上 下
20 / 148
愛を育む

独占欲

しおりを挟む
僕は君だけのもの。


だから、君も、僕だけのものでいて?


こんな幼稚な独占欲、
嫌われちゃうかもしれないね。


でも、僕には君しかいないんだ。


君が僕を思って泣いてくれたように、
僕も泣きたくなるくらい君が大事なんだ。



失いたくない。



大切なものを、もう二度と。


君の涙を履き違えて、
あの夜君を一人にしてしまった。


あの涙は
一人にして欲しかったんじゃなくて、
傍にいてほしかったんだね。


君はあの時違うと言っていたけれど、
強がらなくたっていいのに。



もっと弱味を見せて欲しい。



僕がいないとだめなんだって、
僕を求めてくれる言葉がほしい。


そうしないと、
僕は必要ないんじゃないかって、
不安になる。


僕はこんなにも君を求めているというのに、
君は僕を全然求めてくれない。


おかしくなってしまいそうだ。



もっと僕を必要として?

もっと僕を独占して?



いらないなんて言わないで、
僕の傍でだけ微笑んでいてほしい。




僕は君だけのものだよ。

だから、君も、僕だけのものでいて?




格好悪くてゴメンね。


こんなの、僕らしくないけれど、

それでもいいやって思えるくらい、

僕は君が大好きなんだ。


だから、

君も僕が必要だと思えるくらいには、

僕のことを好きになってほしい。




僕には、君だけだから。
しおりを挟む

処理中です...