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11 ー追っ手ー
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「ロン!」
シェインの叫び声が耳に入って、振り向こうとした時だ。首の後ろを急に引っ張られると、足元がなくなってロンは宙に浮いた。
「うわっ!」
身体が斜めになって、地面が横になると、木の側面に着地した。
そう思ったら更に飛んで、再び地面に飛び下りてきた。お尻が地面に落ちて、ロンはきゃっと悲鳴をあげた。
「大丈夫か」
「な、何だ?何?」
目が回って状況が分からない。
シェインの声は後ろから聞こえて、揺れる頭を押さえてシェインに振り向いた。しかし、シェインが見つめている先はロンではなかった。
「…薬師か」
見つめた先に、白の服をまとった男が立っている。
首の前でクロスした黄の縁、フードにも同じ縁の黄。袖のない服に繋がって肩が出ていた。腕から同じ縁のある手袋をしている。腰の下の方で紐がベルトとしてからまっていた。スカートに見えた白の布を腰で履いて、歩めばズボンが見えた。
リングとは違う服装だ。王族直属ではないと言うことか。
「良く避けたな。さすが、シェイン・ヴェル。その姿で子供ごと避けるとは、反応がいい」
「あの程度で、俺を捕まえられるとでも?」
シェインはロンの前に立ちはだかる。
剣も手にしていないのに、薬師と戦うなんて無理がある。
ロンは立ち上がりながら、先程いた所を見ると、長く太い茎が大きな葉を蕾のように頭にくるめて動いているのが見えた。何本もそれが揺れている。
水の音と聞いて何が木々の隙間から飛んできたのか、ロンにはそれが何だか分っていた。
「オレウニス」
ロンの呟きに薬師が反応した。
「ほお、良く知っているな。 お前も薬師か」
短髪で目つきの悪い痩せ形の男は、感心するように驚いてみせた。
「獣用だ。人間に使う物じゃない」
「ははっ。獣じゃないか。豹の姿をしている」
ごう慢なあざ笑いに、ロンは眉を潜めた。
言うならば、カチンときた。
身長の高いオレウニスの葉は人を包めるくらい大きな物だ。長い茎を持つオレウニスは茎自体に水を溜めている。トグロを巻くように茎が地面を飾り、そこに葉が開いている、かなり大きな植物なのだ。
その茎に特殊な薬を注入すると、茎が柔らかくなり穴があきやすくなる。地面に這っている茎を踏んだだけで穴があくと、茎に水がたまっている為それを封じようとする。するとそちらに向かって一斉に葉がすっ飛んでくるのだ。
その生態を利用して獣用の捕獲網の代わりにする。人の住む場所にはまず仕掛けない、大物用の罠だ。都会の人間にはあまり知られていないが、そう大した技ではない。
「ロン、後ろに下がっていろ」
邪魔だと、シェインはその身体でロンを押した。飛びつくつもりか、後ろ足に体重をかけている。
「その身体で、どうやって戦うんだよ。人間の姿になったら怒るからな。今日ぐらいはその姿でいろっ」
シェインの尻尾を掴んで、ロンは後ろに引っ張った。動かなかったが、シェインを人間の姿にさせるつもりはない。傷が開いたら元も子もないではないか。
「相談かい?一体どこでそんな子供拾ったんだ?冷徹のシェイン・ヴェルが子連れで逃亡とは、片腹痛いな。その薬師にパンドラを使わせる気か?」
その言葉に、シェインがわずかに身体を硬直させた。
「黙れ」
パンドラ?
確か前にも聞いた名前だ。
「一人であんたをやれば大きな手柄になる。パンドラは薬師の宝庫だ。あんたからパンドラを奪えば、俺にもパンドラを見せてもらえるかもしれない。リング様が解読できたのだから、俺だって解読できるかも…」
シェインはその言葉が終わる前に、既に走っていた。ロンの手を振り切って、その男の喉元に走り込んでいた。
「シェイン、やめろ!」
男は飛びかかってきたシェインを、辛うじて転びながら避けた。 笑っていた顔が引きつり、後ろ手で何か探って手にした。腰の後ろに鞄があり、そこに薬が入っているのだ。
シェインは前足で着地すると、すぐに男へと飛びつく。
ロンの言葉通り、豹のままで戦うつもりだ。喉元を狙って、男の首を噛み切ろうとする。
男はシェインに飛びつかれて、必至に技を使った。
蔦草が伸びてシェインの後ろ足を掴んだが、シェインはそれを振り切る勢いで飛びかかる。
男の使う蔦草のスピードは遅く、シェインの動きについていけない。離れては飛びつき、男は悲鳴をあげながら薬を使う。
蔦草は鋭く尖るとシェインを突き刺そうとし、シェインはそれを避けながら、何度も飛びかかろうとした。避けてはいるが、もし鋭い蔦草に怪我をした箇所を再び刺されたら、間違いなく致命傷だ。
槍のように尖った蔦草がシェインを狙う。
「シェイン、動くな!」
シェインが蔦草の攻撃を飛び避けた瞬間だった。ロンが叫んだその時、シェインの背後から何かが向かってくると、顔を擦って男にぶつかったのだ。
男は悲鳴をあげる間もなく後ろに飛ばされると、そのまま木に叩き付けられた。伸びてきたそれは男を木ごと絡み、キチキチと鳴って動かなくなってしまった。
男は気を失っている。男に絡んでいるのは、白い木の枝だった。
シェインは地面に着地すると、伸びてきたそれをゆっくりと追った。それがどこから伸びてきたか分かって、小さく吐息をついた。
「ロン…」
「俺を守る気があるのなら、俺の言うことも聞け。今日は絶対その姿のままで、怪我はするなって言ってるんだよ」
ロンの右手が触れている白の木が、枝を長く伸ばしている。木の枝がかなり離れた所にいる男の所まで伸びているのだ。
「聞いてる?」
唇を噛み切る勢いで、ロンは口を噤んだ。
戦いなんてしたことはない。けれど戦っている姿はずっと見てきた。だからって、それを見慣れるわけではないのだ。
「聞いている。だからって泣くことないだろう」
「泣いてないよ!」
目をこすりながら言うと、シェインが近付いて服をかんで引っ張った。
「今日はこの姿で山を下りるだけだ。暗くなったらどこかで休む。だから、泣くな」
優しく言われた言葉に、ロンは鼻をすすって頷いた。
戦いは恐い。傷をつける度胸も傷をつけられる度胸もない。けれど、ただ眺めてそれを待つ度胸もない。震えて誰かの影に隠れて、守られているだけで何もできないのも辛い。
だから大切な人を守れるように、薬師の力を磨いた。二度と大切な人を失わない為に。
「怪我、してないよな?」
「していない。お前のおかげで助かった。また、助けられたな」
シェインの声はとても優しくて、必ず守ってくれると信じられた。
何度も涙を舐められながら、ロンはその白い毛並みに触れた。ふわふわの毛はとても柔らかく、温かさにほっとして瞳を閉じると、シェインはその唇も軽く舐めた。
「な、何」
「もう泣くのは終わりだ。俺に乗って首に捕まれ。そのまま走る」
辺りを見回しながら気配を気にすると、シェインはロンが乗れるように屈んだ。
「俺を背負って走るの?」
「急げ。仲間が来る」
豹の背中に乗るなんて、馬の背に乗るのとは全然違う。姿勢の低い豹に跨がると、足がついてしまう。掴む所もないので首に絡みついて、足も落ちないようにしっかり曲げてシェインの背中にしがみついた。そうでなければずり落ちてしまう。
まるで干したばかりの布団の上みたいにふかふかだが、シェインが走り出すと、そのふかふかを感じている暇なんて全くなかった。
その早い足取り、風を切る程のスピード。
草をかける足音と、シェインの息継ぎの音が聞こえる。耳の奥にひゅーひゅーと風が通って、耳が切れそうになるのを感じた。
景色を見ている余裕もなく、がっちり目を瞑っているしかない。何度も身体が浮いて、絡める腕を強めたくなった。
どこを通っているのか、 蹴りあげた後ろ足の力を感じると、大きく跳ね上がって急降下する。さすがにその時は悲鳴をあげた。反り返る背中にしがみつけなくて、殆ど腕だけで体重を支えるしかなくなり、いつ振り落とされるのかと何度思ったことか。
怪我が治っているので走れるけれども、万全ではないのだ。無理をするとあとにたたる。
だが、シェインはロンの願い通り、逃げることだけを念頭においてくれた。だから、これ以上無理をするなとは言えない。
とにかく追っ手からはできるだけ離れたかった。
シェインは、力の限り駆けた。
シェインの叫び声が耳に入って、振り向こうとした時だ。首の後ろを急に引っ張られると、足元がなくなってロンは宙に浮いた。
「うわっ!」
身体が斜めになって、地面が横になると、木の側面に着地した。
そう思ったら更に飛んで、再び地面に飛び下りてきた。お尻が地面に落ちて、ロンはきゃっと悲鳴をあげた。
「大丈夫か」
「な、何だ?何?」
目が回って状況が分からない。
シェインの声は後ろから聞こえて、揺れる頭を押さえてシェインに振り向いた。しかし、シェインが見つめている先はロンではなかった。
「…薬師か」
見つめた先に、白の服をまとった男が立っている。
首の前でクロスした黄の縁、フードにも同じ縁の黄。袖のない服に繋がって肩が出ていた。腕から同じ縁のある手袋をしている。腰の下の方で紐がベルトとしてからまっていた。スカートに見えた白の布を腰で履いて、歩めばズボンが見えた。
リングとは違う服装だ。王族直属ではないと言うことか。
「良く避けたな。さすが、シェイン・ヴェル。その姿で子供ごと避けるとは、反応がいい」
「あの程度で、俺を捕まえられるとでも?」
シェインはロンの前に立ちはだかる。
剣も手にしていないのに、薬師と戦うなんて無理がある。
ロンは立ち上がりながら、先程いた所を見ると、長く太い茎が大きな葉を蕾のように頭にくるめて動いているのが見えた。何本もそれが揺れている。
水の音と聞いて何が木々の隙間から飛んできたのか、ロンにはそれが何だか分っていた。
「オレウニス」
ロンの呟きに薬師が反応した。
「ほお、良く知っているな。 お前も薬師か」
短髪で目つきの悪い痩せ形の男は、感心するように驚いてみせた。
「獣用だ。人間に使う物じゃない」
「ははっ。獣じゃないか。豹の姿をしている」
ごう慢なあざ笑いに、ロンは眉を潜めた。
言うならば、カチンときた。
身長の高いオレウニスの葉は人を包めるくらい大きな物だ。長い茎を持つオレウニスは茎自体に水を溜めている。トグロを巻くように茎が地面を飾り、そこに葉が開いている、かなり大きな植物なのだ。
その茎に特殊な薬を注入すると、茎が柔らかくなり穴があきやすくなる。地面に這っている茎を踏んだだけで穴があくと、茎に水がたまっている為それを封じようとする。するとそちらに向かって一斉に葉がすっ飛んでくるのだ。
その生態を利用して獣用の捕獲網の代わりにする。人の住む場所にはまず仕掛けない、大物用の罠だ。都会の人間にはあまり知られていないが、そう大した技ではない。
「ロン、後ろに下がっていろ」
邪魔だと、シェインはその身体でロンを押した。飛びつくつもりか、後ろ足に体重をかけている。
「その身体で、どうやって戦うんだよ。人間の姿になったら怒るからな。今日ぐらいはその姿でいろっ」
シェインの尻尾を掴んで、ロンは後ろに引っ張った。動かなかったが、シェインを人間の姿にさせるつもりはない。傷が開いたら元も子もないではないか。
「相談かい?一体どこでそんな子供拾ったんだ?冷徹のシェイン・ヴェルが子連れで逃亡とは、片腹痛いな。その薬師にパンドラを使わせる気か?」
その言葉に、シェインがわずかに身体を硬直させた。
「黙れ」
パンドラ?
確か前にも聞いた名前だ。
「一人であんたをやれば大きな手柄になる。パンドラは薬師の宝庫だ。あんたからパンドラを奪えば、俺にもパンドラを見せてもらえるかもしれない。リング様が解読できたのだから、俺だって解読できるかも…」
シェインはその言葉が終わる前に、既に走っていた。ロンの手を振り切って、その男の喉元に走り込んでいた。
「シェイン、やめろ!」
男は飛びかかってきたシェインを、辛うじて転びながら避けた。 笑っていた顔が引きつり、後ろ手で何か探って手にした。腰の後ろに鞄があり、そこに薬が入っているのだ。
シェインは前足で着地すると、すぐに男へと飛びつく。
ロンの言葉通り、豹のままで戦うつもりだ。喉元を狙って、男の首を噛み切ろうとする。
男はシェインに飛びつかれて、必至に技を使った。
蔦草が伸びてシェインの後ろ足を掴んだが、シェインはそれを振り切る勢いで飛びかかる。
男の使う蔦草のスピードは遅く、シェインの動きについていけない。離れては飛びつき、男は悲鳴をあげながら薬を使う。
蔦草は鋭く尖るとシェインを突き刺そうとし、シェインはそれを避けながら、何度も飛びかかろうとした。避けてはいるが、もし鋭い蔦草に怪我をした箇所を再び刺されたら、間違いなく致命傷だ。
槍のように尖った蔦草がシェインを狙う。
「シェイン、動くな!」
シェインが蔦草の攻撃を飛び避けた瞬間だった。ロンが叫んだその時、シェインの背後から何かが向かってくると、顔を擦って男にぶつかったのだ。
男は悲鳴をあげる間もなく後ろに飛ばされると、そのまま木に叩き付けられた。伸びてきたそれは男を木ごと絡み、キチキチと鳴って動かなくなってしまった。
男は気を失っている。男に絡んでいるのは、白い木の枝だった。
シェインは地面に着地すると、伸びてきたそれをゆっくりと追った。それがどこから伸びてきたか分かって、小さく吐息をついた。
「ロン…」
「俺を守る気があるのなら、俺の言うことも聞け。今日は絶対その姿のままで、怪我はするなって言ってるんだよ」
ロンの右手が触れている白の木が、枝を長く伸ばしている。木の枝がかなり離れた所にいる男の所まで伸びているのだ。
「聞いてる?」
唇を噛み切る勢いで、ロンは口を噤んだ。
戦いなんてしたことはない。けれど戦っている姿はずっと見てきた。だからって、それを見慣れるわけではないのだ。
「聞いている。だからって泣くことないだろう」
「泣いてないよ!」
目をこすりながら言うと、シェインが近付いて服をかんで引っ張った。
「今日はこの姿で山を下りるだけだ。暗くなったらどこかで休む。だから、泣くな」
優しく言われた言葉に、ロンは鼻をすすって頷いた。
戦いは恐い。傷をつける度胸も傷をつけられる度胸もない。けれど、ただ眺めてそれを待つ度胸もない。震えて誰かの影に隠れて、守られているだけで何もできないのも辛い。
だから大切な人を守れるように、薬師の力を磨いた。二度と大切な人を失わない為に。
「怪我、してないよな?」
「していない。お前のおかげで助かった。また、助けられたな」
シェインの声はとても優しくて、必ず守ってくれると信じられた。
何度も涙を舐められながら、ロンはその白い毛並みに触れた。ふわふわの毛はとても柔らかく、温かさにほっとして瞳を閉じると、シェインはその唇も軽く舐めた。
「な、何」
「もう泣くのは終わりだ。俺に乗って首に捕まれ。そのまま走る」
辺りを見回しながら気配を気にすると、シェインはロンが乗れるように屈んだ。
「俺を背負って走るの?」
「急げ。仲間が来る」
豹の背中に乗るなんて、馬の背に乗るのとは全然違う。姿勢の低い豹に跨がると、足がついてしまう。掴む所もないので首に絡みついて、足も落ちないようにしっかり曲げてシェインの背中にしがみついた。そうでなければずり落ちてしまう。
まるで干したばかりの布団の上みたいにふかふかだが、シェインが走り出すと、そのふかふかを感じている暇なんて全くなかった。
その早い足取り、風を切る程のスピード。
草をかける足音と、シェインの息継ぎの音が聞こえる。耳の奥にひゅーひゅーと風が通って、耳が切れそうになるのを感じた。
景色を見ている余裕もなく、がっちり目を瞑っているしかない。何度も身体が浮いて、絡める腕を強めたくなった。
どこを通っているのか、 蹴りあげた後ろ足の力を感じると、大きく跳ね上がって急降下する。さすがにその時は悲鳴をあげた。反り返る背中にしがみつけなくて、殆ど腕だけで体重を支えるしかなくなり、いつ振り落とされるのかと何度思ったことか。
怪我が治っているので走れるけれども、万全ではないのだ。無理をするとあとにたたる。
だが、シェインはロンの願い通り、逃げることだけを念頭においてくれた。だから、これ以上無理をするなとは言えない。
とにかく追っ手からはできるだけ離れたかった。
シェインは、力の限り駆けた。
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