11 / 237
第11話廃村
しおりを挟む
残念ながら発見した集落は既に放棄されており廃村だった。落胆したが魔王軍とやらが接近しているのだから考えてみれば当然だ。この集落にいた人間は恐らく急いで逃げ出したのだろう。
食料や金目のモノはないが幸いボロの服や下着が残っていた。さっそく濡れている制服から着替える。永遠に借りておこう・・・断じて火事場泥棒ではない!俺は捨てられていたモノを偶然にも拾っただけだ...
更に他の家を物色して回る・・・
恐らく持っていけなかったのであろう・・・チーズの切れ端を3個発見したので目に入った麻袋に入れて持っていく事にした
また更に他の家を物色していく・・・
薪割りにでも使っていたのだろう。片手で使えそうな斧が立て掛けてある。何かに襲われた時の為に、これも永遠に借りていこうと思う
その後も家々を周りナイフやロープ・ナッツなどを見つけた。
ロープは、さほど長くなかったので薪割り用の斧の柄にグルグル巻きつけて鎖鎌ならぬ即席ロープ斧を作った。ちなみに投げて攻撃という訳ではない・・・あくまで手から滑り落ちないようにする為だ。
一通り物色し終わったので火口になりそうな藁と乾いた木の棒・木の板があったので次は暖を取ることにした!先程みて回った家に囲炉裏があったハズだ!囲炉裏のある家に移動し終えると、まずは燃えやすそうな木材を組み立てていく!組み立て終わるとナイフで木の板に簡単な溝をつけ擦り合わせやすく加工した。その溝に合わせ乾いた木の板と乾いた木の棒を激しく擦り合わせていく・・・
しばらくすると煙が出始めたので火種が消えないよう慎重に藁に移し包み込むと優しく空気を送り込む・・・煙が段々と強くなってきた!組んでいた木材に火種を放り込み更に強く空気を送る!
やっとの思いで囲炉裏に火がついた!
「ハァ― ハァー ハァー(息切れ) 結構重労働だな・・・」
息を整え濡れた制服を広げ乾かしながら次の日を待った...
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長い眠りから目が覚める・・・夜明けのようだ・・・日が出つつある。おれは廃村からの出立の準備をした。たいした荷物はなかったので、あっという間に準備が完了する。次の目標は人のいるところに到着することだ。水に関しては川沿いを移動すればいいので問題ないが、食料はチーズと僅かなナッツしかない・・・節約しながら食べるべきだろう
きのう制服が乾いた後、各家の壁を引っ剥がし得た木の板と各家で見つけたロープの切れ端を繋ぎ合わせ簡素なイカダを製作した。これで川の流れに沿って進めば消費するエネルギーを節約できる筈だ。仕上げに、これまた各家で見つけた大型の麻袋4つに大量の藁を袋いっぱいに詰めて浮き袋代わりになるようにイカダの下方にロープで取り付ける・・・
イカダを一生懸命引きずりながら廃村となった集落を後にする・・・川に到着すると不衛生なのは良くないと思い村から持ってきた麻布を湿らせ身体を拭った・・・
使用した麻布を洗い水分を絞り終えると早速手作りのイカダを入水させてみる・・・・・・浮くかどうか不安だったが幸いにも浮力は十分のようだ。現に俺が乗っても沈む様子はない。
竜骨に代わる骨組みがないため強度には不安があるが異世界連中や魔王軍が近くにいるとなれば時間的も余裕がないこともさる事ながら悲しいかな・・・恐らく強度なんて求めていても時間の無駄だろう・・・どのみちそんな危険に遭遇すれば一般人程度の力しかない俺のことだ、間違いなく死ぬ。
今の俺は時間を無駄に出来ない・・・弱い俺を異世界人が連れ戻しに来る可能性もゼロではないし近くに魔王軍という脅威も存在するかもしれないのだ。そうとなればいつまでも、ここに燻っている訳にはいかない...合理的に考えればイカダの強度よりも製作スピードが重要だと判断するのも決しておかしい判断ではないはず・・・
そう自分に言い訳するように、おれは心もとないイカダに乗るとイカダに予め載せていた木の棒を使い離岸した。
食料や金目のモノはないが幸いボロの服や下着が残っていた。さっそく濡れている制服から着替える。永遠に借りておこう・・・断じて火事場泥棒ではない!俺は捨てられていたモノを偶然にも拾っただけだ...
更に他の家を物色して回る・・・
恐らく持っていけなかったのであろう・・・チーズの切れ端を3個発見したので目に入った麻袋に入れて持っていく事にした
また更に他の家を物色していく・・・
薪割りにでも使っていたのだろう。片手で使えそうな斧が立て掛けてある。何かに襲われた時の為に、これも永遠に借りていこうと思う
その後も家々を周りナイフやロープ・ナッツなどを見つけた。
ロープは、さほど長くなかったので薪割り用の斧の柄にグルグル巻きつけて鎖鎌ならぬ即席ロープ斧を作った。ちなみに投げて攻撃という訳ではない・・・あくまで手から滑り落ちないようにする為だ。
一通り物色し終わったので火口になりそうな藁と乾いた木の棒・木の板があったので次は暖を取ることにした!先程みて回った家に囲炉裏があったハズだ!囲炉裏のある家に移動し終えると、まずは燃えやすそうな木材を組み立てていく!組み立て終わるとナイフで木の板に簡単な溝をつけ擦り合わせやすく加工した。その溝に合わせ乾いた木の板と乾いた木の棒を激しく擦り合わせていく・・・
しばらくすると煙が出始めたので火種が消えないよう慎重に藁に移し包み込むと優しく空気を送り込む・・・煙が段々と強くなってきた!組んでいた木材に火種を放り込み更に強く空気を送る!
やっとの思いで囲炉裏に火がついた!
「ハァ― ハァー ハァー(息切れ) 結構重労働だな・・・」
息を整え濡れた制服を広げ乾かしながら次の日を待った...
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長い眠りから目が覚める・・・夜明けのようだ・・・日が出つつある。おれは廃村からの出立の準備をした。たいした荷物はなかったので、あっという間に準備が完了する。次の目標は人のいるところに到着することだ。水に関しては川沿いを移動すればいいので問題ないが、食料はチーズと僅かなナッツしかない・・・節約しながら食べるべきだろう
きのう制服が乾いた後、各家の壁を引っ剥がし得た木の板と各家で見つけたロープの切れ端を繋ぎ合わせ簡素なイカダを製作した。これで川の流れに沿って進めば消費するエネルギーを節約できる筈だ。仕上げに、これまた各家で見つけた大型の麻袋4つに大量の藁を袋いっぱいに詰めて浮き袋代わりになるようにイカダの下方にロープで取り付ける・・・
イカダを一生懸命引きずりながら廃村となった集落を後にする・・・川に到着すると不衛生なのは良くないと思い村から持ってきた麻布を湿らせ身体を拭った・・・
使用した麻布を洗い水分を絞り終えると早速手作りのイカダを入水させてみる・・・・・・浮くかどうか不安だったが幸いにも浮力は十分のようだ。現に俺が乗っても沈む様子はない。
竜骨に代わる骨組みがないため強度には不安があるが異世界連中や魔王軍が近くにいるとなれば時間的も余裕がないこともさる事ながら悲しいかな・・・恐らく強度なんて求めていても時間の無駄だろう・・・どのみちそんな危険に遭遇すれば一般人程度の力しかない俺のことだ、間違いなく死ぬ。
今の俺は時間を無駄に出来ない・・・弱い俺を異世界人が連れ戻しに来る可能性もゼロではないし近くに魔王軍という脅威も存在するかもしれないのだ。そうとなればいつまでも、ここに燻っている訳にはいかない...合理的に考えればイカダの強度よりも製作スピードが重要だと判断するのも決しておかしい判断ではないはず・・・
そう自分に言い訳するように、おれは心もとないイカダに乗るとイカダに予め載せていた木の棒を使い離岸した。
1
お気に入りに追加
542
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる