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届けたい想いがある

生きていた証

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ありがとう。ありがとう。


昨日もありがとう。

今日もありがとう。

明日もありがとう。

きっと、この先ずっとありがとう。



限りがあるこの命の中で、

僕はどれだけ
この言葉を言えるだろうか。


この言葉をどれだけ聞けるだろうか。



僕はこの言葉が好きだ。

その時一瞬でも、
相手が僕を見てくれるから。


僕の存在が生まれるから。



誰かの所為で不愉快になったり、
愉快になったり、
そういう人はよく周りを見てる。


目でじゃない。心で。


誰かの行為で傷付いたり、
喜んだり、
そういうことをしない人は
周りの全てを自分の意識から
シャットアウトしている。


それは、酷く悲しい事だ。



自分が生きていた証は、

自分では残せない。


自分を見てくれる人がいて、

自分が生きていた証をやっと残せる。


自分が生きていた事、

自分が頑張っていた事、

それは決して無駄にはならない事を
証明してくれるのが、

自分以外の誰かなんだ。
 


だから人は皆、目立ちたがり屋。


一人でも多くの人に、
自分を証明して欲しくて…。



ありがとう。

僕が生きていた事を、
証明してくれて。
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