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プロローグ〜色褪せた日々〜(0-1)
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夫ケインがほとんど働かないせいで
借金苦の貧乏な生活にも
いつもいつも私を蔑む言葉にも
ずっとずっと我慢していた。
何度も何度も
「離婚したい。」
私の両親にそう伝えたが
「私達はまだ大丈夫だから。
両親が揃っているのが、
キャリーちゃんの為なのよ。
我慢して。」
両親からお金を手渡され、
可愛いひとり娘の為と説得され、
泣く泣く我慢するしかなかった。
『両親に耐えさせているのに
私がまだ頑張らないで、
どうするの!!』
自分を鼓舞するしかなかった。
もうすぐ60代に差し掛かる両親に
援助して貰っている額は
80万ベリーを超えている。
自分達の老後の蓄えも
しないといけないのに。
いつも私達を助けてくれる
両親のその姿を思うと
いつもいつも胸が痛んだ。
お金だけじゃない、
料理が得意な両親は
定期的に保存がきく料理を
たくさんこしらえて
持って来てくれた。
キャリーの顔を見に来て
キャリーに
「お菓子でも買ってね。」と
お小遣いまでくれる。
ケインは働かずに、
家にいるにも関わらず、
寝たフリをして、
私の両親に挨拶もしようとしない。
私が
「またお金工面して貰ったんだから、
ちゃんとお礼を言って。」と
起こそうとケインの体を揺すっても
両親が帰るまでは絶対に
ベッドから出ようとしなかった。
両親の足音が遠ざかると
すぐに起きて来ては
「ここは俺の家なんだ!
お前の親が勝手に来てるのに、
何で俺が挨拶したり、
お礼を言わないといけないんだ!」
ケインはいつも
そう私に怒鳴りつけた。
この家を借りるためにも
私の両親が保証人になってくれた。
ここに引っ越す資金さえ
出して貰った。
それなのに、
ケインは感謝しようともせず、
私に私の両親への文句まで浴びせる。
そんな風にケインの言動に
耐え続ける日々が
妊娠中から数えて4年近くも続いていた。
私が友人にキャリーを預け、
働きに出ている間に
ケインが外出していると
『お願い!!モンスターに襲われて
死んでいて!!帰ってこないで!!』と
心から願っている自分がいた。
だけど、心の中に
ケインの死を望む自分を、
否定する自分もいた。
ただその理由が、
『もしも、生き残って、
介護が必要な体になったら、
絶対に耐えられない。
私は人殺しになるかも知れない。』
私の心には、
ケインの生を望む部分は
もう残っていないことに
苦笑するしか他なかった。
この4年で自分のこころが
どんどん死んでいくのを…
毎日の息苦しさに
どんどん世界が色褪せていくのを
感じていた…。
借金苦の貧乏な生活にも
いつもいつも私を蔑む言葉にも
ずっとずっと我慢していた。
何度も何度も
「離婚したい。」
私の両親にそう伝えたが
「私達はまだ大丈夫だから。
両親が揃っているのが、
キャリーちゃんの為なのよ。
我慢して。」
両親からお金を手渡され、
可愛いひとり娘の為と説得され、
泣く泣く我慢するしかなかった。
『両親に耐えさせているのに
私がまだ頑張らないで、
どうするの!!』
自分を鼓舞するしかなかった。
もうすぐ60代に差し掛かる両親に
援助して貰っている額は
80万ベリーを超えている。
自分達の老後の蓄えも
しないといけないのに。
いつも私達を助けてくれる
両親のその姿を思うと
いつもいつも胸が痛んだ。
お金だけじゃない、
料理が得意な両親は
定期的に保存がきく料理を
たくさんこしらえて
持って来てくれた。
キャリーの顔を見に来て
キャリーに
「お菓子でも買ってね。」と
お小遣いまでくれる。
ケインは働かずに、
家にいるにも関わらず、
寝たフリをして、
私の両親に挨拶もしようとしない。
私が
「またお金工面して貰ったんだから、
ちゃんとお礼を言って。」と
起こそうとケインの体を揺すっても
両親が帰るまでは絶対に
ベッドから出ようとしなかった。
両親の足音が遠ざかると
すぐに起きて来ては
「ここは俺の家なんだ!
お前の親が勝手に来てるのに、
何で俺が挨拶したり、
お礼を言わないといけないんだ!」
ケインはいつも
そう私に怒鳴りつけた。
この家を借りるためにも
私の両親が保証人になってくれた。
ここに引っ越す資金さえ
出して貰った。
それなのに、
ケインは感謝しようともせず、
私に私の両親への文句まで浴びせる。
そんな風にケインの言動に
耐え続ける日々が
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私が友人にキャリーを預け、
働きに出ている間に
ケインが外出していると
『お願い!!モンスターに襲われて
死んでいて!!帰ってこないで!!』と
心から願っている自分がいた。
だけど、心の中に
ケインの死を望む自分を、
否定する自分もいた。
ただその理由が、
『もしも、生き残って、
介護が必要な体になったら、
絶対に耐えられない。
私は人殺しになるかも知れない。』
私の心には、
ケインの生を望む部分は
もう残っていないことに
苦笑するしか他なかった。
この4年で自分のこころが
どんどん死んでいくのを…
毎日の息苦しさに
どんどん世界が色褪せていくのを
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