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010 狂った女のご褒美(R18)

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 始まりは手コキから。
 自らをビッチと称するだけあって、モミジは慣れていた。

「上手でしょ、私!」

「ああ、気持ちいいぞ」

 仁王立ちしてモミジを眺める。

「ハヤトはもっとウブな子のほうが好き? ユキノみたいな」

「そういうのも悪くないがビッチもいいと思うぞ、挑戦しがいがある」

「挑戦ってなに?」

 右手の力を強めるモミジ。
 うっかり射精させてやろうという魂胆だろう。

「過去にヤッた男どもと競えるだろ? そいつらより気持ちよくさせられたら俺の勝ちだ」

「うはー自信家! 普通は逆でしょー」

「そうなのか?」

「比較されるから嫌って思うでしょ!」

「ふっ、軟弱だな」

「ハヤトみたいな強気の男、マジで大好物!」

 モミジの力がさらに強まった。
 ペニスは快感のあまり苦しそうにしている。
 早く射精して楽になりたいよ、と。

「なかなかイかないねー。手でイかせられると思ったんだけど」

「我慢しているんだよ。その気になればすぐに出せる」

「そんなこともできるの!? すごいね暴対法」

「暴対法は関係ねぇよ! この状況で笑わせないでくれ!」

「ごめんごめん」

「それより口も使ってくれ」

「いいよー! ていうかさ、もっとああしろこうしろって命令してよ」

「命令されたいのか?」

「うん!」

「ドMだな」

「Mではないと思うんだけど、もしかしたらMなのかも!」

「まぁいい、そういうことならしゃぶれよ」

 もみじは躊躇うことなくペニスを咥えた。
 唾液を絡ませてジュボジュボと音を立てながら頭を動かす。
 口内では裏筋に舌を這わせていて、テクニックのほどが窺える。

「誰に仕込まれたのか知らないが大したものだ」

「れひょー!」

 でしょー、と言っているのだろう。

「まさかこの島でこんな経験ができるとはなぁ」

 もみじの頭を撫でながら周囲を見る。
 平和になったことで動物たちが戻ってきていた。
 チンパンジーが木の上からスケベそうな顔で覗いている。
 目が合うと親指をグッと立てやがった。

「ハヤトってさ、彼女がいたことないんだっけ?」

 モミジは咥えるのを止めた。
 舌全体を使ってペロンペロンと豪快に裏筋を舐める。
 気持ちよさもさることながら見た目もエロくていい感じだ。

「そうだな、今までに付き合った経験はない」

「でもフェラや手コキは初めてじゃないでしょ? 慣れている感じがする」

「まぁな」

 恋人の有無と性行為の経験は関係ない。

「ハヤトって実は遊び人なんだ?」

「そうでもないよ。ただ、厳格な父の教えでな。女の扱いにも慣れておけと言われたんだ。最後に頼れるのは女だからって」

「それで何人かの女子に手を出したと」

「よく複数だと分かったな」

「さっきも言ったけど慣れている感じがしたからね」

「素晴らしい洞察力だ。テクニックもいい」

「過去の女と比べてどう?」

「悪くない」

「でも1番じゃないってこと? 悔しいなぁ!」

 モミジのフェラが激しさを増していく。
 再び咥えると、亀頭を全力で吸った。

「うお、それ、やべーな」

 咥えていて話せないので、彼女は目で答えた。
 これが私の本気だぞ、と。

 ズズズーッ! ズズズーッ!
 全力のバキュームフェラが俺を襲う。

「こりゃ我慢できん」

 俺はモミジの頭を両手で掴んだ。
 自分で腰を振って一つ上の刺激を追求する。

「おおお……いい、いいぞ!」

 不覚にも射精の制御ができなくなってきた。
 我慢汁カウパーが止めどなく出ているのが自分でも分かる。
 もっと楽しみたいがここいらが限界だ。

「出すぞ、モミジ!」

 モミジは咥えたまま頷いた。

「イクッ……出るッ!」

 根元まで咥えさせた状態で、前傾姿勢での射精。
 溜めに溜めた精液がモミジの口内へ流れ込んでいく。

「んっ、んーっ!」

 モミジは頬をパンパンに膨らませて苦しそうだ。
 その顔すらもそそられる。

「ほら、咥えたまま飲めよ」

 射精が終わっても解放しない。
 モミジの顔を陰毛に押しつけたまま飲むよう命令する。

「んぐっ……ぐっ……んっ」

 ごくんっ。
 モミジは苦しそうにしながらも精液を飲んだ。

「たまげたな、ペニスを咥えたまま飲む女は初めてだ」

 手の力を緩め、彼女の口からペニスを抜く。

「どうよ、3人の男で培った実力は!」

「ビッチのくせに3人しか経験していないのかよ」

 そのことに驚いた。

「数より質でしょ! 質! 私をその気にさせられる男はそう多くないの! 乗り換え方式だから!」

「乗り換え方式ってなんだ?」

「いい男がいたら乗り換えるってこと! 向上心に満ちているともいう!」

「なるほど」

「それで私のテクはどうよ。けっこー自信あるんだけど?」

「よかったよ。エロかった」

 俺はパンツとズボンを穿いた。

「ふふん!」

 どや顔で笑っている。
 なんとも面白い女だ。

「今後も私に抜いてもらいたいと思ったでしょ?」

 口の端に付着した精液をペロリと舐めるモミジ。

「ああ、末永くお世話になりたいものだ」

「なら奪わないとね、今の彼氏から」

 俺は笑みを浮かべた。

「そうだな、奪わせてもらおう」

「お! ノッてきたねー! じゃあ、どうやって宣戦布告する?」

「宣戦布告? そんなのしないでいいだろ。他に好きな男ができたから別れるとでも言えば済むんじゃないか」

「それじゃ男らしくないでしょ! 私を支配する以上、ライオンやサルのように相手を負かして強引に奪い取らないと!」

「別にかまわないが余計な争いを生むことになるぞ」

「それも人生! 私をめぐって争って!」

「酷い女だ」

「可愛いからセーフ! で、どうするの? ヤクザの戦い方を見せて!」

「誤解も甚だしいな。ヤクザは一般人よりも争いごとを嫌うぞ」

「暴対法の関係で?」

「そうだ」

「でも私をモノにするなら争わないと! どうする! どうしちゃう!?」

「やれやれ、仕方ないな」

 年頃の男である以上、俺には性欲処理の相手が必要だ。
 現状ではモミジしかいないので、背に腹は代えられない。
 不毛な争いを開幕するとしよう。

「モミジ、スマホを貸せ」

「いいけど何に使うの?」

「お前の男にハメ撮りを送る」

「わお! 攻めるねぇ! 強烈! でも定番!」

「挨拶は定番であるほうがいいものさ」

 モミジからスマホを受け取った。
 ご親切にもカメラモードが立ち上がっている。

「ほら、しゃぶれ。ちゃんと大きくしろよ」

「もち!」

 モミジは左手で目元を隠しながらしゃぶり始めた。

「顔を撮られるのは嫌なんだな」

「流出が怖いからね! 結婚する時の足枷になるでしょ?」

「リスク管理はしっかりしているということか」

「将来の夢は専業主婦になって金持ちに寄生することだからね」

 話している間に勃起した。

「よーし、撮るぞー」

 右手でスマホを構えつつ、左手でモミジの後頭部を掴む。
 ただし左手は形だけで、実際には力を込めていない。
 アングルが大事なので、亀頭だけパクッと咥えさせる。
 可能な限り舌を伸ばさせたら撮影ボタンを押す。

 カシャッ。

 いい感じに撮れた。
 目元を隠していることで生々しさが出ている。
 ただ、モミジを知る人間が見れば彼女だと分かるだろう。

「あとはこれを彼氏に送信するだけだが、他の奴等に見られる可能性があるぞ」

「別にいいよー! 顔が分からないのに私だって言う奴がいたら訴訟のチャンスじゃん! ガンガン訴えてお金を稼ぎまくる!」

「強い女だ」

 俺はモミジにスマホを返し、再びパンツとズボンを穿いた。

「メッセージはなんて書けばいい?」

「何も書くな、写真だけ送れ」

「え、何で?」

「それが一番効果的だからだ」

「どういうこと?」

「人間は想像力が豊かな生き物だから、勝手に想像して状況を把握する。文字がなければ必然と写真に集中するから、より脳にこびりつくってわけだ」

「うはぁ! 発想がえぐいなぁ! ヤクザっぽい!」

 モミジは彼氏に写真を送った。何も書かずに。

「お! もう既読がついた!」

「さてどう反応するかな」

 相手のアクションは早かった。
 次の瞬間には通話が掛かってきたのだ。

「どうする? 出たほうがいい?」

「もちろん。ここまで来たらとことんやるぞ。スピーカーにして黙っていろ。俺が話す」

「分かった!」

 応答ボタンを押すモミジ。
 俺が挨拶しようとしたところ、先に相手が言った。

『お前、誰だよ! 俺の女に手を出してタダで済むと思うなよ!』

「ふっ、定番のセリフだな」

『舐めやがって! 名乗れよ! 絶対に殺してやる!』

「お前こそ誰だ。相手に名前を尋ねるなら先に名乗れよ無礼者」

『おいおい、俺のことを知らなかったのか! 三年の近藤だ!』

「え、お前、近藤リュウジか?」

『そうだ!』

 思わず苦笑いを浮かべる俺。
 モミジは楽しそうに笑っていやがる。

(とんでもねぇ奴に当てやがったな)

 近藤リュウジは身長190半ばの強面野郎だ。
 筋骨隆々で、素行の悪さでも知られている。
 学校の上層部とコネがあるようで教師も手に負えない存在だ。
 喧嘩っ早さも有名で、暴力沙汰も一度や二度ではない。

『それでお前は誰なんだよ』

 こうなった以上は引き下がれない。

「俺は神座ハヤトだ。同じ三年だよ、よろしくな」

『知らねぇよお前みたいな奴! まぁいい! 覚悟してろ!』

 通話が終了した。

「学校一のヤバい奴vsヤクザの子供かぁ! 楽しみだねー!」

 声を弾ませるモミジ。
 この女、最初からそれが狙いだったのか。

「俺はお前の評価を誤っていたよ」

「といいますと!?」

「お前はとんだクソ女だ」

「でも勝てば私を好き放題に犯せるよ!」

「ん? もしかして勝つまでは性欲処理に使えないってことか?」

「もちろん! 今はまだリュウジの恋人だもん。一途な女なんだよね、私」

「……やっぱりお前はクソだな」

「まーまー、景気づけにもう1回抜いてあげるから!」

「ヤクザよりタチがわりぃよ」

 と言いつつ、しっかり抜いてもらうのだった。
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