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2.癒院
6.全て溶け逝く
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雨が強まっていく。
「だぁ、邪魔だ」
コストイラが雨具を脱ぎ捨ててしまう。
「あぁ、脱いでしまうんですか?」
「着てても、中の湿度やばすぎて蒸れて濡れる。着てようが着てまいが変わらんぞ」
「体のラインが出るからヤダ」
アレンが止めようとするが、コストイラは聞く耳を持たず、アストロは自身の豊満な体を見せつける気はないようだ。エンドローゼは自身の胸元を見下ろし、涙目になった。雨のせいで誰も気付かない。
森の中、その中心に位置する湖の岸にワーアメーバは存在している。
「もうすぐですかね?」
「そうだn」
コストイラの返答が途絶えた。
後ろから何かに押されたのか、コストイラは木に激突した。木から水が落ちてきてさらに被る。すでに十分濡れているので、何も思わない。コストイラは顔の水を拭い、髪をかき上げる。
「何だ?」
押した張本人は反対側の木に隠れていた。猫耳の付いた布のような何かが浮いていた。
「何あの布」
「知らない」
「ねこかぶりという魔物です」
布の目の前に雨粒を巻き込んで空気が丸まっていく。
『ッ!』
勢いよく発射された空気の塊はレイドを襲うが、楯で完全に防ぐ。布はもう一度空気を丸めていく。
レイドの後ろからコストイラが横を通り抜ける。纏う炎は雨を蒸発させながら、布を空気の塊ごと切り裂く。傷が浅い。
コストイラは無理矢理軌道を変え、二撃目を入れる。無茶をしたせいで筋肉を痛めたのか、コストイラの顔が若干歪む。
切り捨てた流れのまま、コストイラは刀を収める。
「いやぁ、油断した」
「大丈夫ですか?」
「平気か?」
「平気、平気」
コストイラは垂れた前髪を触り、後ろの追いやっている。
湖岸に辿り着くころには、雨が弱まってきていた。とはいえ、雨具は必要である。コストイラとアシド、シキは脱ぎ捨てているが。雨粒が軽くなっており、霧のように舞っている。
「いた。ワーアメーバだ」
スライムのように半透明な体が四足か六足か増減させながら歩行している。その内部には複数の核が見える。
「あれ全部本物の核か?」
「そうですね。すべて壊す必要があります」
「よし。じゃあ行くぜ」
アシドとコストイラ、シキは叢から飛び出す。雨の中で地面もぬかるんでいるというのに、それなりのスピードだ。アレンには信じられない。
ワーアメーバはそれに気付くと魔術を放つ。
『キュルクルルル』
水飛沫が舞う。
コストイラの肌に水滴が当たる。
チュッ。
肌が焼ける。水滴が当たった箇所が浅く爛れている。酸か!?3人は構わず走る。
『コロロロロロ』
再びワーアメーバが酸を吐き出す。
シキはその横を通り抜けながら核を斬る。
アシドは下を潜りながら核を貫き通す。
コストイラは炎で酸を蒸発させながら核を斬る。
「どの部分を持っていけば証明になるんだ?」
「核とは違うこの緑色の部分ですね」
「この核みたいなやつ?」
「そうですね」
コストイラが微妙に嫌そうな顔しながら、指をさしている。
「めっちゃヌチョヌチョしてんだけど」
「…………摘出しないとですね」
「やりなさい」
「…………あい」
アシドとコストイラは明らかに嫌そうにしながら緑の何かに触れる。ぽたぽたと粘液が落ちる。
「緑の部分を採ったらこのバックパックに入れてください」
「……ぬめったままなんだけど」
「塩でも揉んでろ」
アストロが少し離れた場所から指示を出す。触りたくないのだろう。無理に命令は出さない。なんかキレられそうな気がしたからだ。まぁ、僕も触りたくない。
「だぁ、邪魔だ」
コストイラが雨具を脱ぎ捨ててしまう。
「あぁ、脱いでしまうんですか?」
「着てても、中の湿度やばすぎて蒸れて濡れる。着てようが着てまいが変わらんぞ」
「体のラインが出るからヤダ」
アレンが止めようとするが、コストイラは聞く耳を持たず、アストロは自身の豊満な体を見せつける気はないようだ。エンドローゼは自身の胸元を見下ろし、涙目になった。雨のせいで誰も気付かない。
森の中、その中心に位置する湖の岸にワーアメーバは存在している。
「もうすぐですかね?」
「そうだn」
コストイラの返答が途絶えた。
後ろから何かに押されたのか、コストイラは木に激突した。木から水が落ちてきてさらに被る。すでに十分濡れているので、何も思わない。コストイラは顔の水を拭い、髪をかき上げる。
「何だ?」
押した張本人は反対側の木に隠れていた。猫耳の付いた布のような何かが浮いていた。
「何あの布」
「知らない」
「ねこかぶりという魔物です」
布の目の前に雨粒を巻き込んで空気が丸まっていく。
『ッ!』
勢いよく発射された空気の塊はレイドを襲うが、楯で完全に防ぐ。布はもう一度空気を丸めていく。
レイドの後ろからコストイラが横を通り抜ける。纏う炎は雨を蒸発させながら、布を空気の塊ごと切り裂く。傷が浅い。
コストイラは無理矢理軌道を変え、二撃目を入れる。無茶をしたせいで筋肉を痛めたのか、コストイラの顔が若干歪む。
切り捨てた流れのまま、コストイラは刀を収める。
「いやぁ、油断した」
「大丈夫ですか?」
「平気か?」
「平気、平気」
コストイラは垂れた前髪を触り、後ろの追いやっている。
湖岸に辿り着くころには、雨が弱まってきていた。とはいえ、雨具は必要である。コストイラとアシド、シキは脱ぎ捨てているが。雨粒が軽くなっており、霧のように舞っている。
「いた。ワーアメーバだ」
スライムのように半透明な体が四足か六足か増減させながら歩行している。その内部には複数の核が見える。
「あれ全部本物の核か?」
「そうですね。すべて壊す必要があります」
「よし。じゃあ行くぜ」
アシドとコストイラ、シキは叢から飛び出す。雨の中で地面もぬかるんでいるというのに、それなりのスピードだ。アレンには信じられない。
ワーアメーバはそれに気付くと魔術を放つ。
『キュルクルルル』
水飛沫が舞う。
コストイラの肌に水滴が当たる。
チュッ。
肌が焼ける。水滴が当たった箇所が浅く爛れている。酸か!?3人は構わず走る。
『コロロロロロ』
再びワーアメーバが酸を吐き出す。
シキはその横を通り抜けながら核を斬る。
アシドは下を潜りながら核を貫き通す。
コストイラは炎で酸を蒸発させながら核を斬る。
「どの部分を持っていけば証明になるんだ?」
「核とは違うこの緑色の部分ですね」
「この核みたいなやつ?」
「そうですね」
コストイラが微妙に嫌そうな顔しながら、指をさしている。
「めっちゃヌチョヌチョしてんだけど」
「…………摘出しないとですね」
「やりなさい」
「…………あい」
アシドとコストイラは明らかに嫌そうにしながら緑の何かに触れる。ぽたぽたと粘液が落ちる。
「緑の部分を採ったらこのバックパックに入れてください」
「……ぬめったままなんだけど」
「塩でも揉んでろ」
アストロが少し離れた場所から指示を出す。触りたくないのだろう。無理に命令は出さない。なんかキレられそうな気がしたからだ。まぁ、僕も触りたくない。
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