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C級の絶望(1-28)
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ファルス「聖女様お怪我は?」
ララ「大丈夫です。ファルスが助けてくれましたから。」
ファルス「今回も外れでしたね…。」
ララ「そうね。今回は冒険者だったらしくて、騙されました。ですが、罵られたり殴られた訳ではありませんから、私は大丈夫です。」
ファルス「ですが腕を掴まれていたではありませんか。」
ララ「ええ。男性器を魔狼に食い千切られたらしくて、触らされそうになりました。私、男性器を見たことがないのですが、食い千切られるとあのような形になるのですか?」
ファルス「いえ。あの形は普通です。単に短小なのを聖女様の力で大きくしようと考えたのでしょう。」
ララ「また騙されたのね…。」
ファルス「あなたは簡単に人を信じ過ぎます。貴族の愛人なんて無理ですよ。」
ララ「でも、ここには私の幸せはないもの…。あの監禁部屋を見て知っているでしょう?」
ララはファルスが初めて助けてくれた日のことを思い出していた…
「娘が危ないんです。助けて下さい。」
ファルスの妻や近所の人達に抱えられて教会に来た少女は自発呼吸も危うく、顔色も血の気を失っていた。
すぐにララが呼ばれ、その場で治療を施し、奇跡のように回復した娘を見て涙ながらに母は聖女の手を握って何度も礼を述べた。
少女は母の腕を借りながらも自分の足で歩いて、何度も振り向きお礼を言っては手を振って帰っていった。
ファルスはこの時医療費を稼ぐ為に討伐クエストに出ていた。
ここのところずっと、容態が悪化しているのは理解しており、いつかその時が来るのではないかと、怯える日々を過ごしていた。
その日もクエストを終え、怯える自分を鼓舞して家に帰ると、元気でご飯をもりもりと食べ母と談笑する娘の姿を見て、涙が止まらなくなった。
その後、どうしてもお礼が言いたいと教会に頼み込んだが、面会は受け付けてもらえず、どうしても諦め切れなかったファルスは教会に忍び込んだ。
教会のシスター達の居住スペースをいくら探しても聖女の姿は見当たらず、まさかと思いながらも、その昔折檻が行われていた部屋を覗いたファルスは、神官長に暴行され当たり前のように監禁されるララを見て、思わず神官長との間に割って入ったのだった。
ララ「お礼が言いたいからと、教会に忍び込むなんてどうかしてますね…。ですが、そのおかげで、B級冒険者のファルスに守って貰えて、神官長から殴られることもなくなりました…。本当にあなたには頭が上がりません。ですが、教会から出るお給金はファルスが冒険者としてクエストを熟すよりも、遥かに安いと聞きました。いつ辞めてくれてもいいですからね。家族との生活が1番ですから。」
ララは微笑んだ。
ファルス「聖女様のおかげで今の慎ましくも幸せな生活があるのです。妻も娘も聖女様の大ファンなんですよ。あのまま黙って見過ごしてたら、今頃、嫌われて家に入れてもらえてないです。今だって毎日、聖女様の様子を聞きにくるんですよ。家庭円満の為にも、聖女様が教会を出られる時まで護衛させて下さい。」
ララ「ふふ。ありがとう。頑張ってファルス一家を安心させられる位、お金持ちを捕まえるわね。今までたくさん辛い思いしてきたんだもの。たくさん贅沢してやるんだから。」
ララの悪戯っぽい笑みにファルスは苦笑した。
ファルス「そろそろあたりが騒がしくなってきました。宿の女将が来る頃でしょう。説明しないといけませんね。」
ララ「ええ。ここでお待ちしましょう。」
ララはそう言って、持って来ていたバッグからベールを取り出して着けた。
女将「この始末はいったいなんなんだい?」
ランプを持った恰幅のいい女性が破壊された窓のある庭側から現れた。
ララ「夜分にお騒がせして申し訳ありません。この部屋を借りていた者が私を襲おうとして、私の護衛に撃退され、窓を破壊して逃げました。」
女将「!!!驚いた!あんた聖女様かい?」
ララ「そうです。私を襲った者は貴族で名をウィルと名乗りましたが…。嘘だったようです。宿にはどのように申告を?」
女将「名前は同じだよ。だけど、あたいには商人で成り上がったって言ってたねえ。元々は市井の生まれで字が書けないってんで、代筆をしたんだよ。住所も大体しかわからないってゆうもんだから、全額前払いならって泊めたんだけど…。今夜だって人払いしろってんで、娼婦でも連れ込むのかと思ったのに、なんだって聖女様が襲われることに…」
ファルス「対立する宗教の信者や様々な理由で聖女様の命を狙う者がいるのは事実だ。犯人が逃げた以上、目的は不明だが。」
女将「あんたも大変なんだねぇ。」
女将はララの肩に手を置いて、大げさに溜息をついた。
ララ「あの。宿の修繕費のことなんですが…、教会に請求して下さい。」
女将「何言ってんだい。あんたは被害者なんだから、心配しなくていいんだよ。後一泊分の宿泊費をもらってるからね。それを充てるさ。」
ララ「すみません…。」
女将「いいって。その代わりといっちゃなんだけど、もし、あたいの周りで誰かが大怪我したら、良くしてやっておくれよ?」
ララ「ええ。もちろん。」
女将「そんじゃあ、ちょっとこっちについておいで。」
女将はランプを持って庭を先導し始めた。
ララ「?」
ファルス「?」
ララとファルスは目を見合わせてから、とりあえず女将の後に続いた。
女将は別棟の1番大きな建物の裏口から厨房の中を通り抜けて、食堂でとまった。
女将「好きなところに座りな。」
そう言うと、隣の厨房へと入っていった。
聖女「?」
首をかしげながらも近くの椅子に腰かける。
ファルスはその斜め後ろに立ったまま控えた。
女将「お待たせ。はい。どうぞ。あんたもね。」
そう言って差し出されたのは、ララには甘い香りがするホットミルク。ファルスには紅茶だった。
女将「命を狙われるなんて怖いことがあったんだ。ひと息ついてからお帰り。糖蜜パイもあるよ。」
ララ「私、甘い物に目がないんです。」
間髪入れずに目を輝かせて返事をするララに、女将は苦笑しながら、ホールの糖蜜パイの4分の1カットとフォークを皿に載せて差し出した。
女将「まだまだおかわりも出来るからね。あんたは?」
ファルスは手振りで辞退した。
ララ「信じられません。教会で差し入れ頂く時はいつもみんなで食べるので、向こう側が見えるんじゃないかと思う位ペラペラなんです。それをこんなに頂けるなんて…。おいひーです。幸せですぅ。」
ララの目は少し潤んでいた。
女将「あはは。大げさだよ。幸せなところに水を差すようで悪いんだけどさ…」
ララ「はい。何でしょう?」
女将「犯人は貴族でウィルって名乗ったんだよね?侯爵家って言ってたかい?」
ララ「爵位は何とも。」
女将「ここいらの人間にとって、貴族のウィル様って言やぁ、ウィルフレッド・フローディア侯爵様なんだよ。」
ララ「え?でも、領主様はロイス辺境伯様では?どうして他の貴族の方が?」
女将「侯爵様はね、貴族なのに冒険者としても腕が立つお方でねぇ。あちこちに討伐クエストで出向かれてたらしいんだよ。それでね。冒険者を親に持つ子が片親になって困ってたりね、孤児やストリートチルドレンて言うのかい?犯罪に手を染めたりね、拐われて奴隷商に売られたりする現状を嘆かれててねぇ。全国の冒険者ギルドの近くに託児施設や孤児院を作ってくれてるのさ。この街にも作って下さってねぇ。ひとり親を積極採用してくれてるのさ。」
ララ「それは素晴らしい取り組みですね。孤児院に奉仕活動に行くことはありましたが、侯爵様が建てて下さっただなんて存じあげませんでした。」
女将「そんな素晴らしい方の名を語ったんだ。他に悪用されないとも限らない。一応侯爵様のお耳にも入れさせて貰うよ?託児施設の施設長が知り合いでね。」
ララ「よろしくお願いします。今夜のあらまし位しかお話し出来ませんが、何かあれば教会をお尋ね下さいとお伝え下さい。」
女将「分かったよ。さぁさぁ、フォークが止まってるよ。」
ララ「はい!頂きます。」
ララは4分の1カット全部平らげ、これ以上は入らないほど胸がいっぱいだった。
女将は残りも包んで持たせてくれたが、教会で隠し持つことは出来ないし、ホールを皆で分けていつもペラペラになっているのに、4分の3では切りようがなかったため、ファルスに自宅にお土産として持って帰って貰うことにした。
ファルス「また娘と妻の聖女様の株が上がりますね。」
ファルスは苦笑した。
ララ「大丈夫です。ファルスが助けてくれましたから。」
ファルス「今回も外れでしたね…。」
ララ「そうね。今回は冒険者だったらしくて、騙されました。ですが、罵られたり殴られた訳ではありませんから、私は大丈夫です。」
ファルス「ですが腕を掴まれていたではありませんか。」
ララ「ええ。男性器を魔狼に食い千切られたらしくて、触らされそうになりました。私、男性器を見たことがないのですが、食い千切られるとあのような形になるのですか?」
ファルス「いえ。あの形は普通です。単に短小なのを聖女様の力で大きくしようと考えたのでしょう。」
ララ「また騙されたのね…。」
ファルス「あなたは簡単に人を信じ過ぎます。貴族の愛人なんて無理ですよ。」
ララ「でも、ここには私の幸せはないもの…。あの監禁部屋を見て知っているでしょう?」
ララはファルスが初めて助けてくれた日のことを思い出していた…
「娘が危ないんです。助けて下さい。」
ファルスの妻や近所の人達に抱えられて教会に来た少女は自発呼吸も危うく、顔色も血の気を失っていた。
すぐにララが呼ばれ、その場で治療を施し、奇跡のように回復した娘を見て涙ながらに母は聖女の手を握って何度も礼を述べた。
少女は母の腕を借りながらも自分の足で歩いて、何度も振り向きお礼を言っては手を振って帰っていった。
ファルスはこの時医療費を稼ぐ為に討伐クエストに出ていた。
ここのところずっと、容態が悪化しているのは理解しており、いつかその時が来るのではないかと、怯える日々を過ごしていた。
その日もクエストを終え、怯える自分を鼓舞して家に帰ると、元気でご飯をもりもりと食べ母と談笑する娘の姿を見て、涙が止まらなくなった。
その後、どうしてもお礼が言いたいと教会に頼み込んだが、面会は受け付けてもらえず、どうしても諦め切れなかったファルスは教会に忍び込んだ。
教会のシスター達の居住スペースをいくら探しても聖女の姿は見当たらず、まさかと思いながらも、その昔折檻が行われていた部屋を覗いたファルスは、神官長に暴行され当たり前のように監禁されるララを見て、思わず神官長との間に割って入ったのだった。
ララ「お礼が言いたいからと、教会に忍び込むなんてどうかしてますね…。ですが、そのおかげで、B級冒険者のファルスに守って貰えて、神官長から殴られることもなくなりました…。本当にあなたには頭が上がりません。ですが、教会から出るお給金はファルスが冒険者としてクエストを熟すよりも、遥かに安いと聞きました。いつ辞めてくれてもいいですからね。家族との生活が1番ですから。」
ララは微笑んだ。
ファルス「聖女様のおかげで今の慎ましくも幸せな生活があるのです。妻も娘も聖女様の大ファンなんですよ。あのまま黙って見過ごしてたら、今頃、嫌われて家に入れてもらえてないです。今だって毎日、聖女様の様子を聞きにくるんですよ。家庭円満の為にも、聖女様が教会を出られる時まで護衛させて下さい。」
ララ「ふふ。ありがとう。頑張ってファルス一家を安心させられる位、お金持ちを捕まえるわね。今までたくさん辛い思いしてきたんだもの。たくさん贅沢してやるんだから。」
ララの悪戯っぽい笑みにファルスは苦笑した。
ファルス「そろそろあたりが騒がしくなってきました。宿の女将が来る頃でしょう。説明しないといけませんね。」
ララ「ええ。ここでお待ちしましょう。」
ララはそう言って、持って来ていたバッグからベールを取り出して着けた。
女将「この始末はいったいなんなんだい?」
ランプを持った恰幅のいい女性が破壊された窓のある庭側から現れた。
ララ「夜分にお騒がせして申し訳ありません。この部屋を借りていた者が私を襲おうとして、私の護衛に撃退され、窓を破壊して逃げました。」
女将「!!!驚いた!あんた聖女様かい?」
ララ「そうです。私を襲った者は貴族で名をウィルと名乗りましたが…。嘘だったようです。宿にはどのように申告を?」
女将「名前は同じだよ。だけど、あたいには商人で成り上がったって言ってたねえ。元々は市井の生まれで字が書けないってんで、代筆をしたんだよ。住所も大体しかわからないってゆうもんだから、全額前払いならって泊めたんだけど…。今夜だって人払いしろってんで、娼婦でも連れ込むのかと思ったのに、なんだって聖女様が襲われることに…」
ファルス「対立する宗教の信者や様々な理由で聖女様の命を狙う者がいるのは事実だ。犯人が逃げた以上、目的は不明だが。」
女将「あんたも大変なんだねぇ。」
女将はララの肩に手を置いて、大げさに溜息をついた。
ララ「あの。宿の修繕費のことなんですが…、教会に請求して下さい。」
女将「何言ってんだい。あんたは被害者なんだから、心配しなくていいんだよ。後一泊分の宿泊費をもらってるからね。それを充てるさ。」
ララ「すみません…。」
女将「いいって。その代わりといっちゃなんだけど、もし、あたいの周りで誰かが大怪我したら、良くしてやっておくれよ?」
ララ「ええ。もちろん。」
女将「そんじゃあ、ちょっとこっちについておいで。」
女将はランプを持って庭を先導し始めた。
ララ「?」
ファルス「?」
ララとファルスは目を見合わせてから、とりあえず女将の後に続いた。
女将は別棟の1番大きな建物の裏口から厨房の中を通り抜けて、食堂でとまった。
女将「好きなところに座りな。」
そう言うと、隣の厨房へと入っていった。
聖女「?」
首をかしげながらも近くの椅子に腰かける。
ファルスはその斜め後ろに立ったまま控えた。
女将「お待たせ。はい。どうぞ。あんたもね。」
そう言って差し出されたのは、ララには甘い香りがするホットミルク。ファルスには紅茶だった。
女将「命を狙われるなんて怖いことがあったんだ。ひと息ついてからお帰り。糖蜜パイもあるよ。」
ララ「私、甘い物に目がないんです。」
間髪入れずに目を輝かせて返事をするララに、女将は苦笑しながら、ホールの糖蜜パイの4分の1カットとフォークを皿に載せて差し出した。
女将「まだまだおかわりも出来るからね。あんたは?」
ファルスは手振りで辞退した。
ララ「信じられません。教会で差し入れ頂く時はいつもみんなで食べるので、向こう側が見えるんじゃないかと思う位ペラペラなんです。それをこんなに頂けるなんて…。おいひーです。幸せですぅ。」
ララの目は少し潤んでいた。
女将「あはは。大げさだよ。幸せなところに水を差すようで悪いんだけどさ…」
ララ「はい。何でしょう?」
女将「犯人は貴族でウィルって名乗ったんだよね?侯爵家って言ってたかい?」
ララ「爵位は何とも。」
女将「ここいらの人間にとって、貴族のウィル様って言やぁ、ウィルフレッド・フローディア侯爵様なんだよ。」
ララ「え?でも、領主様はロイス辺境伯様では?どうして他の貴族の方が?」
女将「侯爵様はね、貴族なのに冒険者としても腕が立つお方でねぇ。あちこちに討伐クエストで出向かれてたらしいんだよ。それでね。冒険者を親に持つ子が片親になって困ってたりね、孤児やストリートチルドレンて言うのかい?犯罪に手を染めたりね、拐われて奴隷商に売られたりする現状を嘆かれててねぇ。全国の冒険者ギルドの近くに託児施設や孤児院を作ってくれてるのさ。この街にも作って下さってねぇ。ひとり親を積極採用してくれてるのさ。」
ララ「それは素晴らしい取り組みですね。孤児院に奉仕活動に行くことはありましたが、侯爵様が建てて下さっただなんて存じあげませんでした。」
女将「そんな素晴らしい方の名を語ったんだ。他に悪用されないとも限らない。一応侯爵様のお耳にも入れさせて貰うよ?託児施設の施設長が知り合いでね。」
ララ「よろしくお願いします。今夜のあらまし位しかお話し出来ませんが、何かあれば教会をお尋ね下さいとお伝え下さい。」
女将「分かったよ。さぁさぁ、フォークが止まってるよ。」
ララ「はい!頂きます。」
ララは4分の1カット全部平らげ、これ以上は入らないほど胸がいっぱいだった。
女将は残りも包んで持たせてくれたが、教会で隠し持つことは出来ないし、ホールを皆で分けていつもペラペラになっているのに、4分の3では切りようがなかったため、ファルスに自宅にお土産として持って帰って貰うことにした。
ファルス「また娘と妻の聖女様の株が上がりますね。」
ファルスは苦笑した。
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