22 / 37
C級の絶望(1-18)
しおりを挟む
「ん?おい!救難信号があがったぞ!」
馬車の中、赤髪赤眼の筋骨隆々の獣人ガルムが救難信号の上がった方角を指差した。
「2時間程度の距離だな?カナート近郊の川溜まり辺りか。たしかスナッピングタートルの討伐依頼があったな。我らはイケるが、どうする?」
今度は青髪青眼の剣士シャルが返す。
「そうですね。この方の容態も安定しているようですし、いきましょう。」
銀髪銀眼の少女ミカは、馬車に横たわる冒険者を介抱しながら答えた。
「了解!!」
茶髪茶眼マイクが御者席から応答弾を打ち上げ、馬車を救難信号の上がった方角へと向けた。
「こちら、マウビル第7救護隊ミカです。要救助者の救助に、カナート近郊の川溜まりへ向かいます。クエスト申請のあった冒険者はいますか?」
ミカは耳飾りに仕込まれた魔導通信機で近隣の冒険者ギルドに連絡する。
「こちらマウビルです。クエスト申請があったのはC級冒険者、"爆炎の騎士"ランスロットの1名です。」
「こちらカナート。こちらの申請者はA級冒険者、"絶望のフェリス"の1名です。」
応答したカナートの受付嬢の声は心なしか震えていた。
「えっ!?A級!?」
ミカは思わず大きな声を出してしまった。
『A級!?』
やる気満々だったメンバーが慌てて大声を出した。
それも当然だった。ガルムはB級、他2人はC級。ミカに至っては回復専門の非戦闘員だ。
「やべぇ。もう応答弾打っちまったぞ…。」
マイクがバツの悪そうな顔をした。
ガルム「A級って誰なんだ?ここいらにはA級なんていなかっただろう?」
ミカ「"絶望のフェリス"って言ってたわ。知ってる?」
マイク「たしか、5年程前に引退したんじゃなかったか?」
シャル「数年振りで感が鈍ったか?」
ミカ「でも゙。A級なら救難信号を出すでしょうか?助けに来るのは皆自分より弱い人間なのに?」
ガルム「違いねぇが、はっきり言う嬢ちゃんだな!!がっはっは!!」
ガルムが豪快に笑った。
ガルム「そうだな。俺でも救難信号なんて打ち上げねぇな。それだけの覚悟と自分が強え自覚がなきゃ、上へは上がれねぇ。恐らく、救難信号はC級の方だろう。」
マイク「C級の名前は?」
ミカ「"爆炎の騎士"ランスロットだそうです。」
シャル「有名な色男だな。」
マイク「千人斬りとか言われてたっけ?くぅ~。男のロマンだよな。羨ましい~。」
マイクは御者席で足をバタつかせた。
ガルム「色男でも、C級はC級。お前ら、油断するんじゃねぇぞ!!上手くいけばA級の援軍が来るかもなんて、期待はするなよ。」
シャル「ああ。」
マイク「了解。隊長。」
『・・・』
到着した4人は気を失っているランスの姿を見て、絶句していた。
ミカ「何が色男なのよ!!どっからどう見ても変態じゃない!!」
ミカがランスを指差し、ヒステリー気味に怒鳴った。
シャル「"爆炎の騎士"ランスロットはそのはずなんだが…。」
シャルは首を傾げた。
ガルムとマイクは腹を抱えて笑っている。
マイク「多分"爆炎の騎士"ランスロット様で間違いないんじゃねぇ。確か黒髪黒眼だったはず。細マッチョっての?いい身体はしてるし、亀もむしゃぶりつきたくなるほどのチン◯だったのかもよ?あー。腹痛ぇ。」
マイクは捩れる腹部を押さえながらも、ランスのまぶたを開き瞳の色を確認した。
折れて血が出ている鼻から下を隠せば、イケメンと言えなくもない。
ガルム「まぁ。真相は本人が目を覚まさないことにはわからねぇな。お嬢、とりあえず回復魔法かけてやれ。」
ガルムは笑い過ぎて流した涙を拭き取りながらミカに指示をした。
ミカ「嫌よ。そんな変態触りたくないもの。それに、毒消し草の匂いがするから感染症の心配もないはずよ。」
マイク「おいおい。仕事放棄かよ…。」
ミカ「違うわ。死ぬ心配がないんだから。魔力の節約よ。マウビルに帰る途中、また救難信号が上がるかも知れないもの。変態を助けるのに、魔力を使って、善良な冒険者を救えなかったら困るもの。」
マイク「へいへい。じゃあ、こいつはどうするよ?亀は?」
ミカ「亀はそのままでいいわ。外してヘタに出血したり、血栓が血液に流れればやっかいだもの。ブランケットでくるんで、馬車に乗せて。」
マイク「了解。色男の末路としちゃ、哀れだねぇ。」
マイクはランスをブランケットでくるんでぞんざいに肩に担ぎ、馬車の中へ寝かせた。
シャル「ガルム。いつまで笑っているんだ。討伐はどうする。C級があんな状態なのだ。かなりヤバいヤツがいるのではないのか?」
ガルム「そうだな。だが、当のスナッピングタートルの姿が見当たらねぇ。それに、俺達は討伐が仕事じゃねえ。救助が仕事だ。馬車にいるあの2人を医者の元まで届けるのが俺達の任務だ。それにA級の"絶望のフェリス"がクエスト申請してるんだ。横取りは野暮ってもんだぜ。」
ガルムがウィンクする。
シャル「それもそうだな。では帰ろう。」
ガルム「ああ。」
ミカ「隊長、恰好つけ中すみません。今カナートから通信が入りました。『"絶望のフェリス"がスナッピングタートルの掃討を完了。モンスターの脅威はなし。その際女性1名を救助し、男性は応急処置をして置いて来た為、救助要請をしたとの報告あり。』だそうです。そりゃあ、こんな変態捨て置かれますよ。」
カナートの受付の女性の声は、先程の通信とは打って変わって、とても明るい声になっていた。"絶望のフェリス"が無事に帰ったことをよろこんでいるのだろうか。
ガルム「恰好つけって…。本当に嬢ちゃんは口が悪ぃな。」
ボリボリと頭を掻きながらボヤくガルム。
マイク「ってことは、クエストと女の子を"絶望のフェリス"に横取りされて、亀とお楽しみだったのか?こいつ?」
シャル「これだけボロボロなら、戦闘不能と判断されても仕方あるまい。鼻や歯、両腕と肋骨も折れてそうだ。それに、火傷も負っていた。かなりの死闘だったのだろう。それを掃討するとは…。"絶望のフェリス"…1度はお目に掛りたいものだ。」
シャルは馬車の中の自分の席へと座り、ランスに視線を落としながら呟いた。
ガルム「違いねぇ。」
馬車がズシンと揺れる勢いでガルムが着席した。
ミカ「では、いきましょう。」
ミカはランスを視界に入れるのも嫌。といった態度で着席した。
マイク「ほんじゃあ、出発しま~すっ。」
マイクが御者席に座り、手綱を握って馬に合図を送った。
馬車はマウビルへ向け出発した。
馬車の中、赤髪赤眼の筋骨隆々の獣人ガルムが救難信号の上がった方角を指差した。
「2時間程度の距離だな?カナート近郊の川溜まり辺りか。たしかスナッピングタートルの討伐依頼があったな。我らはイケるが、どうする?」
今度は青髪青眼の剣士シャルが返す。
「そうですね。この方の容態も安定しているようですし、いきましょう。」
銀髪銀眼の少女ミカは、馬車に横たわる冒険者を介抱しながら答えた。
「了解!!」
茶髪茶眼マイクが御者席から応答弾を打ち上げ、馬車を救難信号の上がった方角へと向けた。
「こちら、マウビル第7救護隊ミカです。要救助者の救助に、カナート近郊の川溜まりへ向かいます。クエスト申請のあった冒険者はいますか?」
ミカは耳飾りに仕込まれた魔導通信機で近隣の冒険者ギルドに連絡する。
「こちらマウビルです。クエスト申請があったのはC級冒険者、"爆炎の騎士"ランスロットの1名です。」
「こちらカナート。こちらの申請者はA級冒険者、"絶望のフェリス"の1名です。」
応答したカナートの受付嬢の声は心なしか震えていた。
「えっ!?A級!?」
ミカは思わず大きな声を出してしまった。
『A級!?』
やる気満々だったメンバーが慌てて大声を出した。
それも当然だった。ガルムはB級、他2人はC級。ミカに至っては回復専門の非戦闘員だ。
「やべぇ。もう応答弾打っちまったぞ…。」
マイクがバツの悪そうな顔をした。
ガルム「A級って誰なんだ?ここいらにはA級なんていなかっただろう?」
ミカ「"絶望のフェリス"って言ってたわ。知ってる?」
マイク「たしか、5年程前に引退したんじゃなかったか?」
シャル「数年振りで感が鈍ったか?」
ミカ「でも゙。A級なら救難信号を出すでしょうか?助けに来るのは皆自分より弱い人間なのに?」
ガルム「違いねぇが、はっきり言う嬢ちゃんだな!!がっはっは!!」
ガルムが豪快に笑った。
ガルム「そうだな。俺でも救難信号なんて打ち上げねぇな。それだけの覚悟と自分が強え自覚がなきゃ、上へは上がれねぇ。恐らく、救難信号はC級の方だろう。」
マイク「C級の名前は?」
ミカ「"爆炎の騎士"ランスロットだそうです。」
シャル「有名な色男だな。」
マイク「千人斬りとか言われてたっけ?くぅ~。男のロマンだよな。羨ましい~。」
マイクは御者席で足をバタつかせた。
ガルム「色男でも、C級はC級。お前ら、油断するんじゃねぇぞ!!上手くいけばA級の援軍が来るかもなんて、期待はするなよ。」
シャル「ああ。」
マイク「了解。隊長。」
『・・・』
到着した4人は気を失っているランスの姿を見て、絶句していた。
ミカ「何が色男なのよ!!どっからどう見ても変態じゃない!!」
ミカがランスを指差し、ヒステリー気味に怒鳴った。
シャル「"爆炎の騎士"ランスロットはそのはずなんだが…。」
シャルは首を傾げた。
ガルムとマイクは腹を抱えて笑っている。
マイク「多分"爆炎の騎士"ランスロット様で間違いないんじゃねぇ。確か黒髪黒眼だったはず。細マッチョっての?いい身体はしてるし、亀もむしゃぶりつきたくなるほどのチン◯だったのかもよ?あー。腹痛ぇ。」
マイクは捩れる腹部を押さえながらも、ランスのまぶたを開き瞳の色を確認した。
折れて血が出ている鼻から下を隠せば、イケメンと言えなくもない。
ガルム「まぁ。真相は本人が目を覚まさないことにはわからねぇな。お嬢、とりあえず回復魔法かけてやれ。」
ガルムは笑い過ぎて流した涙を拭き取りながらミカに指示をした。
ミカ「嫌よ。そんな変態触りたくないもの。それに、毒消し草の匂いがするから感染症の心配もないはずよ。」
マイク「おいおい。仕事放棄かよ…。」
ミカ「違うわ。死ぬ心配がないんだから。魔力の節約よ。マウビルに帰る途中、また救難信号が上がるかも知れないもの。変態を助けるのに、魔力を使って、善良な冒険者を救えなかったら困るもの。」
マイク「へいへい。じゃあ、こいつはどうするよ?亀は?」
ミカ「亀はそのままでいいわ。外してヘタに出血したり、血栓が血液に流れればやっかいだもの。ブランケットでくるんで、馬車に乗せて。」
マイク「了解。色男の末路としちゃ、哀れだねぇ。」
マイクはランスをブランケットでくるんでぞんざいに肩に担ぎ、馬車の中へ寝かせた。
シャル「ガルム。いつまで笑っているんだ。討伐はどうする。C級があんな状態なのだ。かなりヤバいヤツがいるのではないのか?」
ガルム「そうだな。だが、当のスナッピングタートルの姿が見当たらねぇ。それに、俺達は討伐が仕事じゃねえ。救助が仕事だ。馬車にいるあの2人を医者の元まで届けるのが俺達の任務だ。それにA級の"絶望のフェリス"がクエスト申請してるんだ。横取りは野暮ってもんだぜ。」
ガルムがウィンクする。
シャル「それもそうだな。では帰ろう。」
ガルム「ああ。」
ミカ「隊長、恰好つけ中すみません。今カナートから通信が入りました。『"絶望のフェリス"がスナッピングタートルの掃討を完了。モンスターの脅威はなし。その際女性1名を救助し、男性は応急処置をして置いて来た為、救助要請をしたとの報告あり。』だそうです。そりゃあ、こんな変態捨て置かれますよ。」
カナートの受付の女性の声は、先程の通信とは打って変わって、とても明るい声になっていた。"絶望のフェリス"が無事に帰ったことをよろこんでいるのだろうか。
ガルム「恰好つけって…。本当に嬢ちゃんは口が悪ぃな。」
ボリボリと頭を掻きながらボヤくガルム。
マイク「ってことは、クエストと女の子を"絶望のフェリス"に横取りされて、亀とお楽しみだったのか?こいつ?」
シャル「これだけボロボロなら、戦闘不能と判断されても仕方あるまい。鼻や歯、両腕と肋骨も折れてそうだ。それに、火傷も負っていた。かなりの死闘だったのだろう。それを掃討するとは…。"絶望のフェリス"…1度はお目に掛りたいものだ。」
シャルは馬車の中の自分の席へと座り、ランスに視線を落としながら呟いた。
ガルム「違いねぇ。」
馬車がズシンと揺れる勢いでガルムが着席した。
ミカ「では、いきましょう。」
ミカはランスを視界に入れるのも嫌。といった態度で着席した。
マイク「ほんじゃあ、出発しま~すっ。」
マイクが御者席に座り、手綱を握って馬に合図を送った。
馬車はマウビルへ向け出発した。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

愛人をつくればと夫に言われたので。
まめまめ
恋愛
"氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間夫と寝室が別なことに悩んでいる。
初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。
仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日プレゼントに渡される始末。
傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。
「君も愛人をつくればいい。」
…ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!
あなたのことなんてちっとも愛しておりません!
横暴で冷たい夫と結婚して以降散々な目に遭うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。
※感想欄では読者様がせっかく気を遣ってネタバレ抑えてくれているのに、作者がネタバレ返信しているので閲覧注意でお願いします…

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

騎士団寮のシングルマザー
古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。
突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。
しかし、目を覚ますとそこは森の中。
異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる!
……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!?
※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。
※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。

流星群の落下地点で〜集団転移で私だけ魔力なし判定だったから一般人として生活しようと思っているんですが、もしかして下剋上担当でしたか?〜
古森きり
恋愛
平凡な女子高生、加賀深涼はハロウィンの夜に不思議な男の声を聴く。
疎遠だった幼馴染の真堂刃や、仮装しに集まっていた人たちとともに流星群の落下地点から異世界『エーデルラーム』に召喚された。
他の召喚者が召喚魔法師の才能を発現させる中、涼だけは魔力なしとして殺されかける。
そんな時、助けてくれたのは世界最強最悪の賞金首だった。
一般人生活を送ることになった涼だが、召喚時につけられた首輪と召喚主の青年を巡る争いに巻き込まれていく。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスに掲載。
[お願い]
敵役へのヘイト感想含め、感想欄への書き込みは「不特定多数に見られるものである」とご理解の上、行ってください。
ご自身の人間性と言葉を大切にしてください。
言葉は人格に繋がります。
ご自分を大切にしてください。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる