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第38話鍛冶屋にて
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アユムは麦粥を食べ終え粗削り木皿とデカいスプーンを店に返すと鍛冶屋に向かった。街中に跋扈している強面にも、だいぶ慣れてきた。中には見た目通りの連中もいるが話してみると意外と気さくな人が多い。
木製のドアを開けるとギイィイィと音をたてる・・・鉄槌と金床で真っ赤に焼けた鉄を叩く音が響いている。いつ来ても鍛冶屋の作業場は熱が常に篭っており暑い。建物内に入っただけで汗が吹き出ってくる・・・
「よく、こんな所で仕事が出来るな・・・くそ暑い。俺には無理だ・・・」
「なんでぃ?!何か用か?!」
オマケにむさい・・・むさくるしい毛むくじゃらのオッサンが沢山いる...
(ここは地獄か・・・)
「おお!誰かと思えば、あんちゃんか?!また希少で高価なわりに使いみちが殆どないアルミニウムやマグネシウムを買いに来たってのか!?まったく変わったあんちゃんだぜ!」
「どうも、お世話になっております。実は、そのとおりなんです。臨時の収入がありまして・・・」と取り敢えず返事をする。
「それは羨ましい限りだ!ガハハハ!」
(もはや、どちらが賊か分からないが賊たちの集めた不当な財産は俺が有効に使わせて貰おう)と思う。どうせマトモな手段で得たお金ではないし持ち主の名前が書いてある訳でもない・・・バレないだろう
「今回は前回より少し多めにお願いします。」と言い金銭を渡す
「はいよ!毎度あり!住んでる所に届けさせるよ。それより聞いたかい?あんちゃん。」
「助かります...なんです?」
「スラム街の悪党どもが一夜にして全員死体で見つかったって!」
明らかに俺が殺った賊どものことだろう。とりあえず顔色を変えず「そうなんです?なんとも気味の悪い話ですね~」と返事をしておく
「ああ、だろう?!うわさじゃ――職を失った元ユガン皇帝直下のアサシンが連中とトラブルになって殺ったんじゃないかって、もっぱらの噂だぜぇ?なにせ手際が、あまりにも鮮やかで夜中にスラムを、ほつき歩いてるバカもいないから目撃者もいねぇ――お陰で衛兵隊の連中も不安と恐怖で捜査の尻込みしているらしい、なんとも情けない話だと思わねぇか?あんちゃん。」
(バレていないようで何よりだ...)
「なんてことだ・・・衛兵隊が守ってくれないじゃ夜も不安で眠れない。いったい誰が、この街での生活を守ってくれるんだ...」
「だろう?だから、あんちゃんも家の戸締まりは、しっかりしといた方がいいぜ!そこでオススメなのが当工房自慢の新型錠前だ!!これがあれば、きっと暗殺者も諦めるぜ!今なら――」
(営業かよ・・・)と思いながら悪党を片付けたのは事実なので復讐が怖い俺はついでに錠前も買っておいた。
(だって本当にヒットマンが来たら怖いし・・・涙目)(自業自得)
木製のドアを開けるとギイィイィと音をたてる・・・鉄槌と金床で真っ赤に焼けた鉄を叩く音が響いている。いつ来ても鍛冶屋の作業場は熱が常に篭っており暑い。建物内に入っただけで汗が吹き出ってくる・・・
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「なんでぃ?!何か用か?!」
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(ここは地獄か・・・)
「おお!誰かと思えば、あんちゃんか?!また希少で高価なわりに使いみちが殆どないアルミニウムやマグネシウムを買いに来たってのか!?まったく変わったあんちゃんだぜ!」
「どうも、お世話になっております。実は、そのとおりなんです。臨時の収入がありまして・・・」と取り敢えず返事をする。
「それは羨ましい限りだ!ガハハハ!」
(もはや、どちらが賊か分からないが賊たちの集めた不当な財産は俺が有効に使わせて貰おう)と思う。どうせマトモな手段で得たお金ではないし持ち主の名前が書いてある訳でもない・・・バレないだろう
「今回は前回より少し多めにお願いします。」と言い金銭を渡す
「はいよ!毎度あり!住んでる所に届けさせるよ。それより聞いたかい?あんちゃん。」
「助かります...なんです?」
「スラム街の悪党どもが一夜にして全員死体で見つかったって!」
明らかに俺が殺った賊どものことだろう。とりあえず顔色を変えず「そうなんです?なんとも気味の悪い話ですね~」と返事をしておく
「ああ、だろう?!うわさじゃ――職を失った元ユガン皇帝直下のアサシンが連中とトラブルになって殺ったんじゃないかって、もっぱらの噂だぜぇ?なにせ手際が、あまりにも鮮やかで夜中にスラムを、ほつき歩いてるバカもいないから目撃者もいねぇ――お陰で衛兵隊の連中も不安と恐怖で捜査の尻込みしているらしい、なんとも情けない話だと思わねぇか?あんちゃん。」
(バレていないようで何よりだ...)
「なんてことだ・・・衛兵隊が守ってくれないじゃ夜も不安で眠れない。いったい誰が、この街での生活を守ってくれるんだ...」
「だろう?だから、あんちゃんも家の戸締まりは、しっかりしといた方がいいぜ!そこでオススメなのが当工房自慢の新型錠前だ!!これがあれば、きっと暗殺者も諦めるぜ!今なら――」
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