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29② ー紹介ー
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「珍しい客だな」
そう笑って迎えたのは、幼なじみであるライア・デュパール公爵だ。
ジョゼットに連絡をして招待を受けたが、なぜかソファーに二人で座っていた。
「なんの相談なのか賭けているのよ」
意地悪く言うのはジョゼットで、隣にいるライアは満面の笑みをこちらに向ける。
「奥方に、聞きたいことがあるんだが」
「相談ではないのか?」
「聞きたいことだ」
「聞きたいことは、問われても教えられないと思うわ」
「……君が、紹介したんだな」
「さて、なんのことかしら」
確信して問うと、ジョゼットは肩をすくめる。隣でライアも同じようにして、なぜかにんまりと口端を上げた。
(なにを面白がっているやら)
想像がつくので突っ込みたくない。ライアはいかにもわざとらしく身を乗り出してきた。
「聞きたいことは聞けないのだから、相談をしたらどうだ? 夫人とは和解したのか? 離婚はできないと言っていただろう」
「契約があるからな」
「あって良かったのではないの?」
すげなく答えると、ジョゼットがすかさず口を出す。その言葉に羞恥で顔が赤くなるのを感じた。ライアもすぐに反応し、小さく笑ってくる。
「ふむ。お前がなあ。確かに彼女は変わったように見えた。王も気になされていたが、杞憂に終わり良かったな」
「王は心配されていたのよ。ずっとあのままだったらって」
「バラチア公爵が倒れられた時に、お前が大変だったことは分かっている。奥方が母君に似ているように思えたから、なおさら結婚を心配されていた。彼女の両親のこともあったからな」
借金の形に結婚を迫られた。後継者を見据えたものだったが、それとは関係なくセレスティーヌはクラウディオの母親に性格が似ていた。
父親が倒れた時、母親は絶叫した。すべてを呪うような凄まじい叫びをし続ける母親に、何度言ってやろうと思った。父が倒れたのは、お前のせいでもあるだろうと。
父親が弱っていけばいくほど、母親は狂っていく。その狂い方は人とは思えないほどおぞましいほどだった。まるで何かに取り憑かれたかのように、夫の病を受け入れまいと記憶も混濁させていた。
信じようが信じまいが、父親の病は良くなる傾向などないのに。
「彼女と母君は別人でしょう。あなたは女性心理に疎いのだから、せいぜい捨てられないようにするのね」
ジョゼットの言葉が胸に刺さる。痛みに悶えそうになると、さらに傷を抉ってきた。
「あなたは人に興味がないから、他人の心の痛みに気付かないことが多いのよ。周りの反応をよく見た方がいいわ。無神経なんだから」
「ぐ……。似たようなことを、モーリスに……」
「セレスティーヌも気付いているわよ。無神経って」
クラウディオは頭になにかを打ち付けられた気がした。ライアが大きく爆笑してくる。
「ぶははっ。いい傾向だな。お前は周囲の反応を遮断する癖がついてるからなあ。聞こえないように、気付かないようにとするのが当たり前になっている。もう少し他人の心を慮る癖をつけたほうがいいぞ」
夫婦そろって容赦ない。ノエルの話を聞きにきただけなのに、答えてもらえず情けもなくずけずけと注意してくる。しかし、今まではそんな言葉も右から左へ聞きすごしていた。
心に留めなければならないのだと、深く猛省する。
「ところで、サルヴェール公爵はどうしているか聞いている?」
ジョゼットはこれ以上からかうまいと話を変えた。
「いや、特に聞いていない。公爵はここ最近見ていないしな……」
「エルネスト様は、足を悪くしているから出掛けられない。とは言っていたけれど、少し気になるわ」
「なぜ……?」
「昔は避けていたのに、最近あなたがいる場所にやけに出てくるものだから。……夫人と接触しようとしていない?」
「いや、聞いてはいない、が……」
ジョゼットからもエルネストの名を聞いて、クラウディオは顔を上げる。セレスティーヌもエルネストの名を度々口にしていた。なにかを気にしているように。
「今さらエルネスト様があなたに何かするとは思わないけれど、念の為気を付けておいた方がいいわよ」
「エルネストは我慢していたことも多いだろう。なにかと比べられて肩身の狭い思いをしていたのは確かだ」
なぜ急にそんなことを? そう問いたかったが、二人は真剣な面持ちで口にしてくる。
「剣が使えなくとも、あれだけの魔法力があり実力もある。敵対視されることはないと思うのだが……」
「あなたはそう思っても、サルヴェール公爵はそうじゃなかったでしょ。しかも、後継者問題で王があなたを気に入っているのは確かだし」
「まだ、お子ができぬと決まったわけでは」
「だが、その可能性もあるんだ。サルヴェール公爵は母君が元王女だからと、自分がなぜ公爵家の人間なのかと王族をやっかんでいたというくらいだ」
「それは噂だろう?」
「火のないところに煙は立たぬよ。王族は男が少なく女は短命が多いからな。後継者に関しては毎度問題になっているんだ。期待していてもおかしくないだろう」
だから、エルネストは王になるために完璧でなければならない。しかし、大怪我で剣が持てなくなった。そのため、サルヴェール公爵のエルネストに対する態度や仕打ちは見ていられない程ひどいものだった。
だからエルネストはクラウディオに関わらなくなった。
「エルネストへのサルヴェール公爵の態度が、年々ひどくなっていた理由は分かるだろう? 気を付けるに越したことはない」
王には子ができないかもしれないという噂が、周知されてきている。
これも自分の気にしていない、心の機微についてなのならば、素直に助言として心に留めておいた方が良さそうだ。
「……忠告いたみいる。それで、ノエル・ブランシェについては?」
「私は何も知らないわよ。そうやってコソコソ調べられた方が、彼女は嫌がるんじゃない?」
ジョゼットの痛恨の一言に、クラウディオはすごすごと帰路に着くことになった。
(ノエルのことを聞きに言ったのに、エルネストが害をなすかもしれないと言われて……)
極め付けがセレスティーヌから無神経だと思われているという情報を得た。
なにも分からないままに、別の話でいっぱいになって頭が痛い。
まずは無神経さを払拭するために、セレスティーヌと会話をしたいのだが。彼女は書庫にいると聞いて、階段を降りていく。
隠された扉の中の資料をもっと見たいと言うので開放したが、熱心に通っているようだった。
クラウディオがそこに入ると、セレスティーヌは静かに本を読んでいた。何の本を読んでいるのか、少しだけ気になって近付いても、セレスティーヌの集中力は高く、すぐ側に寄るまで気付かない。
(集中しているな)
「わあっ! ……、はっ、申し訳ありません。気付かなくて」
近寄ればセレスティーヌは仰け反りそうになるほど驚愕する。その姿を見せられるだけで、胸が苦しくなってくる。セレスティーヌは苦笑いをしながら読んでいた資料を伏せた。
クラウディオには、なんの資料を見ているのか知らせたくないのだ。
「……熱心ですね」
「えーと、楽しくて」
(楽しいのだろうか。なにか探しているようにも思える。一体なにを……?)
「……王宮にある書庫に入ることは可能です。よろしければ案内しますが?」
「いいんですか!?」
セレスティーヌは弾けるように笑顔で返す。
「もちろんです。ぜひ参りましょう」
今はただ、喜ぶ顔が見たいだけなのだ。
そう笑って迎えたのは、幼なじみであるライア・デュパール公爵だ。
ジョゼットに連絡をして招待を受けたが、なぜかソファーに二人で座っていた。
「なんの相談なのか賭けているのよ」
意地悪く言うのはジョゼットで、隣にいるライアは満面の笑みをこちらに向ける。
「奥方に、聞きたいことがあるんだが」
「相談ではないのか?」
「聞きたいことだ」
「聞きたいことは、問われても教えられないと思うわ」
「……君が、紹介したんだな」
「さて、なんのことかしら」
確信して問うと、ジョゼットは肩をすくめる。隣でライアも同じようにして、なぜかにんまりと口端を上げた。
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想像がつくので突っ込みたくない。ライアはいかにもわざとらしく身を乗り出してきた。
「聞きたいことは聞けないのだから、相談をしたらどうだ? 夫人とは和解したのか? 離婚はできないと言っていただろう」
「契約があるからな」
「あって良かったのではないの?」
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「ふむ。お前がなあ。確かに彼女は変わったように見えた。王も気になされていたが、杞憂に終わり良かったな」
「王は心配されていたのよ。ずっとあのままだったらって」
「バラチア公爵が倒れられた時に、お前が大変だったことは分かっている。奥方が母君に似ているように思えたから、なおさら結婚を心配されていた。彼女の両親のこともあったからな」
借金の形に結婚を迫られた。後継者を見据えたものだったが、それとは関係なくセレスティーヌはクラウディオの母親に性格が似ていた。
父親が倒れた時、母親は絶叫した。すべてを呪うような凄まじい叫びをし続ける母親に、何度言ってやろうと思った。父が倒れたのは、お前のせいでもあるだろうと。
父親が弱っていけばいくほど、母親は狂っていく。その狂い方は人とは思えないほどおぞましいほどだった。まるで何かに取り憑かれたかのように、夫の病を受け入れまいと記憶も混濁させていた。
信じようが信じまいが、父親の病は良くなる傾向などないのに。
「彼女と母君は別人でしょう。あなたは女性心理に疎いのだから、せいぜい捨てられないようにするのね」
ジョゼットの言葉が胸に刺さる。痛みに悶えそうになると、さらに傷を抉ってきた。
「あなたは人に興味がないから、他人の心の痛みに気付かないことが多いのよ。周りの反応をよく見た方がいいわ。無神経なんだから」
「ぐ……。似たようなことを、モーリスに……」
「セレスティーヌも気付いているわよ。無神経って」
クラウディオは頭になにかを打ち付けられた気がした。ライアが大きく爆笑してくる。
「ぶははっ。いい傾向だな。お前は周囲の反応を遮断する癖がついてるからなあ。聞こえないように、気付かないようにとするのが当たり前になっている。もう少し他人の心を慮る癖をつけたほうがいいぞ」
夫婦そろって容赦ない。ノエルの話を聞きにきただけなのに、答えてもらえず情けもなくずけずけと注意してくる。しかし、今まではそんな言葉も右から左へ聞きすごしていた。
心に留めなければならないのだと、深く猛省する。
「ところで、サルヴェール公爵はどうしているか聞いている?」
ジョゼットはこれ以上からかうまいと話を変えた。
「いや、特に聞いていない。公爵はここ最近見ていないしな……」
「エルネスト様は、足を悪くしているから出掛けられない。とは言っていたけれど、少し気になるわ」
「なぜ……?」
「昔は避けていたのに、最近あなたがいる場所にやけに出てくるものだから。……夫人と接触しようとしていない?」
「いや、聞いてはいない、が……」
ジョゼットからもエルネストの名を聞いて、クラウディオは顔を上げる。セレスティーヌもエルネストの名を度々口にしていた。なにかを気にしているように。
「今さらエルネスト様があなたに何かするとは思わないけれど、念の為気を付けておいた方がいいわよ」
「エルネストは我慢していたことも多いだろう。なにかと比べられて肩身の狭い思いをしていたのは確かだ」
なぜ急にそんなことを? そう問いたかったが、二人は真剣な面持ちで口にしてくる。
「剣が使えなくとも、あれだけの魔法力があり実力もある。敵対視されることはないと思うのだが……」
「あなたはそう思っても、サルヴェール公爵はそうじゃなかったでしょ。しかも、後継者問題で王があなたを気に入っているのは確かだし」
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「だが、その可能性もあるんだ。サルヴェール公爵は母君が元王女だからと、自分がなぜ公爵家の人間なのかと王族をやっかんでいたというくらいだ」
「それは噂だろう?」
「火のないところに煙は立たぬよ。王族は男が少なく女は短命が多いからな。後継者に関しては毎度問題になっているんだ。期待していてもおかしくないだろう」
だから、エルネストは王になるために完璧でなければならない。しかし、大怪我で剣が持てなくなった。そのため、サルヴェール公爵のエルネストに対する態度や仕打ちは見ていられない程ひどいものだった。
だからエルネストはクラウディオに関わらなくなった。
「エルネストへのサルヴェール公爵の態度が、年々ひどくなっていた理由は分かるだろう? 気を付けるに越したことはない」
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まずは無神経さを払拭するために、セレスティーヌと会話をしたいのだが。彼女は書庫にいると聞いて、階段を降りていく。
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クラウディオがそこに入ると、セレスティーヌは静かに本を読んでいた。何の本を読んでいるのか、少しだけ気になって近付いても、セレスティーヌの集中力は高く、すぐ側に寄るまで気付かない。
(集中しているな)
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近寄ればセレスティーヌは仰け反りそうになるほど驚愕する。その姿を見せられるだけで、胸が苦しくなってくる。セレスティーヌは苦笑いをしながら読んでいた資料を伏せた。
クラウディオには、なんの資料を見ているのか知らせたくないのだ。
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