガンの皇帝は自ら権力を分散し領土を縮小することで世紀末状態から国家を建て直した偉人と記載されていたハズだ。
ところが・・・これは、どういう事だ...
「寸法通りか確認して下さい。サナイ殿。」
俺の前には完成したモーターの部品が並んでいた・・・
「?!...寸法通りで何よりです・・・ですが急造品でしょう?強度は大丈夫ですか?」
「なにを、おっしゃいますか!材料は一級品!しかもユガンでも一流の鍛冶職人たちを徴用したんだ!!大丈夫に決まってるでしょう!!」
確かに素晴らしい出来だ・・・
元の世界では見たこともない材料を使ったのが一目でわかるくらい金属の光沢が美しい・・・いや、そこじゃない!いったい、どうやって加工したんだ?!
というか、そんな人材を、どうやって連れてきた?!昨日までいなかっただろう?!
ここぞ!とばかりに【鑑定レンズ】を取り出して物品を細かく見る...
うん、確かに問題ないようだ。構造的にも問題ない耐久性を有している。これなら十分、最低限の実用に耐えうるだろう...まさか要求書を提出した翌日に出来るとは思わなかったが・・・
しかし驚くのは、まだ早かった・・・
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「サナイ殿ー 穀物用の風車を改装し改造しましたぞ~ これで銅で出来た線を部品にキレイにな状態で巻きつけていけばいいですよねー」
ふぁ?!風車を改造...って・・・いや?!
確かに高速で・・・より早く、よりキレイに巻きつけられるだろうけど!!
風車は国民の食べるパンを挽く国家の財産で超がつくほどの重要設備だったはずだが・・・いいのか...それ?
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なんか書物の記載と違ってメチャクチャ権力を有しているように思うんだけど?『ユガンの皇帝は以前のような権力を有していない』とは一体なんだったんだ?
むしろ以前は一体どんな権力有していたんだ・・・
怖くて想像もしたくないんだが...
『アイツ顔のパーツが気に入らないから幼い子どもも含めて一族郎党、全員死刑な!』
とか、あってもおかしくない...なにそれ・・・チョー怖い...
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心から、そう思うアユムであった・・・
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