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第12話 身体は幼女!名前は!?

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僕は異世界でお父さんになりました。
次にエネミーを指し

「・・・おかーたん」

「あらあらあらあらあら!!まあリュウちゃん!私の事お母さんですって!いやーん!じゃあこの子は私とリュウちゃんの子供って事!?濡れるわー!!」

エネミーのテンションが爆上がりだ。おい待てエネミーがお母さん?エネミーと僕が事をいたしてエネミーが産んだ?いつ?何故!?WHY?

「・・・おとーたん違うの?」

うっお漏らしマンより破壊力がある涙目だ。ダメだこの子の前で違う何て言えない!

「チッチガワナイヨハハハハ」

「これで私達は夫婦、この子は私達の子供よん!」

「ハハハハハハ」

異世界ハーレム、幼女(お漏らしマン) 幼女(義娘)
オカマ、ハハハハ最強のハーレム(泣)

詰んだ僕の異世界生活は詰んでしまった。
盗賊殺しの傷も癒えてないのに、更に深い深いトラウマが出来てしまった。

「ハハハハとっところで名前は何かなー?お父さんに教えて欲しいなーなんて」

「・・・無い」

「無い!?えっエネミーさん名前無いってどうしよう」

「旦那様がつけてあげたら良いわん!」

もう呼び方が旦那様になっている。

「ハハハハじゃ、ルナだ君の名前はルナ・シンドウだよ?いいかな?」

「・・・・名前ルナ・シンドウ」

何度も名前を繰り返し呟いている。
 
「じゃあ私はエネミー・シンドウね!滾るわあ燃えるわあ!」

「・・・・気に入った」

満面の笑みを浮かべ、エネミーと僕の手を掴む。

「ルナ、昔住んでた所は覚えてる?」

「・・・・山?」

コテンと首を傾げながら言うルナ。どうやら本当にわかっていない様子だ。

「とりあえず盗賊のお宝を回収して、他の人達を近くの村まで送りましょ?こんなところに居たら余計に気が滅入っちゃうわん」

「・・・おかーたん村って何?群れの事?」

「群れ?そうねえ、そうよ!私達みたいな人間が集まって暮らす場所よん!」

「・・・・ルナ置いてかれる?」

泣きそうな目でエネミーと僕を見る

「置いてかないわん!大丈夫よん!」

ルナを抱き締めるエネミーはまるで母親のようだ、オカマだけど。
檻に入っていた人達を連れて街道まで戻る。

「あーん!あーん!あーん!捨てられたのじゃー!誰もいないのじゃー!!」

「師匠のひとでなしー!いかれぽんちー!げどー!あぐまー!」

ぎゃん泣きするお漏らしマン、赤王はお漏らしマンを完全無視して寛いでいる。

「・・・・五月蝿い」

「五月蝿いとはなんじゃー!!」

「・・・・五月蝿いから五月蝿いと言った」

「きいいいいい!あっあり?誰なのじゃ?師匠ー!エネミー!ワッチ寂しくて捨てられたのかってあーん!あーん!」

僕等を見つけるとルナとの喧嘩をやめ、またぎゃん泣きする。

「・・・・泣き虫」

「泣き虫じゃないのじゃー!!」

この2人は愛称最悪だ。直ぐに喧嘩をはじめる。

「・・・・おとーたんこいつ嫌い」

「師匠!エネミーワッチこいつ嫌いじゃ!」

ぎゃいぎゃい五月蝿い、盗賊から救助した人達は微笑ましい顔で見ている。
エネミーの旦那と言う設定をエネミーが話した時は凄く微妙な顔をしていた。 
本当にすごくすごーく微妙な顔をしていた。

「う~んどうしましょ、馬がないのよねん。馬車も壊れてるし困ったわん」

僕は馬車を木遁ですぐに直しついでに木製の椅子を作る。
鍛治スキルや裁縫スキルがあればもっと快適に出来るはずだが、サスペンションの原理やらは僕にはわからない。
とりあえず空遁で中を拡張しておく。

「これで赤王の力なら引っ張れるかな?」

ブヒヒン!と嘶く赤王、任せろって言ってるみたいだ。
馬車の中を見て目を白黒させるエネミーと救出された女性達。

「旦那様!貴方何をしてるの!?」

「はひ!?とりあえず内装は適当だけど、少しでも快適に過ごせるかなって」

「旦那様これ、国宝級のマジックアイテムになってるわよ!もー!」

「こんなガラクタが国宝級!?いやいやいや、こんなんで良いなら何個でも作れるけど・・」

「作らないでちょうだい!約束よん!」

鼻息が荒いエネミーに厳重注意される。これを量産したら仕事が無くなる人や下手したら命を狙われる可能性があるらしい。
それにしてもエネミーの急接近は怖すぎる、全然慣れない。

「約束します!作りません!とっとりあえずこれで村まで皆んなを運べますよね?」

「そっそうね!行きましょう」

赤王に馬車を繋げて出発する。
赤王は何故かルナを背に乗せている、ルナは上機嫌だ。
僕はお漏らしマンと共にバイクで並走する。

「師匠!あのチビなんなのじゃ!?赤王の背に乗ってるし!ずるいのじゃ!それにとーたん、かあーたんってなんなのじゃ!?エネミーと結婚したのじゃ?」

「いやまあそれは忍者には色々あるんだよ」

「ニンジャは凄いのじゃ!だけどチビあいつはダメなのじゃ!」

ビシッとルナを指差していたので、お漏らしマンの指を思いっきり握って

「こら!人を指差すな!」

「うー!痛いのじゃ!もう指差したりしないのじゃ!」

「仲良くしないと破門だからな」

「ひどいのじゃ!ひどいのじゃ!仲良くするのじゃ!」

あー五月蝿い、お漏らしマンはずっとこんな調子だ。
そういえばお漏らしマンって名前何て言うんだ?
お漏らしマンとか幼女とかあだ名でしか呼んだことなかったな。
お漏らしマンの名前か、ちょっと聞いておくか不便だし。

「そういえばお漏らし・・じゃなかった、僕名前聞いてないよね?」

「え?ワッチ名前言ってなかったのじゃ?」

キョトンとするお漏らしマン。お漏らしって言いかけたのは気づいてないな

「ワッチはクラルス・セインじゃ!お漏らしって名前じゃないのじゃ!」

ぐっ気付いてやがったかやるなお漏らしマンもといクラルスめ

「あははは。クラルスね!僕はリュウ・シンドウだよ。改めてよろしくね」

とりあえず笑って誤魔化そう。

「リュウ師匠じゃな!改めてよろしくなのじゃ!ニンジャの修行はいつするのじゃ?ワッチニンジャの修行してないのじゃ!剥ぎ取りしかしてないのじゃ!」

「まっまずは魔力を上手く使えないとだめだぞ?」

「リュウ師匠は魔力使ってないってエネミーが言ってたのじゃ!」

おのれエネミー!エネミーの方を見ると不気味な笑顔を振る舞っている。

「じゃじゃあ次の村に着いたらだ!移動中は危ないからな」

「わかったのじゃ!修行!修行!修行!楽しみなのじゃー!」

憂鬱過ぎる。
村に着き馬車を止める赤王は馬房に繋げて、まともな村人の案内で村長宅に着く。

「ほっほっほっほようこそアダジの村へ、クロウから話は聞きました盗賊に捕まっていた人を救助されたと」

「そうなんですよん、村長様村に置いてあげる事はできませんこと?」

「ほっほっほっほ、そうしてあげたいのですがのう。最近厄介な大蛇が畑を荒らして困っていましての、備蓄が少なく余分な金銭もなくてのう」

「無料とは言いませんわ!」

(旦那様、盗賊のところで回収した銀貨そうねえ10枚出せるかしらん?)

(はっはい)

「これくらいでお願いできますか?」

僕は金貨を10枚出した。

「ちょ!旦那様!」

素早く金貨を懐に入れる村長

「ほっほっほ交渉成立ですな」

「じゃお願いします!」

村長宅を出ると、村の入り口までハイスピードで拐われる。

「旦那様ー!旦那様が出したのは白金貨!金貨10枚でも充分だったのに!」

「ふえ?あれ?やらかした?」

「思いっきりよん。旦那様金銭は私が預かるわん。旦那様はまず、金銭管理を覚えないといけないわん!」

財布を握られてしまったが、仕方ない。僕はこの世界の相場を知らないし、金銭の価値もよくわかっていない。村人達の過保護がここに来て効いている。
もっと色々勉強しなければ、修行つけるより先にこの世界の常識を知らなければ。

エネミーはずっと説教をしていたがおかまいなしで思考の渦に沈んでいると顔面を掴まれる。

「旦那様?ちゃんと聞かないとお仕置きするわよ?」

「びゃいずいまぜん!!」
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