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4.ナカウへの道
3.流砂地帯
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アンタレスが吠えると、魔物達の攻撃力が上がる。
「ぐふっ!」
コストイラは攻撃を食らい、頬を裂き、姿がよろめく。
アンタレスがコストイラに追い打ちをかけようとするが、アレンの矢が牽制する。当たらなくても攻撃を中断させられた。初めて矢で活躍できたのではないだろうか。倒せていたらなお良かったのだが。
「アリガト!」
コストイラのお礼は何か変だが、よく分からない。ちょっと気になったがこれ以上突っ込むことができない。
怯んだアンタレスの上半身を斬り飛ばす。進行していたアレン達はようやく砂山の頂上に辿り着く。高所の方が有利なので頂上を陣取る。
「登ってくるそばから落とせ!アストロ達は遠くを狙ってくれ!」
「命令すんな」
コストイラは傷だらけなのに活き活きしていた。アストロは命令されたことではなく、コストイラが傷だらけなのに前に出ようとすることにキレていた。しかし、全員が言われる前からやっていた。アレンは敵ではなく、敵の出所を探していた。これは明らかにモンスターパレードだ。どこかに敵を生む空間がある。
きらりと何かが光を反射した。アレンは瞳に魔力を込め遠視する。あれは水晶か?
「行軍できますか?」
「どこ?方角は?」
「えっと、西南西です」
「了っ解!!」
コストイラはアレンの提案に了承すると、足元の砂を叩き、爆発させ敵を退かせる。できた道にアレン達は身を入れていく。敵を一掃しながら西南西に進軍していく。
「くっ」
アンタレスの外殻が変形し作られた爪が頬を掠め、アシドは唸り声を上げてしまう。淡い光がアシドの頬の傷を舐め、跡を消していく。
「大丈夫ですか?無茶してませんか?」
「へ、平気です」
エンドローゼはアレンの方ではなく、怪我人を探しながら答える。しかし、エンドローゼの額には嫌な汗が滲んでいる。誰がどう見ても無茶をしている。
「大丈夫なわけないでしょ」
集中しているのだろう。アストロの文句にも反応しない。普段はヒトを苛つかせるほどにおっとりしていて、吃音もはっきりしているエンドローゼは回復魔法に関しては誰よりも真摯だ。それはもう強迫的なまでに。
「ダラッシャー――!!」
コストイラの一振りは最後まで道を開く。アレンは光に向かい飛び出る。アレンは光る水晶に解体用のナイフを突き立てる。
パリィン。
甲高い音を発し、水晶が割れる。不格好にもつんのめったアレンが倒れこむ。顔が砂に埋まり、鼻の中に砂が入り込んでいく。アレンは両手を突き、顔を上げようとする。
ドゴ。
「はえ?」
アレンから支えが消えた。
地面が崩れた。
アレンが下に落ちた。
落ちていった。
「アレンっ!?」
「大丈夫kっ!?」
アシドの語尾が飛び跳ねたのは、その足元の砂が流れ、足を取られたからだ。砂に呑まれていく。浮力によって三半規管を狂わされ、砂への落下を加速させられる。
呑まれ、呑まれて、墜ちていく。
「ぐふっ!」
コストイラは攻撃を食らい、頬を裂き、姿がよろめく。
アンタレスがコストイラに追い打ちをかけようとするが、アレンの矢が牽制する。当たらなくても攻撃を中断させられた。初めて矢で活躍できたのではないだろうか。倒せていたらなお良かったのだが。
「アリガト!」
コストイラのお礼は何か変だが、よく分からない。ちょっと気になったがこれ以上突っ込むことができない。
怯んだアンタレスの上半身を斬り飛ばす。進行していたアレン達はようやく砂山の頂上に辿り着く。高所の方が有利なので頂上を陣取る。
「登ってくるそばから落とせ!アストロ達は遠くを狙ってくれ!」
「命令すんな」
コストイラは傷だらけなのに活き活きしていた。アストロは命令されたことではなく、コストイラが傷だらけなのに前に出ようとすることにキレていた。しかし、全員が言われる前からやっていた。アレンは敵ではなく、敵の出所を探していた。これは明らかにモンスターパレードだ。どこかに敵を生む空間がある。
きらりと何かが光を反射した。アレンは瞳に魔力を込め遠視する。あれは水晶か?
「行軍できますか?」
「どこ?方角は?」
「えっと、西南西です」
「了っ解!!」
コストイラはアレンの提案に了承すると、足元の砂を叩き、爆発させ敵を退かせる。できた道にアレン達は身を入れていく。敵を一掃しながら西南西に進軍していく。
「くっ」
アンタレスの外殻が変形し作られた爪が頬を掠め、アシドは唸り声を上げてしまう。淡い光がアシドの頬の傷を舐め、跡を消していく。
「大丈夫ですか?無茶してませんか?」
「へ、平気です」
エンドローゼはアレンの方ではなく、怪我人を探しながら答える。しかし、エンドローゼの額には嫌な汗が滲んでいる。誰がどう見ても無茶をしている。
「大丈夫なわけないでしょ」
集中しているのだろう。アストロの文句にも反応しない。普段はヒトを苛つかせるほどにおっとりしていて、吃音もはっきりしているエンドローゼは回復魔法に関しては誰よりも真摯だ。それはもう強迫的なまでに。
「ダラッシャー――!!」
コストイラの一振りは最後まで道を開く。アレンは光に向かい飛び出る。アレンは光る水晶に解体用のナイフを突き立てる。
パリィン。
甲高い音を発し、水晶が割れる。不格好にもつんのめったアレンが倒れこむ。顔が砂に埋まり、鼻の中に砂が入り込んでいく。アレンは両手を突き、顔を上げようとする。
ドゴ。
「はえ?」
アレンから支えが消えた。
地面が崩れた。
アレンが下に落ちた。
落ちていった。
「アレンっ!?」
「大丈夫kっ!?」
アシドの語尾が飛び跳ねたのは、その足元の砂が流れ、足を取られたからだ。砂に呑まれていく。浮力によって三半規管を狂わされ、砂への落下を加速させられる。
呑まれ、呑まれて、墜ちていく。
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