クラス転移したけど能力が低いのでリセマラされる前にバックレる

第31話みかじめ料

俺がサナイ薬包店を開いて1ヶ月くらい経った...売り上げの方も右肩上がりでお陰で店の出店代や土地代、クロスボウの改造費を差し引いても今の手持ちは銀貨625枚、銅貨1976枚と少しづつだが順調に増えていっている。

「いい感じだな。これなら...」

俺が帳簿をつけながら満足感に浸っていると不意に店の扉が開た。するとガラの悪い男たちが入ってくる来るではないか？！

「おい！コラ！貴様、誰の許可を得て店構えている！」

「スラム街の近くは店は俺達に、みかじめ料を払う取り決めになっているだぞ！拒否なんかしてみろ！店の備品もお前もボロボロにしてやる！」

ガラの悪い男たちは黒いフードで顔を隠しており顔面のほとんどは布で隠している格好をしている。手にはバールや工具用ハンマー・棍棒と統一感がないが武器を握っている。

少なくとも素人のような連中ではないようだ・・・悪事を働いているにも関わらず彼らからは堂々としていて手慣れた様子が伺えた。おそらく普段からこのような荒事をしており日々の日銭《ひぜに》を稼ぐ賊なのだろう...

俺は、ここは物語に出てくる主人公のように、カッコよく賊を追い払って・・・

「？！！！！！勝手に営業してすいませんでしたーーー！！！勘弁してください！！！」

もちろん、そんな勇気ない！そっこうで思いっきり土下座で謝った！！だって、めちゃ怖いだもん！！仕方ないじゃん！！

賊の連中は笑いながら「わかったなら早く金を出せ。」と急かされ、仕方なく金をいくらか出した

「定期的に来るからな！これからは、ちゃんと耳を揃えて払えよ。賢いお前なら払えなかったらどうなるか知りたくもないだろう。」

ガラの悪い男たちは、そう言い残し去っていった...

「行ったか...」

だが、それで終わる俺ではない・・・男たちが去ったあと急いで今まで大量に製造しておいた武器とクロスボウを手持ちの袋に詰めを店を閉めると男たちの後を追った...