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017 おしまい
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エルディは大いに栄え、一年後には町民の数が一万を突破。これほどの規模になるともはや「町」とは呼べず、区分は町から「街」へ格上げされた。
街には様々な店が並び、どこよりも活気づいている。夜中の街灯にたかる蛾のような性質を持つ若者たちは、その活況ぶりに惹かれてエルディへ向かった。
公国の首領たる大公もそれを後押しするべく政策を発表。エルディに魔法学校を開き、冒険者以外でも魔法を使った農作業ができる環境を整備。他にも様々な支援策を打ち出し、街の発展に注力した。
しかしそんなある日、いよいよジョナサン公爵が動き始めた。
突如、アルバニア王国が新たな関税を発表したのだ。
これまで無税だった粉末調味料や真空冷凍食などに対し、2,000%の関税を設定。
つまり、アルバニア王国において、エルディ産のそういった商品の価格が20倍以上に跳ね上がったわけだ。
どれだけ元々の価格が安かったとはいえ、これまで100ゴールドだったフリーズドライが2,000ゴールドを超えれば、今までと同じ感覚で買おうとする者はいない。
結果、アルバニア王国におけるエルディ産の商品の売上が急落。こうなると折からの薄利多売スタイルもマイナスに作用し、エルディの財政は急激に悪化した。
もちろんホライズン公国はこの暴挙ともいえる関税に抗議。報復措置としてアルバニアに対する強烈な関税を設けたが、大国であるアルバニアにとって痛くも痒くもなかった。
公爵の攻撃はまだ続く。
法外な関税の設置と同時に、自身の抱えている業者に作らせた粉末調味料と真空冷凍食の販売を開始したのだ。
もちろん価格は関税発動前のエルディ産に比べて遥かに高いが、それでも所詮は当時の数倍程度であり、関税効果で20倍以上に高騰したエルディ産よりは割安感があった。
こうして公爵家はますます儲け、アルバニア王国の市民やエルディの人々が割を食うことになった。
★★★★★
「ふはははは! どうだ! これが貴族の力! 商売人など屁でも無いわ!」
「さすがですわお父様! やはり世界はガッテムタイガー家のもの! おほほほ!」
公爵家にジョナサンとキャサリンの高笑いが響き渡る。
二人は本邸の食堂で優雅なディナーを楽しんでいた。彼らの私利私欲のために庶民が大いに苦しんでいることなど気にもしないで。
「今後は周辺諸国に圧力をかけてホライズン公国との取引を中止させる。そうすればエルディは我が国以外にも輸出ができなくなり、生産品の自国消費を余儀なくさせられる。外貨が稼げないとなれば今ほどの発展は見込めまい。静かに死にゆくのみだ」
「おほほほほのほーッ!」
キャサリンは上機嫌で笑い、ステーキにこれでもかと野菜パウダーを振りかける。それによって緑化されたステーキを豪快に食べ、口の端から肉汁を滴らせて微笑む。
「ライデンが私にひれ伏すのも時間の問題ね!」
「そうじゃそうじゃ!」
二人が上機嫌で食事を勧める。
しかしその時だった。
「大変です公爵様ーッ!」
公爵の執事が食堂に飛び込んできた。
「なんじゃ食事中に!」
「は、反乱です! 反乱が起きましたー!」
「なんじゃとぉ!?」
「主導しているのは侯爵様です!」
「なぁにぃ!」
アルバニア王国では二つの巨大派閥が存在している。
一つが公爵をリーダーとする公爵派であり、国の約7割を掌握している。彼らは国王ではなく公爵に忠誠を誓っており、それが「この国の本当の最高権力者は公爵」と言わしめる所以だった。
そしてもう一つが侯爵派。こちらは侯爵をリーダーとしている。ただし、侯爵が国王に忠誠を誓っていることから、国王派という見方をする者もいた。
その侯爵派が牙を剥いた。侯爵と彼に賛同する男爵が手を組み、兵や民を率いて公爵領を急襲した。
「ジョナサン・ガッテムタイガー、貴様は我が国を危険にさらした! これ以上は野放しにはしておけん!」
侯爵領の騎士団が公爵家に踏み込む。
「待て、金ならくれてやる! だから命だけは……あんぎゃああああああああ!」
「お父様ぁーッ!」
公爵は騎士団長によってその場で処断された。
「お父様! お父様ぁぁぁぁぁ! あなたたち! こんなことをしてただですむと思っているの! 反乱は重罪! 全員極刑に処されるわよ!」
騎士団長の男はニヤリと笑う。
「それはどうかな」
――――……。
翌日、アルバニア王国で起きた侯爵の反乱は他国に知れ渡った。
しかし、その内容は事実と違っていた。
『クーデターを企てていた公爵を侯爵派が阻止した』
それが世に出た情報だった。
これは侯爵ではなく国王の意向によるものだ。かねてより公爵をどうにかしたいと思っていた国王は、侯爵かばうことで公爵派の力を削いだ。
これによって公爵派の力は急激に弱まった。
権力を取り戻した国王は直ちに関税を撤廃。ホライズン公国との友好関係を回復させた。
さらに、友好の証としてエルディに訪問すると宣言した。
◇
数週間後。
エルディは騒然としていた。
アルバニア王国の国王がやってくるからだ。
「来たぞぉおおおおおおお!」
モブ町民が国王の到来を告げる。
王家専用の煌びやかな馬車と、礼装用の甲冑に身を包んだ騎士団がやってきた。
馬車は街の中央で停まり、そこで待つライデンやマリアたちの前に国王は降り立った。
「よお爺さん久しぶりだな!」
「おおライデン、元気にしておったか!」
国王とライデンが握手を交わす。
「そういえばライデンって、冒険者時代に陛下と面識があったんだね」
「おうよ! 爺さんには世話になったものだ」
「こちらこそ、そなたのおかげで世界に平和が訪れた。にもかかわらず迫害するようなことになってしまいすまなかった。今さらではあるが、今後はかつて魔物の討伐を生業としていた者たちに恩返しできるような政策を考えている」
「それは楽しみだぜ! 今でこそ公国の人間だが、俺たちは王国出身者だしな!」
話を終えると、国王はライデンたちとともに歩いて街を見て回った。彼らの移動に合わせて野次馬たちも動くため、ライデンやマリアは常に野次馬に囲まれている状態だった。
「この街はまだまだ発展するぜ!」
「我が国も負けてはおれんのう」
国王がふぉっふぉっふぉと笑う。
「そんじゃ爺さん、役場に案内するよ。ウチの二階は小さな食堂になっていてな、そこで一緒にメシでも食おうぜ」
「そうじゃな」
国王は頷くものの、「その前に」とマリアを見た。
「マリアと二人きりで話をさせてもらえるか?」
「おう、いいぜ!」
「すまんのう」
国王は近くの酒場に入り、そこでマリアと二人きりになった。
「元気にしておったか? マリア」
切り出したのは国王からだ。
「はい! 陛下のほうも元気そうで何よりです!」
マリアはニコッと微笑んだ。彼女は国王陛下が大好きで親のように慕っているため、久しぶりに会えたことがこの上なく嬉しかった。
「お主にあったら話そうと思っていたことが色々とあったが、いかんのう、年のせいか忘れてしまったわい」
「あははは! 気にしないでください! じゃあ代わりに私がお話しましょうか?」
「そうじゃのう。そうしてくれ。色々としてきたのじゃろ?」
「はい! 陛下からいただいた賢者の書を解読することに成功して、それに不思議なレシピがたくさん載っているんですよ! ヨーグルトは知っていますよね? 他にも……」
ペラペラ、ペラペラ。
マリアは喉が枯れるくらいに話し続けた。
国王はそれを笑顔で聞き、時には大袈裟に驚いて盛り上げる。
「おーい、まだかー!」
二人の会話が6時間を超えた時、さすがにしびれを切らしてライデンが言った。とはいえ、空気を読んで店には入らず、外から声を掛けるに留めている。
「あ! 私ってばすっかり時間を忘れていた!」
「ふぉっふぉっふぉ、ワシもじゃ」
「ご飯にしないとですね! 美味しい料理をたくさん用意しているんですよ!」
「それは楽しみじゃのう」
二人は席を立ち、酒場から出ようとする。
だが、マリアが扉を開ける直前に国王が言った。
「マリア、この町での生活は気に入っているかい?」
「はい! とても気に入っています! 陛下に会えないのは寂しいですが、ライデンたちと毎日楽しくしていますよ!」
国王は「それはよかった」と笑みを浮かべる。
(このやり取り、どこかで……)
マリアの脳裏に何かが引っかかる。
その正体はすぐに分かった。
「あああああああ! ラッセルさんだ!」
そう、先ほどのやり取りはマリアとラッセルが以前行ったものだったのだ。
「もしかして……陛下がラッセルさん!?」
「…………」
国王は静かに笑い、それから普段と違う声色で言った。
「はて? なんのことじゃ? ワシは国王! そう、アルバニア王国の国王である!」
「ああああああ! やっぱり! ラッセルさんの声! 話し方も!」
「気のせいじゃろう。ワシはイケイケな仮面などつけておらぬ」
「ラッセルさんが仮面をつけていることも知っているじゃないですか!」
「なんのことかのう」
国王は強引に話を切り上げて出ていく。
マリアもその後に続いた。
かくして国王の訪問は大団円の中で終了。
アルバニア王国とホライズン公国は末永く友好関係を築き、マリアは今日も楽しくエルディの町おこしに励むのだった。
街には様々な店が並び、どこよりも活気づいている。夜中の街灯にたかる蛾のような性質を持つ若者たちは、その活況ぶりに惹かれてエルディへ向かった。
公国の首領たる大公もそれを後押しするべく政策を発表。エルディに魔法学校を開き、冒険者以外でも魔法を使った農作業ができる環境を整備。他にも様々な支援策を打ち出し、街の発展に注力した。
しかしそんなある日、いよいよジョナサン公爵が動き始めた。
突如、アルバニア王国が新たな関税を発表したのだ。
これまで無税だった粉末調味料や真空冷凍食などに対し、2,000%の関税を設定。
つまり、アルバニア王国において、エルディ産のそういった商品の価格が20倍以上に跳ね上がったわけだ。
どれだけ元々の価格が安かったとはいえ、これまで100ゴールドだったフリーズドライが2,000ゴールドを超えれば、今までと同じ感覚で買おうとする者はいない。
結果、アルバニア王国におけるエルディ産の商品の売上が急落。こうなると折からの薄利多売スタイルもマイナスに作用し、エルディの財政は急激に悪化した。
もちろんホライズン公国はこの暴挙ともいえる関税に抗議。報復措置としてアルバニアに対する強烈な関税を設けたが、大国であるアルバニアにとって痛くも痒くもなかった。
公爵の攻撃はまだ続く。
法外な関税の設置と同時に、自身の抱えている業者に作らせた粉末調味料と真空冷凍食の販売を開始したのだ。
もちろん価格は関税発動前のエルディ産に比べて遥かに高いが、それでも所詮は当時の数倍程度であり、関税効果で20倍以上に高騰したエルディ産よりは割安感があった。
こうして公爵家はますます儲け、アルバニア王国の市民やエルディの人々が割を食うことになった。
★★★★★
「ふはははは! どうだ! これが貴族の力! 商売人など屁でも無いわ!」
「さすがですわお父様! やはり世界はガッテムタイガー家のもの! おほほほ!」
公爵家にジョナサンとキャサリンの高笑いが響き渡る。
二人は本邸の食堂で優雅なディナーを楽しんでいた。彼らの私利私欲のために庶民が大いに苦しんでいることなど気にもしないで。
「今後は周辺諸国に圧力をかけてホライズン公国との取引を中止させる。そうすればエルディは我が国以外にも輸出ができなくなり、生産品の自国消費を余儀なくさせられる。外貨が稼げないとなれば今ほどの発展は見込めまい。静かに死にゆくのみだ」
「おほほほほのほーッ!」
キャサリンは上機嫌で笑い、ステーキにこれでもかと野菜パウダーを振りかける。それによって緑化されたステーキを豪快に食べ、口の端から肉汁を滴らせて微笑む。
「ライデンが私にひれ伏すのも時間の問題ね!」
「そうじゃそうじゃ!」
二人が上機嫌で食事を勧める。
しかしその時だった。
「大変です公爵様ーッ!」
公爵の執事が食堂に飛び込んできた。
「なんじゃ食事中に!」
「は、反乱です! 反乱が起きましたー!」
「なんじゃとぉ!?」
「主導しているのは侯爵様です!」
「なぁにぃ!」
アルバニア王国では二つの巨大派閥が存在している。
一つが公爵をリーダーとする公爵派であり、国の約7割を掌握している。彼らは国王ではなく公爵に忠誠を誓っており、それが「この国の本当の最高権力者は公爵」と言わしめる所以だった。
そしてもう一つが侯爵派。こちらは侯爵をリーダーとしている。ただし、侯爵が国王に忠誠を誓っていることから、国王派という見方をする者もいた。
その侯爵派が牙を剥いた。侯爵と彼に賛同する男爵が手を組み、兵や民を率いて公爵領を急襲した。
「ジョナサン・ガッテムタイガー、貴様は我が国を危険にさらした! これ以上は野放しにはしておけん!」
侯爵領の騎士団が公爵家に踏み込む。
「待て、金ならくれてやる! だから命だけは……あんぎゃああああああああ!」
「お父様ぁーッ!」
公爵は騎士団長によってその場で処断された。
「お父様! お父様ぁぁぁぁぁ! あなたたち! こんなことをしてただですむと思っているの! 反乱は重罪! 全員極刑に処されるわよ!」
騎士団長の男はニヤリと笑う。
「それはどうかな」
――――……。
翌日、アルバニア王国で起きた侯爵の反乱は他国に知れ渡った。
しかし、その内容は事実と違っていた。
『クーデターを企てていた公爵を侯爵派が阻止した』
それが世に出た情報だった。
これは侯爵ではなく国王の意向によるものだ。かねてより公爵をどうにかしたいと思っていた国王は、侯爵かばうことで公爵派の力を削いだ。
これによって公爵派の力は急激に弱まった。
権力を取り戻した国王は直ちに関税を撤廃。ホライズン公国との友好関係を回復させた。
さらに、友好の証としてエルディに訪問すると宣言した。
◇
数週間後。
エルディは騒然としていた。
アルバニア王国の国王がやってくるからだ。
「来たぞぉおおおおおおお!」
モブ町民が国王の到来を告げる。
王家専用の煌びやかな馬車と、礼装用の甲冑に身を包んだ騎士団がやってきた。
馬車は街の中央で停まり、そこで待つライデンやマリアたちの前に国王は降り立った。
「よお爺さん久しぶりだな!」
「おおライデン、元気にしておったか!」
国王とライデンが握手を交わす。
「そういえばライデンって、冒険者時代に陛下と面識があったんだね」
「おうよ! 爺さんには世話になったものだ」
「こちらこそ、そなたのおかげで世界に平和が訪れた。にもかかわらず迫害するようなことになってしまいすまなかった。今さらではあるが、今後はかつて魔物の討伐を生業としていた者たちに恩返しできるような政策を考えている」
「それは楽しみだぜ! 今でこそ公国の人間だが、俺たちは王国出身者だしな!」
話を終えると、国王はライデンたちとともに歩いて街を見て回った。彼らの移動に合わせて野次馬たちも動くため、ライデンやマリアは常に野次馬に囲まれている状態だった。
「この街はまだまだ発展するぜ!」
「我が国も負けてはおれんのう」
国王がふぉっふぉっふぉと笑う。
「そんじゃ爺さん、役場に案内するよ。ウチの二階は小さな食堂になっていてな、そこで一緒にメシでも食おうぜ」
「そうじゃな」
国王は頷くものの、「その前に」とマリアを見た。
「マリアと二人きりで話をさせてもらえるか?」
「おう、いいぜ!」
「すまんのう」
国王は近くの酒場に入り、そこでマリアと二人きりになった。
「元気にしておったか? マリア」
切り出したのは国王からだ。
「はい! 陛下のほうも元気そうで何よりです!」
マリアはニコッと微笑んだ。彼女は国王陛下が大好きで親のように慕っているため、久しぶりに会えたことがこの上なく嬉しかった。
「お主にあったら話そうと思っていたことが色々とあったが、いかんのう、年のせいか忘れてしまったわい」
「あははは! 気にしないでください! じゃあ代わりに私がお話しましょうか?」
「そうじゃのう。そうしてくれ。色々としてきたのじゃろ?」
「はい! 陛下からいただいた賢者の書を解読することに成功して、それに不思議なレシピがたくさん載っているんですよ! ヨーグルトは知っていますよね? 他にも……」
ペラペラ、ペラペラ。
マリアは喉が枯れるくらいに話し続けた。
国王はそれを笑顔で聞き、時には大袈裟に驚いて盛り上げる。
「おーい、まだかー!」
二人の会話が6時間を超えた時、さすがにしびれを切らしてライデンが言った。とはいえ、空気を読んで店には入らず、外から声を掛けるに留めている。
「あ! 私ってばすっかり時間を忘れていた!」
「ふぉっふぉっふぉ、ワシもじゃ」
「ご飯にしないとですね! 美味しい料理をたくさん用意しているんですよ!」
「それは楽しみじゃのう」
二人は席を立ち、酒場から出ようとする。
だが、マリアが扉を開ける直前に国王が言った。
「マリア、この町での生活は気に入っているかい?」
「はい! とても気に入っています! 陛下に会えないのは寂しいですが、ライデンたちと毎日楽しくしていますよ!」
国王は「それはよかった」と笑みを浮かべる。
(このやり取り、どこかで……)
マリアの脳裏に何かが引っかかる。
その正体はすぐに分かった。
「あああああああ! ラッセルさんだ!」
そう、先ほどのやり取りはマリアとラッセルが以前行ったものだったのだ。
「もしかして……陛下がラッセルさん!?」
「…………」
国王は静かに笑い、それから普段と違う声色で言った。
「はて? なんのことじゃ? ワシは国王! そう、アルバニア王国の国王である!」
「ああああああ! やっぱり! ラッセルさんの声! 話し方も!」
「気のせいじゃろう。ワシはイケイケな仮面などつけておらぬ」
「ラッセルさんが仮面をつけていることも知っているじゃないですか!」
「なんのことかのう」
国王は強引に話を切り上げて出ていく。
マリアもその後に続いた。
かくして国王の訪問は大団円の中で終了。
アルバニア王国とホライズン公国は末永く友好関係を築き、マリアは今日も楽しくエルディの町おこしに励むのだった。
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