219 / 316
罰
しおりを挟む
城で知り合ったアリアンは、女性にしては身長が高めだ。フィルリーネ姫も身長は高いが、それより少し頭が出るほど。長い手足に細い肢体。痩せすぎな気もするが、身長のせいでそう見えるのだろう。
後ろにまとめた真っ直ぐな髪は艶を帯びた黒で、真っ赤な唇が色白の肌に目立った。
瞳の色は、深い海の青。その瞳を隠すような長い前髪と俯き加減が、若干暗い印象を残した。
あとは、いつも休憩する場所にいると、アリアンがこちらに気付いて声を掛けてくる。
「イアーナ様。休憩ですか」
「アリアン」
あまり日の当たらないテラスの端にある観葉植物の影にいると、アリアンがいつの間にか近くにいて立っていた。
「お怪我されたんですか? 包帯をされていますけれど」
「ちょっと、少し」
詳しく話す話ではない。そんな風に頭に巻かれた包帯を撫でる。その撫でた手にも包帯がされていたが、それを見てアリアンは小さく微笑んだ。
初めて会った時は俯いてばかりで、しばらくそんな感じだった気がするのに、最近は青の瞳をこちらに向けたまま、赤い唇をうっすらと上げる。
それが微笑んでいると思っていた。奥ゆかしく笑うのだなと。
アリアンは城の侍女だ。制服が侍女のそれなので、疑うことはない。
フィルリーネ姫の命令は突飛で侍女はその影響を受けやすい。対応するのに右往左往する者は多いはずだ。だからアリアンも急な命令を受ければ、休憩に訪れる自分にちょくちょく会ってもおかしくない。
はずだった。
「その男、臭い」
どこからともなく聞こえた声に、アリアンははっと頭上を見上げた。
突如現れた黒い物体。もとい、赤い頭の黒の服をまとった男がアリアンの上にのし掛かった。
体重がどれくらいあるか知らないが、か弱き女性の上に飛び掛かるように体格のいい男が落ちてくれば、打ちどころによっては骨が折れるだろう。
しかし、アリアンは押し潰してきたヨシュアの顔目の前で魔法陣を繰り出す。ドンと吹き出した衝撃波にヨシュアは後転して避けた。
その隙を狙っていたかのように、薄い水色の髪をした少女がアリアンの目の前に現れ、その身体を氷漬けにする。
「うぎゃあっ!」
反撃する間もない攻撃に、アリアンは悲鳴を上げて地面にひれ伏した。
その悲鳴の響きは若い女性のものに聞こえなかった。滲んだ声は少し低めで、女性にしては若干ハスキーに思えた。
「あら、うっそ。ほんとに男じゃない。やだー。騙されるのにもほどあんじゃないの?」
エレディナが天井にお尻を突き出すようにして、ケタケタ笑った。
その言葉を信じたくはなかったが、攻撃を避けられずに転がったアリアンは、いつものアリアンではなくなっていた。
エレディナによって凍らされたアリアンの顔や身体が、先程見ていた彼女とは到底思えない姿に変化している。膨らみのある女性の肢体ではなく、骨張って痩せた姿。髪の長さも顎の輪郭も、全く違うものになっていた。
それを目の当たりして、うなだれるしかない。
「お前は男に騙されたのか?」
レブロンが呆れるような声を出して近付いた。後ろからわらわらと王騎士団が寄ってくる。王騎士団にまで知られたくなかったが、この問題はラータニアの者たちだけで治められるものじゃない。
「レブロンさあぁん」
「まったく、情けない声を出すな。それよりこれは、死んだのか?」
「死んでないわよ。すぐ溶かすから、死なないように捕まえてよ」
エレディナがぱちりと指を鳴らすと、アリアンを覆っていた氷が弾けるように溶けて消えた。すぐに王騎士団が魔導でアリアンを縛り、自殺しないように口に布を突っ込む。
「魔導院にいた魔導士だ。魔導を使われぬよう気を付けて連れて行け」
ハブテルの命令に王騎士団が数人でアリアンを連れて行く。それを眺める暇なくハブテルがこちらに冷えた瞳を向けた。
「フィルリーネ様がお待ちです」
一国の王女を危険に晒した。その言葉が透けて見えるような、静かな声音だ。
いや、俺だってルヴィアーレ様に何かあれば、あんな言葉だけで済まない。
ハブテルがこちらをどう思うと、当然の態度だ。文句など言えない。
レブロンも何も言わず、たださっさとついてこいと、ちらりと横目で見ただけだった。
「魔導院に所属しておりました、モルダウンです。ビスブレッド砦に移動後行方が分からなくなっておりました」
「変身術は得意だったとイムレス様から聞いているわ。予想通りだったわね。ご苦労様」
「ヨシュア殿の確認が早く、エレディナ殿の攻撃により我々は捕縛しただけです」
「あいつ臭かったから」
ソファーに座るフィルリーネの横で、図体のでかい男が寄り掛かった。ルヴィアーレ様もいるのに、フィルリーネの肩に頭を置く。
「良くやったわ、ヨシュア。エレディナも」
フィルリーネはヨシュアが寄り掛かっても気にしないと、動物でも可愛がるように頭を撫でてやる。
ルヴィアーレが目の前にいるのに、何も思わないのか。ルヴィアーレも表情を変えなかった。それを口にしそうになって、頬を膨らませるように我慢した。隣でレブロンが肘を突いてくる。
「成功して良かったわ。モルダウンは魔法陣を描くのが速いと聞いていたから、あまり時間を掛けたくなかったのよ。あんな場所で戦いになったら周囲への損害が大きくなってしまう」
魔導士が攻撃してくれば、折角直した城が再び壊れるだろう。テラスの一角で戦いになればテラスが壊れるかもしれない。階下にも影響が起きることを考えれば、魔導士に魔導を使わせないための捕獲が必要だった。
そのために翼竜と人型の精霊を使ったのだ。
それに王騎士団は文句を言わないんだな。普通なら蔑ろにされたと憤りたくなるのに。俺なら腹が立つ。
しかし、ハブテルは無表情のまま。感情は全く表に出さない。それに気付いているのか、フィルリーネはにこりと微笑んだ。
「モルダウンの相手はお願いね。あの男からは多くを知れるでしょう。ニーガラッツに繋がればいいけれど、ロデリアナを使う命令を出した者を知りたいわ。モルダウンは主体でないでしょうから、指示した者を見付けなさい」
「承知しました」
「さて、あとはあなたの処分ね。イアーナ」
ごくりと喉が鳴った。
フィルリーネは毒のある笑みを浮かべてこちらを見つめる。
王女を危険に晒し、あまつ自分の主人にも大きな影響を与えた。もし自分がフィルリーネを殺していれば、その責を負うのはルヴィアーレだ。
この部屋にいた皆の視線が自分に集中した。
「今日からわたくしの護衛につきなさい」
「は!?」
今、何と言った?
耳を疑ったが、素っ頓狂な声を出したのは自分だけだ。アシュタルだけが厳しい顔をこちらに向けていたが、ハブテルやルヴィアーレは何の表情も変わっていない。
レブロンを見上げれば、諦めろと言わんばかりに、片眉を上げた。
「護衛、と申しますと」
「そのままの言葉よ。ルヴィアーレの護衛ではなく、わたくしの護衛につくのよ。これは命令であってお願いではないわ」
フィルリーネの命令に拒否権はない。ルヴィアーレが反対しなければ断れる理由がなかった。ルヴィアーレをすぐ様確認すれば、否定的な言葉も表情もない。
「ルヴィアーレとは話はついているの。夜の護衛はいらないわ。今まで通りルヴィアーレの側につきなさい。朝になったら私の部屋に。朝から晩まではわたくしの護衛よ」
拒否権などあるはずがない。イアーナは頭を垂れて、承諾するしかなかった。
後ろにまとめた真っ直ぐな髪は艶を帯びた黒で、真っ赤な唇が色白の肌に目立った。
瞳の色は、深い海の青。その瞳を隠すような長い前髪と俯き加減が、若干暗い印象を残した。
あとは、いつも休憩する場所にいると、アリアンがこちらに気付いて声を掛けてくる。
「イアーナ様。休憩ですか」
「アリアン」
あまり日の当たらないテラスの端にある観葉植物の影にいると、アリアンがいつの間にか近くにいて立っていた。
「お怪我されたんですか? 包帯をされていますけれど」
「ちょっと、少し」
詳しく話す話ではない。そんな風に頭に巻かれた包帯を撫でる。その撫でた手にも包帯がされていたが、それを見てアリアンは小さく微笑んだ。
初めて会った時は俯いてばかりで、しばらくそんな感じだった気がするのに、最近は青の瞳をこちらに向けたまま、赤い唇をうっすらと上げる。
それが微笑んでいると思っていた。奥ゆかしく笑うのだなと。
アリアンは城の侍女だ。制服が侍女のそれなので、疑うことはない。
フィルリーネ姫の命令は突飛で侍女はその影響を受けやすい。対応するのに右往左往する者は多いはずだ。だからアリアンも急な命令を受ければ、休憩に訪れる自分にちょくちょく会ってもおかしくない。
はずだった。
「その男、臭い」
どこからともなく聞こえた声に、アリアンははっと頭上を見上げた。
突如現れた黒い物体。もとい、赤い頭の黒の服をまとった男がアリアンの上にのし掛かった。
体重がどれくらいあるか知らないが、か弱き女性の上に飛び掛かるように体格のいい男が落ちてくれば、打ちどころによっては骨が折れるだろう。
しかし、アリアンは押し潰してきたヨシュアの顔目の前で魔法陣を繰り出す。ドンと吹き出した衝撃波にヨシュアは後転して避けた。
その隙を狙っていたかのように、薄い水色の髪をした少女がアリアンの目の前に現れ、その身体を氷漬けにする。
「うぎゃあっ!」
反撃する間もない攻撃に、アリアンは悲鳴を上げて地面にひれ伏した。
その悲鳴の響きは若い女性のものに聞こえなかった。滲んだ声は少し低めで、女性にしては若干ハスキーに思えた。
「あら、うっそ。ほんとに男じゃない。やだー。騙されるのにもほどあんじゃないの?」
エレディナが天井にお尻を突き出すようにして、ケタケタ笑った。
その言葉を信じたくはなかったが、攻撃を避けられずに転がったアリアンは、いつものアリアンではなくなっていた。
エレディナによって凍らされたアリアンの顔や身体が、先程見ていた彼女とは到底思えない姿に変化している。膨らみのある女性の肢体ではなく、骨張って痩せた姿。髪の長さも顎の輪郭も、全く違うものになっていた。
それを目の当たりして、うなだれるしかない。
「お前は男に騙されたのか?」
レブロンが呆れるような声を出して近付いた。後ろからわらわらと王騎士団が寄ってくる。王騎士団にまで知られたくなかったが、この問題はラータニアの者たちだけで治められるものじゃない。
「レブロンさあぁん」
「まったく、情けない声を出すな。それよりこれは、死んだのか?」
「死んでないわよ。すぐ溶かすから、死なないように捕まえてよ」
エレディナがぱちりと指を鳴らすと、アリアンを覆っていた氷が弾けるように溶けて消えた。すぐに王騎士団が魔導でアリアンを縛り、自殺しないように口に布を突っ込む。
「魔導院にいた魔導士だ。魔導を使われぬよう気を付けて連れて行け」
ハブテルの命令に王騎士団が数人でアリアンを連れて行く。それを眺める暇なくハブテルがこちらに冷えた瞳を向けた。
「フィルリーネ様がお待ちです」
一国の王女を危険に晒した。その言葉が透けて見えるような、静かな声音だ。
いや、俺だってルヴィアーレ様に何かあれば、あんな言葉だけで済まない。
ハブテルがこちらをどう思うと、当然の態度だ。文句など言えない。
レブロンも何も言わず、たださっさとついてこいと、ちらりと横目で見ただけだった。
「魔導院に所属しておりました、モルダウンです。ビスブレッド砦に移動後行方が分からなくなっておりました」
「変身術は得意だったとイムレス様から聞いているわ。予想通りだったわね。ご苦労様」
「ヨシュア殿の確認が早く、エレディナ殿の攻撃により我々は捕縛しただけです」
「あいつ臭かったから」
ソファーに座るフィルリーネの横で、図体のでかい男が寄り掛かった。ルヴィアーレ様もいるのに、フィルリーネの肩に頭を置く。
「良くやったわ、ヨシュア。エレディナも」
フィルリーネはヨシュアが寄り掛かっても気にしないと、動物でも可愛がるように頭を撫でてやる。
ルヴィアーレが目の前にいるのに、何も思わないのか。ルヴィアーレも表情を変えなかった。それを口にしそうになって、頬を膨らませるように我慢した。隣でレブロンが肘を突いてくる。
「成功して良かったわ。モルダウンは魔法陣を描くのが速いと聞いていたから、あまり時間を掛けたくなかったのよ。あんな場所で戦いになったら周囲への損害が大きくなってしまう」
魔導士が攻撃してくれば、折角直した城が再び壊れるだろう。テラスの一角で戦いになればテラスが壊れるかもしれない。階下にも影響が起きることを考えれば、魔導士に魔導を使わせないための捕獲が必要だった。
そのために翼竜と人型の精霊を使ったのだ。
それに王騎士団は文句を言わないんだな。普通なら蔑ろにされたと憤りたくなるのに。俺なら腹が立つ。
しかし、ハブテルは無表情のまま。感情は全く表に出さない。それに気付いているのか、フィルリーネはにこりと微笑んだ。
「モルダウンの相手はお願いね。あの男からは多くを知れるでしょう。ニーガラッツに繋がればいいけれど、ロデリアナを使う命令を出した者を知りたいわ。モルダウンは主体でないでしょうから、指示した者を見付けなさい」
「承知しました」
「さて、あとはあなたの処分ね。イアーナ」
ごくりと喉が鳴った。
フィルリーネは毒のある笑みを浮かべてこちらを見つめる。
王女を危険に晒し、あまつ自分の主人にも大きな影響を与えた。もし自分がフィルリーネを殺していれば、その責を負うのはルヴィアーレだ。
この部屋にいた皆の視線が自分に集中した。
「今日からわたくしの護衛につきなさい」
「は!?」
今、何と言った?
耳を疑ったが、素っ頓狂な声を出したのは自分だけだ。アシュタルだけが厳しい顔をこちらに向けていたが、ハブテルやルヴィアーレは何の表情も変わっていない。
レブロンを見上げれば、諦めろと言わんばかりに、片眉を上げた。
「護衛、と申しますと」
「そのままの言葉よ。ルヴィアーレの護衛ではなく、わたくしの護衛につくのよ。これは命令であってお願いではないわ」
フィルリーネの命令に拒否権はない。ルヴィアーレが反対しなければ断れる理由がなかった。ルヴィアーレをすぐ様確認すれば、否定的な言葉も表情もない。
「ルヴィアーレとは話はついているの。夜の護衛はいらないわ。今まで通りルヴィアーレの側につきなさい。朝になったら私の部屋に。朝から晩まではわたくしの護衛よ」
拒否権などあるはずがない。イアーナは頭を垂れて、承諾するしかなかった。
15
お気に入りに追加
195
あなたにおすすめの小説
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
転生した元悪役令嬢は地味な人生を望んでいる
花見 有
恋愛
前世、悪役令嬢だったカーラはその罪を償う為、処刑され人生を終えた。転生して中流貴族家の令嬢として生まれ変わったカーラは、今度は地味で穏やかな人生を過ごそうと思っているのに、そんなカーラの元に自国の王子、アーロンのお妃候補の話が来てしまった。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる