13 / 50
13 ー子供の心ー
しおりを挟む
周りにいる男はセウしかいなかった。
六歳であの村に辿り着いて、村人の中に男はいたけれど、年の近い異性はいなかった。いたとしても誰かを好きになれる状況ではないし、そんな余裕も持っていない。
年の離れた兄弟だと説明したセウとの生活。偽りの中で誰かと親しくなっても真実を打ち明けることはできなかった。
誰かを好きになる年頃なのにと言われても、そんなこと考えたことはない。側にいるのはセウで、セウしかいなかった。セウ以外の誰かの側にいるなんて、考えようとも思わなかった。
なのに、シェインは会って一日、二日。人間の姿なんてほんの何時間。それがどうしてどうなって、何が起きると、簡単に、あんな風に、あんなことができるのか。
例え豹の姿だとしても、間違っていると思わないか?
「悪夢だ」
頭の上で鳥が鳴いている。木漏れ日の中、鳥が羽ばたき梢を揺らす音が聞こえて、ロンは目を覚ました。
何の夢を見ていたのか。とても頭が惚けていて、良く思い出せない。何か呟いたらしいが、夢までは思い出せなかった。
「何だったっけ」
温かな光があたって気持ちがいい。ぼんやりと寝返りをうって、それが何だったか思い出した。
「また寝坊」
深い緑の双眸と目があって、ロンは声にならない悲鳴をあげようとした。すぐにシェインの手で塞がれて、大声で叫ぶ寸前で何とか食い止めた。
「叫ぶのはやめろ。追っ手がいるってこと忘れるなよ」
耳に囁かれて、尚更悲鳴をあげたくなった。
よりによってシェインは人間の姿だ。さらりと揺れた銀髪に白い肌が物語っている。目に入る露出した肩を見ただけで、ロンの嫌な予感は二百%増し。もがもがと押し退けようとしても、シェインが手を放してくれない。
「落ち着け。手を放すから声をあげるな」
頬に熱がこもって、朝から酸欠間近の息苦しさに、ロンの顔はもう真っ赤だ。ゆっくり放されて自由になった口に、大きく息を吸い込んで、ロンは拳を振り上げた。
がつん、と鳴る予定が、シェインの手に阻まれて手首がぶるぶる震えた。振り上げた拳は手首を掴まれて中ぶらりんになっている。
「朝から拳骨はよせ。昨日の平手だって痛かった」
「なんっ、で、隣で寝てるんだよ!夜は離れて寝ただろうが!遠くで寝ろって言っただろ!」
「寒そうだったから、添い寝をしてみた」
「してみなくていいんだよ!裸で眠る方が寒いだろうが!豹のまんまでいろ!豹のまんまで!」
「言葉遣いが荒いぞ。今は女の姿だろう?」
神経逆なでの言葉に、頭付きをしたくなった。自由だった左手でシェインの頬をこれでもかとつねってやって、やっと自由を得ると、飛び跳ねるように木陰へ逃げた。
「さっさと服着ろ!」
「気が短いな。お前が昨日寒そうに丸まっていたから、天然の毛皮で暖めてやっただけだ。気を抜くと人間の姿になってしまうけれども」
「そんな親切いらない!」
「分かった。風邪ひいたら看病してやる」
「いらないよ!」
つい木陰を飛び出して叫ぶと、シェインはまだ着替え中だった。ぎゃあ、と叫んで隠れたが、シェインはあまり気にしない。
「下ははいてる」
「上も着ろよ!」
「はいはい。注文の多い女だ」
何が嫌だと言えば、シェインが何にも全く気にしないということだ。セウはいつだって気を使ってくれた。人の前で着替えなどしないし、幼い時はともかく分別が分かるような年になれば、側で眠る真似もしなかった。
他人の子供、殊に中途半端に年が離れていた分、セウは考えてロンの相手をしてくれていたのだ。だから、間違っても目覚めたら隣で、裸で寝ていることなんてない。
木陰で座り込んで、ロンはまた半べそになっていた。
セウから離れてまだ一日しか経っていないのに、すぐセウを考えてしまうのは全てシェインのせいだ。親離れしていないみたいですごく嫌な気分になる。
「終わったぞ。これ位でまた泣くのか」
「泣いてないよ!」
うずくまったロンに手を差し伸べて、シェインは無理矢理腕を引っ張った。
「もう、触るな!」
「子供か。人間の姿だと異常に嫌がるな」
見透かすように言われて、ロンはシェインの腕を払い除けた。腕のバンドにはめた瓶から、小さな粒を取り出すとそれを飲み込んだ。すると、荷物の場所へ歩いている内に、身体が少し堅くなり、するりと髪の毛が短くなった。
「おい、今日は女の姿でいろと言っただろう」
「知らないっ」
煥発入れずロンは怒鳴った。
シェインが人間の姿でいる時に女でいるのが嫌だった。
男に化けて十年、女でいるのが嫌になったわけじゃない。けれど、今は女でいるのが嫌なのだ。女でいることで何かが壊れる気がして嫌で仕方がなかった。
「成る程ね」
シェインは何でもお見通しと、納得した様子で息をついた。何を答えとしたのかロンは考えたくもない。
「分かった。食事をしたらすぐ先へ進む。川で顔でも洗ってこい」
朝からぼろぼろだ。
本当にぼろぼろだ。
川にうつった自分の顔を見て、ロンはもっと泣きたくなった。
一体何をやっているのだろう。何に癇癪を起こしているのだろう。
シェインの言葉や行動に翻弄されて、一人で温度を上げ下げしている。年の近い男が側にいなかっただけでその言動一つにこんなに動揺するなんて、子供だと思われても仕方がない。
涙だって枯れてもう出なくなると思っていたのに、二日連続で涙がこぼれている。
王都に入ってセウに会ったら、抱き着いてしまいそうだ。抱き着いたところでセウはただ髪の毛をこねくり回すだけだろうが、今の状態でセウに会うのは嫌だった。
シェインと一緒にセウに会いたくなかった。
女の姿でなんて、尚更。
「駄目」
それ以上は駄目。
声に出さずに、ロンは顔を洗った。今の考えを洗い流すように。
「何でもない。俺はロン。シェインと王都に行くのは、セウを迎えに行くだけ」
迎えに行くだけだ。
両手で頬を叩いて、ロンは行く先を睨み付けた。
六歳であの村に辿り着いて、村人の中に男はいたけれど、年の近い異性はいなかった。いたとしても誰かを好きになれる状況ではないし、そんな余裕も持っていない。
年の離れた兄弟だと説明したセウとの生活。偽りの中で誰かと親しくなっても真実を打ち明けることはできなかった。
誰かを好きになる年頃なのにと言われても、そんなこと考えたことはない。側にいるのはセウで、セウしかいなかった。セウ以外の誰かの側にいるなんて、考えようとも思わなかった。
なのに、シェインは会って一日、二日。人間の姿なんてほんの何時間。それがどうしてどうなって、何が起きると、簡単に、あんな風に、あんなことができるのか。
例え豹の姿だとしても、間違っていると思わないか?
「悪夢だ」
頭の上で鳥が鳴いている。木漏れ日の中、鳥が羽ばたき梢を揺らす音が聞こえて、ロンは目を覚ました。
何の夢を見ていたのか。とても頭が惚けていて、良く思い出せない。何か呟いたらしいが、夢までは思い出せなかった。
「何だったっけ」
温かな光があたって気持ちがいい。ぼんやりと寝返りをうって、それが何だったか思い出した。
「また寝坊」
深い緑の双眸と目があって、ロンは声にならない悲鳴をあげようとした。すぐにシェインの手で塞がれて、大声で叫ぶ寸前で何とか食い止めた。
「叫ぶのはやめろ。追っ手がいるってこと忘れるなよ」
耳に囁かれて、尚更悲鳴をあげたくなった。
よりによってシェインは人間の姿だ。さらりと揺れた銀髪に白い肌が物語っている。目に入る露出した肩を見ただけで、ロンの嫌な予感は二百%増し。もがもがと押し退けようとしても、シェインが手を放してくれない。
「落ち着け。手を放すから声をあげるな」
頬に熱がこもって、朝から酸欠間近の息苦しさに、ロンの顔はもう真っ赤だ。ゆっくり放されて自由になった口に、大きく息を吸い込んで、ロンは拳を振り上げた。
がつん、と鳴る予定が、シェインの手に阻まれて手首がぶるぶる震えた。振り上げた拳は手首を掴まれて中ぶらりんになっている。
「朝から拳骨はよせ。昨日の平手だって痛かった」
「なんっ、で、隣で寝てるんだよ!夜は離れて寝ただろうが!遠くで寝ろって言っただろ!」
「寒そうだったから、添い寝をしてみた」
「してみなくていいんだよ!裸で眠る方が寒いだろうが!豹のまんまでいろ!豹のまんまで!」
「言葉遣いが荒いぞ。今は女の姿だろう?」
神経逆なでの言葉に、頭付きをしたくなった。自由だった左手でシェインの頬をこれでもかとつねってやって、やっと自由を得ると、飛び跳ねるように木陰へ逃げた。
「さっさと服着ろ!」
「気が短いな。お前が昨日寒そうに丸まっていたから、天然の毛皮で暖めてやっただけだ。気を抜くと人間の姿になってしまうけれども」
「そんな親切いらない!」
「分かった。風邪ひいたら看病してやる」
「いらないよ!」
つい木陰を飛び出して叫ぶと、シェインはまだ着替え中だった。ぎゃあ、と叫んで隠れたが、シェインはあまり気にしない。
「下ははいてる」
「上も着ろよ!」
「はいはい。注文の多い女だ」
何が嫌だと言えば、シェインが何にも全く気にしないということだ。セウはいつだって気を使ってくれた。人の前で着替えなどしないし、幼い時はともかく分別が分かるような年になれば、側で眠る真似もしなかった。
他人の子供、殊に中途半端に年が離れていた分、セウは考えてロンの相手をしてくれていたのだ。だから、間違っても目覚めたら隣で、裸で寝ていることなんてない。
木陰で座り込んで、ロンはまた半べそになっていた。
セウから離れてまだ一日しか経っていないのに、すぐセウを考えてしまうのは全てシェインのせいだ。親離れしていないみたいですごく嫌な気分になる。
「終わったぞ。これ位でまた泣くのか」
「泣いてないよ!」
うずくまったロンに手を差し伸べて、シェインは無理矢理腕を引っ張った。
「もう、触るな!」
「子供か。人間の姿だと異常に嫌がるな」
見透かすように言われて、ロンはシェインの腕を払い除けた。腕のバンドにはめた瓶から、小さな粒を取り出すとそれを飲み込んだ。すると、荷物の場所へ歩いている内に、身体が少し堅くなり、するりと髪の毛が短くなった。
「おい、今日は女の姿でいろと言っただろう」
「知らないっ」
煥発入れずロンは怒鳴った。
シェインが人間の姿でいる時に女でいるのが嫌だった。
男に化けて十年、女でいるのが嫌になったわけじゃない。けれど、今は女でいるのが嫌なのだ。女でいることで何かが壊れる気がして嫌で仕方がなかった。
「成る程ね」
シェインは何でもお見通しと、納得した様子で息をついた。何を答えとしたのかロンは考えたくもない。
「分かった。食事をしたらすぐ先へ進む。川で顔でも洗ってこい」
朝からぼろぼろだ。
本当にぼろぼろだ。
川にうつった自分の顔を見て、ロンはもっと泣きたくなった。
一体何をやっているのだろう。何に癇癪を起こしているのだろう。
シェインの言葉や行動に翻弄されて、一人で温度を上げ下げしている。年の近い男が側にいなかっただけでその言動一つにこんなに動揺するなんて、子供だと思われても仕方がない。
涙だって枯れてもう出なくなると思っていたのに、二日連続で涙がこぼれている。
王都に入ってセウに会ったら、抱き着いてしまいそうだ。抱き着いたところでセウはただ髪の毛をこねくり回すだけだろうが、今の状態でセウに会うのは嫌だった。
シェインと一緒にセウに会いたくなかった。
女の姿でなんて、尚更。
「駄目」
それ以上は駄目。
声に出さずに、ロンは顔を洗った。今の考えを洗い流すように。
「何でもない。俺はロン。シェインと王都に行くのは、セウを迎えに行くだけ」
迎えに行くだけだ。
両手で頬を叩いて、ロンは行く先を睨み付けた。
19
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

選ばれたのは私ではなかった。ただそれだけ
暖夢 由
恋愛
【5月20日 90話完結】
5歳の時、母が亡くなった。
原因も治療法も不明の病と言われ、発症1年という早さで亡くなった。
そしてまだ5歳の私には母が必要ということで通例に習わず、1年の喪に服すことなく新しい母が連れて来られた。彼女の隣には不思議なことに父によく似た女の子が立っていた。私とあまり変わらないくらいの歳の彼女は私の2つ年上だという。
これからは姉と呼ぶようにと言われた。
そして、私が14歳の時、突然謎の病を発症した。
母と同じ原因も治療法も不明の病。母と同じ症状が出始めた時に、この病は遺伝だったのかもしれないと言われた。それは私が社交界デビューするはずの年だった。
私は社交界デビューすることは叶わず、そのまま治療することになった。
たまに調子がいい日もあるが、社交界に出席する予定の日には決まって体調を崩した。医者は緊張して体調を崩してしまうのだろうといった。
でも最近はグレン様が会いに来ると約束してくれた日にも必ず体調を崩すようになってしまった。それでも以前はグレン様が心配して、私の部屋で1時間ほど話をしてくれていたのに、最近はグレン様を姉が玄関で出迎え、2人で私の部屋に来て、挨拶だけして、2人でお茶をするからと消えていくようになった。
でもそれも私の体調のせい。私が体調さえ崩さなければ……
今では月の半分はベットで過ごさなければいけないほどになってしまった。
でもある日婚約者の裏切りに気づいてしまう。
私は耐えられなかった。
もうすべてに………
病が治る見込みだってないのに。
なんて滑稽なのだろう。
もういや……
誰からも愛されないのも
誰からも必要とされないのも
治らない病の為にずっとベッドで寝ていなければいけないのも。
気付けば私は家の外に出ていた。
元々病で外に出る事がない私には専属侍女などついていない。
特に今日は症状が重たく、朝からずっと吐いていた為、父も義母も私が部屋を出るなど夢にも思っていないのだろう。
私は死ぬ場所を探していたのかもしれない。家よりも少しでも幸せを感じて死にたいと。
これから出会う人がこれまでの生活を変えてくれるとも知らずに。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない
金峯蓮華
恋愛
子供の頃から休みなく忙しくしていた貴子は公認会計士として独立するために会社を辞めた日に事故に遭い、死の間際に生まれ変わったらぐうたらしたい!と願った。気がついたら中世ヨーロッパのような世界の子供、ヴィヴィアンヌになっていた。何もしないお姫様のようなぐうたらライフを満喫していたが、突然、王太子に求婚された。王太子妃になんかなったらぐうたらできないじゃない!!ヴィヴィアンヌピンチ!
小説家になろうにも書いてます。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。

今更「結婚しよう」と言われましても…10年以上会っていない人の顔は覚えていません。
ゆずこしょう
恋愛
「5年で帰ってくるから待っていて欲しい。」
書き置きだけを残していなくなった婚約者のニコラウス・イグナ。
今までも何度かいなくなることがあり、今回もその延長だと思っていたが、
5年経っても帰ってくることはなかった。
そして、10年後…
「結婚しよう!」と帰ってきたニコラウスに…
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる