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C級の絶望(1-32)
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開演する音と共に舞台の幕の前に支配人らしい風貌の男が現れた。
支配人「本日はウィルフレッド・フローディア侯爵様のお取り計らいにより、こちらで更にもう一公演させて頂けることとなりました。皆様、心優しき侯爵様に拍手を。」
舞台袖に立っていた濃緑の髪と瞳を持つ美しい男がスポットライトで照らされ、観衆から大きな拍手とその美貌に感嘆の声が漏れる。
支配人「閣下、どうぞ。こちらへ。良ければお言葉をお願いいたします。」
支配人がウィルを舞台中央へと促した。
ウィル「今日は、孤児院の子供達や、怪我を負われた方々を労おうと、この会を開催したことになっておりますが、本心はこの芝居の作者が私の娘なので、少しでも流行らせようと言う親心からです。
このお芝居を見られて面白かったと思った方は少しでも多くの方に宣伝して頂いて、逆に面白くないと思った方は誰にも言わずに墓まで持って行ってくれればと思っています。
ここには舞台装置がないため、魔法で補いますが、この芝居は全国でも公演が控えており、舞台装置を設置するより、魔術師を雇った方が工期を短縮出来、より高度な演出を出来るのでは考えております。
隻腕隻脚などで危険な討伐クエストに出られず、ここで治療を待つ魔術師の者や、ここにいる方の身近に年齢を理由に冒険者を引退した魔術師がいれば、雇用先にどうかと考えております。舞台をご覧頂いて、魔法の腕に覚えのある者は是非、明日以降にでも劇場の受付にお声がけを。
それでは、舞台『侯爵令嬢の冒険』どうぞお楽しみ下さい。」
ウィルが貴族ならではの美しい礼をして捌けると舞台の幕が上がる。
舞台『侯爵令嬢の冒険』は、シェリルが冒険で体験した内容を脚色して芝居にしたものだ。
C級冒険者ランドと出会い、共に旅をする中で恋仲に進展するが、2人の前に強大なスナッピングタートルが現れ、ランドはシェリルを差し出して1人で逃亡を測る。
死を覚悟したシェリルの前に現れたのは、美貌の男"絶望のフェリス"だった。
フェリスはフェリスの馬を奪って逃走しようとするランドを気絶させると、強大なスナッピングタートルに戦いを挑む。
フェリスは華麗な剣捌きで観客を魅了し、舞台や客席の上空をウィルの風魔法で縦横無尽に飛び回った。
手に汗握る攻防の末に、強大なスナッピングタートルを討ち倒すフェリス。
戦いの後、フェリスが魔法で淹れたコーヒーを飲ませて泣きじゃくるシェリルを落ち着かせると、シェリルはランドにスナッピングタートルに差し出され、怪我を負わされたのだとたどたどしく語る。
聴いたフェリスは、許せないと小さなスナッピングタートルを捕まえ、
「さぁ。絶望の時間だよ。」
とスナッピングタートルにランドの股間を噛みつかせる。
ランド役の役者は股間に亀のぬいぐるみを貼り付けて、舞台に近い孤児院の子供達に
「痛い、痛い、取って、取って」
と涙ながらにアピールして取らせようとするも、実際に子供に手を伸ばされるとそれを躱し、すり抜け、反対側にいる子供の元へと走り、また同じ様に取らせようとする。また子供を躱して舞台をところ狭しと駆け巡るものだから、観客から爆笑をさらった。
「これに懲りたら、今度から女性を大切にするんだな。」
フェリスが剣を突き付けると、ランドは平伏して謝り、反省の意を示し、助けて下さいと懇願した。
その様子に納得したフェリスは、スナッピングタートルを剣で斬り飛ばすのだが、誤ってスナッピングタートルが咥えていたモノを真っ二つにしてしまい、ランドの絶望の咆哮と供に舞台の幕が降ろされる。
観劇を終えて聖堂を後にする女性達は清々しい顔していたのに対し、男性達は肝を冷やしたような何とも言えない顔をしていた。
「これ実話かな?」
「俺、昔…20年近く前にフェリスって呼ばれてた奴が、槍使いに容赦なく金的喰らわせたの見たことあるぜ。後、フェリスの女にチョッカイかけた男の玉踏み潰したって話も聞いたことが。ポーション使ってもしばらく使いモノにならなかったらしいぜ。」
「うげぇ。やっぱ実話か。おー。こえ。」
退場しながら身震いする男たちの話声に、ウィルは懐かしむ様に目を細めた。
「冷えた身体にコーヒーかホットミルクはいかがかな?」
劇中でフェリスがシェリルに魔法で淹れたコーヒーを再現しながらウィルが退場する人々に声をかけた。
隣りでは同じ様にミルクを魔法で温めるジェイド。孤児院の子供達に蜂蜜を垂らして配っている。
ご馳走に観劇、間近に見る魔法で入れられた甘いホットミルク。
子供達は興奮冷めやらない様子で目をキラキラさせている。
「侯爵様。劇めちゃくちゃ面白かったよー。魔法もすげーのな!俺めちゃくちゃ宣伝するよ!」
「侯爵様ありがとう。とっても面白かったの。魔法素敵だったの。」
「おんなってこえーのな。大切にしないとちょん切られちまうのか…。」
ウィル「ははは。そうだぞー。フェリスがちょん切りに来るかもな!」
わっ!と驚かすようにウィルが手を拡げると
『きゃーっ!!』
と子供達は散り散りに走り出した。
ララ「みんな、ちゃんと前を見て!危ないわよ!」
幸せそうな子供達の様子に眩しそうに目を細めながら、ちょこまかと走り廻る子供達に注意をして、ララがウィルの近くへとやってきた。
ララ「ありがとうございます。観劇だけでなく、ここにいる方達の雇用のお話までしていただけるなんて。」
ウィル「愛娘のためにしているに過ぎないから、礼を言われる程のことではないよ。それに、このコーヒーのように魔法と料理の融合をさせた、レストランも開業しようと思っていてね。魔導師はいくらいても足りない位なんだよ。」
ララ「レストランまで!?すごいですね。」
ウィル「ああ。丁度いいと思ってね。」
ララ「??何がですか?」
ウィル「嫌、それについては明日話そう。明日消灯後にララ嬢の部屋に伺うから、待っていてくれ。」
ララ「!!ですが、私の部屋は…。応接室をご用意致しますから…。」
ウィル「ああ。心配しなくていい。ファルスを忍ばせておいてくれ。私もジェイドと一緒に伺うから。もういい加減、子供達を寝かしつけないとだろう?おやすみ。ララ嬢。また明日。」
ウィルがにこやかに微笑むとララの頬は一気に紅潮した。
ララ「お…。お~やすみなさいっ。」
頬の熱に取り乱し、声が裏返ったことで更に羞恥が増してララは慌てて子供達の元へと走りだした。
ララ「あ…明日…」
立ち止まったララは胸を押さえて小さく呟いた。
ジェイド「まったく。あなたと言う人は…」
ララの様子を見ていたジェイドは、胡乱げな目をウィルに向け溜息をついた。
支配人「本日はウィルフレッド・フローディア侯爵様のお取り計らいにより、こちらで更にもう一公演させて頂けることとなりました。皆様、心優しき侯爵様に拍手を。」
舞台袖に立っていた濃緑の髪と瞳を持つ美しい男がスポットライトで照らされ、観衆から大きな拍手とその美貌に感嘆の声が漏れる。
支配人「閣下、どうぞ。こちらへ。良ければお言葉をお願いいたします。」
支配人がウィルを舞台中央へと促した。
ウィル「今日は、孤児院の子供達や、怪我を負われた方々を労おうと、この会を開催したことになっておりますが、本心はこの芝居の作者が私の娘なので、少しでも流行らせようと言う親心からです。
このお芝居を見られて面白かったと思った方は少しでも多くの方に宣伝して頂いて、逆に面白くないと思った方は誰にも言わずに墓まで持って行ってくれればと思っています。
ここには舞台装置がないため、魔法で補いますが、この芝居は全国でも公演が控えており、舞台装置を設置するより、魔術師を雇った方が工期を短縮出来、より高度な演出を出来るのでは考えております。
隻腕隻脚などで危険な討伐クエストに出られず、ここで治療を待つ魔術師の者や、ここにいる方の身近に年齢を理由に冒険者を引退した魔術師がいれば、雇用先にどうかと考えております。舞台をご覧頂いて、魔法の腕に覚えのある者は是非、明日以降にでも劇場の受付にお声がけを。
それでは、舞台『侯爵令嬢の冒険』どうぞお楽しみ下さい。」
ウィルが貴族ならではの美しい礼をして捌けると舞台の幕が上がる。
舞台『侯爵令嬢の冒険』は、シェリルが冒険で体験した内容を脚色して芝居にしたものだ。
C級冒険者ランドと出会い、共に旅をする中で恋仲に進展するが、2人の前に強大なスナッピングタートルが現れ、ランドはシェリルを差し出して1人で逃亡を測る。
死を覚悟したシェリルの前に現れたのは、美貌の男"絶望のフェリス"だった。
フェリスはフェリスの馬を奪って逃走しようとするランドを気絶させると、強大なスナッピングタートルに戦いを挑む。
フェリスは華麗な剣捌きで観客を魅了し、舞台や客席の上空をウィルの風魔法で縦横無尽に飛び回った。
手に汗握る攻防の末に、強大なスナッピングタートルを討ち倒すフェリス。
戦いの後、フェリスが魔法で淹れたコーヒーを飲ませて泣きじゃくるシェリルを落ち着かせると、シェリルはランドにスナッピングタートルに差し出され、怪我を負わされたのだとたどたどしく語る。
聴いたフェリスは、許せないと小さなスナッピングタートルを捕まえ、
「さぁ。絶望の時間だよ。」
とスナッピングタートルにランドの股間を噛みつかせる。
ランド役の役者は股間に亀のぬいぐるみを貼り付けて、舞台に近い孤児院の子供達に
「痛い、痛い、取って、取って」
と涙ながらにアピールして取らせようとするも、実際に子供に手を伸ばされるとそれを躱し、すり抜け、反対側にいる子供の元へと走り、また同じ様に取らせようとする。また子供を躱して舞台をところ狭しと駆け巡るものだから、観客から爆笑をさらった。
「これに懲りたら、今度から女性を大切にするんだな。」
フェリスが剣を突き付けると、ランドは平伏して謝り、反省の意を示し、助けて下さいと懇願した。
その様子に納得したフェリスは、スナッピングタートルを剣で斬り飛ばすのだが、誤ってスナッピングタートルが咥えていたモノを真っ二つにしてしまい、ランドの絶望の咆哮と供に舞台の幕が降ろされる。
観劇を終えて聖堂を後にする女性達は清々しい顔していたのに対し、男性達は肝を冷やしたような何とも言えない顔をしていた。
「これ実話かな?」
「俺、昔…20年近く前にフェリスって呼ばれてた奴が、槍使いに容赦なく金的喰らわせたの見たことあるぜ。後、フェリスの女にチョッカイかけた男の玉踏み潰したって話も聞いたことが。ポーション使ってもしばらく使いモノにならなかったらしいぜ。」
「うげぇ。やっぱ実話か。おー。こえ。」
退場しながら身震いする男たちの話声に、ウィルは懐かしむ様に目を細めた。
「冷えた身体にコーヒーかホットミルクはいかがかな?」
劇中でフェリスがシェリルに魔法で淹れたコーヒーを再現しながらウィルが退場する人々に声をかけた。
隣りでは同じ様にミルクを魔法で温めるジェイド。孤児院の子供達に蜂蜜を垂らして配っている。
ご馳走に観劇、間近に見る魔法で入れられた甘いホットミルク。
子供達は興奮冷めやらない様子で目をキラキラさせている。
「侯爵様。劇めちゃくちゃ面白かったよー。魔法もすげーのな!俺めちゃくちゃ宣伝するよ!」
「侯爵様ありがとう。とっても面白かったの。魔法素敵だったの。」
「おんなってこえーのな。大切にしないとちょん切られちまうのか…。」
ウィル「ははは。そうだぞー。フェリスがちょん切りに来るかもな!」
わっ!と驚かすようにウィルが手を拡げると
『きゃーっ!!』
と子供達は散り散りに走り出した。
ララ「みんな、ちゃんと前を見て!危ないわよ!」
幸せそうな子供達の様子に眩しそうに目を細めながら、ちょこまかと走り廻る子供達に注意をして、ララがウィルの近くへとやってきた。
ララ「ありがとうございます。観劇だけでなく、ここにいる方達の雇用のお話までしていただけるなんて。」
ウィル「愛娘のためにしているに過ぎないから、礼を言われる程のことではないよ。それに、このコーヒーのように魔法と料理の融合をさせた、レストランも開業しようと思っていてね。魔導師はいくらいても足りない位なんだよ。」
ララ「レストランまで!?すごいですね。」
ウィル「ああ。丁度いいと思ってね。」
ララ「??何がですか?」
ウィル「嫌、それについては明日話そう。明日消灯後にララ嬢の部屋に伺うから、待っていてくれ。」
ララ「!!ですが、私の部屋は…。応接室をご用意致しますから…。」
ウィル「ああ。心配しなくていい。ファルスを忍ばせておいてくれ。私もジェイドと一緒に伺うから。もういい加減、子供達を寝かしつけないとだろう?おやすみ。ララ嬢。また明日。」
ウィルがにこやかに微笑むとララの頬は一気に紅潮した。
ララ「お…。お~やすみなさいっ。」
頬の熱に取り乱し、声が裏返ったことで更に羞恥が増してララは慌てて子供達の元へと走りだした。
ララ「あ…明日…」
立ち止まったララは胸を押さえて小さく呟いた。
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