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第2章後編
第52話 シャドーイフリート
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◇◇◇ラノグロア近辺の平原◇◇◇
「……う~」
「バレン君‼」
「ロムさん静かに、みんな寝ていると思います」
「けど明理さん……」
私は苦しそうに唸るバレンを抱え、ロムとメルフィナの三人で、ラノグロアの街から出ていた。
酒造場のおじさんが言う通り、灯り一つ見えない平原。バレンの顔色が相変わらず悪いことならわかる。
メルフィナは、外へ移動させて放置すれば良いと言っているが、こちらは疑心暗鬼になってしまう。
このままではバレンが危ない。私の勘が警鐘を鳴らす。何が起きているのかは見当もつかないけど、危険性が脳裏をよぎってばかりだ。
「……」
「明理さん? 急に黙って……」
「ちょっと静かにして……。何か聴こえる」
「聴こえるってどこから?」
「ここから20キロメートル……。ううん、30キロメートル先……。アルヴェリアの単位では50万セリナ先から」
「えっ? 僕には何も聴こえないけど……」
(ここからなら見つからずに狙える)
私達が歩いている方角は、中心地であるライナスだった場所と、ラノグロア(旧レミリス)の位置が変わってなければ、南南東。
そしてこの先にあるのは、シーフ・ルナジェインが言っていたグラウゴ鉱山だ。
私はさらに情報を得るため、RPGで有利な〝サブマッピング〟を活用する。
サブマッピングは、歩いて集めるマッピングではなく、意識的にマッピングすること。通常よりも劣るが、それなりに把握できる。
状況を戻し最初に見えたのは、砂漠地帯と平原の境目。南に向けると、清らかな水が流れるミルフェシア。
現在はシュトラウトという名前で、メルフィナの出身地とのこと。水の都と言うだけあって、空気が澄み渡っているように見える。
「次はグラウゴ鉱山周辺……」
「明理さん何を?」
「……見つけた」
(今度は遠距離魔法で……)
――マジックガトリング絶 疾風‼
術式詠唱と同時に生成される風の刃。グラウゴ鉱山へ向けての連射で、風切り音が空気中を切り裂く。
確実に当たるとは限らない。それでも周辺の被害を最小限に抑え、ただただ命中率上昇へ力を入れる。
「全50発中……命中したのは37発……。残り13発は周囲の地面に落下……、落下原因は敵の攻撃。人への被害は0……」
「えーと、明理さん?」
「二人はここで待っていてください。ちょっと魔物がいる場所に行ってみたいので……。あれなら……。20分で片付けてきます」
「20分って、相手は上級精霊相当よ?」
「問題ないです。相手の能力値も把握できたので……。それよりも、その相手の近くにバレンを……。
近づくにつれて苦しくなるかもだけど、きっと改善できる気がするんです」
「なら、証明してみせなさい」
証明出来る保証はない。けれども、私の勘がそう言っているのなら、確率は1パーセントの希望として残っているはず。
私を挟むようにして顔合わせる、ロムとメルフィナ。どうもバレンのことが心配らしく、いつの間にかロムが槍を持っていた。
「明理さん、ちょっとこの槍一人乗りで……。メル……」
「全然オーケーですよ。最大6人までいけるので」
「まるで馬車みたいだわ……」
「その代わり、空輸になりますけどね……。メルフィナさん、背中の方にお願いします。最高スピードまで飛ばします」
前にバレン。後ろにメルフィナ。おんぶと抱っこの状態で、飛行魔法を使用。ゆっくりと高度を上げていく。
ゲーム内と比べて身長が低いからか、いつもの感覚ではバランスが取りづらい。すぐにコツは掴めるので、体勢を立て直す。
真下には私の出発を待つロム。重心を前に傾けて前進すると、ロムは槍を勢いよく投げて飛び乗った。
「ロムさん‼ 速度どれくらいまで上げられますか‼」
『……ごめん。風でかき消されて……。もう少し高度落としてもらえると‼』
「了解しました。少し降下します‼」
『ありがとうございます‼』
ロムの希望に沿って、私は地面スレスレまで降りる。低空飛行はそこまで得意じゃないけど、距離が遠いとロムには聞こえない。
改めて移動速度の確認すると、ロムのペースに合わせて飛行。臨機応変に対応するのも団長の仕事だ。
バレンの体力と精神面を考慮したいが、彼を助けるためには……。
「……どう……し……て……兄貴……は」
「バレンさん‼」
『バレン君‼』
「王子‼」
みるみる曇っていくバレンの表情。闇に染まったかのような霧を纏い、私の腕にも絡みつく。
勘に頼る脳を穿った電撃は、魔物へ近づいている証。実際の上級精霊がどれほど強いかは、不明のまま。
それでも、私の集中を切らしてしまうくらいの痛みは、これまでにない強者の可能性が高い。
「……目標まで残り距離300セリナ……。圧がすごい……。こんな敵がアルヴェリアにいたなんて……」
『ほんとそうだよな……。オレも全くわからなかった。まあ、アルヴェリアの記憶はあんまねぇけどさ』
「そこが問題だよ……。せっかくピースを回収したのに、ほとんど消えちゃったから。
ウェンドラに聞けば、手っ取り早いと思うけど……。多分答えてくれそうにないし……」
『……聞くだけ聞くか……。っておいッ‼ 明理前見ろ‼』
フォルテが私の中で叫ぶ。目線を前方に移すと、バレンと同様に黒い霧を纏った魔人。口からは青紫色の炎が漏れている。
どこかで見たかもしれない敵。イフリートと聞いて予想していたが、まさにそれだった。
鋭く長い爪、頭に二本の角。厳つい顔に長い尾。けれども、色だけが違った。私がよく知る魔人は深紅なのに、この魔人はどす黒い。
一言で言い表すならこれは……。
「『シャドーイフリート……』」
「……う~」
「バレン君‼」
「ロムさん静かに、みんな寝ていると思います」
「けど明理さん……」
私は苦しそうに唸るバレンを抱え、ロムとメルフィナの三人で、ラノグロアの街から出ていた。
酒造場のおじさんが言う通り、灯り一つ見えない平原。バレンの顔色が相変わらず悪いことならわかる。
メルフィナは、外へ移動させて放置すれば良いと言っているが、こちらは疑心暗鬼になってしまう。
このままではバレンが危ない。私の勘が警鐘を鳴らす。何が起きているのかは見当もつかないけど、危険性が脳裏をよぎってばかりだ。
「……」
「明理さん? 急に黙って……」
「ちょっと静かにして……。何か聴こえる」
「聴こえるってどこから?」
「ここから20キロメートル……。ううん、30キロメートル先……。アルヴェリアの単位では50万セリナ先から」
「えっ? 僕には何も聴こえないけど……」
(ここからなら見つからずに狙える)
私達が歩いている方角は、中心地であるライナスだった場所と、ラノグロア(旧レミリス)の位置が変わってなければ、南南東。
そしてこの先にあるのは、シーフ・ルナジェインが言っていたグラウゴ鉱山だ。
私はさらに情報を得るため、RPGで有利な〝サブマッピング〟を活用する。
サブマッピングは、歩いて集めるマッピングではなく、意識的にマッピングすること。通常よりも劣るが、それなりに把握できる。
状況を戻し最初に見えたのは、砂漠地帯と平原の境目。南に向けると、清らかな水が流れるミルフェシア。
現在はシュトラウトという名前で、メルフィナの出身地とのこと。水の都と言うだけあって、空気が澄み渡っているように見える。
「次はグラウゴ鉱山周辺……」
「明理さん何を?」
「……見つけた」
(今度は遠距離魔法で……)
――マジックガトリング絶 疾風‼
術式詠唱と同時に生成される風の刃。グラウゴ鉱山へ向けての連射で、風切り音が空気中を切り裂く。
確実に当たるとは限らない。それでも周辺の被害を最小限に抑え、ただただ命中率上昇へ力を入れる。
「全50発中……命中したのは37発……。残り13発は周囲の地面に落下……、落下原因は敵の攻撃。人への被害は0……」
「えーと、明理さん?」
「二人はここで待っていてください。ちょっと魔物がいる場所に行ってみたいので……。あれなら……。20分で片付けてきます」
「20分って、相手は上級精霊相当よ?」
「問題ないです。相手の能力値も把握できたので……。それよりも、その相手の近くにバレンを……。
近づくにつれて苦しくなるかもだけど、きっと改善できる気がするんです」
「なら、証明してみせなさい」
証明出来る保証はない。けれども、私の勘がそう言っているのなら、確率は1パーセントの希望として残っているはず。
私を挟むようにして顔合わせる、ロムとメルフィナ。どうもバレンのことが心配らしく、いつの間にかロムが槍を持っていた。
「明理さん、ちょっとこの槍一人乗りで……。メル……」
「全然オーケーですよ。最大6人までいけるので」
「まるで馬車みたいだわ……」
「その代わり、空輸になりますけどね……。メルフィナさん、背中の方にお願いします。最高スピードまで飛ばします」
前にバレン。後ろにメルフィナ。おんぶと抱っこの状態で、飛行魔法を使用。ゆっくりと高度を上げていく。
ゲーム内と比べて身長が低いからか、いつもの感覚ではバランスが取りづらい。すぐにコツは掴めるので、体勢を立て直す。
真下には私の出発を待つロム。重心を前に傾けて前進すると、ロムは槍を勢いよく投げて飛び乗った。
「ロムさん‼ 速度どれくらいまで上げられますか‼」
『……ごめん。風でかき消されて……。もう少し高度落としてもらえると‼』
「了解しました。少し降下します‼」
『ありがとうございます‼』
ロムの希望に沿って、私は地面スレスレまで降りる。低空飛行はそこまで得意じゃないけど、距離が遠いとロムには聞こえない。
改めて移動速度の確認すると、ロムのペースに合わせて飛行。臨機応変に対応するのも団長の仕事だ。
バレンの体力と精神面を考慮したいが、彼を助けるためには……。
「……どう……し……て……兄貴……は」
「バレンさん‼」
『バレン君‼』
「王子‼」
みるみる曇っていくバレンの表情。闇に染まったかのような霧を纏い、私の腕にも絡みつく。
勘に頼る脳を穿った電撃は、魔物へ近づいている証。実際の上級精霊がどれほど強いかは、不明のまま。
それでも、私の集中を切らしてしまうくらいの痛みは、これまでにない強者の可能性が高い。
「……目標まで残り距離300セリナ……。圧がすごい……。こんな敵がアルヴェリアにいたなんて……」
『ほんとそうだよな……。オレも全くわからなかった。まあ、アルヴェリアの記憶はあんまねぇけどさ』
「そこが問題だよ……。せっかくピースを回収したのに、ほとんど消えちゃったから。
ウェンドラに聞けば、手っ取り早いと思うけど……。多分答えてくれそうにないし……」
『……聞くだけ聞くか……。っておいッ‼ 明理前見ろ‼』
フォルテが私の中で叫ぶ。目線を前方に移すと、バレンと同様に黒い霧を纏った魔人。口からは青紫色の炎が漏れている。
どこかで見たかもしれない敵。イフリートと聞いて予想していたが、まさにそれだった。
鋭く長い爪、頭に二本の角。厳つい顔に長い尾。けれども、色だけが違った。私がよく知る魔人は深紅なのに、この魔人はどす黒い。
一言で言い表すならこれは……。
「『シャドーイフリート……』」
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