Catastrophe

アタラクシア

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Execution of Justiceルート(山ノ井花音編)

13話「少女×少女」

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「抵抗しても無駄だよ。お姉ちゃんより何倍も力が強いんだから」

自分より年下の少女にマウントを取られてる事実に恥ずかしくなった。が、そんなことを思ってる暇じゃない。

何度も力を入れるが全く腕が離れてくれない。私よりも細い指のどこにそんな力があるのかが疑問だ。

「だから無駄だってー。……ちょっとわからせてあげないとね」

エムプーサがちょっとずつ力を入れはじめた。ギリギリと圧迫される痛みが手に伝わってくる。

「――ッッ……ぁ……ぁあ……」

私の何倍もある力で手を握られているという恐怖と痛みで声が出ない。涙も少し出てきた。

「ふふ……お姉ちゃん可愛い……」

エムプーサが私の涙をペロッと舐めた。恥ずかしさで顔が赤くなる。

「甘いね……これなら血も美味しそう」

血も美味しそう。その言葉で赤くなった顔が青くなっていくのが自分でも分かった。

自分の血が段々と無くなっていくのを想像して頭の中が恐怖で支配されてきた。

脚をなんとかジタバタさせる。体重自体はあんまり重くないから、頑張れば払い除けられるはずだ。

「わ、わ、もう……まだ分からないの?」

エムプーサが脚をグッと閉じた。脚がピタッとくっついて圧迫される。脚を動かすことができない。

「抵抗しない方が痛い思いしなくて済むのに……そういえばお姉ちゃんの名前聞いてなかったなぁ」

エムプーサが私の顔に自分の顔を近づけてきた。

「お姉ちゃん名前はなんて言うの?」
「……」

手を握る力が強くなった。握られてる手がミシミシと音を立てる。

「名前は?」
「ッッ……か、花音」
「へー、可愛い名前だね。私もそんな名前が良かったなぁ。エムプーサって名前なんか気持ち悪いし」

抵抗ができない。完全に手玉に取られてる。全く隙がない。ちょっとでも動こうとすれば力を入れられてまた拘束される。

痛い。握られてる手と締め付けられてる太ももが痛い。痛すぎて涙が流れてきた。



「そろそろ小腹空いてきたねぇ」

エムプーサが顔を私の首筋に近づいてきた。体を動かそうとするが、抵抗できない。

「いただきまーす♪」

首筋を噛まれた。皮膚が切り裂かれる痛みと甘く噛まれてる感覚のくすぐったさが頭の中をいっぱいに埋め尽くす。

「ッッ……」

流れてる血をペロペロと舐められ続ける。時にジュルジュルと音を立てて吸われる。エロいように聞こえるがやられるとなんだか気持ち悪い感じがする。

「っつ……ぅぁ……んんッ……やぁ……」

体が震える。なんか変な感じがする。脚も手も動かせない。逃げられない。足の指をパタパタさせるが意味がない。




エムプーサの口が離れた。エムプーサの唾液が糸を引いている。

「最高だよ花音ちゃん……今まで飲んだ血の中で1番美味しいよ……」

うっとりとした顔で私を見つめてくる。口の周りには赤い血が僅かに付着していた。
唇に付いていた血をペロッと舐めとる。

漏れ出ている吐息が私の顔にかかってくる。生暖かい感覚が体を襲ってきてゾワゾワする。

「ねぇねぇ。花音ちゃん私の奴隷にならない?花音ちゃんの美味しすぎて虜になりそうだよ……」
「な、なるわけないでしょ……んんッ」

手をギリギリ握られる。そろそろ手がしびれてきた。

「もしかして花音ちゃん自分に選択権があるとでも思ってるの?本気で?こんな状況で?」

小馬鹿にするようにクスッと笑う。ムカつくが何もできない。そんな自分が恥ずかしい。

「こんな幼女にマウント取られてて恥ずかしくないの?まぁ赤くなってる花音ちゃんも可愛いけど」
「……」
「あれ?もしかして睨んでる?花音ちゃんの顔が可愛くてわかんなかったー」

エムプーサの顔がまた近づいてきた。また血を吸われるのかと思い、目を瞑ってしまった。これ以上恥ずかしい顔を見られたくない。






「――んんッ!?」

いつまでもこない痛みに疑問を覚えて目を開けた瞬間、エムプーサの唇が私の唇に触れた。

まさか初めてのキスが幼女になるとは思わなかった。体を動かそうとするが、全然抵抗させてくれない。

「んふふ……ん、んん」
「……ッッ……んん……ふぁ……」

口の中に舌を入れ込んでくる。なんだかトロッとしててヌメっとしてた。生暖かい感触が口の中を這いずり回ってくる。


ムチュ……クチュ……スチュ……。


周りに生々しい音が響く。AVの撮影ってわけじゃないのに……。なんで……こんなことに……。

握られてる手に力が込められた。痛いはずなのにそれどころじゃないから痛みをあまり感じない。

「ア……あふ……ん……ぁ……」

舌の裏側まで舐め取られる。口の中の唾液が全部すくい取られた。代わりにエムプーサの唾液が口の中全体に擦り付けられる。








ズボッ


「ふぅ!?……うぐ……が……ガフッ……」

喉の奥に何かを突っ込まれた。ずっとキスされたままだから手で突っ込まれたわけじゃない。

何か分からない。何かわからないのにどんどん喉の奥に押し込まれていく。不快感が凄まじい。



「ゲホッッゲホッッ……カホッッ」

ようやく離れてくれた。唇と唇の間に銀色の線が掛かっている。拭き取りたいが、手を握られているので吹けない。

喉に入れられた物を吐き出そうと咳を吐くが、どんどん奥に入っている感覚がする。

「ケ、ケホッッゲホッッ……ハァハァ……な、何入れたの!?」
「んー?なんだろねー?」
「と、とぼけないで」
「んふふーん♪」

私の口から出ている涎を舐め取られた。ビクッと体がはねてしまう。ちょっと声が出てしまった。

「ぁ……ぅ」
「可愛いなー花音ちゃんは……何入れられたのか教えて欲しい?」

コクっと頷く。顔は真っ赤で涙目になってる。場合が場合ならエッチな状況なのに……。

「あーもー!可愛すぎるよ花音ちゃん……可愛いから教えてあげるね。花音ちゃんに入れたのは私のだよ」
「た……卵?」
「そう。あと3日くらいしたら孵化しちゃうかな。よかったね。花音ちゃんお母さんになるよ♪」
「なッッ!?」

体を動かそうとするが、やっぱり動かない。恐怖と嫌悪感で体が気持ち悪くなった。体から血の気が抜ける感覚がする。

「あ、ごめんね。処女だった?まーいーよね。あとで私と本番しちゃおっか?」

暴れようとするがまったく動かない。動かせてくれない。嫌だ。こんな……こんなんで無くなるなんて……。

「ふふふ。絶望してる顔も可愛い……」

おでこにキスをされた。もう何も感じないくらいに絶望してるはずなのに、体がビクッと跳ねてしまった。

こ、こんな……こんなので……。涙がポロポロと流れてきた。声が出てこない。

「ずっとずっと一緒にいようね。私、あなたのことが好きになっちゃった」

ようやく手が離されて、手の力が抜けた。私の手が力なくポソッと地面に落ちる。

エムプーサが私のことをギュッとしてきた。力いっぱいに抱きしめられる。もう何も感じてくれない。

「あー私もほんとに運がいいなぁ。まさか初日にこんな可愛い子を捕まえられるなんてねーー」

ドシュ。












続く
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