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第60話閑話サレンドラ皇后
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サレンドラの胸は希望で高鳴っていた!
あのように皇太子の病状と治療について具体的な説明をしてくれた者は今まで他にいなかったからだ。
「な、なんなんですか?!あのクソ生意気なガキは!!」
宮廷医たちや宮廷術士たちは激怒していたが「お黙りなさい!!可及的速やかに彼の指示通りのモノを作り用意するのです!!」と言い黙らせておいた!下々の者たちの不興は買ったかもしれないが今更だ
(もはや、自身の評判など、どうでも良い!!)
島国であるロスティック王家からこの国に来た時から元より評判などガタ落ちだった。
私が知らないとでも思っているのか・・・?臣下たちは『迷信深い非社交的でヒステリックな皇后』だと陰口を口を叩いている。
例えどこの王宮だろうが宮廷だろうが、聞こえない所で言った所で聞いている者は告げ口をするのだ。ここが――どういう所なのか彼らは分かっていないように思える
いずれにせよ、サレンドラには母親として息子であるアーレの為に全てを捨てる覚悟があった。夫である陛下が紹介してくれた、あの者なら本当にアーレの病を直してくれるかもしれない!少なくとも彼は私の話を真剣に親身になって聞いてくれたのだ。
「それは・・・お辛い立場ですね...ですが、私めが来たからには貴方様もアーレ殿下も、もうすぐその苦しみから解放されるでしょう。道具と材料さえ揃えば必ずアーレ殿下の体調は良くなります。ですから皇太子殿下の事は私めにお任せてご安心下さい。それまでの辛抱ですよ。陛下。」
「それにしても・・・うーん...貴方様の心の安寧を保つ相談役が必要なようですね。秘密は必ずお守りしますからアーレ皇太子の事でも宮中の事でもお気軽にご相談下さい。皇后とはいえ貴方様も人間です。高貴なお立場であらせられる陛下の気持ちは私には推し量れませんが・・・だからと言っても気を張る必要はないのですよ?」
私は目の前の彼の言葉に救われた。今まで立場上色々な者に出会ったが私の心に寄り添ってくれたのは、あの者くらいだ。
まだアーレの治療どころか準備すら始まっていないがサレンドラはアユムを信頼しつつあった・・・
あのように皇太子の病状と治療について具体的な説明をしてくれた者は今まで他にいなかったからだ。
「な、なんなんですか?!あのクソ生意気なガキは!!」
宮廷医たちや宮廷術士たちは激怒していたが「お黙りなさい!!可及的速やかに彼の指示通りのモノを作り用意するのです!!」と言い黙らせておいた!下々の者たちの不興は買ったかもしれないが今更だ
(もはや、自身の評判など、どうでも良い!!)
島国であるロスティック王家からこの国に来た時から元より評判などガタ落ちだった。
私が知らないとでも思っているのか・・・?臣下たちは『迷信深い非社交的でヒステリックな皇后』だと陰口を口を叩いている。
例えどこの王宮だろうが宮廷だろうが、聞こえない所で言った所で聞いている者は告げ口をするのだ。ここが――どういう所なのか彼らは分かっていないように思える
いずれにせよ、サレンドラには母親として息子であるアーレの為に全てを捨てる覚悟があった。夫である陛下が紹介してくれた、あの者なら本当にアーレの病を直してくれるかもしれない!少なくとも彼は私の話を真剣に親身になって聞いてくれたのだ。
「それは・・・お辛い立場ですね...ですが、私めが来たからには貴方様もアーレ殿下も、もうすぐその苦しみから解放されるでしょう。道具と材料さえ揃えば必ずアーレ殿下の体調は良くなります。ですから皇太子殿下の事は私めにお任せてご安心下さい。それまでの辛抱ですよ。陛下。」
「それにしても・・・うーん...貴方様の心の安寧を保つ相談役が必要なようですね。秘密は必ずお守りしますからアーレ皇太子の事でも宮中の事でもお気軽にご相談下さい。皇后とはいえ貴方様も人間です。高貴なお立場であらせられる陛下の気持ちは私には推し量れませんが・・・だからと言っても気を張る必要はないのですよ?」
私は目の前の彼の言葉に救われた。今まで立場上色々な者に出会ったが私の心に寄り添ってくれたのは、あの者くらいだ。
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