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プロローグ〜離婚〜(0-3)
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「キャリーは?」
ケインは帰宅するなり、キャリーがいないことに気付いた。
「実家に預けた。」
フェリは素っ気なく返答する。
…何か俺に文句を言う気だな…
ケインは自分の経験則からそう答えを導きだす。
「話があるの。」
フェリは真っ直ぐにケインを見つめた。
…ほら来た…
…それなら、俺が先手を打ってやる!
「もう離婚しよう。最近、ほとんどしゃべろうともしないし、すげぇ感じ悪いし。もうウンザリ。」
…こうやって、離婚匂わせとけばフェリが謝ってくるだろ。離婚は女の恥だからなぁ。男尊女卑の世の中本当バンザイ。
「え?」
フェリはケインからの予想だにしない言葉に思わず聞き返す。
…ほらな…
「だ・か・ら、離婚って言ってんの。いつもいつも、女の癖に男に偉そうにしやがって!もうウンザリなんだよ!」
…強めに言ってやったぜ!
こいつは俺に惚れてるからな、これですぐ謝ってくるだろ。
「私が至らなかった点は謝るよ。でも、嬉しい。ありがとう。」
フェリの顔がぱぁっと明るく笑顔になった。
「はい?」
…おかしい。どうゆうことだ?
「丁度、離婚届も証人の欄は書いて貰って来たから、すぐにサインしてほしい。」
フェリはここ数年見たことない笑顔で、いそいそとテーブルに離婚届を広げ、ケインをイスに促しペンを渡す。
「本当にいいんだな?どんな理由で離婚しようが、女が悪いって言われて、嫌がらせされたり、馬鹿にされたりするんだぞ?」
ケインは動揺を隠して、サインする素振りを見せる。
「うん。大丈夫。それで、キャリーの親権のことなんだけど…」
「子供のことは母親だろ!俺みたいに若くてイケメンが子供連れとかおかしいだろ。」
…離婚されたら、自分で何とか生活しなきゃいけないのに、子供の面倒までみれるかよ!
「何て言われても、引き取るつもりだったから、嬉しいよ。ありがとう。」
…キャリーが産まれた時、キャリーのためなら死ねるとか言ってたのに、即答かぁ。本当に自分のことしか愛せない人だったんだなぁ…
フェリは少し切なげな笑みを見せた。
「お前、俺のことが好きで尽くしてたんだろ?本当に別れてもいいのか?」
…どんなに酷くゆっても別れなかったくせになんで…
「とっくに好きじゃなくなってたよ。両親にキャリーのために頑張れって言われてたし、家族として上手くやっていこうと頑張ってた。でも、家族って1人だけではなれないから。私1人の努力じゃどうしようもないって、おかげでよくわかったよ。」
早く書いてと催促するフェリ。
「この家は俺の名義で借りてるんだから、俺がこのまま住むから。お前達は1週間で出ていけよ!」
サインし終わったペンを叩きつけた。
ケインの声は少し震えていた。
「わかった。じゃあ、1週間以内にケインも身元保証人を見つけといて。離婚後も、ケインの身元保証をするほど、ウチの父もお人好しじゃない。後、家具類も家にあるものは全部、私が働いて買ったものだから、持って出るね。可哀想だから、ケインの服と寝具だけは置いとくよ。」
…欲しくもないし…と続けてこころの中で呟くフェリ。
「…なら…俺が出ていく…」
「じゃあ、1週間で出て行ってね。」
満面の笑みを浮かべるフェリに
ケインは項垂れるしかなかった。
「1人でキャリーをどうするんだよ?」
ケインは半ば自棄になっている。
「とりあえずは、冒険者に戻って、キャリーと旅に出るよ。それでキャリーを育てるのにいい環境を見つける。」
フェリはそそくさと離婚届けを取り上げた。
「ぼっ、冒険者に戻るんなら、暮らしだって良くなるんだし、俺がこの家でキャリーをみててもいいんじゃ…」
「若くてイケメンのケインは子供連れは恥ずかしいんだろう?それに、離婚したいと言い出したのは、ケインだ。」
「ぐっ…。まぁ、離婚しても、戻りたいと思ったら、戻ればいいんだし…」
「もう戻る気はないよ。」
フェリの紅い瞳は強い光を放っていた。
それでもなお、煮えきらないケインに
「これに見覚えはないかなぁ?」
フェリは自分のギルドカードと利用明細を出した。
「!!」
黙って俯くケイン。
「証拠は抑えてあるけど…」
脅すフェリに
離婚と月々の返済をケインは約束した。
「離婚手続き、ぜんふ俺がして来ようか?」
もう諦めるしかないと理解し、
ケインが提案する。
「交通費とか手続きの費用とか1万ベリーあれば大丈夫だと思うけど…」
最後にまだ小銭を稼ごうとする根性はさすがだ。
これから、キャリーの防具の素材集めと加工でしばらく忙しくなるフェリには正直この申し出はありがたい。
ギルドカードの件で脅してあるし…
大丈夫だろう。と判断し、
フェリは、ケインに任せることにした。
が、
その判断が間違っていたことを激しく後悔するのだった。
話し合いから3日後の朝
「郵便切手の代金が不足なんですけど、不足分を支払われますか?受け取り拒否されるなら破棄しますが…」
自宅に郵便配達員が、市販されている1番大きいサイズの封筒を持って訪ねてきた。
ケインから、
離婚書類を役所に提出はしたが、キャリーの出生に関する書類が足りず受理できないと言われ、郵送で生まれた都市の役所に書類を請求していて、その書類を追加提出すれば、最初に提出した日を離婚日にして受理してくれる。との説明を受けていたフェリは、「やっと離婚できる。」と喜んで
不足分を支払い、郵便配達員に謝辞をのべて受け取った。
…大切な書類だから折ることが出来なかったのだろうか…
あまりに大きな封筒に不審に思いつつ…
差出人欄に役所の印もないんだな…?と思いつつも、速る気持ちで開けた封筒の中は…
空だった…
…どうゆうことなんだろう?
理解できない…
でも宛名は、間違いなくケイン宛てて
字もケインが書いたものだった。
…期待させておいてがっかりさせる嫌がらせだったのだろうか…
理解できず、消化できないモヤモヤがのこったが、フェリは防具作りを優先させていた。
それから1週間後、
「料金不足で受け取り拒否された郵便です。不足分を支払って、そのまま出されますか?」
また1番大きいサイズの封筒が届く、
今度はキャリーが生まれた都市の役所に宛てたものだった。
差出人はケイン。
「ちょっと中身を確認したいので、
また今度出します。すみません。」
フェリは困惑顔で郵便を受け取り、
中身を確認した。
中身はキャリーの出生書類の申請用紙と
書類発行のための手数料だった。
…あんの馬鹿!!!!…
フェリは心の中で悪態をついた。
ケインはどうやら
どんなサイズの書類でも入るようにと
1番大きいサイズの封筒を用意して、
普通サイズの郵便の切手を貼り、
返信用封筒を直接自宅宛てに
書類請求用を役所宛に送ったらしい。
それがどちらも料金不足で自宅に届いた訳だが。
ただただ意味のないことに、
無駄なお金と時間を費やしただけだった。
…はぁ。全部自分でしよう。
今さらながら、ケインを信用した私が馬鹿だった…
フェリはその後、地元の役所で話を聞き直し、他に問題がないかを確認した上で、キャリーの生まれた都市の役所に、ちゃんと返信用封筒を同封して申請書類を郵送した。
離婚が正式に成立したのは、
話し合いから1ヶ月後だった…
ケインは帰宅するなり、キャリーがいないことに気付いた。
「実家に預けた。」
フェリは素っ気なく返答する。
…何か俺に文句を言う気だな…
ケインは自分の経験則からそう答えを導きだす。
「話があるの。」
フェリは真っ直ぐにケインを見つめた。
…ほら来た…
…それなら、俺が先手を打ってやる!
「もう離婚しよう。最近、ほとんどしゃべろうともしないし、すげぇ感じ悪いし。もうウンザリ。」
…こうやって、離婚匂わせとけばフェリが謝ってくるだろ。離婚は女の恥だからなぁ。男尊女卑の世の中本当バンザイ。
「え?」
フェリはケインからの予想だにしない言葉に思わず聞き返す。
…ほらな…
「だ・か・ら、離婚って言ってんの。いつもいつも、女の癖に男に偉そうにしやがって!もうウンザリなんだよ!」
…強めに言ってやったぜ!
こいつは俺に惚れてるからな、これですぐ謝ってくるだろ。
「私が至らなかった点は謝るよ。でも、嬉しい。ありがとう。」
フェリの顔がぱぁっと明るく笑顔になった。
「はい?」
…おかしい。どうゆうことだ?
「丁度、離婚届も証人の欄は書いて貰って来たから、すぐにサインしてほしい。」
フェリはここ数年見たことない笑顔で、いそいそとテーブルに離婚届を広げ、ケインをイスに促しペンを渡す。
「本当にいいんだな?どんな理由で離婚しようが、女が悪いって言われて、嫌がらせされたり、馬鹿にされたりするんだぞ?」
ケインは動揺を隠して、サインする素振りを見せる。
「うん。大丈夫。それで、キャリーの親権のことなんだけど…」
「子供のことは母親だろ!俺みたいに若くてイケメンが子供連れとかおかしいだろ。」
…離婚されたら、自分で何とか生活しなきゃいけないのに、子供の面倒までみれるかよ!
「何て言われても、引き取るつもりだったから、嬉しいよ。ありがとう。」
…キャリーが産まれた時、キャリーのためなら死ねるとか言ってたのに、即答かぁ。本当に自分のことしか愛せない人だったんだなぁ…
フェリは少し切なげな笑みを見せた。
「お前、俺のことが好きで尽くしてたんだろ?本当に別れてもいいのか?」
…どんなに酷くゆっても別れなかったくせになんで…
「とっくに好きじゃなくなってたよ。両親にキャリーのために頑張れって言われてたし、家族として上手くやっていこうと頑張ってた。でも、家族って1人だけではなれないから。私1人の努力じゃどうしようもないって、おかげでよくわかったよ。」
早く書いてと催促するフェリ。
「この家は俺の名義で借りてるんだから、俺がこのまま住むから。お前達は1週間で出ていけよ!」
サインし終わったペンを叩きつけた。
ケインの声は少し震えていた。
「わかった。じゃあ、1週間以内にケインも身元保証人を見つけといて。離婚後も、ケインの身元保証をするほど、ウチの父もお人好しじゃない。後、家具類も家にあるものは全部、私が働いて買ったものだから、持って出るね。可哀想だから、ケインの服と寝具だけは置いとくよ。」
…欲しくもないし…と続けてこころの中で呟くフェリ。
「…なら…俺が出ていく…」
「じゃあ、1週間で出て行ってね。」
満面の笑みを浮かべるフェリに
ケインは項垂れるしかなかった。
「1人でキャリーをどうするんだよ?」
ケインは半ば自棄になっている。
「とりあえずは、冒険者に戻って、キャリーと旅に出るよ。それでキャリーを育てるのにいい環境を見つける。」
フェリはそそくさと離婚届けを取り上げた。
「ぼっ、冒険者に戻るんなら、暮らしだって良くなるんだし、俺がこの家でキャリーをみててもいいんじゃ…」
「若くてイケメンのケインは子供連れは恥ずかしいんだろう?それに、離婚したいと言い出したのは、ケインだ。」
「ぐっ…。まぁ、離婚しても、戻りたいと思ったら、戻ればいいんだし…」
「もう戻る気はないよ。」
フェリの紅い瞳は強い光を放っていた。
それでもなお、煮えきらないケインに
「これに見覚えはないかなぁ?」
フェリは自分のギルドカードと利用明細を出した。
「!!」
黙って俯くケイン。
「証拠は抑えてあるけど…」
脅すフェリに
離婚と月々の返済をケインは約束した。
「離婚手続き、ぜんふ俺がして来ようか?」
もう諦めるしかないと理解し、
ケインが提案する。
「交通費とか手続きの費用とか1万ベリーあれば大丈夫だと思うけど…」
最後にまだ小銭を稼ごうとする根性はさすがだ。
これから、キャリーの防具の素材集めと加工でしばらく忙しくなるフェリには正直この申し出はありがたい。
ギルドカードの件で脅してあるし…
大丈夫だろう。と判断し、
フェリは、ケインに任せることにした。
が、
その判断が間違っていたことを激しく後悔するのだった。
話し合いから3日後の朝
「郵便切手の代金が不足なんですけど、不足分を支払われますか?受け取り拒否されるなら破棄しますが…」
自宅に郵便配達員が、市販されている1番大きいサイズの封筒を持って訪ねてきた。
ケインから、
離婚書類を役所に提出はしたが、キャリーの出生に関する書類が足りず受理できないと言われ、郵送で生まれた都市の役所に書類を請求していて、その書類を追加提出すれば、最初に提出した日を離婚日にして受理してくれる。との説明を受けていたフェリは、「やっと離婚できる。」と喜んで
不足分を支払い、郵便配達員に謝辞をのべて受け取った。
…大切な書類だから折ることが出来なかったのだろうか…
あまりに大きな封筒に不審に思いつつ…
差出人欄に役所の印もないんだな…?と思いつつも、速る気持ちで開けた封筒の中は…
空だった…
…どうゆうことなんだろう?
理解できない…
でも宛名は、間違いなくケイン宛てて
字もケインが書いたものだった。
…期待させておいてがっかりさせる嫌がらせだったのだろうか…
理解できず、消化できないモヤモヤがのこったが、フェリは防具作りを優先させていた。
それから1週間後、
「料金不足で受け取り拒否された郵便です。不足分を支払って、そのまま出されますか?」
また1番大きいサイズの封筒が届く、
今度はキャリーが生まれた都市の役所に宛てたものだった。
差出人はケイン。
「ちょっと中身を確認したいので、
また今度出します。すみません。」
フェリは困惑顔で郵便を受け取り、
中身を確認した。
中身はキャリーの出生書類の申請用紙と
書類発行のための手数料だった。
…あんの馬鹿!!!!…
フェリは心の中で悪態をついた。
ケインはどうやら
どんなサイズの書類でも入るようにと
1番大きいサイズの封筒を用意して、
普通サイズの郵便の切手を貼り、
返信用封筒を直接自宅宛てに
書類請求用を役所宛に送ったらしい。
それがどちらも料金不足で自宅に届いた訳だが。
ただただ意味のないことに、
無駄なお金と時間を費やしただけだった。
…はぁ。全部自分でしよう。
今さらながら、ケインを信用した私が馬鹿だった…
フェリはその後、地元の役所で話を聞き直し、他に問題がないかを確認した上で、キャリーの生まれた都市の役所に、ちゃんと返信用封筒を同封して申請書類を郵送した。
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話し合いから1ヶ月後だった…
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