16 / 23
第15話
しおりを挟む
祖母の世話に追われる日々の中で楽しみを作るのは,精神を保つためにはとても大事だった。
私と妹がまだ小さい頃は,祖母を迎えに行ったり送ったりするついでに公園に寄り,祖母としばしば遊んだ。
遊具は,祖母は当然一緒に遊べず見ているだけだったので,他の遊び方を見つけた。一番印象に残っているのは,あひるの餌やりと丘遊びだ。
公園にはアヒルやガチョウが沢山いて,あの頃はまだ餌をやってはいけないというルールはなかったので,パンの耳やスーパーに売ってあった乾燥したとうもろこしでできた餌をやって,楽しんだ。餌を見るとすぐ押し寄せて来るのは体の大きさで勝つガチョウの方だったが,その態度が気に食わず、いつもアヒルばかりに餌をやったのだった。
マクドナルドのハンバーガー等、餌として向かないものを食べたせいで死んだあひるやガチョウが沢山いたようで,今では餌やりは禁じられているそうだ。
丘遊びは,祖母の自宅の近くにあった公園の低い丘を登ったり走って下りたりするだけだったが,この単純な遊びこそが子供心にはたまらなく楽しかったのだ。気張って登り切れば,下りはすごく楽で転けそうになるくらい早く走れるのは,この上なく面白かった。祖母は走っていないけれど,一緒に登っていた。丘に咲いている花を摘んだり石を拾ったりして遊ぶこともあった。
私と妹がまだ小さい頃は,祖母を迎えに行ったり送ったりするついでに公園に寄り,祖母としばしば遊んだ。
遊具は,祖母は当然一緒に遊べず見ているだけだったので,他の遊び方を見つけた。一番印象に残っているのは,あひるの餌やりと丘遊びだ。
公園にはアヒルやガチョウが沢山いて,あの頃はまだ餌をやってはいけないというルールはなかったので,パンの耳やスーパーに売ってあった乾燥したとうもろこしでできた餌をやって,楽しんだ。餌を見るとすぐ押し寄せて来るのは体の大きさで勝つガチョウの方だったが,その態度が気に食わず、いつもアヒルばかりに餌をやったのだった。
マクドナルドのハンバーガー等、餌として向かないものを食べたせいで死んだあひるやガチョウが沢山いたようで,今では餌やりは禁じられているそうだ。
丘遊びは,祖母の自宅の近くにあった公園の低い丘を登ったり走って下りたりするだけだったが,この単純な遊びこそが子供心にはたまらなく楽しかったのだ。気張って登り切れば,下りはすごく楽で転けそうになるくらい早く走れるのは,この上なく面白かった。祖母は走っていないけれど,一緒に登っていた。丘に咲いている花を摘んだり石を拾ったりして遊ぶこともあった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】女神は推考する
仲 奈華 (nakanaka)
歴史・時代
父や夫、兄弟を相次いで失った太后は途方にくれた。
直系の男子が相次いて死亡し、残っているのは幼い皇子か血筋が遠いものしかいない。
強欲な叔父から持ち掛けられたのは、女である私が即位するというものだった。
まだ幼い息子を想い決心する。子孫の為、夫の為、家の為私の役目を果たさなければならない。
今までは子供を産む事が役割だった。だけど、これからは亡き夫に変わり、残された私が守る必要がある。
これは、大王となる私の守る為の物語。
額田部姫(ヌカタベヒメ)
主人公。母が蘇我一族。皇女。
穴穂部皇子(アナホベノミコ)
主人公の従弟。
他田皇子(オサダノオオジ)
皇太子。主人公より16歳年上。後の大王。
広姫(ヒロヒメ)
他田皇子の正妻。他田皇子との間に3人の子供がいる。
彦人皇子(ヒコヒトノミコ)
他田大王と広姫の嫡子。
大兄皇子(オオエノミコ)
主人公の同母兄。
厩戸皇子(ウマヤドノミコ)
大兄皇子の嫡子。主人公の甥。
※飛鳥時代、推古天皇が主人公の小説です。
※歴史的に年齢が分かっていない人物については、推定年齢を記載しています。※異母兄弟についての明記をさけ、母方の親類表記にしています。
※名前については、できるだけ本名を記載するようにしています。(馴染みが無い呼び方かもしれません。)
※史実や事実と異なる表現があります。
※主人公が大王になった後の話を、第2部として追加する可能性があります。その時は完結→連載へ設定変更いたします。
ポケっこの独り言
ポケっこ
エッセイ・ノンフィクション
ポケっこです。
ここでは日常の不満とかを書くだけのものです。しょーもないですね。
俺の思ってることをそのまま書いたものです。
気まぐれ更新ですが、是非どうぞ。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
演じる家族
ことは
ライト文芸
永野未来(ながのみらい)、14歳。
大好きだったおばあちゃんが突然、いや、徐々に消えていった。
だが、彼女は甦った。
未来の双子の姉、春子として。
未来には、おばあちゃんがいない。
それが永野家の、ルールだ。
【表紙イラスト】ノーコピーライトガール様からお借りしました。
https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl
子供って難解だ〜2児の母の笑える小話〜
珊瑚やよい(にん)
エッセイ・ノンフィクション
10秒で読める笑えるエッセイ集です。
2匹の怪獣さんの母です。11歳の娘と5歳の息子がいます。子供はネタの宝庫だと思います。クスッと笑えるエピソードをどうぞ。
毎日毎日ネタが絶えなくて更新しながら楽しんでいます(笑)
オタクと鬱で人生暇で忙しい
椿山
エッセイ・ノンフィクション
金と愛と時間を手に入れたけど、自分自身には何にもない。鬱病で何もできないから今日も暇だけど、オタクで情緒が忙しい。アスペルガー症候群と重症の鬱病で医者を辞めたバツイチオタクの雑多な話です。
※エッセイになっているのかわかりません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる