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悪夢*

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オレンジ色のランプが淡く光る薄暗い部屋の中。



目の前に座る男はニヤリとそのこけた頬を釣り上げて笑う。




「ほら、早くしろよ」

そう言って腰を突きだす男の、両の足の間に主張するそれを、無感情に見る。


言われるがままにそれに手を伸ばす。


どうせ、抵抗しても無理やりねじ込まれるのだ。

「いい子だ。ずいぶんと俺のが気に入っているようじゃないか」

満足げに彼は吐息を漏らす。

勘違いも甚だしい。しかしここで少しでも異議を含んだ視線を向ければ、たちまち彼は激高するに決まっている。



まだ、これなだけマシなのだ。
自分に言い聞かせるしかない。


こいつが母の言付けを守ってその気にならないだけ、まだマシなのだ


いつものようにぼんやりと作業を続ければ、男がうめき声をあげながら果てる。

どろりした液体が口内に吐き出される。

むわりと広がるその独特な臭みを伴った熱いものを極力口内に残したくなくて、すぐに飲み込む。


どうせ吐き出す事は許されない。


はじめのころはそれでもむせ返るようなその味と嫌悪感で、どうしても飲み込めなくて吐き出していたのだが。

激怒した彼が、暴挙に出ようとするので、いつしか黙って飲み込むようになった。

そのたびに、自分がもう後戻りができないほどに汚れていくような気がした。



ことが終わると。男はぼんやりとタバコをふかす。

まだここに残っているということがどういう意味があるのか、嫌というほど理解できて、内心うんざりする。

そうしているうちに、目の前で萎れていた男のそれは、次第にまたムクムクと質量を増していく。

それをこちらが確認したのを見て。ニヤリと笑うと。細い顎でこちらをせかすようにしゃくる。



「やれよ。上手にできた御褒美だ」

何が褒美だと毒づく気力もなく、また私は作業を始める。


そう、これは作業で私はただの人形だ。

頭の中では、昔父が外国で手に入れてきたという小さな人形がカタカタと音を立てて歩き回っている。


今の私はあれと同じ

カラクリとか言う人形


感情も、尊厳も全て持たないただの道具。



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