28 / 244
28 ー先ー
しおりを挟む
できるだけ、安全そうな人を探して、声をかける。
「すみません。エシカル、あっち?」
指差し確認で方向を聞く。教えてくれる者もいれば、無視する者もいる。最初の男のように胡散臭い目で見て逃げていく者もおり、人の反応は様々だった。
外国人が少ないのかな。どうかな。
歩いて聞いて、出口を探して進んだ。
エシカルよりも、町の出口が見つからない。なんて迷路のような町なのだろう。メイン通りもわからない、小道ばかりなのだ。
あまり脇道に入りたくないのだが、そこが脇道なのかもわからない。
歩いていてイメージの悪そうなところは回避し、あえて安全そうな道を選ぶ。選んでいるつもりなのだが、それが難しい。
汚れているわけではないが、日本のようにインフラがしっかりしているわけではない。土の道と木の家、時々茂る草。それが安全な道なのかはわからなかった。ただ、あまりに人気のないところは行くのはやめた。こちらの治安の良し悪しはわからないのだから。
女性を狙って話しかけたいのだが、女性が少ないようにも思えた。店の中にでも入ればいそうなのだが、お金も持っていなし、外からではわからないので、入るのはやめた。
そうやってきょろきょろと歩む中で、人にぶつかった。
「すみません」
相手は人相の悪そうな男だ。歳は若いのだが、ガラが悪いと言うべきか。こちらではあまり見られない短髪をしていた。それがそう思わせたのかもしれない。
こちらの人々は、皆髪が長く、男でも髪をまとめて結んでいた。しかし、この男は潔く短く髪を切っている。
ぺこりとお辞儀をして、とっととその場を離れる。あまり関わりにはならない方が良い気がした。
側に女性がいたので、すぐに声をかける。
「すみません。エシカル、あっち?」
「エシカル?」
「エシカル。エシカル行きたいの」
「エシカル、…」
その後は呪文である。指差してほしいとあっちかこっちか示すと、あっち、と示してくれた。
礼を言って離れようとした時だ。いきなり腕を掴まれたのは。
驚いて見上げると、その相手は水をくれた男だった。探してくれていたのか、汗をかいている。
呪文で、向こうを指差す。エシカルとは別の方向だ。
「エシカルはあっちって、聞いたんですけど」
男は頷いた。けれど、と言わんばかりに、別の方向を差すのだ。そして空を差し、もう夜だから、と言うように首を振った。夜だから泊まれと言っているのだろうが、金がないのだ。
なので、袖とかからは何も出ないのだとアピールする。自分は何も持っていないので、お金を出して泊まれないと。
だが男は大したことではないように、首を振った。
おいで、と招いてくる。ついてこないと、もう一度振り返っておいでと招く。
ついていき、お金を払えと言われても払えないのだが。
けれど、あと一日か二日歩かなければならないとして、人が一緒にいてくれるのは安心感が違った。今は水も食料もない。せめて水だけでも分けてもらえれば、これほど心強いことはない。
なので、ここはこの人についていくことにした。
入った場所は先ほどとは違う場所で、そこはご飯屋さんだった。
大丈夫だと男は先に金を払う。すぐに肉まんのようなものが出てきて、それを食べるようにと勧めてくれた。
礼を言って口にしたその食事は、暖かさが胃にしみて、そして懐かしい味がした。
父親の田舎で食べる、手作りの饅頭のようだった。
肉と白菜を入れた、肉饅頭だ。
田舎に行くのは好きではなかったが、これを食べるのは好きだった。
懐かしい味が、ふと涙腺を緩ませる。
男はそれをなだめるように頭を撫でた。
帰りたいと思う。
自分の家に。
帰って、田舎に行って、あの饅頭を祖母と一緒に作って、懐かしい味を噛みしめたい。
帰りたいという気持ちは、ずっとしまってきた。
思っても、なされるものではなかったから。
けれど、今は思う。今までになく一番思うのだ。
家に帰りたい。
食べ終えて礼を言って、外へ出ようとすると、男は外にある階段へ進むように指差した。
この建物はビルのように扉が幾つもある建物で、ビル内の通路を歩くのと同じように、建物の中を行き来できるようだった。
二階へ進んで行く男の後をついて行くと、男は理音を気にしながら歩んで行く。
どこへ行くのか、けれどその通路には人が多く、まるで店舗だらけの駅ビルのように思えた。
そうして、裏側の通路に入り裏手の店に入ると、女性が迎えた。
男はその女に何か話し、納得するように女は頷いた。しばらくして、女がついてくるようにと招いた。男はそこにとどまり、行っておいでと手を振る。
女についていけば、男から離れていった。男は理音を見送るつもりだ。
明日にはまた会えるのだろうか。それはわからない。けれど、それを聞くこともできない。だから小さく頭を下げた。
遠目で男が手を振ったまま、通路を曲がると完全に見えなくなった。
「あの、私お金持ってないんですけど」
もしかして、どこかに泊まらせてくれるのかと思い、先ほどと同じく袖には何も入っていないアピールをする。すると、女は吹き出して小さく笑った。問題ないのだと言うように、いいからついてこいと促してくる。
泊まらしてくれたりしたら助かるけれど、警察とかに保護されてるわけじゃないしな。
問題ないのか、あるのか、それの判断がつきかねる。
食事をさせてもらった男にはありがたく思うが、男がいなくなると、やはり不安になった。
一緒に行ってくれるのではなかったのか。エシカルに行くのではなかったのか。女だから別の場所に泊まらせてくれるのか。
彼女についていかなければならない、その意図がわからなかった。
しかし、彼女はその不安を払拭するように、笑顔を返し、部屋に連れた。
小さな部屋にベッドが一つだ。他には何もない、寝るためだけの部屋。女はそこを使えとその部屋を出ていった。
全てジェスチャーなので言ったかどうかはわからないが、そのように思えた。
ここは宿屋か何かなのだろう。
ただベッドで眠れるのはありがたい。足は既に棒で、だるくなっている。
ベッドに座り込むと大きくため息をついた。
傷んだ足を見るのに靴を脱ぎ捨てると、それを見る前に寝転んだ。
起き上がりたくない。けれど、身も汚いままベッドに寝転ぶのも嫌なので、むくりと起き上がった。とは言え、荷物も何もないので着替えもできない。服も洗う場所すらなかった。洗っても着替える物もないので、無理なのだが。
服を脱いで寝転がるしかないだろう。そう思って羽織っていた衣を脱ごうとすると、女が桶と湯を持ってきてくれた。
お風呂の代わりらしい。
人が一人入れる大きさで、数回に分けてお湯を持ってきてくれた。
タオルはないのだが、お湯があるだけありがたかった。一息ついて、服を脱ぐことにした。
盗まれるものと言ったら時計くらいで、無論、服を盗まれたら困るが、そこまで気にするものは持っていない。
だが入り口に鍵はないので、念のため用心しながら風呂に入った。念のためだ。
正直、こちらの治安がどのようなレベルなのかがわからない。
道を歩んでいて思ったのだが、自分がよそ者とわかりやすいのか、やたら視線を感じたのだ。だから、声をかける人も女性ばかりにしていたのだが、道ゆく男たちはちらちらと人の顔を見ていた。
それで、町を出て、人気のないところで休もうと思ったのだ。
「考えすぎかな」
治安がいい国なんて、自分のいる時代ですらそんなに多くはない。
それを考えると、こういった江戸時代よりももっと時代の古そうな国にいると、治安なんてものが存在するのかつい考えてしまう。
ちなみに、これは初めて行った海外旅行で、親が財布を盗まれたと言う、過去からの経験に基づく警戒心である。疑心暗鬼になるのは、その経験のせいと言ってもいい。
何せこちらは道の作りが酷すぎだ。整備されていない上に、道案内もない。都内の駅前でも想像すれば、あちらはどこにでも案内がある。
あれと比べるのは酷だろうか。
髪を先に洗い湯に浸かると、傷が痛んだ。顎も頭も手も足も、どこもかしこもしみる。
固まった血がとけて、湯に血が滲んだ。
石鹸すらない場所で消毒などできるわけがないが、埃と汚れを洗い落とせただけよしとする。
けれど、血がまた流れてきた。
「拭くものないんだよな」
ティッシュなるものは全くない。ただ森で拾っておいた葉っぱがあった。
もうしわくちゃでしなびていたが、ティッシュがわりに何枚か取っておいたのだ。
未来が見えないと、こういうこともしなければならない。
サバイバルだ。
体を拭くものもなかったが、仕方ないので帯を洗って、それで体を拭いた。眠っている間外に干しておけば乾くだろうか。
案外、何とかなってるな。
自分の適応力に時々笑いが出てきそうになる。
神経が図太いと、思ったより順応が早いらしい。
あと、一日、あと、二日。
そう思って進むしかないのだから、今無事にいることを考えれば、運がいいのだと気楽に思っていればいいだろうか。
エシカルに戻れたら、フォーエンはそこにいるだろうか。王都に帰ってしまっているだろうか。
そうしたら、それこそどうするか。
最悪を考える。
心づもりをしていれば、そうなっても、心に余裕が持てるからだ。
そう考えて心を保つしかなかった。期待をして裏切られるのはつらい。
とりあえず眠ってそれからまた、できることを考えよう。
そう思って、眠ることにした。
「すみません。エシカル、あっち?」
指差し確認で方向を聞く。教えてくれる者もいれば、無視する者もいる。最初の男のように胡散臭い目で見て逃げていく者もおり、人の反応は様々だった。
外国人が少ないのかな。どうかな。
歩いて聞いて、出口を探して進んだ。
エシカルよりも、町の出口が見つからない。なんて迷路のような町なのだろう。メイン通りもわからない、小道ばかりなのだ。
あまり脇道に入りたくないのだが、そこが脇道なのかもわからない。
歩いていてイメージの悪そうなところは回避し、あえて安全そうな道を選ぶ。選んでいるつもりなのだが、それが難しい。
汚れているわけではないが、日本のようにインフラがしっかりしているわけではない。土の道と木の家、時々茂る草。それが安全な道なのかはわからなかった。ただ、あまりに人気のないところは行くのはやめた。こちらの治安の良し悪しはわからないのだから。
女性を狙って話しかけたいのだが、女性が少ないようにも思えた。店の中にでも入ればいそうなのだが、お金も持っていなし、外からではわからないので、入るのはやめた。
そうやってきょろきょろと歩む中で、人にぶつかった。
「すみません」
相手は人相の悪そうな男だ。歳は若いのだが、ガラが悪いと言うべきか。こちらではあまり見られない短髪をしていた。それがそう思わせたのかもしれない。
こちらの人々は、皆髪が長く、男でも髪をまとめて結んでいた。しかし、この男は潔く短く髪を切っている。
ぺこりとお辞儀をして、とっととその場を離れる。あまり関わりにはならない方が良い気がした。
側に女性がいたので、すぐに声をかける。
「すみません。エシカル、あっち?」
「エシカル?」
「エシカル。エシカル行きたいの」
「エシカル、…」
その後は呪文である。指差してほしいとあっちかこっちか示すと、あっち、と示してくれた。
礼を言って離れようとした時だ。いきなり腕を掴まれたのは。
驚いて見上げると、その相手は水をくれた男だった。探してくれていたのか、汗をかいている。
呪文で、向こうを指差す。エシカルとは別の方向だ。
「エシカルはあっちって、聞いたんですけど」
男は頷いた。けれど、と言わんばかりに、別の方向を差すのだ。そして空を差し、もう夜だから、と言うように首を振った。夜だから泊まれと言っているのだろうが、金がないのだ。
なので、袖とかからは何も出ないのだとアピールする。自分は何も持っていないので、お金を出して泊まれないと。
だが男は大したことではないように、首を振った。
おいで、と招いてくる。ついてこないと、もう一度振り返っておいでと招く。
ついていき、お金を払えと言われても払えないのだが。
けれど、あと一日か二日歩かなければならないとして、人が一緒にいてくれるのは安心感が違った。今は水も食料もない。せめて水だけでも分けてもらえれば、これほど心強いことはない。
なので、ここはこの人についていくことにした。
入った場所は先ほどとは違う場所で、そこはご飯屋さんだった。
大丈夫だと男は先に金を払う。すぐに肉まんのようなものが出てきて、それを食べるようにと勧めてくれた。
礼を言って口にしたその食事は、暖かさが胃にしみて、そして懐かしい味がした。
父親の田舎で食べる、手作りの饅頭のようだった。
肉と白菜を入れた、肉饅頭だ。
田舎に行くのは好きではなかったが、これを食べるのは好きだった。
懐かしい味が、ふと涙腺を緩ませる。
男はそれをなだめるように頭を撫でた。
帰りたいと思う。
自分の家に。
帰って、田舎に行って、あの饅頭を祖母と一緒に作って、懐かしい味を噛みしめたい。
帰りたいという気持ちは、ずっとしまってきた。
思っても、なされるものではなかったから。
けれど、今は思う。今までになく一番思うのだ。
家に帰りたい。
食べ終えて礼を言って、外へ出ようとすると、男は外にある階段へ進むように指差した。
この建物はビルのように扉が幾つもある建物で、ビル内の通路を歩くのと同じように、建物の中を行き来できるようだった。
二階へ進んで行く男の後をついて行くと、男は理音を気にしながら歩んで行く。
どこへ行くのか、けれどその通路には人が多く、まるで店舗だらけの駅ビルのように思えた。
そうして、裏側の通路に入り裏手の店に入ると、女性が迎えた。
男はその女に何か話し、納得するように女は頷いた。しばらくして、女がついてくるようにと招いた。男はそこにとどまり、行っておいでと手を振る。
女についていけば、男から離れていった。男は理音を見送るつもりだ。
明日にはまた会えるのだろうか。それはわからない。けれど、それを聞くこともできない。だから小さく頭を下げた。
遠目で男が手を振ったまま、通路を曲がると完全に見えなくなった。
「あの、私お金持ってないんですけど」
もしかして、どこかに泊まらせてくれるのかと思い、先ほどと同じく袖には何も入っていないアピールをする。すると、女は吹き出して小さく笑った。問題ないのだと言うように、いいからついてこいと促してくる。
泊まらしてくれたりしたら助かるけれど、警察とかに保護されてるわけじゃないしな。
問題ないのか、あるのか、それの判断がつきかねる。
食事をさせてもらった男にはありがたく思うが、男がいなくなると、やはり不安になった。
一緒に行ってくれるのではなかったのか。エシカルに行くのではなかったのか。女だから別の場所に泊まらせてくれるのか。
彼女についていかなければならない、その意図がわからなかった。
しかし、彼女はその不安を払拭するように、笑顔を返し、部屋に連れた。
小さな部屋にベッドが一つだ。他には何もない、寝るためだけの部屋。女はそこを使えとその部屋を出ていった。
全てジェスチャーなので言ったかどうかはわからないが、そのように思えた。
ここは宿屋か何かなのだろう。
ただベッドで眠れるのはありがたい。足は既に棒で、だるくなっている。
ベッドに座り込むと大きくため息をついた。
傷んだ足を見るのに靴を脱ぎ捨てると、それを見る前に寝転んだ。
起き上がりたくない。けれど、身も汚いままベッドに寝転ぶのも嫌なので、むくりと起き上がった。とは言え、荷物も何もないので着替えもできない。服も洗う場所すらなかった。洗っても着替える物もないので、無理なのだが。
服を脱いで寝転がるしかないだろう。そう思って羽織っていた衣を脱ごうとすると、女が桶と湯を持ってきてくれた。
お風呂の代わりらしい。
人が一人入れる大きさで、数回に分けてお湯を持ってきてくれた。
タオルはないのだが、お湯があるだけありがたかった。一息ついて、服を脱ぐことにした。
盗まれるものと言ったら時計くらいで、無論、服を盗まれたら困るが、そこまで気にするものは持っていない。
だが入り口に鍵はないので、念のため用心しながら風呂に入った。念のためだ。
正直、こちらの治安がどのようなレベルなのかがわからない。
道を歩んでいて思ったのだが、自分がよそ者とわかりやすいのか、やたら視線を感じたのだ。だから、声をかける人も女性ばかりにしていたのだが、道ゆく男たちはちらちらと人の顔を見ていた。
それで、町を出て、人気のないところで休もうと思ったのだ。
「考えすぎかな」
治安がいい国なんて、自分のいる時代ですらそんなに多くはない。
それを考えると、こういった江戸時代よりももっと時代の古そうな国にいると、治安なんてものが存在するのかつい考えてしまう。
ちなみに、これは初めて行った海外旅行で、親が財布を盗まれたと言う、過去からの経験に基づく警戒心である。疑心暗鬼になるのは、その経験のせいと言ってもいい。
何せこちらは道の作りが酷すぎだ。整備されていない上に、道案内もない。都内の駅前でも想像すれば、あちらはどこにでも案内がある。
あれと比べるのは酷だろうか。
髪を先に洗い湯に浸かると、傷が痛んだ。顎も頭も手も足も、どこもかしこもしみる。
固まった血がとけて、湯に血が滲んだ。
石鹸すらない場所で消毒などできるわけがないが、埃と汚れを洗い落とせただけよしとする。
けれど、血がまた流れてきた。
「拭くものないんだよな」
ティッシュなるものは全くない。ただ森で拾っておいた葉っぱがあった。
もうしわくちゃでしなびていたが、ティッシュがわりに何枚か取っておいたのだ。
未来が見えないと、こういうこともしなければならない。
サバイバルだ。
体を拭くものもなかったが、仕方ないので帯を洗って、それで体を拭いた。眠っている間外に干しておけば乾くだろうか。
案外、何とかなってるな。
自分の適応力に時々笑いが出てきそうになる。
神経が図太いと、思ったより順応が早いらしい。
あと、一日、あと、二日。
そう思って進むしかないのだから、今無事にいることを考えれば、運がいいのだと気楽に思っていればいいだろうか。
エシカルに戻れたら、フォーエンはそこにいるだろうか。王都に帰ってしまっているだろうか。
そうしたら、それこそどうするか。
最悪を考える。
心づもりをしていれば、そうなっても、心に余裕が持てるからだ。
そう考えて心を保つしかなかった。期待をして裏切られるのはつらい。
とりあえず眠ってそれからまた、できることを考えよう。
そう思って、眠ることにした。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
いい子ちゃんなんて嫌いだわ
F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが
聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。
おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。
どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。
それが優しさだと思ったの?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる