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009 最強のレベリング
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「うっひゃー! 本当に私でもドラゴンを倒せちゃったよ!」
コネットは、まず自分でステンガーの試し撃ちを行った。使用方法は非常に簡単なので何の問題も起きない。クエストが終わっているのにステンガーを撃つと赤字になるので、余分な攻撃は一発に留めておく。
三人は帰還の魔石を使ってその場を離脱した。
「とりあえず20個買うけど、その前に二つ質問させてもらっていい?」
街に着くなりコネットが訊ねる。涼介は「何かな」と前のめりで返す。
「この武器って軽量化することはできない?」
「軽量化?」
「今のままだと肩に担いで走り回るのは難しいでしょ? だから軽量化したら使い勝手が向上すると思うんだけど」
涼介にとってコネットの意見は貴重だった。ステンガーを担いで走り回るシーンなど想定していなかったからだ。
「軽量化することは可能だ。ただ、材料費が高騰するぞ」
「どのくらい?」
涼介は〈クラフト〉を発動し、軽量化したステンガーをイメージする。必要な材料が脳内に表示された。
「ざっと今の2倍だ」
「却下ね」
コネットは即答だった。
「もう一つは質問というより確認。涼介マンはこの武器を私に卸して、私に売り回って欲しいんだよね?」
「そうだ。俺がコネットに売る価格は35万を想定している。材料費30に上乗せ分が5だ」
「で、私は好きな価格で売ってもいいと」
「好きな価格と言ってもクエスト報酬の都合を考えたら40万前後が関の山だと思うけどな」
コネットは「まぁね」と答えたあと、真剣な顔で涼介を見た。
「そこまで考えているなら自分で売ったほうがよくない? 私を通す意味が分からないんだよね」
「販路がないからな俺には。コネットに委託するほうが幅広く売れると思う」
シャーロットが「なるほど」と呟く一方、コネットは納得していない。
「涼介マン、それは本音じゃないでしょ?」
「というと?」
「販路なんてその気になれば簡単に作れるじゃん。キングサイクロプスの時みたいに毎日ドラゴンのクエストをこなせばいい。そうすれば冒険者は今までよりも涼介マンとシャロ太郎に興味を持つ。そうして近寄ってきた連中に武器を売ればいい。あとは勝手に広まるでしょ」
「たしかに……!」とシャーロット。
実は涼介も同じことを考えたことがあった。というより、本当はそうやって広める予定だったのだ。タイミングよくコネットが声を掛けてきたことで、彼女を通すほうがいいという考えに変わった。その理由は単純だ。
「面倒臭いからな」
「面倒臭い?」
「知名度を上げる為に何度かドラゴンを狩る必要があるだろ。その過程が面倒臭い。あと、その方法だと有名になってしまうから嫌なんだ。チヤホヤされて気持ちいいのは最初だけで、その後は厄介なことしか待っていない。商人ならともかく冒険者だとな」
ゲーム時代、涼介は世界最強プレイヤーとして誰よりも有名だった。だからこそ有名になるとどうなるかが分かる。街を歩けば囲まれ、何もしていないのに妬まれ、無名なら起きないトラブルに巻き込まれてしまう。
「だからコネットには俺の武器であることは内緒にしてほしいんだ。仕入れ先を訊かれたらいつものように『独自のルートで仕入れた』とでも言って濁してほしい」
「そういうことなら納得よん」
「問題なければ商談成立ってことでいいかな?」
「その前にもう一つ。材料費30に上乗せ5万じゃなくて、材料+5万でどうかな? その方が取引の手間が省けてありがたいんだけど」
「それでもいいよ。俺からすればどっちでも同じだし」
「なら決まりね!」
コネットと涼介がその場で取引を行う。ステンガー20個分の材料と上乗せ分の100万ゴールドが涼介に渡った。涼介は速やかにステンガーをクラフトし、それをコネットに送り返す。
「取引ありがとねん!」
「こちらこそ。今後はどこで取引すればいい?」
「シャロ太郎の家に行くよ! 涼介マンもそこで暮らしているんでしょ?」
「よく知っているな」
「商売人は情報通だからねん! 早朝に行くから家にいてね」
「はいよ」
コネットは「ではではー」とPTから脱退し、そのまま歩き去った。彼女の後ろ姿が人混みの中に消えると、シャーロットが恐る恐る口を開いた。
「あの、涼介様」
「どうした?」
「コネット様との取引でどういったことが起きるのですか? 涼介様のことだからお金よりも経験値が目的で、これが『奥の手』だと思うのですが……」
「シャーロットはまだ分かっていないわけか」
「恥ずかしながら……」
「だったら楽しみにしておくといい。結果は数日後に出る」
「数日後ですか」
「コネット次第だがな。それよりクエストの報告を済ませてメシにしようぜ。それと明日と明後日は休みにしよう。連日にわたる狩りで疲れた」
「分かりました!」
二人は冒険者ギルドに向かった。
◇
翌日の早朝、シャーロットの家にコネットがやってきた。昨日と違って行商人スタイルだ。二頭の漆黒馬で年季の入った荷台を引いている。
応対は涼介が一人で担当した。寝ぼけ眼を擦りながら門を出る。シャーロットは館の中で朝食を作っていた。
「おっはよー涼介マン! 今日は500個買うよん!」
「500!?」
涼介の眠気が一瞬で消えた。
「本当はもっと欲しかったんだけど材料調達にてこずってねー!」
コネットは平然とした様子で取引申請を行う。ステンガー500個分の材料と2500万ゴールドが涼介に支払われた。これにより涼介の資産は300万から2800万へ大幅にアップした。
「コネットに卸したのは正解だな。自分で広めるよりも効率的にばら撒いてもらえそうだ」
涼介は500個のステンガーをコネットに送る。現物が召喚されることはないので、傍目にはただの雑談にしか見えない。この世界では当たり前の光景だ。
「ありがとねん!」
「こちらこそ」
「ステンガー祭り第一弾は今日の昼に行われるから楽しみにしててね」
コネットは屈託のない笑みを浮かべた。
◇
昼、涼介は家にいた。シャーロットの部屋のベッドで仰向けに寝ている。隣には涼介の腕に抱きつくシャーロットの姿。数日前から二人は一緒のベッドで寝るようになっていた。シャーロットから誘った。
「そろそろ始まる頃だろうな」
涼介は待ち侘びていた。ステンガー祭りが始まるのを。
「何が始まるのですか?」
シャーロットはまだ分かっていない。
「俺のレベル上げさ」
「ベッドで寝ているだけなのに上がるのですか?」
「コネットがしっかりしていれば……」
話している最中に、その時はやってきた。
『レベルが 42 に上がりました』
涼介は思わず「来た!」と叫ぶ。
「ほ、本当に上がった!? どうしてですか?」
「俺の作ったステンガーで敵を狩ったからだ。経験値の一部が俺に流れてくる」
「あ……!」
シャーロットも気づいた。
「涼介様、たしかステンガーは今朝も販売されたのですよね」
「ああ、500個な。昨日の分と合わせたら520個になる」
「520ってことは……」
『レベルが 43 に上がりました』
『レベルが 44 に上がりました』
『レベルが 45 に上がりました』
『レベルが 46 に上がりました』
『レベルが 47 に上がりました』
『レベルが 48 に上がりました』
『レベルが 49 に上がりました』
『レベルが 50 に上がりました』
『レベルが 51 に上がりました』
『レベルが 52 に上がりました』
『レベルが 53 に上がりました』
『レベルが 54 に上がりました』
『レベルが 55 に上がりました』
『レベルが 56 に上がりました』
涼介は天井に向かって右の拳を突き上げた。
「こういうことさ」
ばら撒かれたステンガーを使って他の冒険者がドラゴンを狩る。経験値の一部が流れ込んでくるので、涼介は寝ているだけでレベルが上がる。経験値効率は自分で狩るよりも遙かに高い。
「龍霊山の周辺にはノーマルドラゴンがうじゃうじゃいる。区分がザコだからリスポーンにかかる時間も短い。命を張って戦う時代は終わりだ。今後は冒険者らしくのんびりしているだけでレベルが上がりまくるぞ。ついでにお金も荒稼ぎできるぜ!」
「すごいです! すごすぎます! 涼介様!」
今、涼介の最強レベリング計画が成就した。
コネットは、まず自分でステンガーの試し撃ちを行った。使用方法は非常に簡単なので何の問題も起きない。クエストが終わっているのにステンガーを撃つと赤字になるので、余分な攻撃は一発に留めておく。
三人は帰還の魔石を使ってその場を離脱した。
「とりあえず20個買うけど、その前に二つ質問させてもらっていい?」
街に着くなりコネットが訊ねる。涼介は「何かな」と前のめりで返す。
「この武器って軽量化することはできない?」
「軽量化?」
「今のままだと肩に担いで走り回るのは難しいでしょ? だから軽量化したら使い勝手が向上すると思うんだけど」
涼介にとってコネットの意見は貴重だった。ステンガーを担いで走り回るシーンなど想定していなかったからだ。
「軽量化することは可能だ。ただ、材料費が高騰するぞ」
「どのくらい?」
涼介は〈クラフト〉を発動し、軽量化したステンガーをイメージする。必要な材料が脳内に表示された。
「ざっと今の2倍だ」
「却下ね」
コネットは即答だった。
「もう一つは質問というより確認。涼介マンはこの武器を私に卸して、私に売り回って欲しいんだよね?」
「そうだ。俺がコネットに売る価格は35万を想定している。材料費30に上乗せ分が5だ」
「で、私は好きな価格で売ってもいいと」
「好きな価格と言ってもクエスト報酬の都合を考えたら40万前後が関の山だと思うけどな」
コネットは「まぁね」と答えたあと、真剣な顔で涼介を見た。
「そこまで考えているなら自分で売ったほうがよくない? 私を通す意味が分からないんだよね」
「販路がないからな俺には。コネットに委託するほうが幅広く売れると思う」
シャーロットが「なるほど」と呟く一方、コネットは納得していない。
「涼介マン、それは本音じゃないでしょ?」
「というと?」
「販路なんてその気になれば簡単に作れるじゃん。キングサイクロプスの時みたいに毎日ドラゴンのクエストをこなせばいい。そうすれば冒険者は今までよりも涼介マンとシャロ太郎に興味を持つ。そうして近寄ってきた連中に武器を売ればいい。あとは勝手に広まるでしょ」
「たしかに……!」とシャーロット。
実は涼介も同じことを考えたことがあった。というより、本当はそうやって広める予定だったのだ。タイミングよくコネットが声を掛けてきたことで、彼女を通すほうがいいという考えに変わった。その理由は単純だ。
「面倒臭いからな」
「面倒臭い?」
「知名度を上げる為に何度かドラゴンを狩る必要があるだろ。その過程が面倒臭い。あと、その方法だと有名になってしまうから嫌なんだ。チヤホヤされて気持ちいいのは最初だけで、その後は厄介なことしか待っていない。商人ならともかく冒険者だとな」
ゲーム時代、涼介は世界最強プレイヤーとして誰よりも有名だった。だからこそ有名になるとどうなるかが分かる。街を歩けば囲まれ、何もしていないのに妬まれ、無名なら起きないトラブルに巻き込まれてしまう。
「だからコネットには俺の武器であることは内緒にしてほしいんだ。仕入れ先を訊かれたらいつものように『独自のルートで仕入れた』とでも言って濁してほしい」
「そういうことなら納得よん」
「問題なければ商談成立ってことでいいかな?」
「その前にもう一つ。材料費30に上乗せ5万じゃなくて、材料+5万でどうかな? その方が取引の手間が省けてありがたいんだけど」
「それでもいいよ。俺からすればどっちでも同じだし」
「なら決まりね!」
コネットと涼介がその場で取引を行う。ステンガー20個分の材料と上乗せ分の100万ゴールドが涼介に渡った。涼介は速やかにステンガーをクラフトし、それをコネットに送り返す。
「取引ありがとねん!」
「こちらこそ。今後はどこで取引すればいい?」
「シャロ太郎の家に行くよ! 涼介マンもそこで暮らしているんでしょ?」
「よく知っているな」
「商売人は情報通だからねん! 早朝に行くから家にいてね」
「はいよ」
コネットは「ではではー」とPTから脱退し、そのまま歩き去った。彼女の後ろ姿が人混みの中に消えると、シャーロットが恐る恐る口を開いた。
「あの、涼介様」
「どうした?」
「コネット様との取引でどういったことが起きるのですか? 涼介様のことだからお金よりも経験値が目的で、これが『奥の手』だと思うのですが……」
「シャーロットはまだ分かっていないわけか」
「恥ずかしながら……」
「だったら楽しみにしておくといい。結果は数日後に出る」
「数日後ですか」
「コネット次第だがな。それよりクエストの報告を済ませてメシにしようぜ。それと明日と明後日は休みにしよう。連日にわたる狩りで疲れた」
「分かりました!」
二人は冒険者ギルドに向かった。
◇
翌日の早朝、シャーロットの家にコネットがやってきた。昨日と違って行商人スタイルだ。二頭の漆黒馬で年季の入った荷台を引いている。
応対は涼介が一人で担当した。寝ぼけ眼を擦りながら門を出る。シャーロットは館の中で朝食を作っていた。
「おっはよー涼介マン! 今日は500個買うよん!」
「500!?」
涼介の眠気が一瞬で消えた。
「本当はもっと欲しかったんだけど材料調達にてこずってねー!」
コネットは平然とした様子で取引申請を行う。ステンガー500個分の材料と2500万ゴールドが涼介に支払われた。これにより涼介の資産は300万から2800万へ大幅にアップした。
「コネットに卸したのは正解だな。自分で広めるよりも効率的にばら撒いてもらえそうだ」
涼介は500個のステンガーをコネットに送る。現物が召喚されることはないので、傍目にはただの雑談にしか見えない。この世界では当たり前の光景だ。
「ありがとねん!」
「こちらこそ」
「ステンガー祭り第一弾は今日の昼に行われるから楽しみにしててね」
コネットは屈託のない笑みを浮かべた。
◇
昼、涼介は家にいた。シャーロットの部屋のベッドで仰向けに寝ている。隣には涼介の腕に抱きつくシャーロットの姿。数日前から二人は一緒のベッドで寝るようになっていた。シャーロットから誘った。
「そろそろ始まる頃だろうな」
涼介は待ち侘びていた。ステンガー祭りが始まるのを。
「何が始まるのですか?」
シャーロットはまだ分かっていない。
「俺のレベル上げさ」
「ベッドで寝ているだけなのに上がるのですか?」
「コネットがしっかりしていれば……」
話している最中に、その時はやってきた。
『レベルが 42 に上がりました』
涼介は思わず「来た!」と叫ぶ。
「ほ、本当に上がった!? どうしてですか?」
「俺の作ったステンガーで敵を狩ったからだ。経験値の一部が俺に流れてくる」
「あ……!」
シャーロットも気づいた。
「涼介様、たしかステンガーは今朝も販売されたのですよね」
「ああ、500個な。昨日の分と合わせたら520個になる」
「520ってことは……」
『レベルが 43 に上がりました』
『レベルが 44 に上がりました』
『レベルが 45 に上がりました』
『レベルが 46 に上がりました』
『レベルが 47 に上がりました』
『レベルが 48 に上がりました』
『レベルが 49 に上がりました』
『レベルが 50 に上がりました』
『レベルが 51 に上がりました』
『レベルが 52 に上がりました』
『レベルが 53 に上がりました』
『レベルが 54 に上がりました』
『レベルが 55 に上がりました』
『レベルが 56 に上がりました』
涼介は天井に向かって右の拳を突き上げた。
「こういうことさ」
ばら撒かれたステンガーを使って他の冒険者がドラゴンを狩る。経験値の一部が流れ込んでくるので、涼介は寝ているだけでレベルが上がる。経験値効率は自分で狩るよりも遙かに高い。
「龍霊山の周辺にはノーマルドラゴンがうじゃうじゃいる。区分がザコだからリスポーンにかかる時間も短い。命を張って戦う時代は終わりだ。今後は冒険者らしくのんびりしているだけでレベルが上がりまくるぞ。ついでにお金も荒稼ぎできるぜ!」
「すごいです! すごすぎます! 涼介様!」
今、涼介の最強レベリング計画が成就した。
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