巫女の幼馴染と婚約させられた、しかし良い未来は俺には見えない……

第3話

俺は結局あの後どこまで落ちたかも分からないほど落ちた。
どこまでも落ちたかと思ったら、いつの間にか俺は地面に着地をしていた。
そして体を見渡すと外傷も無い、体でおかしいところも痛いところもない。
「これはなんだか不思議だな……」と考えながらも俺は周りを見渡して状況把握する。
俺が今見る限りでは何も無い真っ暗な空間が広がるのみ、「何があるんだよ……」と思いながらもその空間を少しでも理解しようと俺は散策をはじめたのだった。

そうして俺は散策をするが、歩くたび歩くたびに何かにぶつかっては進路を変えてまた何かにぶつかる……ということを繰り返しながらもその空間のことを理解していく。
本当に何も無いのだが、俺はその空間が少しずつ明るくなっていくことにも同時に気付いた。
「何があるんだ……？」と疑問を感じていると、東の方角から太陽が出てきたのだった。
「え、なんで？」と感じながらも俺は明るく開けた視界でその世界を散策する。

俺は朝になったであろう世界で一つのことに気が付いた。
「何か身長が小さい気がする」ということだ。
俺もこればかりは何故か原因が分からないが、何故か視線がいつもより低いのだ。
そんな状態でこの世界をブラつくとまわりからは怪奇の目で見られるのだが、俺は気にせずにその世界の状況や様子を判断しようとする。
そうして俺はこの世界で散策を続けると、あるときに俺は宙に浮いてしまう。
「何で～～！離して～～！！」と叫んだら、「も～～、何でこんなところまで来るのさ！誠、帰るよ！！」というふうに言われたのだ。
そして俺はもう一つ違和感を抱く。

「何かこの声に聞き覚えがあるぞ、何でやろ？」という違和感だ。
俺はその違和感を解消するために顔を上げて俺を引き連れていく人の顔を確認すると……
そこには俺が前世で好きだった人で巫女装束に身を包んだ一橋いちばし奈津が俺の手を握っていたのだった……

俺は混乱しつつ、奈津の手を握って奈津の後についていくのだった……