36 / 316
目的2
しおりを挟む
前菜の盛り付けは彩りよく、少々塩分を含めさせて食欲を促す。スープは冷製でクリームのポタージュ。
私スープ好きだから、スープだけでいい。って言いたい。
前菜に手を出して、もぐもぐしながら、次の話題を探す。
まだ、フリューノートの話でいいかな。
あまり早く話しすぎると、食事が終わる前に話のネタが尽きてしまう。
それは駄目だ。メインの話はメインディッシュの終わりにしたい。そうすれば、最後のお茶まで保つ気がする。保たないか?
のんびり食べてはいけない。もぐもぐ加速させると、ルヴィアーレは随分とゆっくり食べていた。次に出てきた魚は、蒸しているが濃いめのソースがついている。
これ、あんまり好きじゃない。私の好みは全く考慮されていないね。ムイロエめ。
ルヴィアーレは濃い味が好きなのだろうか。しかし、あまり食が進んでいない。まだスープを飲んでいて、フィルリーネが魚に手を付けても、スープを飲んでいた。
口に合わないのか? 料理人はフィルリーネ専用のシェフだ。料理が同じでもラータニアとは味付けに差があるだろう。もしかしたら、魚の蒸し料理にこんな濃い味は付けないのかもしれない。
しかしその後も、ルヴィアーレはフィルリーネが食べれば、次に手を付けた。遅いからかと思ったが、どうやら追って食べることにしているようだ。
警戒しているな。毒殺するわけでもないのに、警戒している。自分に毒殺されるとでも思っているのだろうか。
やるとしても別の皿なのだから、関係ないだろう。それでも警戒している。
王は何故ルヴィアーレを婿に選んだのだろう。これだけ警戒しているということは、優遇されない理由と同じなのだろうが、全く分からない。
料理は、運ばれる前にお互いの側仕えが毒味をしている。それなのに、フィルリーネが口にしないと、ルヴィアーレは食に手を付けない。徹底している。
「祀典のおぞましい事件、恐ろしかったわ。ラータニア国境の領主関係者が亡くなったようなの」
メイン料理が来て口にしてから、フィルリーネは始めた。料理はいくつか増えていたが、とりあえず全てに口を付けたので、ルヴィアーレも食べられるだろう。
「領主はシグナルテと言ったかしら。奥様とお子様が亡くなったようですわ」
この情報はレミアからも聞いておいた。誰が犠牲で、何が原因だったのか。話せるネタを作っておきたかったからだ。
「我が国と懇意にしていた者も襲われたそうです」
フィルリーネは一度顔を上げそうになった。
ラータニアに懇意にしていた者が襲われた。その話は耳にしていない。驚いたふりをわざとらしくして、興味なさそうに話す。
「他にも亡くなった方がいたのでしょうね。あの会場で何人も倒れていた方を見掛けたわ。まったく、警備は一体何をしていたのかしら」
溜め息混じりにそう言って、料理に手を伸ばす。まだ分かっていない情報が多そうだ。だがこれでヒベルト地方の人間が狙われたのだと分かった。アシュタルが調べているはずなので、話を早めに聞いておいた方が良さそうだ。
「多くが領主を護る、警備の騎士たちだったようですね」
「……騎士たち、ですか?」
予想外の言葉に顔を上げてしまった。いや、騎士であれば、驚いても問題ないはずだ。
「あのように多くの獣が入ったのですもの。騎士たちも敵わなかったのですわね」
確かに急襲だったかもしれないが、仮にも領主を護る者たちが、ドミニアンに敵わなかったなど。確かにドミニアンは強力な魔獣だが、少々気が抜け過ぎていたのではないだろうか。
「どうやら、酒を含んでいたようです」
「警備を行うものが、酒など」
毒でも盛られていたのか。
ルヴィアーレは、ここにいてどうやってその情報を得たのだろう。
会場を出た時、ルヴィアーレはフィルリーネと一緒だった。あの時に情報を得ることは難しかったはずだ。顔の似た側仕えたちが動いているとしたら、繋ぎをつけている者たちがいるわけである。
情報として出すのならば、秘密裏に得ても、言い訳のできる相手から得たのだろう。
ここで自分にその情報を出すのは、自分が情報源を潰しに来るか確認するためだろうか。それともこちらの攻撃を疑っているのだろうか。
悪いが、私は無関係だよ。ラータニアの話もまだ得ていない。こちらに問われても、反応もできないよ。
「祀典にいた警備から耳にしました。領主の騎士と言っても、外戚の方だったようです。警備を兼ねた、お客様だったのでしょう」
外戚ならば身内だ。領主に近い者たちが狙われたのは間違いない。
ルヴィアーレは、静かに憂いた顔をする。
ムイロエが悲鳴を上げそうになるから、そんな顔をするのはやめてほしい。皿を運ぶ側仕えまで頰を赤らめた。
お皿ちゃんと見て、溢れるよ!
「悲壮な事件ですわ」
「前にも同じような事件があったと伺いましたが」
「ええ。十年も前の話ですわね」
「地上を走る獣とおっしゃっておりましたが、何の魔獣が入り込んだのでしょうか」
「あまりよく覚えておりませんけれど、似たような赤黒い魔獣だったのを覚えておりますわ。わたくしも幼かったので、しっかり覚えているわけではありませんの。詳しく聞きたければ、魔導院の者にでもお聞きになって。魔導院の場所はご存知だったかしら」
「政務のカノイに、案内をいただきましたから」
「あら、そうでしたの? 魔導院でしたら、魔導院長、あの方、魔導院にいらっしゃるかしら。いなければ、副長のイムレスに確認するとよろしいでしょう」
「ありがとうございます」
ふっと微笑むけれど、魔導院に行く理由ができて良かったと思っているかもしれない。
こちらとしてはイムレスに話をさせたいだけだが、食いついてくれると助かる。イムレスは結構な策士なので、お互い会話に花を咲かせてほしい。化かし合いみたいで、近付きたくない話し合いになりそうだ。きっと、気が合う。
カノイに案内させたことはすっかり忘れた体にして、フィルリーネは再び食事に口をつける。ルヴィアーレは殆ど進まない。口に合わないのかもしれない。衣装で分からないが、痩せていて少食なのかどうか。
筋力はあるのだろうから、そこまで痩せ型ではないと思う。
ムイロエの情報が合っていても、料理の質が違うだろうし、味付けも国によって変わるだろう。
ルヴィアーレがこの国に来て、何日経ったっけ。料理口に合わないの、きついよねえ。実は私も、城の料理、種類によってあまり好まないものがあるのよ。
高価なものを使いたがる傾向があり、種類は豊富なのだが、味の研究をしようとしない。そのため、味が同じになりがちなのだ。
バルノルジの家で、料理の作り方を教えてもらえたりするので、そちらの方が美味しいと思ってしまう。
高飛車フィルリーネ王女が不味いと言えばシェフも困るので、言い方を変えて改善させるしかないだろう。
ご飯が美味しくないって、つらいよね。
ルヴィアーレとは関わりたくないが、できるだけ生活環境改善には協力しよう。そう心に誓って、話のネタを考える。
しまった。祀典だけで終わらそうっていうのは、無理があった。
「ルヴィアーレ様は剣もお得意でいらっしゃると伺っておりますわ。ラータニア王に騎士として同行なさるとか」
「王の同行に騎士として混じらせてもらっているだけです。私自身、護られているようなものでしたから」
「まあ、そのようなこと。魔獣を倒した腕は見ておりましてよ」
ルヴィアーレは随分と謙虚だ。できることを言うと、フィルリーネが無茶振りするので警戒しているらしい。
うん、全部私が悪いね。大丈夫だよ、次は無茶振りしないから。多分。
「弓はお得意かしら? 今度、狩猟大会がございますのよ」
この不備ある警備の中で、次も何か起こるのは間違いない、危険な催し、狩猟大会がある。
城から少しばかり離れた、貴族専用の狩場がある。殆ど街の敷地なので移動に時間は掛からないが、本物の森だ。
さて、ここに何が出てくるか。こちらも知らない。しかし、用心に越したことはないのは間違いない。また死人が出るかもしれない、笑えない催しだ。
「王も出席なさるのですか?」
「当然ですわ。王も城の貴族たちも多く参加されます。王都ダリュンベリにいる者だけでなく、近くの領主も参りますから」
「あのような事件があった後に」
「そうですわね。けれど前の時にも中止にはなりませんでしたわ。暴力の行使に怯むことはないのでしょう。わたくしは興味はございませんが、王は狩猟大会を楽しみにしてらっしゃるのよ。中止にはならないわ」
ルヴィアーレは笑顔で、楽しみですね。と返してきた。
その感想、普通、すぐ出てこないよ。
祀典で、警備が完全に無駄なことが露呈した。そして、今度は狩猟大会。何が起こるのか、ルヴィアーレは想像するだろう。それなのに、間髪入れず笑顔で返すとか。
しかし、甘いな。狩りって動物かと思うでしょう。いいえ、魔獣狩りです。だから、がんがん魔導を使うは、剣も弓も使うは、殆ど討伐だね。
「ルヴィアーレ様なら安心ですわね。魔獣は空を飛ぶものも森にいてよ? 魔導にも長けていると伺っておりますから、何も心配なさることはないわ」
フィルリーネの言葉に、一瞬ルヴィアーレは顔を真顔にした。
私スープ好きだから、スープだけでいい。って言いたい。
前菜に手を出して、もぐもぐしながら、次の話題を探す。
まだ、フリューノートの話でいいかな。
あまり早く話しすぎると、食事が終わる前に話のネタが尽きてしまう。
それは駄目だ。メインの話はメインディッシュの終わりにしたい。そうすれば、最後のお茶まで保つ気がする。保たないか?
のんびり食べてはいけない。もぐもぐ加速させると、ルヴィアーレは随分とゆっくり食べていた。次に出てきた魚は、蒸しているが濃いめのソースがついている。
これ、あんまり好きじゃない。私の好みは全く考慮されていないね。ムイロエめ。
ルヴィアーレは濃い味が好きなのだろうか。しかし、あまり食が進んでいない。まだスープを飲んでいて、フィルリーネが魚に手を付けても、スープを飲んでいた。
口に合わないのか? 料理人はフィルリーネ専用のシェフだ。料理が同じでもラータニアとは味付けに差があるだろう。もしかしたら、魚の蒸し料理にこんな濃い味は付けないのかもしれない。
しかしその後も、ルヴィアーレはフィルリーネが食べれば、次に手を付けた。遅いからかと思ったが、どうやら追って食べることにしているようだ。
警戒しているな。毒殺するわけでもないのに、警戒している。自分に毒殺されるとでも思っているのだろうか。
やるとしても別の皿なのだから、関係ないだろう。それでも警戒している。
王は何故ルヴィアーレを婿に選んだのだろう。これだけ警戒しているということは、優遇されない理由と同じなのだろうが、全く分からない。
料理は、運ばれる前にお互いの側仕えが毒味をしている。それなのに、フィルリーネが口にしないと、ルヴィアーレは食に手を付けない。徹底している。
「祀典のおぞましい事件、恐ろしかったわ。ラータニア国境の領主関係者が亡くなったようなの」
メイン料理が来て口にしてから、フィルリーネは始めた。料理はいくつか増えていたが、とりあえず全てに口を付けたので、ルヴィアーレも食べられるだろう。
「領主はシグナルテと言ったかしら。奥様とお子様が亡くなったようですわ」
この情報はレミアからも聞いておいた。誰が犠牲で、何が原因だったのか。話せるネタを作っておきたかったからだ。
「我が国と懇意にしていた者も襲われたそうです」
フィルリーネは一度顔を上げそうになった。
ラータニアに懇意にしていた者が襲われた。その話は耳にしていない。驚いたふりをわざとらしくして、興味なさそうに話す。
「他にも亡くなった方がいたのでしょうね。あの会場で何人も倒れていた方を見掛けたわ。まったく、警備は一体何をしていたのかしら」
溜め息混じりにそう言って、料理に手を伸ばす。まだ分かっていない情報が多そうだ。だがこれでヒベルト地方の人間が狙われたのだと分かった。アシュタルが調べているはずなので、話を早めに聞いておいた方が良さそうだ。
「多くが領主を護る、警備の騎士たちだったようですね」
「……騎士たち、ですか?」
予想外の言葉に顔を上げてしまった。いや、騎士であれば、驚いても問題ないはずだ。
「あのように多くの獣が入ったのですもの。騎士たちも敵わなかったのですわね」
確かに急襲だったかもしれないが、仮にも領主を護る者たちが、ドミニアンに敵わなかったなど。確かにドミニアンは強力な魔獣だが、少々気が抜け過ぎていたのではないだろうか。
「どうやら、酒を含んでいたようです」
「警備を行うものが、酒など」
毒でも盛られていたのか。
ルヴィアーレは、ここにいてどうやってその情報を得たのだろう。
会場を出た時、ルヴィアーレはフィルリーネと一緒だった。あの時に情報を得ることは難しかったはずだ。顔の似た側仕えたちが動いているとしたら、繋ぎをつけている者たちがいるわけである。
情報として出すのならば、秘密裏に得ても、言い訳のできる相手から得たのだろう。
ここで自分にその情報を出すのは、自分が情報源を潰しに来るか確認するためだろうか。それともこちらの攻撃を疑っているのだろうか。
悪いが、私は無関係だよ。ラータニアの話もまだ得ていない。こちらに問われても、反応もできないよ。
「祀典にいた警備から耳にしました。領主の騎士と言っても、外戚の方だったようです。警備を兼ねた、お客様だったのでしょう」
外戚ならば身内だ。領主に近い者たちが狙われたのは間違いない。
ルヴィアーレは、静かに憂いた顔をする。
ムイロエが悲鳴を上げそうになるから、そんな顔をするのはやめてほしい。皿を運ぶ側仕えまで頰を赤らめた。
お皿ちゃんと見て、溢れるよ!
「悲壮な事件ですわ」
「前にも同じような事件があったと伺いましたが」
「ええ。十年も前の話ですわね」
「地上を走る獣とおっしゃっておりましたが、何の魔獣が入り込んだのでしょうか」
「あまりよく覚えておりませんけれど、似たような赤黒い魔獣だったのを覚えておりますわ。わたくしも幼かったので、しっかり覚えているわけではありませんの。詳しく聞きたければ、魔導院の者にでもお聞きになって。魔導院の場所はご存知だったかしら」
「政務のカノイに、案内をいただきましたから」
「あら、そうでしたの? 魔導院でしたら、魔導院長、あの方、魔導院にいらっしゃるかしら。いなければ、副長のイムレスに確認するとよろしいでしょう」
「ありがとうございます」
ふっと微笑むけれど、魔導院に行く理由ができて良かったと思っているかもしれない。
こちらとしてはイムレスに話をさせたいだけだが、食いついてくれると助かる。イムレスは結構な策士なので、お互い会話に花を咲かせてほしい。化かし合いみたいで、近付きたくない話し合いになりそうだ。きっと、気が合う。
カノイに案内させたことはすっかり忘れた体にして、フィルリーネは再び食事に口をつける。ルヴィアーレは殆ど進まない。口に合わないのかもしれない。衣装で分からないが、痩せていて少食なのかどうか。
筋力はあるのだろうから、そこまで痩せ型ではないと思う。
ムイロエの情報が合っていても、料理の質が違うだろうし、味付けも国によって変わるだろう。
ルヴィアーレがこの国に来て、何日経ったっけ。料理口に合わないの、きついよねえ。実は私も、城の料理、種類によってあまり好まないものがあるのよ。
高価なものを使いたがる傾向があり、種類は豊富なのだが、味の研究をしようとしない。そのため、味が同じになりがちなのだ。
バルノルジの家で、料理の作り方を教えてもらえたりするので、そちらの方が美味しいと思ってしまう。
高飛車フィルリーネ王女が不味いと言えばシェフも困るので、言い方を変えて改善させるしかないだろう。
ご飯が美味しくないって、つらいよね。
ルヴィアーレとは関わりたくないが、できるだけ生活環境改善には協力しよう。そう心に誓って、話のネタを考える。
しまった。祀典だけで終わらそうっていうのは、無理があった。
「ルヴィアーレ様は剣もお得意でいらっしゃると伺っておりますわ。ラータニア王に騎士として同行なさるとか」
「王の同行に騎士として混じらせてもらっているだけです。私自身、護られているようなものでしたから」
「まあ、そのようなこと。魔獣を倒した腕は見ておりましてよ」
ルヴィアーレは随分と謙虚だ。できることを言うと、フィルリーネが無茶振りするので警戒しているらしい。
うん、全部私が悪いね。大丈夫だよ、次は無茶振りしないから。多分。
「弓はお得意かしら? 今度、狩猟大会がございますのよ」
この不備ある警備の中で、次も何か起こるのは間違いない、危険な催し、狩猟大会がある。
城から少しばかり離れた、貴族専用の狩場がある。殆ど街の敷地なので移動に時間は掛からないが、本物の森だ。
さて、ここに何が出てくるか。こちらも知らない。しかし、用心に越したことはないのは間違いない。また死人が出るかもしれない、笑えない催しだ。
「王も出席なさるのですか?」
「当然ですわ。王も城の貴族たちも多く参加されます。王都ダリュンベリにいる者だけでなく、近くの領主も参りますから」
「あのような事件があった後に」
「そうですわね。けれど前の時にも中止にはなりませんでしたわ。暴力の行使に怯むことはないのでしょう。わたくしは興味はございませんが、王は狩猟大会を楽しみにしてらっしゃるのよ。中止にはならないわ」
ルヴィアーレは笑顔で、楽しみですね。と返してきた。
その感想、普通、すぐ出てこないよ。
祀典で、警備が完全に無駄なことが露呈した。そして、今度は狩猟大会。何が起こるのか、ルヴィアーレは想像するだろう。それなのに、間髪入れず笑顔で返すとか。
しかし、甘いな。狩りって動物かと思うでしょう。いいえ、魔獣狩りです。だから、がんがん魔導を使うは、剣も弓も使うは、殆ど討伐だね。
「ルヴィアーレ様なら安心ですわね。魔獣は空を飛ぶものも森にいてよ? 魔導にも長けていると伺っておりますから、何も心配なさることはないわ」
フィルリーネの言葉に、一瞬ルヴィアーレは顔を真顔にした。
12
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる