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15 とある日
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「お父上から聞きましたが、神殿に通っているとか。聖騎士の試験を受けるというのは、本当の話なのですか?」
屋敷の廊下で会った、父親の取り巻きの一人が、ぶしつけに質問をしてきた。
お前に答える必要があるのか? 微笑んで返せば、勝手に話を続ける。
「田舎の聖女など、シモン様の美貌があれば、ねえ? 本来ならば、侯爵家に嫁ぐはずだった聖女です。公平を期すためにということで、王が公爵二家に聖女を与えるとは。しかしまあ、聖女のみを娶らなければならないとあれば、シモン様のお相手にならなくて良かったかもしれません。令嬢たちが悲しみますから。ははは、それでは失礼します」
言うだけ言って、男は横を過ぎていく。
(あの首、飛ばしてやろうか)
固まった笑顔で見送りながら、剣で切りつけた後を想像する。やるとしても、今ではない。
警備の騎士がいる扉の前に立ち、シモンは一度息を吐いてからノックをした。中から声がして部屋に入れば、昼間からワインを口にしている父親が、ソファーで偉そうに足を組んで座っていた。
「お呼びですか。父上」
「聖女に構っているそうだな。公爵がわざわざ聖女の手伝いと称して、神殿をうろついていると聞いたが?」
「そのようですね。ヴォルテール公爵は随分と聖女にご執心なようです」
「お前が聖女の一人でも手にしていればまだしも、二人とも公爵家に与えるとは。改革を終わらせるまで、公爵に聖女を守らせる気か?」
父親はワイングラスを叩きつけるように机に置く。中からワインが飛び出して、床を赤く染めた。
酔っ払っているのだろう。先ほどの男となにを話していたのか。酒を飲みながら王の文句を垂れていたに違いない。
「今のうちに社交に出て、公爵家の勢いを止めてこい。二大公爵家が力を持ちすぎるのだ。まったく、聖女を手にしていれば」
(その聖女を殴って監禁していた分際で、よく言う)
覚えていないのだから、その程度の頭だ。ワイングラスに手酌でワインを注ぎ、瓶を放り投げる。転がった瓶を横目にして、父親がワインをあおるのを眺めた。
「先ほど、トールリン伯爵にお会いしましたが、なにか大切なご用がありましたか?」
「ふん。お前が知ることでは、ない。お前は外に出て使える者でも増やしてきたらどうだ。少しは侯爵家の役に立て! 神殿に行って聖女の尻を追いかけても、離婚させるに至らないのだろう! あの若造ども。王太子の頃からあの三人は邪魔だったが」
ぶつぶつと呟いているだけで、文句しか言えないのがわかる。打開する手立てがなく、とぐろを巻いているだけだ。それで午前から酒を飲んでいる。トールリン伯爵も父親の扱いがうまくなったのだろう。酔わせてさっさと逃げたようだ。
「後継者はお前しかいないのだから、聖女なりなんなり、手に入れてこい!」
ワイングラスが飛んできて、頬をかすめていった。ワインはしっかり飲み干して飛ばしたのか、ワインはかかっていない。部屋から出て行けという合図と受け取って、遠慮なく部屋を出ていく。
(言われなくとも……)
エヴリーヌはあの男にふさわしくない。聖女との婚姻を王太子に進言し、民衆を抑えるための提案を勧めたのは自分だったのに、みすみす逃すことになってしまった。王太子が公爵家を巻き添えにして王となり、改革を始めたからだ。
まさか聖女を娶らせるために、子息たちを公爵に上げるとは思わなかった。引退した公爵二人は、表舞台から隠れたフリをして、まだ反国王に与していない下位の貴族たちを取り囲みはじめている。
腐った上部を切り離すのに、王と共に追いやった王太子だ。基盤を作るのに下位から手を出すとは思わなかった。
公爵子息二人に聖女を与え、これからは平民たちを蔑ろにしないという働きをさせ、神殿を改革し、王の権威も末端まで通らせる。公式に治療が行えるのは聖女だけ。聖女の地位を上げて、それが王からの支援だと見せつける。
聖女は序の口だ。今まで前王の後ろに隠れて搾取してきた貴族たちを、王は取り締まるだろう。まだ腐った貴族は多くいる。
中立たちは、王につくのか、腐った貴族たちのどちらに付くのか、身の振り方を決めなければならない。
「エヴリーヌ様をお迎えしていれば」
初めて会った時の、彼女の優しい笑顔を覚えている。
父親が連れてきた愛らしい少女。けれど頬に赤い腫れがあった。その時はどうしてなのかと思ったが、彼女になにが起きていたか、知ることはなかった。
あの少女が聖女だと知っても、幼い自分に彼女を探すことはできなかった。探させた頃には聖女はとっくに姿を消して、どこかへ消えてしまっていた。
ずっと探していたのに、なぜかあの時の聖女はいない。長い間探しても、見つけることができなかった。
まさか死んでしまったのだろうか。都の神殿に訪れるようになって、聖女の話を聞いても見つけることができない。結婚して引退したのではという話も聞いたが、平民ならば結婚しても聖女を続けることは多いとも聞いた。ならば貴族だったのかもしれない。
神殿に通い続け、聖女のリストを手に入れて、その中の一人に目を付けた。
被災地の援助に向かい、そこで彼女を見つけた。間違いない。おぼろげだが幼い頃の面影が残っている。髪色は違うが、彼女が僕を助けてくれた人だ。
エヴリーヌ・バイヤード子爵令嬢。四歳の頃から神殿に住まい、一時期は都で聖女の仕事をしていた。幼いながら能力が高く、愛らしい顔をしていたため、人気が高かった。しかし、いつの間にか彼女は姿を消し、隠れるように地方の神殿にこもってしまった。
「あいつのせいだ」
父親のせいで、エヴリーヌは地方へ行ってしまったのだ。髪色を変えて、目立たない容姿にして、聖女の仕事を続けていた。
(やっと見つけた。僕の聖女)
「奪われたりしない。僕が最初に見つけたのだから」
「エングブロウ卿。おはようございます」
「おはよう」
「シモン様だわ。またいらっしゃったのね」
貴族が集まる場でも、神殿でも同じ。見知らぬ女が頬を染めながら声をかけてくる。近くで視線を向けて、遠のいたら口々に会えたと言う。そんな女どもはどうでもいい。一番欲しい人は、一人だけだ。
エヴリーヌを探しに神殿の中を歩けば、よく一緒にいる聖騎士と二人歩いていた。
(公爵も邪魔だが、あいつも邪魔だな)
ビセンテはエヴリーヌと同じ時期に神殿に入り、長い間彼女と一緒にいる。エヴリーヌは討伐に同行すると、いつもビセンテの側にいた。ビセンテが聖騎士の中でも能力が高いこともあるが、エヴリーヌがビセンテを信頼しているのだ。
長い間時間を共にした相棒とでも言わんばかりに、ビセンテも当たり前のようにエヴリーヌの隣にいる。
無性に腹が立つのは、彼女を知った時間はそこまで変わらないのに、彼女の隣にいるのが自分ではないことだ。
「それで、離婚できんのかよ」
「ちょ、大きな声で言わないでよ!」
なんの話なのか。エヴリーヌはビセンテの口を塞ぎ、周囲を見回した。
二年の間に公爵と離婚する。その話が耳に入り、心臓が早鐘を打った。
エヴリーヌが、公爵と離婚する。二年後だ。
公爵はどういった理由で離婚する気なのか。王からの命令に背く気か。なにか理由をつけて離婚するならば、彼女に非があるとでもする気か?
(いや、これはチャンスだ。公爵を追いやるための)
エヴリーヌは、二年後には自由になる。一筋の光明が差したのを感じた。
屋敷の廊下で会った、父親の取り巻きの一人が、ぶしつけに質問をしてきた。
お前に答える必要があるのか? 微笑んで返せば、勝手に話を続ける。
「田舎の聖女など、シモン様の美貌があれば、ねえ? 本来ならば、侯爵家に嫁ぐはずだった聖女です。公平を期すためにということで、王が公爵二家に聖女を与えるとは。しかしまあ、聖女のみを娶らなければならないとあれば、シモン様のお相手にならなくて良かったかもしれません。令嬢たちが悲しみますから。ははは、それでは失礼します」
言うだけ言って、男は横を過ぎていく。
(あの首、飛ばしてやろうか)
固まった笑顔で見送りながら、剣で切りつけた後を想像する。やるとしても、今ではない。
警備の騎士がいる扉の前に立ち、シモンは一度息を吐いてからノックをした。中から声がして部屋に入れば、昼間からワインを口にしている父親が、ソファーで偉そうに足を組んで座っていた。
「お呼びですか。父上」
「聖女に構っているそうだな。公爵がわざわざ聖女の手伝いと称して、神殿をうろついていると聞いたが?」
「そのようですね。ヴォルテール公爵は随分と聖女にご執心なようです」
「お前が聖女の一人でも手にしていればまだしも、二人とも公爵家に与えるとは。改革を終わらせるまで、公爵に聖女を守らせる気か?」
父親はワイングラスを叩きつけるように机に置く。中からワインが飛び出して、床を赤く染めた。
酔っ払っているのだろう。先ほどの男となにを話していたのか。酒を飲みながら王の文句を垂れていたに違いない。
「今のうちに社交に出て、公爵家の勢いを止めてこい。二大公爵家が力を持ちすぎるのだ。まったく、聖女を手にしていれば」
(その聖女を殴って監禁していた分際で、よく言う)
覚えていないのだから、その程度の頭だ。ワイングラスに手酌でワインを注ぎ、瓶を放り投げる。転がった瓶を横目にして、父親がワインをあおるのを眺めた。
「先ほど、トールリン伯爵にお会いしましたが、なにか大切なご用がありましたか?」
「ふん。お前が知ることでは、ない。お前は外に出て使える者でも増やしてきたらどうだ。少しは侯爵家の役に立て! 神殿に行って聖女の尻を追いかけても、離婚させるに至らないのだろう! あの若造ども。王太子の頃からあの三人は邪魔だったが」
ぶつぶつと呟いているだけで、文句しか言えないのがわかる。打開する手立てがなく、とぐろを巻いているだけだ。それで午前から酒を飲んでいる。トールリン伯爵も父親の扱いがうまくなったのだろう。酔わせてさっさと逃げたようだ。
「後継者はお前しかいないのだから、聖女なりなんなり、手に入れてこい!」
ワイングラスが飛んできて、頬をかすめていった。ワインはしっかり飲み干して飛ばしたのか、ワインはかかっていない。部屋から出て行けという合図と受け取って、遠慮なく部屋を出ていく。
(言われなくとも……)
エヴリーヌはあの男にふさわしくない。聖女との婚姻を王太子に進言し、民衆を抑えるための提案を勧めたのは自分だったのに、みすみす逃すことになってしまった。王太子が公爵家を巻き添えにして王となり、改革を始めたからだ。
まさか聖女を娶らせるために、子息たちを公爵に上げるとは思わなかった。引退した公爵二人は、表舞台から隠れたフリをして、まだ反国王に与していない下位の貴族たちを取り囲みはじめている。
腐った上部を切り離すのに、王と共に追いやった王太子だ。基盤を作るのに下位から手を出すとは思わなかった。
公爵子息二人に聖女を与え、これからは平民たちを蔑ろにしないという働きをさせ、神殿を改革し、王の権威も末端まで通らせる。公式に治療が行えるのは聖女だけ。聖女の地位を上げて、それが王からの支援だと見せつける。
聖女は序の口だ。今まで前王の後ろに隠れて搾取してきた貴族たちを、王は取り締まるだろう。まだ腐った貴族は多くいる。
中立たちは、王につくのか、腐った貴族たちのどちらに付くのか、身の振り方を決めなければならない。
「エヴリーヌ様をお迎えしていれば」
初めて会った時の、彼女の優しい笑顔を覚えている。
父親が連れてきた愛らしい少女。けれど頬に赤い腫れがあった。その時はどうしてなのかと思ったが、彼女になにが起きていたか、知ることはなかった。
あの少女が聖女だと知っても、幼い自分に彼女を探すことはできなかった。探させた頃には聖女はとっくに姿を消して、どこかへ消えてしまっていた。
ずっと探していたのに、なぜかあの時の聖女はいない。長い間探しても、見つけることができなかった。
まさか死んでしまったのだろうか。都の神殿に訪れるようになって、聖女の話を聞いても見つけることができない。結婚して引退したのではという話も聞いたが、平民ならば結婚しても聖女を続けることは多いとも聞いた。ならば貴族だったのかもしれない。
神殿に通い続け、聖女のリストを手に入れて、その中の一人に目を付けた。
被災地の援助に向かい、そこで彼女を見つけた。間違いない。おぼろげだが幼い頃の面影が残っている。髪色は違うが、彼女が僕を助けてくれた人だ。
エヴリーヌ・バイヤード子爵令嬢。四歳の頃から神殿に住まい、一時期は都で聖女の仕事をしていた。幼いながら能力が高く、愛らしい顔をしていたため、人気が高かった。しかし、いつの間にか彼女は姿を消し、隠れるように地方の神殿にこもってしまった。
「あいつのせいだ」
父親のせいで、エヴリーヌは地方へ行ってしまったのだ。髪色を変えて、目立たない容姿にして、聖女の仕事を続けていた。
(やっと見つけた。僕の聖女)
「奪われたりしない。僕が最初に見つけたのだから」
「エングブロウ卿。おはようございます」
「おはよう」
「シモン様だわ。またいらっしゃったのね」
貴族が集まる場でも、神殿でも同じ。見知らぬ女が頬を染めながら声をかけてくる。近くで視線を向けて、遠のいたら口々に会えたと言う。そんな女どもはどうでもいい。一番欲しい人は、一人だけだ。
エヴリーヌを探しに神殿の中を歩けば、よく一緒にいる聖騎士と二人歩いていた。
(公爵も邪魔だが、あいつも邪魔だな)
ビセンテはエヴリーヌと同じ時期に神殿に入り、長い間彼女と一緒にいる。エヴリーヌは討伐に同行すると、いつもビセンテの側にいた。ビセンテが聖騎士の中でも能力が高いこともあるが、エヴリーヌがビセンテを信頼しているのだ。
長い間時間を共にした相棒とでも言わんばかりに、ビセンテも当たり前のようにエヴリーヌの隣にいる。
無性に腹が立つのは、彼女を知った時間はそこまで変わらないのに、彼女の隣にいるのが自分ではないことだ。
「それで、離婚できんのかよ」
「ちょ、大きな声で言わないでよ!」
なんの話なのか。エヴリーヌはビセンテの口を塞ぎ、周囲を見回した。
二年の間に公爵と離婚する。その話が耳に入り、心臓が早鐘を打った。
エヴリーヌが、公爵と離婚する。二年後だ。
公爵はどういった理由で離婚する気なのか。王からの命令に背く気か。なにか理由をつけて離婚するならば、彼女に非があるとでもする気か?
(いや、これはチャンスだ。公爵を追いやるための)
エヴリーヌは、二年後には自由になる。一筋の光明が差したのを感じた。
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