19 / 50
12 毒
しおりを挟む
バタバタと、本棟がにわかに騒がしくなっていた。
衛兵や騎士たちが集まり、医師が廊下を走る。本棟で働く者たち、メイドやコックなどが一部屋に、一同集められた。
「なにが起きたの?」
「わからないわ」
「また、侵入者?」
「やだ、怖い」
カメリアは話を聞きながら身震いをしていた。また、本棟で事件が起きたのだ。カメリアは長くこの公爵家で働いているが、忘れた頃に、こんな事件が起きる。
「カメリア。来なさい」
集まっている者たちの中から、一人、カメリアだけ呼ばれて、ギクリとする。
メイド長は目を眇めて、ついてこいとカメリアを促した。
周囲の者たちは、カメリアが何かしたのではないかと、疑いのまなこを向けてくる。
心臓が早鐘を打った。
「ミシェルの荷物を片付けてちょうだい」
「ミシェルが、なにかしたんですか?」
カメリアの問いに、メイド長は横目で見ただけ。こたえる声はなく、部屋の前に着くと、メイド長も部屋に入る。
「どちらがあなたのベッドなの」
「こっちです」
右側のベッドを指せば、メイド長はミシェルの物を片付け始めた。
ミシェルは持っている物が極端に少ない。男爵令嬢だが、親と仲が良くないらしく、持ってきている物は一種類の普段着と、本一冊、小物程度だった。
「あの、ミシェルはなにをしたんですか?」
「あなたが知る必要はありませんよ。ですが、ここには戻って来ないでしょう」
部屋になにがあるのか確かめるように、メイド長は物を片付ける。ベッドの奥や、机の後ろなど、およそ物が置いていない場所まで調べるようにして片付けた。
「なにもないわね」
なにがあるかは言わず、目的のものは見つからなかったと、鼻から息を出して次の場所を探す。
「メイド長、すみません。食事ですが、各々部屋で食べるようにと言われたので、ここに置いておきますね」
「ああ、ありがとう」
他のメイドが持ってきたトレーに、メイド長は先に食べておきなさい。と机に置かれた食事を指した。
他のメイドたちも各々の部屋に戻り、食事を部屋で取っているようだ。ざわめきながら歩く者たちの声が、廊下に響く。
「メイド長、冷めてしまいますが」
温かいスープもあるので、カメリアは声をかけた。メイド長も諦めたのか、ベッドの下にもぐってまでまさぐっていたのをやめて、仕方なさそうに腰を上げる。しかし、その手に袋のような物を持っていた。
「なんですか、それは?」
「さあ、なにかしらね。調べてもらうだけよ」
やっと見つけたとでも言わんばかりに、口端を上げる。それで満足したのか、メイド長はトレーに乗せられた食事に手を出した。
「ミシェルは牢に入れられたのよ。だから、この部屋はあなた一人で使うといいわ」
「牢に入れられたって」
「公爵様が名指しで本棟にいれた子だったのに、残念で仕方ないわね」
「食欲がなくなりそうです」
「なにを言っているの、さっさと食べて、ミシェルの分まで働いてもらわないと。人手が足りないのに、また減るんだから」
カメリアはこれ以上食べる気が起きないと、スープをすくっては、皿に垂らしている間に、メイド長はパンをちぎって、スープをつけて口に入れる。
「結局、なにがあったんですか」
「公爵様が、毒を含みになったのよ」
「毒!?」
「倒れて、今は意識がないとか。医師や騎士以外に、部屋に入れないわ。その犯人が、ミシェルだったのよ」
「そんな。どうして」
「ひどい子を側に置いたものね。公爵様も油断されて、警戒もせずに紅茶を飲んだのよ」
言った瞬間、メイド長がゴホ、っとむせ始めた。器官にでも入ったのか、ゲホゲホと咳をしだす。しかし、咳が止まらないのか、息苦しそうにすると、抱えていたトレーを滑り落とした。
「メイド長!?」
「な、なん、ゲホ。なんで、ゴホ、」
「め、メイド長。どうしたんですか!?」
まさか、毒なのか。メイド長が口だけでそう言った気がした。
喉を押さえ、服をきつく握りしめて、食べた物を吐き出す。
「メイド長!」
「だれ、が、どく、入れたの」
メイド長が床に這いつくばり、咳き込むと、再び食事を吐き出した。
「なんで、どくが、はいってる、」
「だ、誰か! 誰か、医者を呼んできて!」
カメリアも叫びながら、しかし、吐き気を感じて、口元を押さえた。胃から食べた物が這い上がってきそうだ。
「うそ、やだ。げほ。待って」
メイド長ほど、食事は口に入れていない。スープを少しすすっただけだ。それなのに。
ゲホゲホとメイド長が咳き込むと、一気に食べた物を吐き出した。それを見て、カメリアも吐き気をもよおしそうになる。
「なんで、なんで、だれが、どくを、いれ」
メイド長が苦しそうに床でもがいた。カメリアも辺りの匂いに影響されて、食べていた物を吐き出した。
「う、ごほ。げほっ。うそ、やだ」
医者はまだ来ない。それどころか、誰もやってこない。扉は開いていて、こんなに大声を出しているのに。他の者たちは部屋で食事をしているはずなのに。
それなのに、悠々と歩いてきて、こちらを見下ろした女がいた。
「み、ミシェル?」
「お、お前が、毒を入れたのか!?」
「さあ、なんのこと? そんなことより、これがなにか、知っているかしら?」
ミシェルが据えた視線をよこした。手に何か持っていて、それをわざと見せつけるように、目の前に出してくる。
それは、紅茶の入った缶だ。公爵に出すための、公爵専用のものだった。
「これに入っていた粉を、スープに入れたのだけれど。これに何か入っていたのかしら」
「ミシェル、なにを言っているの?」
カメリアは体が凍りつきそうになった。
スープに紅茶の粉を入れた? 紅茶の味などしなかった。それよりも、公爵が飲んだ、紅茶の瓶だ。カメリアは少しだけスープを口に含んだ。メイド長はスープを半分以上食べている。
メイド長も真っ青な顔をして、もう一度ゲホリを咳き込み、口の中の物を吐き出す。部屋の中は異臭が立ち込めて、その匂いでカメリアはさらに気持ちが悪くなってきた。
「ミシェル、なにをしたの!?」
「さあ、なにかしら。知っても仕方ないんじゃないかしら。だって、あなた、死んじゃうんだもの」
「そんな、ばかなこと!」
叫んだのはメイド長だ。カメリアも叫びたかったが、吐き気がして、それどころではなかった。
「あなたがいつまでも結果を出さないから、あの方から、もう用済みだから殺していいって言われたのよ。なのに、私を使って公爵を殺そうとするなんて、私が疑われてしまうじゃない。私もあの方に命令されてここに来たのに。あの方に、全然信用されてないのね。どちらにしても、もう死ぬだけだから、関係ないでしょうけれど」
「なんですって!?」
ミシェルの言葉に、メイド長が息切れをしながら叫んだ。
「あの方が、実行が遅い上に、失敗した者を、捨て置くわけがないでしょう。口封じよ」
ミシェルが見たことのない様子で、口端を吊り上げた。メイド長とカメリアを交互に見比べ、嘲りの笑いを見せる。
「お、遅いだなんて。私は、あの方の命令通り、信用されるまで、長く耐えていたのよ!?」
「でも、あの方に信用されていないのでしょう。私のことを、聞いていないなんて」
「し、知らなかったのよ、あんたが仲間だなんて。教えてもらってないのだから!」
「やっぱり、信頼されてないのね。公爵に毒をもったのはあなただったとして、自殺したことにしてあげるわ。私の無実もはらせるし、あの方もそれで良かったとほめてくださるでしょう。役立たずは、さっさと消せと命令されているから」
「そんな、こと。王妃様、どうして」
メイド長は、がくりと項垂れた。メイド長の言葉を皮切りに、騎士たちがわらわらと部屋に入ってくる。
ミシェルはカメリアに走り寄ると、倒れていたカメリアを抱き起こした。
「大丈夫よ。ただの嘔吐剤だから。吐き気があるだけらしいわ」
なんのことか、カメリアは混乱して頭がよく回らない。メイド長は騎士たちに連れて行かれる。
ミシェルが胸元に手をかざした。すると、胸元が温かくなったかと思うと、すっと吐き気がおさまった。ミシェルが腕を振ると、波が押し寄せて、部屋の中が水に沈んだかのように見えた。しかしそれは一瞬で、瞬きをした間に、吐いた異物も床の汚れも、なにもなくなっていた。
「な、なにが起きているの」
「文句は公爵に言ってね。犯人がどちらなのか、わからなかったみたい」
「犯人?」
呆然としながら、ミシェルの話を聞いて、混乱する頭を整理するには、もう少し時間が必要だった。
衛兵や騎士たちが集まり、医師が廊下を走る。本棟で働く者たち、メイドやコックなどが一部屋に、一同集められた。
「なにが起きたの?」
「わからないわ」
「また、侵入者?」
「やだ、怖い」
カメリアは話を聞きながら身震いをしていた。また、本棟で事件が起きたのだ。カメリアは長くこの公爵家で働いているが、忘れた頃に、こんな事件が起きる。
「カメリア。来なさい」
集まっている者たちの中から、一人、カメリアだけ呼ばれて、ギクリとする。
メイド長は目を眇めて、ついてこいとカメリアを促した。
周囲の者たちは、カメリアが何かしたのではないかと、疑いのまなこを向けてくる。
心臓が早鐘を打った。
「ミシェルの荷物を片付けてちょうだい」
「ミシェルが、なにかしたんですか?」
カメリアの問いに、メイド長は横目で見ただけ。こたえる声はなく、部屋の前に着くと、メイド長も部屋に入る。
「どちらがあなたのベッドなの」
「こっちです」
右側のベッドを指せば、メイド長はミシェルの物を片付け始めた。
ミシェルは持っている物が極端に少ない。男爵令嬢だが、親と仲が良くないらしく、持ってきている物は一種類の普段着と、本一冊、小物程度だった。
「あの、ミシェルはなにをしたんですか?」
「あなたが知る必要はありませんよ。ですが、ここには戻って来ないでしょう」
部屋になにがあるのか確かめるように、メイド長は物を片付ける。ベッドの奥や、机の後ろなど、およそ物が置いていない場所まで調べるようにして片付けた。
「なにもないわね」
なにがあるかは言わず、目的のものは見つからなかったと、鼻から息を出して次の場所を探す。
「メイド長、すみません。食事ですが、各々部屋で食べるようにと言われたので、ここに置いておきますね」
「ああ、ありがとう」
他のメイドが持ってきたトレーに、メイド長は先に食べておきなさい。と机に置かれた食事を指した。
他のメイドたちも各々の部屋に戻り、食事を部屋で取っているようだ。ざわめきながら歩く者たちの声が、廊下に響く。
「メイド長、冷めてしまいますが」
温かいスープもあるので、カメリアは声をかけた。メイド長も諦めたのか、ベッドの下にもぐってまでまさぐっていたのをやめて、仕方なさそうに腰を上げる。しかし、その手に袋のような物を持っていた。
「なんですか、それは?」
「さあ、なにかしらね。調べてもらうだけよ」
やっと見つけたとでも言わんばかりに、口端を上げる。それで満足したのか、メイド長はトレーに乗せられた食事に手を出した。
「ミシェルは牢に入れられたのよ。だから、この部屋はあなた一人で使うといいわ」
「牢に入れられたって」
「公爵様が名指しで本棟にいれた子だったのに、残念で仕方ないわね」
「食欲がなくなりそうです」
「なにを言っているの、さっさと食べて、ミシェルの分まで働いてもらわないと。人手が足りないのに、また減るんだから」
カメリアはこれ以上食べる気が起きないと、スープをすくっては、皿に垂らしている間に、メイド長はパンをちぎって、スープをつけて口に入れる。
「結局、なにがあったんですか」
「公爵様が、毒を含みになったのよ」
「毒!?」
「倒れて、今は意識がないとか。医師や騎士以外に、部屋に入れないわ。その犯人が、ミシェルだったのよ」
「そんな。どうして」
「ひどい子を側に置いたものね。公爵様も油断されて、警戒もせずに紅茶を飲んだのよ」
言った瞬間、メイド長がゴホ、っとむせ始めた。器官にでも入ったのか、ゲホゲホと咳をしだす。しかし、咳が止まらないのか、息苦しそうにすると、抱えていたトレーを滑り落とした。
「メイド長!?」
「な、なん、ゲホ。なんで、ゴホ、」
「め、メイド長。どうしたんですか!?」
まさか、毒なのか。メイド長が口だけでそう言った気がした。
喉を押さえ、服をきつく握りしめて、食べた物を吐き出す。
「メイド長!」
「だれ、が、どく、入れたの」
メイド長が床に這いつくばり、咳き込むと、再び食事を吐き出した。
「なんで、どくが、はいってる、」
「だ、誰か! 誰か、医者を呼んできて!」
カメリアも叫びながら、しかし、吐き気を感じて、口元を押さえた。胃から食べた物が這い上がってきそうだ。
「うそ、やだ。げほ。待って」
メイド長ほど、食事は口に入れていない。スープを少しすすっただけだ。それなのに。
ゲホゲホとメイド長が咳き込むと、一気に食べた物を吐き出した。それを見て、カメリアも吐き気をもよおしそうになる。
「なんで、なんで、だれが、どくを、いれ」
メイド長が苦しそうに床でもがいた。カメリアも辺りの匂いに影響されて、食べていた物を吐き出した。
「う、ごほ。げほっ。うそ、やだ」
医者はまだ来ない。それどころか、誰もやってこない。扉は開いていて、こんなに大声を出しているのに。他の者たちは部屋で食事をしているはずなのに。
それなのに、悠々と歩いてきて、こちらを見下ろした女がいた。
「み、ミシェル?」
「お、お前が、毒を入れたのか!?」
「さあ、なんのこと? そんなことより、これがなにか、知っているかしら?」
ミシェルが据えた視線をよこした。手に何か持っていて、それをわざと見せつけるように、目の前に出してくる。
それは、紅茶の入った缶だ。公爵に出すための、公爵専用のものだった。
「これに入っていた粉を、スープに入れたのだけれど。これに何か入っていたのかしら」
「ミシェル、なにを言っているの?」
カメリアは体が凍りつきそうになった。
スープに紅茶の粉を入れた? 紅茶の味などしなかった。それよりも、公爵が飲んだ、紅茶の瓶だ。カメリアは少しだけスープを口に含んだ。メイド長はスープを半分以上食べている。
メイド長も真っ青な顔をして、もう一度ゲホリを咳き込み、口の中の物を吐き出す。部屋の中は異臭が立ち込めて、その匂いでカメリアはさらに気持ちが悪くなってきた。
「ミシェル、なにをしたの!?」
「さあ、なにかしら。知っても仕方ないんじゃないかしら。だって、あなた、死んじゃうんだもの」
「そんな、ばかなこと!」
叫んだのはメイド長だ。カメリアも叫びたかったが、吐き気がして、それどころではなかった。
「あなたがいつまでも結果を出さないから、あの方から、もう用済みだから殺していいって言われたのよ。なのに、私を使って公爵を殺そうとするなんて、私が疑われてしまうじゃない。私もあの方に命令されてここに来たのに。あの方に、全然信用されてないのね。どちらにしても、もう死ぬだけだから、関係ないでしょうけれど」
「なんですって!?」
ミシェルの言葉に、メイド長が息切れをしながら叫んだ。
「あの方が、実行が遅い上に、失敗した者を、捨て置くわけがないでしょう。口封じよ」
ミシェルが見たことのない様子で、口端を吊り上げた。メイド長とカメリアを交互に見比べ、嘲りの笑いを見せる。
「お、遅いだなんて。私は、あの方の命令通り、信用されるまで、長く耐えていたのよ!?」
「でも、あの方に信用されていないのでしょう。私のことを、聞いていないなんて」
「し、知らなかったのよ、あんたが仲間だなんて。教えてもらってないのだから!」
「やっぱり、信頼されてないのね。公爵に毒をもったのはあなただったとして、自殺したことにしてあげるわ。私の無実もはらせるし、あの方もそれで良かったとほめてくださるでしょう。役立たずは、さっさと消せと命令されているから」
「そんな、こと。王妃様、どうして」
メイド長は、がくりと項垂れた。メイド長の言葉を皮切りに、騎士たちがわらわらと部屋に入ってくる。
ミシェルはカメリアに走り寄ると、倒れていたカメリアを抱き起こした。
「大丈夫よ。ただの嘔吐剤だから。吐き気があるだけらしいわ」
なんのことか、カメリアは混乱して頭がよく回らない。メイド長は騎士たちに連れて行かれる。
ミシェルが胸元に手をかざした。すると、胸元が温かくなったかと思うと、すっと吐き気がおさまった。ミシェルが腕を振ると、波が押し寄せて、部屋の中が水に沈んだかのように見えた。しかしそれは一瞬で、瞬きをした間に、吐いた異物も床の汚れも、なにもなくなっていた。
「な、なにが起きているの」
「文句は公爵に言ってね。犯人がどちらなのか、わからなかったみたい」
「犯人?」
呆然としながら、ミシェルの話を聞いて、混乱する頭を整理するには、もう少し時間が必要だった。
467
お気に入りに追加
1,275
あなたにおすすめの小説

あなたと出会えたから 〜タイムリープ後は幸せになります!〜
風見ゆうみ
恋愛
ミアシス伯爵家の長女である私、リリーは、出席したお茶会で公爵令嬢に毒を盛ったという冤罪を着せられて投獄されてしまう。数十日後の夜、私の目の前に現れた元婚約者と元親友から、明日には私が処刑されることや、毒をいれたのは自分だと告げられる。
2人が立ち去ったあと、隣の独房に入れられている青年、リュカから「過去に戻れたら自分と一緒に戦ってくれるか」と尋ねられる。私はその願いを承諾し、再会する約束を交わす。
その後、眠りについた私が目を覚ますと、独房の中ではなく自分の部屋にいた――
※2/26日に完結予定です。
※史実とは関係なく、設定もゆるゆるのご都合主義です。

婚約白紙?上等です!ローゼリアはみんなが思うほど弱くない!
志波 連
恋愛
伯爵令嬢として生まれたローゼリア・ワンドは婚約者であり同じ家で暮らしてきたひとつ年上のアランと隣国から留学してきた王女が恋をしていることを知る。信じ切っていたアランとの未来に決別したローゼリアは、友人たちの支えによって、自分の道をみつけて自立していくのだった。
親たちが子供のためを思い敷いた人生のレールは、子供の自由を奪い苦しめてしまうこともあります。自分を見つめ直し、悩み傷つきながらも自らの手で人生を切り開いていく少女の成長物語です。
本作は小説家になろう及びツギクルにも投稿しています。
冤罪を受けたため、隣国へ亡命します
しろねこ。
恋愛
「お父様が投獄?!」
呼び出されたレナンとミューズは驚きに顔を真っ青にする。
「冤罪よ。でも事は一刻も争うわ。申し訳ないけど、今すぐ荷づくりをして頂戴。すぐにこの国を出るわ」
突如母から言われたのは生活を一変させる言葉だった。
友人、婚約者、国、屋敷、それまでの生活をすべて捨て、令嬢達は手を差し伸べてくれた隣国へと逃げる。
冤罪を晴らすため、奮闘していく。
同名主人公にて様々な話を書いています。
立場やシチュエーションを変えたりしていますが、他作品とリンクする場所も多々あります。
サブキャラについてはスピンオフ的に書いた話もあったりします。
変わった作風かと思いますが、楽しんで頂けたらと思います。
ハピエンが好きなので、最後は必ずそこに繋げます!
小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿中。

妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。
バナナマヨネーズ
恋愛
四大公爵家の一つ。アックァーノ公爵家に生まれたイシュミールは双子の妹であるイシュタルに慕われていたが、何故か両親と使用人たちに冷遇されていた。
瓜二つである妹のイシュタルは、それに比べて大切にされていた。
そんなある日、イシュミールは第三王子との婚約が決まった。
その時から、イシュミールの人生は最高の瞬間を経て、最悪な結末へと緩やかに向かうことになった。
そして……。
本編全79話
番外編全34話
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

異世界転移聖女の侍女にされ殺された公爵令嬢ですが、時を逆行したのでお告げと称して聖女の功績を先取り実行してみた結果
富士とまと
恋愛
公爵令嬢が、異世界から召喚された聖女に婚約者である皇太子を横取りし婚約破棄される。
そのうえ、聖女の世話役として、侍女のように働かされることになる。理不尽な要求にも色々耐えていたのに、ある日「もう飽きたつまんない」と聖女が言いだし、冤罪をかけられ牢屋に入れられ毒殺される。
死んだと思ったら、時をさかのぼっていた。皇太子との関係を改めてやり直す中、聖女と過ごした日々に見聞きした知識を生かすことができることに気が付き……。殿下の呪いを解いたり、水害を防いだりとしながら過ごすあいだに、運命の時を迎え……え?ええ?
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?
ねーさん
恋愛
公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。
なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。
王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる