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107 ー病ー
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理音はデバイスを片付けて、荷物を鞄の中につめた。
いつも制服と鞄を一緒にし、何かあればすぐにまとめて持っていけるようにするためだ。
流星が見えたら、とっさに抱えられる方がいいからである。
一緒にベッドに寝ない。
そのつもりでフォーエンに昼間はいた方がいいのか聞いたのに、無視を決め込まれたので、泊まりは断れそうにない。そういう迂闊な真似はしたくないのだが。
長椅子で眠れば、フォーエンは不機嫌に人をベッドに連れるのだろう。
不機嫌にである。
嫌なら放っておけばいいのに。
傷つくだけ無駄だ。考えるだけ馬鹿らしい。だから、なおさらやるせない。
気にしているのは自分だけだ。
鞄から取り出したフェイスタオルを持って、理音は部屋を出た。少し頭を冷やしたい。
この時間になると、ぐっと冷え込む。
眠る前に窓から星を見ることはあっても、この時間は外には出ない。外は思ったより、昼との温度差が激しいようだ。ここ最近雨も見ていないので、乾燥するわけである。
星がいつも綺麗なのは天気が良すぎるのもあるだろう。夜は雲がほとんどない。
持っていたタオルを、流れている川の水を溜めた瓶の中で濡らし、軽く絞ると、それを持って部屋へ戻った。寝室にかけておけば、乾燥を少しは和らげることができるだろう。加湿器がないのだから、これが一番手っ取り早い。
水は冷たく、昼間の暑さが全く別の季節のようだった。まるで砂漠のようだ。
部屋に戻ろうとすると人影が見えて、理音は一瞬身構えた。
「フォーエン?何してんの」
部屋の前で佇んでいるのは、フォーエンだ。微熱があるのに、何をしているのか。
「どうしたの。何かあった?」
「…ない」
ないなら何をこんな所で突っ立っているのか。無表情だが、どこか不安顔をしているような気がする。
理音は背中を押しやって、フォーエンを部屋に入れた。
着物が冷えているようだ。ずっと外にいたのだろうか。
「何を持っている」
「タオルだよ。水に濡らしてきたの。部屋に置いとけば、少しは乾燥防げるから」
それを広げて、ベッドの近くの燭台に引っ掛ける。朝には乾くくらいの気安めだが、やらないよりはいい。
「そんな物で、何か変わるか?」
「変わるよ。乾燥が水分吸うからね。明日、部屋にやってもらいなよ?」
フォーエンは納得がいかないか、いつまでも引っ掛かったタオルを眺めている。その姿を押しやって、布団を被せてやると、大人しく横になった。
それを跨ぐとフォーエンは唸ったが、先に寝られたら跨ぐしかないだろうに。壁際に行かないのだから、跨ぐだけである。
「風邪を引くと、隔離される。誰にもうつらないように」
フォーエンは呟いた。されたことがあるのだろう。風邪などよく引いていそうである。
「口と鼻を布で塞げば、うつりにくくなるよ。あと、手洗いうがいね。フォーエンこれからやりな。外行って帰ってきたら、手洗いうがい。王宮にずっといれば外とかないかもしれないけど、大勢の人と会った時とか、した方がいいかもね」
「そんな物で防げるか?」
防げない場合もあるだろうが、それが予防である。やらないに越したことはない。
「風邪ってさ、見えない、小さい物が口に入っちゃって、体に悪さするのね。だから手を洗ってうがいするだけで、全然違う。口と鼻を布で塞げば、入りにくくなってうつらない。でも、風邪の元がくっついている布で口とか拭いたら口の中に入っちゃうから、それをずっと使っててもダメなの」
何だか子供に話しているようだ。フォーエンは背を向けながらも耳を傾けている。
「熱出たら、ちゃんとお医者さんが治してくれるんでしょ?」
「風邪を引けば、長引く。悪くすれば、死ぬこともある」
それ、風邪なのだろうか。インフルエンザとかではないのだろうか。
長引いたら死ぬほどの風邪とは、肺炎とかではないのだろうか。
「風邪で死ぬってのはちょっとわからないけど、風邪の症状でまた違う病気もあるから、そっちなんじゃないのかな。風邪の元、菌って言うんだけど、風邪菌じゃなくて、インフルエンザの菌とか、菌なんていっぱいあるだろうから、そういうのにかかっちゃうのかな。でも大抵は空気の中漂ってるから、うつらないように予防するといいよ。風邪もインフルエンザも、口腔感染」
「お前は、発展した国から来たのだろうな」
微かに発した言葉は、小さく耳に届いた。
タブレットを見ていれば、それくらいは気付くだろう。それがどんな場所なのか、想像がつかなくとも。
「病になれば、まず占いだ祈祷だと始まる。頭痛がするのに近くでうるさく騒いでたまらん。あれが効くくらいならば、お前の言う予防をした方がましなのだろうな」
占い、祈祷。時代劇でありそうだ。何の意味があるのか、頭にハチマキ巻いたりするあれとか謎に思う。多分、あれに近いだろう。
「こっちでそれが効くのかわかんないけど、私の世界じゃ効かないから。ちゃんとお医者さんが診て薬出してくれて、治るから。じゃあ、フォーエン風邪引いたら、お医者さんちゃんと診てくれないの?」
「主治医はいる。薬も出る。だが、楽に治ったことはない」
それは風邪を引いたら大ごとだろうに。
自分も案外風邪に弱く、薬をよく多用しているので、人のことは言えないのだが。
「こっちの風邪が重いのか、医者の腕が悪いのかはわかんないけど、熱がありそうなら、早く寝た方がいいのは確かだよ。肩出さないで寝なきゃ。肩冷えると、体も冷えるから」
そう言って、出ていた肩に毛布をかけると、理音も背を向けて壁際に向いた。
フォーエンが風邪をひいたら、看病に行った方がいいような気がしてきた。
体調が悪いのに人の気配がするのは自分も好きでないが、祈祷なんぞで騒がれたらたまったものではない。
昔の人間もそんなだったのだろうが、皇帝陛下が病になったら騒ぎも強烈そうである。
そうだとしたら、やめさせたいのだが。
フォーエンは、朝になれば自分の部屋に戻るだろう。
けれどその後、フォーエンがこちらに来ることがなければ、理音はフォーエンに会うことはできなかった。
そしてそう考えていた通り、次の日もその次の日も、フォーエンに会うことはなかった。
いつも制服と鞄を一緒にし、何かあればすぐにまとめて持っていけるようにするためだ。
流星が見えたら、とっさに抱えられる方がいいからである。
一緒にベッドに寝ない。
そのつもりでフォーエンに昼間はいた方がいいのか聞いたのに、無視を決め込まれたので、泊まりは断れそうにない。そういう迂闊な真似はしたくないのだが。
長椅子で眠れば、フォーエンは不機嫌に人をベッドに連れるのだろう。
不機嫌にである。
嫌なら放っておけばいいのに。
傷つくだけ無駄だ。考えるだけ馬鹿らしい。だから、なおさらやるせない。
気にしているのは自分だけだ。
鞄から取り出したフェイスタオルを持って、理音は部屋を出た。少し頭を冷やしたい。
この時間になると、ぐっと冷え込む。
眠る前に窓から星を見ることはあっても、この時間は外には出ない。外は思ったより、昼との温度差が激しいようだ。ここ最近雨も見ていないので、乾燥するわけである。
星がいつも綺麗なのは天気が良すぎるのもあるだろう。夜は雲がほとんどない。
持っていたタオルを、流れている川の水を溜めた瓶の中で濡らし、軽く絞ると、それを持って部屋へ戻った。寝室にかけておけば、乾燥を少しは和らげることができるだろう。加湿器がないのだから、これが一番手っ取り早い。
水は冷たく、昼間の暑さが全く別の季節のようだった。まるで砂漠のようだ。
部屋に戻ろうとすると人影が見えて、理音は一瞬身構えた。
「フォーエン?何してんの」
部屋の前で佇んでいるのは、フォーエンだ。微熱があるのに、何をしているのか。
「どうしたの。何かあった?」
「…ない」
ないなら何をこんな所で突っ立っているのか。無表情だが、どこか不安顔をしているような気がする。
理音は背中を押しやって、フォーエンを部屋に入れた。
着物が冷えているようだ。ずっと外にいたのだろうか。
「何を持っている」
「タオルだよ。水に濡らしてきたの。部屋に置いとけば、少しは乾燥防げるから」
それを広げて、ベッドの近くの燭台に引っ掛ける。朝には乾くくらいの気安めだが、やらないよりはいい。
「そんな物で、何か変わるか?」
「変わるよ。乾燥が水分吸うからね。明日、部屋にやってもらいなよ?」
フォーエンは納得がいかないか、いつまでも引っ掛かったタオルを眺めている。その姿を押しやって、布団を被せてやると、大人しく横になった。
それを跨ぐとフォーエンは唸ったが、先に寝られたら跨ぐしかないだろうに。壁際に行かないのだから、跨ぐだけである。
「風邪を引くと、隔離される。誰にもうつらないように」
フォーエンは呟いた。されたことがあるのだろう。風邪などよく引いていそうである。
「口と鼻を布で塞げば、うつりにくくなるよ。あと、手洗いうがいね。フォーエンこれからやりな。外行って帰ってきたら、手洗いうがい。王宮にずっといれば外とかないかもしれないけど、大勢の人と会った時とか、した方がいいかもね」
「そんな物で防げるか?」
防げない場合もあるだろうが、それが予防である。やらないに越したことはない。
「風邪ってさ、見えない、小さい物が口に入っちゃって、体に悪さするのね。だから手を洗ってうがいするだけで、全然違う。口と鼻を布で塞げば、入りにくくなってうつらない。でも、風邪の元がくっついている布で口とか拭いたら口の中に入っちゃうから、それをずっと使っててもダメなの」
何だか子供に話しているようだ。フォーエンは背を向けながらも耳を傾けている。
「熱出たら、ちゃんとお医者さんが治してくれるんでしょ?」
「風邪を引けば、長引く。悪くすれば、死ぬこともある」
それ、風邪なのだろうか。インフルエンザとかではないのだろうか。
長引いたら死ぬほどの風邪とは、肺炎とかではないのだろうか。
「風邪で死ぬってのはちょっとわからないけど、風邪の症状でまた違う病気もあるから、そっちなんじゃないのかな。風邪の元、菌って言うんだけど、風邪菌じゃなくて、インフルエンザの菌とか、菌なんていっぱいあるだろうから、そういうのにかかっちゃうのかな。でも大抵は空気の中漂ってるから、うつらないように予防するといいよ。風邪もインフルエンザも、口腔感染」
「お前は、発展した国から来たのだろうな」
微かに発した言葉は、小さく耳に届いた。
タブレットを見ていれば、それくらいは気付くだろう。それがどんな場所なのか、想像がつかなくとも。
「病になれば、まず占いだ祈祷だと始まる。頭痛がするのに近くでうるさく騒いでたまらん。あれが効くくらいならば、お前の言う予防をした方がましなのだろうな」
占い、祈祷。時代劇でありそうだ。何の意味があるのか、頭にハチマキ巻いたりするあれとか謎に思う。多分、あれに近いだろう。
「こっちでそれが効くのかわかんないけど、私の世界じゃ効かないから。ちゃんとお医者さんが診て薬出してくれて、治るから。じゃあ、フォーエン風邪引いたら、お医者さんちゃんと診てくれないの?」
「主治医はいる。薬も出る。だが、楽に治ったことはない」
それは風邪を引いたら大ごとだろうに。
自分も案外風邪に弱く、薬をよく多用しているので、人のことは言えないのだが。
「こっちの風邪が重いのか、医者の腕が悪いのかはわかんないけど、熱がありそうなら、早く寝た方がいいのは確かだよ。肩出さないで寝なきゃ。肩冷えると、体も冷えるから」
そう言って、出ていた肩に毛布をかけると、理音も背を向けて壁際に向いた。
フォーエンが風邪をひいたら、看病に行った方がいいような気がしてきた。
体調が悪いのに人の気配がするのは自分も好きでないが、祈祷なんぞで騒がれたらたまったものではない。
昔の人間もそんなだったのだろうが、皇帝陛下が病になったら騒ぎも強烈そうである。
そうだとしたら、やめさせたいのだが。
フォーエンは、朝になれば自分の部屋に戻るだろう。
けれどその後、フォーエンがこちらに来ることがなければ、理音はフォーエンに会うことはできなかった。
そしてそう考えていた通り、次の日もその次の日も、フォーエンに会うことはなかった。
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