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5 丸吉
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お膳を運び、華鈴の目の前に置くまで、丸吉はじいっとそのお膳を睨みつけていた。
「大丈夫ですよ。きっと」
「ですが、念の為です」
訝しげにしてお膳に顔を近付けると、重なったレタスの隙間から、ぴょん、と黄緑色の何かが飛び出して、べちょりと丸吉の鼻の頭にくっついた。
わなわなと震え出す丸吉。黄緑色の物体は、げこり、と鳴いて、畳へ飛び降りる。
「あ、あの、給仕、文句言ってやる!!」
華鈴が止める間もなく、丸吉は駆け出した。それを笑うように、畳の上でもう一度蛙がゲコリと鳴く。
「はあ……」
華鈴は溜め息をつきながら、そのレタスを一枚箸で摘んだ。そこからもう一匹蛙が出てきて、先ほど畳の上に逃げた蛙と共に、飛び跳ねる。それらを摘んで、華鈴は庭へ逃してやる。
こちらに来てから数日。食事になにかが混入し続けていた。
最初は陶器のカケラ。間違って入ってしまったのだろうという話になったが、肉団子を練って、鋭い角を持つカケラに気付かないとは思わない。そう考えれば、次に起こることは想定できた。
この間は、葉物に虫がくっ付いていた。華鈴より先に食事にありつけたと、フンまで残っている。その前は白滝と一緒に髪の毛の束が入っていた。ご丁寧にあえてあったので、一見そんな食材があるように思えたほどだ。海鮮にナメクジがはっていたこともある。
他にも色々。そして今日の蛙だ。
丸吉は何度も文句を言いに行ってくれていたが、もう堪忍袋の尾が切れたと飛び出して行ってしまった。
「歓迎されていないもの。当然よね」
睦火と庭園を散歩して出会った灰紅音。彼女の態度を見る限り、嫌がられているのは間違いない。しかし、別の日、庭園を散歩している時にも気付いた、遠目からの視線。こちらを見て、ヒソヒソと話す声が届いてくる。嫌悪感丸出しの顔をされたり、嘲笑されたりする。灰家には関係のない、燐家のモノたちからだ。彼らにも華鈴に良い印象はない。
『本当に源蔵様のひ孫なの?』
『何処の馬の骨かもわからないような』
『睦火様に相応しいと言えるのか?』
そんな声を耳にして、その場を離れた。
実際、華鈴が一番おかしいと思っているのだから、彼らがそう思うのは当然だ。
(いくらひいじいの血縁だからって、急に現れた女を花嫁候補にだなんて、納得できるわけないわ)
話を聞けば、睦火の上の兄二人は亡くなって、燐家の後継者はもう睦火しかいない。その大切な睦火の花嫁相手に人間を選ぶなど、彼らにとってあり得ない話なのだろう。
何度となく、あの人間が、という言葉を聞いていた。その度に、逃げるようにして去るのだ。
(早く帰りたい。この家の人たちにも迷惑だもの)
そのせいで丸吉も悪く言われているのに気付いていた。丸吉のためにも、早く出て行った方がいい。
その帰り道が、いつ見つかるかわからないのが問題だが。
「丸吉君、帰ってこないな」
給仕に文句を言いに行ったきり、戻ってこない。
「大丈夫かしら」
食事を作る場所がどこにあるか知らないが、気になって華鈴は外に出た。丸吉が屋敷に入らず裏庭に出て行ったので、そちらの方へ歩いていく。裏に回り少し歩けば、母屋とは別の建物が見えてきた。そこに人影が見えて、そっと陰に隠れる。あまり彼らの視界に入りたくない。
建物には、丸吉のように耳や尻尾を持つモノや、人の姿をしたモノたちが行き来している。ほとんどが小豆色の着物や濃い緑の同じ着物を着ているので、使用人だろうか。
丸吉は辛子色の明るい着物を着ていたが、同じ色は見つからない。
渡り廊下に二人組の男が華鈴の方へ近付いているのが見えて、華鈴は縁の下に身を潜めた。
「なんであんなのが気に入られてるんだかな」
「拾った手前、仕方なくだろう。お優しいのさ」
「まったく、生意気なやつだ。中途半端なくせに。だから、人間の世話などしてるんだろうがよ」
「ちょっと当たったくらいで転がって、大袈裟なやつ」
紺色の着物を着た二人組は、機嫌が良いのか、相手に軽く拳を振ったり、お腹を抱えて笑ったりしている。妙に小馬鹿にした笑い方に、どこか不快さを感じた。
(あの人たち、なんだか)
「華鈴様? こちらでなにを」
二人がいなくなるまで見ていれば、声を掛けられてびくりと肩を上げた。丸吉の声だ。そっと縁の下から顔を出せば、丸吉が膝を突いて見下ろしている。しかし、その顔色は陰って見え、口元は青黒くなっていた。
「丸吉君!? その顔どうしたの!?」
「すみません。戻るのが遅くなって。お食事も少ししか持ってこれなくて」
「そんなこと言ってる場合じゃ。手当をしないと!」
丸吉はお椀に入った煮物を蓋を開けて見せてくる。それを大事そうに服の中から取り出したのだから、隠して持ってきたのだろう。
一体誰に。そう聞こうとして、今の二人組を思い出す。
(私のせいで?)
「とにかく、部屋に戻りましょう!」
「だ、大丈夫ですよ! これくらい!」
「ダメよ! 冷やさないと!」
殴られたのか、目の周りに血が溜まってしまっている。少し膨らんでいるようで、頬骨の辺りを触れれば、痛みに顔を歪めた。
急いで部屋に戻り、水瓶の水でタオルを濡らして、口の周りを冷やしてやる。救急箱が置いてあったのを思い出して、口に入らないように湿布を貼ってやった。
こんな子供を殴るなんて、どうかしている。
裏の離れた建物に客が入るとは思えないので、燐家のモノが丸吉に手を出したに違いない。
「大丈夫ですよ。きっと」
「ですが、念の為です」
訝しげにしてお膳に顔を近付けると、重なったレタスの隙間から、ぴょん、と黄緑色の何かが飛び出して、べちょりと丸吉の鼻の頭にくっついた。
わなわなと震え出す丸吉。黄緑色の物体は、げこり、と鳴いて、畳へ飛び降りる。
「あ、あの、給仕、文句言ってやる!!」
華鈴が止める間もなく、丸吉は駆け出した。それを笑うように、畳の上でもう一度蛙がゲコリと鳴く。
「はあ……」
華鈴は溜め息をつきながら、そのレタスを一枚箸で摘んだ。そこからもう一匹蛙が出てきて、先ほど畳の上に逃げた蛙と共に、飛び跳ねる。それらを摘んで、華鈴は庭へ逃してやる。
こちらに来てから数日。食事になにかが混入し続けていた。
最初は陶器のカケラ。間違って入ってしまったのだろうという話になったが、肉団子を練って、鋭い角を持つカケラに気付かないとは思わない。そう考えれば、次に起こることは想定できた。
この間は、葉物に虫がくっ付いていた。華鈴より先に食事にありつけたと、フンまで残っている。その前は白滝と一緒に髪の毛の束が入っていた。ご丁寧にあえてあったので、一見そんな食材があるように思えたほどだ。海鮮にナメクジがはっていたこともある。
他にも色々。そして今日の蛙だ。
丸吉は何度も文句を言いに行ってくれていたが、もう堪忍袋の尾が切れたと飛び出して行ってしまった。
「歓迎されていないもの。当然よね」
睦火と庭園を散歩して出会った灰紅音。彼女の態度を見る限り、嫌がられているのは間違いない。しかし、別の日、庭園を散歩している時にも気付いた、遠目からの視線。こちらを見て、ヒソヒソと話す声が届いてくる。嫌悪感丸出しの顔をされたり、嘲笑されたりする。灰家には関係のない、燐家のモノたちからだ。彼らにも華鈴に良い印象はない。
『本当に源蔵様のひ孫なの?』
『何処の馬の骨かもわからないような』
『睦火様に相応しいと言えるのか?』
そんな声を耳にして、その場を離れた。
実際、華鈴が一番おかしいと思っているのだから、彼らがそう思うのは当然だ。
(いくらひいじいの血縁だからって、急に現れた女を花嫁候補にだなんて、納得できるわけないわ)
話を聞けば、睦火の上の兄二人は亡くなって、燐家の後継者はもう睦火しかいない。その大切な睦火の花嫁相手に人間を選ぶなど、彼らにとってあり得ない話なのだろう。
何度となく、あの人間が、という言葉を聞いていた。その度に、逃げるようにして去るのだ。
(早く帰りたい。この家の人たちにも迷惑だもの)
そのせいで丸吉も悪く言われているのに気付いていた。丸吉のためにも、早く出て行った方がいい。
その帰り道が、いつ見つかるかわからないのが問題だが。
「丸吉君、帰ってこないな」
給仕に文句を言いに行ったきり、戻ってこない。
「大丈夫かしら」
食事を作る場所がどこにあるか知らないが、気になって華鈴は外に出た。丸吉が屋敷に入らず裏庭に出て行ったので、そちらの方へ歩いていく。裏に回り少し歩けば、母屋とは別の建物が見えてきた。そこに人影が見えて、そっと陰に隠れる。あまり彼らの視界に入りたくない。
建物には、丸吉のように耳や尻尾を持つモノや、人の姿をしたモノたちが行き来している。ほとんどが小豆色の着物や濃い緑の同じ着物を着ているので、使用人だろうか。
丸吉は辛子色の明るい着物を着ていたが、同じ色は見つからない。
渡り廊下に二人組の男が華鈴の方へ近付いているのが見えて、華鈴は縁の下に身を潜めた。
「なんであんなのが気に入られてるんだかな」
「拾った手前、仕方なくだろう。お優しいのさ」
「まったく、生意気なやつだ。中途半端なくせに。だから、人間の世話などしてるんだろうがよ」
「ちょっと当たったくらいで転がって、大袈裟なやつ」
紺色の着物を着た二人組は、機嫌が良いのか、相手に軽く拳を振ったり、お腹を抱えて笑ったりしている。妙に小馬鹿にした笑い方に、どこか不快さを感じた。
(あの人たち、なんだか)
「華鈴様? こちらでなにを」
二人がいなくなるまで見ていれば、声を掛けられてびくりと肩を上げた。丸吉の声だ。そっと縁の下から顔を出せば、丸吉が膝を突いて見下ろしている。しかし、その顔色は陰って見え、口元は青黒くなっていた。
「丸吉君!? その顔どうしたの!?」
「すみません。戻るのが遅くなって。お食事も少ししか持ってこれなくて」
「そんなこと言ってる場合じゃ。手当をしないと!」
丸吉はお椀に入った煮物を蓋を開けて見せてくる。それを大事そうに服の中から取り出したのだから、隠して持ってきたのだろう。
一体誰に。そう聞こうとして、今の二人組を思い出す。
(私のせいで?)
「とにかく、部屋に戻りましょう!」
「だ、大丈夫ですよ! これくらい!」
「ダメよ! 冷やさないと!」
殴られたのか、目の周りに血が溜まってしまっている。少し膨らんでいるようで、頬骨の辺りを触れれば、痛みに顔を歪めた。
急いで部屋に戻り、水瓶の水でタオルを濡らして、口の周りを冷やしてやる。救急箱が置いてあったのを思い出して、口に入らないように湿布を貼ってやった。
こんな子供を殴るなんて、どうかしている。
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