クラス転移したけどリセマラされる前にバックレる

シューニャ

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第24話三宅由華と柚希優香・・・

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あゆむが、ようやく希望を見出した頃――

アリュレインでは十分な訓練を積んだ勇者たちが支度金とユニークアイテムを授けられて旅立とうとしていた

――聖アリュレイン王国――

ワタシは三宅由華みやけゆうか・・・クラス転移に巻き込まれ異世界に連れて来られた女子高校生だ。

はじめは訳がわかなかった。突然この世界に連れて来られた上にワケのわかない魔王軍とかゆう連中と戦えと言われたのだ。ワタシは反対した。勝ち気なワタシが戦うのは別にいい・・・ただ・・・

わたしの親友の柚希優香に“そんな危険な事をさせたくない!”と強く思ったのだ。彼女と初めて見た時は彼女と仲良くなるとなんて思わなかった。彼女とわたしは正反対のタイプ人間だったからだ

はじめ、ワタシは地元でも有名な希望の高校に進学したくて中学の内申点目当てでボランティア活動に参加した。もちろん高校に進学したかったのは不純な動機で高校の制服がチョーイケていて可愛いからだった

でもユズキは違った彼女は本当に優しい子だった。彼女が如何いかに優しいか?は一緒に過ごしてみればわかる・・・今でも彼女と出会った時の事は忘れられない・・・アレはワタシが地元のボランティア活動に参加した時だ。そのボランティア活動の内容は地元でおこなわれる祭りで障害者に付き添うという内容でワタシはイヤイヤながらそのボランティア活動に従事したのだ。

そこで、たまたま出会った小学生時代の友だちと会い思わずガールズトークに夢中になってしまったのだが、少しのあいだ目を離したスキに私の担当していた知的障害を持つ子がいつの間にか消えていたのだ。その事に気づいた無鉄砲なワタシはとても焦りアテもなく人混みを掻き分けて必死に探したのだが、やはりナカナカ見つからなかった。

それでもワタシは(何か遭ったら、どうしようと・・・)半べそになりながらその子を探し回った・・・ユズキが声をかけてくれたのは、そんな時だった

「あれ?確か同じボランティアに参加していた別の中学の子だよね・・・? どうしたの?だいじょうぶ?今にも泣きそうだけど・・・」

ワタシは事情を説明するとユズキはワタシを責める事もなく「それは大変!その子もきっと!心細いハズだよね?!待ってて!私の担当の子を友だちの子たちに預けたら私も探してあげるから!」と言ってくれ助けてくれたのだ...

結局、その子はスグ近くの的屋で商品を指を咥えながら見ていたので事なきを得たがワタシは自分が情けなくて思いっきり年甲斐もなく泣いてしまった・・・

「ごめん...ごめんなさい... うぅ・・・ヒック! ワタシが泣く資格なんてないのに...ワタシ・・・自分の事ばかり・・・シク! 最低だね... アナタは知らないワタシとこの子の為に探してれたのに...」

ユズキは泣いてるワタシを胸に抱きしめてくれながら言った。「確かに障害のある子の目を離したのはあってはいけないことだね... でも私思うの... 間違いは誰にでもあるって。だからアナタは、その間違いに気づいて私を頼ってくれたでしょう?自分の失敗を他人に告白して他人を頼るって凄く勇気のいる事だと思うの。だからアナタは・・・」

「とても頼りになる勇気のある人だと思うよ」と微笑みかけてくれた。その微笑みは、まるで聖母のようで・・・とても暖かく・・・ワタシの心に刺さった・・・

だからだろうか?彼女を同じクラスで見かけた時は旧年代の親友に会ったかのように、とても嬉しかった。ユズキもワタシの事を覚えていてくれいたようで、自然とワタシたちは過ごす時間が多くなった。その中でも一番嬉しかったのは彼女がワタシを頼ってくれた事だ。ユズキは誰にでも優しく・・・その優しさを勘違いする男子も多かったので彼女は男子に付きまとわれ、よく困っていた

ワタシは出来るだけユズキに彼らが近づけないように常に近くにいった。ユズキの好意を勘違いする奴らは、だいたい陰キャラだったのでワタシが女子のグループを連れ近くにいると寄ってこなかったので、それを利用し彼らを潰していった。それでもユズキを口説いて来る奴やしつこい奴はワタシが手当たり次第に噛みついた

こんな具合に・・・

「ユズキさん!一緒のパーティーに・・・」

「はあー?ユズキはワタシたちと一緒に組むの。アンタなんて入れないわ!行こう!ユズキ!」

「ごめんなさい!わたしミーちゃんたちと組みます!」

あえなく撃沈した男子は放心になったのでユズキの手を引っ張り置いていく!

「はっはっ・・・とりつく島もないとは正にこのことだね?」

乾いた笑いで突然ひょっこりと現れた同じく親友の坂下まりかがニヤけながら話し掛けてきた。彼女もまたワタシとタイプが違うが他人に対して距離の詰め方が上手い。彼女はいきなり人の前に現れ、いつの間にか万人と中がよくなっている不思議な人だ。かく言うワタシも、そのひとりで彼女のせいでいつの間にか愛称が“ミーちゃん”になってしまい。今では皆んなから、ミーちゃんと呼ばれている。

(いや、ひとりワタシを三宅さんと呼んでいた人物がいた・・・真井歩・・・)死んだ学校一の秀才でクラスの主席、次席のマリカをいつも差し置いていつもボッーとした顔をしていた陰キャラ・・・ワタシと同じ中学出身で、いつもイビられてイジメられっこ・・・そしてワタシの嫌いな奴だった

(イヤな事を思い出した・・・)

ワタシは頭を振りは払い、固く自分の心に誓う!!

(ワタシはユズキを護る!どんな困難が待ち受けていても!)
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