18 / 117
1章「対立するエルフの森」
18話「相性?関係ない!」
しおりを挟む
ヘキオンは冷静だった。
女のレベルは34。少しではあるが、ヘキオンよりも高い。ヘキオンもなんとなくそのことは理解していた。
それを加味してヘキオンは冷静であった。自分は相手に勝てる。その自信が嘘ではないことはすぐにわかった。
女の矢がバチバチと光った。雷の線が空気を舞う。矢じりの先は黄色の光で輝いていた。
対するヘキオンはそのまま。前傾姿勢の攻撃的な構え。相手の攻撃を避ける気はないのか。
「雷属性か。相性が悪いが、どうする……」
ヘキオンの後方に移動したカエデが呟いた。
電撃を纏った矢が撃ち出された。
それと同時。同瞬。刹那。まったく同じタイミングでヘキオンも行動した。
ヘキオンが狙っていたのはここ。弓は撃った後に装填するのに時間がかかる。その間に接近すればあとは殴り放題蹴り放題。ヘキオンにとっては美味しい展開しかない。
雷撃を纏った矢がヘキオンに近づく。ヘキオンはただまっすぐ突き進んでいる。
女はまるで当たるのが当たり前かのように近づくヘキオンを見ていた。油断。この時こそ隙と言わずして何と言う。
矢はヘキオンの眼前1cmにも満たない距離にきた。まだ動かない。ほんの少し。ほんの少し時間が進めば当たってしまう。
ヘキオンがようやく動いた。顔を横にずらして矢を避ける。一瞬。ほんの一瞬。残像すら見えないほどの速度で顔をずらした。
電撃が顔を横切る。矢は頬を少し切り裂いて奥へ奥へと飛んでいった。
「なっっ──」
女は驚く暇すらなかった。遠距離ならともかく、ここまで近い距離で自分の矢を避けれる者などいなかったからだ。
避けられたとなっては不味い。次の矢を装填するのにも時間がかかる。接近されれば負けるのは女の方だ。
ヘキオンの拳に水が集まり出した。集まった水はどんどんと拳の中へ圧縮されていく。
「アクア――」
さっきの攻撃。1発喰らうだけでも大ダメージになったあの攻撃。喰らうとやばいのは芋虫でも分かる。
もちろん女もタダでは済まさない。接近戦が弱いのは自分でも分かっていた。ならば対策するのも普通だ。
「エレキニックブラスト!」
女の体に雷が走る。髪、肌、爪。中に入って、筋肉、骨、神経、血管。全ての部位に稲妻が線をつける。
目の瞳に黄色の光。熱を帯びる体表面。攻撃魔法ではなくあきらかに強化魔法。ヘキオンもそれに気がついていた。
しかし止める気はない。相手がどんな攻撃をしようともヘキオンには関係ない。
「――スマッシュ!!」
拳を女の顔面に叩きつけた――。
雷鳴を出しながらヘキオンの前から姿を消した。空振りしたアクアスマッシュが後ろの木々を壊し進む。
「えっ――」
女は後ろにいた。全身から雷を漏れだしながら、右拳を振り上げている。
「さっきのお返しよ」
女の拳がヘキオンの頬を貫いた。真っ赤な血が弾け飛ぶ。
しかしヘキオンは怯まない。直ぐに体勢を立て直し、攻撃しようと拳を引っ込めた。
「ッッッ!――アクアスマッシュ!!」
圧縮されて水を解放すると同時にヘキオンは拳を女の方向に突き出した。
女はこれも避けた。5mほどの高さまで軽くバックジャンプをする。放たれた水は先の木を消し飛ばしていった。
空中で矢をつがえる。かなり速い。隙と言えるほどの隙でも無くなっていた。
矢は黄色い光を纏っている。まるで閃光。その閃光を身にまぶしている矢はヘキオンに向いていた。
「レイジングブラスト」
弓の先。さっきまで矢があったところから細い雷のビームが撃ち出された。
4つに分かれたビームがそれぞれの方向に並々と動き回る。統率の取れていない矢。それでも全てヘキオンの方向へ向かってきていた。
ヘキオンの前方。地面がふつふつと湧き始めた。
「ウォーターウォール!!」
地面から高水圧の水が大きく吹き出す。言い表すならまさに水の壁。水の壁がヘキオンの前方を覆い隠した。
雷の矢が水の壁に衝突する。4つの電撃を纏った矢は、音と雷を出して砕け散った。
飛び散る水滴。壊れる雷矢。ヘキオンはウォーターウォールを解除した――。
「――」
既にそこに女がいた。雷矢を右手に携え、振りかぶっている。
まるで電光の如き速さ。生物とは思えないほどの速度。そんなやつの攻撃を反射神経だけで避けれるはずはない。
抵抗もする暇もなく、女の矢はヘキオンの胸に向かって突き立てられた──。
「──えっ」
確かにヘキオンの胸に矢は突き立てられた。それは事実だ。カエデもそれを見ている。
「へぇ……すげぇな」
女の前に水滴が飛び散った。血ではなく、ただの液体。ただの水。ヘキオンだと思っていた者は幻想、幻だった。
蜃気楼のように揺れるヘキオン。そこにいたはずのヘキオンはその少し横にいた。
「──アクアマジック」
屈折率というのを一度は聞いたことがあるだろう。
水の入ったコップ越しに鉛筆を見ると、実際の場所とは違うというようなものだ。あとはお椀に入った水の中にコインを入れると大きく見えるみたいなやつもある。
光の入射角と屈折角がなんやかんやあって実際のものよりもズレたり、大きくなったりする。中学生の方なら記憶に新しいだろう。
ヘキオンがしたのはそれだ。
最初にウォーターウォールを貼った後、もう一枚ヘキオンの前に軽い壁を貼った。水圧はかけてないただの水の壁だ。
するとどうなるか。女から見れば本来の場所とは少しズレた所にヘキオンがいるのだ。
普通なら違和感がある。しかし事前に設置しておいたウォーターウォールによってヘキオンの姿は見られていない。ならば少し移動したとしても違和感はないのだ。
この技の良い点が二つある。一つは単純に相手の攻撃をすぐに避けられるということ。動かなくても相手は勝手に外してくれる。
そしてもう一つ。ズレる場所は少し横という点だ。少し横なのだ。遠くではない。
つまり反撃がすぐにできる。ヘキオンが狙っていたのはそこだ。
「──だりゃぁ!!」
水を纏った拳を女の顔面の中心に叩き込んだ。前傾で攻撃してきた女へのカウンター。ダメージは相当だろう。
女は鼻血を出しながら後ろの木に衝突した。
続く
女のレベルは34。少しではあるが、ヘキオンよりも高い。ヘキオンもなんとなくそのことは理解していた。
それを加味してヘキオンは冷静であった。自分は相手に勝てる。その自信が嘘ではないことはすぐにわかった。
女の矢がバチバチと光った。雷の線が空気を舞う。矢じりの先は黄色の光で輝いていた。
対するヘキオンはそのまま。前傾姿勢の攻撃的な構え。相手の攻撃を避ける気はないのか。
「雷属性か。相性が悪いが、どうする……」
ヘキオンの後方に移動したカエデが呟いた。
電撃を纏った矢が撃ち出された。
それと同時。同瞬。刹那。まったく同じタイミングでヘキオンも行動した。
ヘキオンが狙っていたのはここ。弓は撃った後に装填するのに時間がかかる。その間に接近すればあとは殴り放題蹴り放題。ヘキオンにとっては美味しい展開しかない。
雷撃を纏った矢がヘキオンに近づく。ヘキオンはただまっすぐ突き進んでいる。
女はまるで当たるのが当たり前かのように近づくヘキオンを見ていた。油断。この時こそ隙と言わずして何と言う。
矢はヘキオンの眼前1cmにも満たない距離にきた。まだ動かない。ほんの少し。ほんの少し時間が進めば当たってしまう。
ヘキオンがようやく動いた。顔を横にずらして矢を避ける。一瞬。ほんの一瞬。残像すら見えないほどの速度で顔をずらした。
電撃が顔を横切る。矢は頬を少し切り裂いて奥へ奥へと飛んでいった。
「なっっ──」
女は驚く暇すらなかった。遠距離ならともかく、ここまで近い距離で自分の矢を避けれる者などいなかったからだ。
避けられたとなっては不味い。次の矢を装填するのにも時間がかかる。接近されれば負けるのは女の方だ。
ヘキオンの拳に水が集まり出した。集まった水はどんどんと拳の中へ圧縮されていく。
「アクア――」
さっきの攻撃。1発喰らうだけでも大ダメージになったあの攻撃。喰らうとやばいのは芋虫でも分かる。
もちろん女もタダでは済まさない。接近戦が弱いのは自分でも分かっていた。ならば対策するのも普通だ。
「エレキニックブラスト!」
女の体に雷が走る。髪、肌、爪。中に入って、筋肉、骨、神経、血管。全ての部位に稲妻が線をつける。
目の瞳に黄色の光。熱を帯びる体表面。攻撃魔法ではなくあきらかに強化魔法。ヘキオンもそれに気がついていた。
しかし止める気はない。相手がどんな攻撃をしようともヘキオンには関係ない。
「――スマッシュ!!」
拳を女の顔面に叩きつけた――。
雷鳴を出しながらヘキオンの前から姿を消した。空振りしたアクアスマッシュが後ろの木々を壊し進む。
「えっ――」
女は後ろにいた。全身から雷を漏れだしながら、右拳を振り上げている。
「さっきのお返しよ」
女の拳がヘキオンの頬を貫いた。真っ赤な血が弾け飛ぶ。
しかしヘキオンは怯まない。直ぐに体勢を立て直し、攻撃しようと拳を引っ込めた。
「ッッッ!――アクアスマッシュ!!」
圧縮されて水を解放すると同時にヘキオンは拳を女の方向に突き出した。
女はこれも避けた。5mほどの高さまで軽くバックジャンプをする。放たれた水は先の木を消し飛ばしていった。
空中で矢をつがえる。かなり速い。隙と言えるほどの隙でも無くなっていた。
矢は黄色い光を纏っている。まるで閃光。その閃光を身にまぶしている矢はヘキオンに向いていた。
「レイジングブラスト」
弓の先。さっきまで矢があったところから細い雷のビームが撃ち出された。
4つに分かれたビームがそれぞれの方向に並々と動き回る。統率の取れていない矢。それでも全てヘキオンの方向へ向かってきていた。
ヘキオンの前方。地面がふつふつと湧き始めた。
「ウォーターウォール!!」
地面から高水圧の水が大きく吹き出す。言い表すならまさに水の壁。水の壁がヘキオンの前方を覆い隠した。
雷の矢が水の壁に衝突する。4つの電撃を纏った矢は、音と雷を出して砕け散った。
飛び散る水滴。壊れる雷矢。ヘキオンはウォーターウォールを解除した――。
「――」
既にそこに女がいた。雷矢を右手に携え、振りかぶっている。
まるで電光の如き速さ。生物とは思えないほどの速度。そんなやつの攻撃を反射神経だけで避けれるはずはない。
抵抗もする暇もなく、女の矢はヘキオンの胸に向かって突き立てられた──。
「──えっ」
確かにヘキオンの胸に矢は突き立てられた。それは事実だ。カエデもそれを見ている。
「へぇ……すげぇな」
女の前に水滴が飛び散った。血ではなく、ただの液体。ただの水。ヘキオンだと思っていた者は幻想、幻だった。
蜃気楼のように揺れるヘキオン。そこにいたはずのヘキオンはその少し横にいた。
「──アクアマジック」
屈折率というのを一度は聞いたことがあるだろう。
水の入ったコップ越しに鉛筆を見ると、実際の場所とは違うというようなものだ。あとはお椀に入った水の中にコインを入れると大きく見えるみたいなやつもある。
光の入射角と屈折角がなんやかんやあって実際のものよりもズレたり、大きくなったりする。中学生の方なら記憶に新しいだろう。
ヘキオンがしたのはそれだ。
最初にウォーターウォールを貼った後、もう一枚ヘキオンの前に軽い壁を貼った。水圧はかけてないただの水の壁だ。
するとどうなるか。女から見れば本来の場所とは少しズレた所にヘキオンがいるのだ。
普通なら違和感がある。しかし事前に設置しておいたウォーターウォールによってヘキオンの姿は見られていない。ならば少し移動したとしても違和感はないのだ。
この技の良い点が二つある。一つは単純に相手の攻撃をすぐに避けられるということ。動かなくても相手は勝手に外してくれる。
そしてもう一つ。ズレる場所は少し横という点だ。少し横なのだ。遠くではない。
つまり反撃がすぐにできる。ヘキオンが狙っていたのはそこだ。
「──だりゃぁ!!」
水を纏った拳を女の顔面の中心に叩き込んだ。前傾で攻撃してきた女へのカウンター。ダメージは相当だろう。
女は鼻血を出しながら後ろの木に衝突した。
続く
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?

ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~
九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】
【HOTランキング1位獲得!】
とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。
花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?
大好きなあなたを忘れる方法
山田ランチ
恋愛
あらすじ
王子と婚約関係にある侯爵令嬢のメリベルは、訳あってずっと秘密の婚約者のままにされていた。学園へ入学してすぐ、メリベルの魔廻が(魔術を使う為の魔素を貯めておく器官)が限界を向かえようとしている事に気が付いた大魔術師は、魔廻を小さくする事を提案する。その方法は、魔素が好むという悲しい記憶を失くしていくものだった。悲しい記憶を引っ張り出しては消していくという日々を過ごすうち、徐々に王子との記憶を失くしていくメリベル。そんな中、魔廻を奪う謎の者達に大魔術師とメリベルが襲われてしまう。
魔廻を奪おうとする者達は何者なのか。王子との婚約が隠されている訳と、重大な秘密を抱える大魔術師の正体が、メリベルの記憶に導かれ、やがて世界の始まりへと繋がっていく。
登場人物
・メリベル・アークトュラス 17歳、アークトゥラス侯爵の一人娘。ジャスパーの婚約者。
・ジャスパー・オリオン 17歳、第一王子。メリベルの婚約者。
・イーライ 学園の園芸員。
クレイシー・クレリック 17歳、クレリック侯爵の一人娘。
・リーヴァイ・ブルーマー 18歳、ブルーマー子爵家の嫡男でジャスパーの側近。
・アイザック・スチュアート 17歳、スチュアート侯爵の嫡男でジャスパーの側近。
・ノア・ワード 18歳、ワード騎士団長の息子でジャスパーの従騎士。
・シア・ガイザー 17歳、ガイザー男爵の娘でメリベルの友人。
・マイロ 17歳、メリベルの友人。
魔素→世界に漂っている物質。触れれば精神を侵され、生き物は主に凶暴化し魔獣となる。
魔廻→体内にある魔廻(まかい)と呼ばれる器官、魔素を取り込み貯める事が出来る。魔術師はこの器官がある事が必須。
ソル神とルナ神→太陽と月の男女神が魔素で満ちた混沌の大地に現れ、世界を二つに分けて浄化した。ソル神は昼間を、ルナ神は夜を受け持った。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる