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帰り道 遥乃の企み
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二人はゆっくりと歩きながら、いつもと違う学校からの帰り道を満喫している。
早く帰る必要がないしお互いの奇行を誰かに見られないために、車や人の往来を避けるように登下校で使っている通りから一本外れた、人通りの少ない道を歩いている。
「もう絶対ダメ」
遥乃が飛びかかってきそうになるのを見て、鈴香は距離を保って回避する。
このまま人固めをされながら倒れたら、人がいないのを良いことに、体育館の時みたいに寝転びながら愛でられてしまう。重力から解放されながら愛でられると、倒れる心配がないからハルちゃんは全力で抱きついてくる。
制服は汚れるし、絶対に擦り傷ができる。「同じ痛みを共有してるね」なんて訳が分からないことを言ってくるに決まっている。
「すーずぅーちゃーん」
遠ざかってしまった鈴鹿に向かって、遥乃は両手を前に差し出して「愛玩」の名を呼ぶ。
しょうがないなと、鈴香がため息をついたのを確認した途端に遥乃は勢いよく横から抱きつき、定位置のように肩に顔を乗せると、鈴香が遥乃の可愛らしいおでこをペチリと叩く。
「いってぇ~」
遥乃は小さな男の子が転んでしまった時みたいな声を出して、おでこではなく頭の上にちょこんと手を乗せる。
そっちが悪いんでしょ?と鈴香は口を尖らせながら、肩をすくめながら頭を押さえ、可愛らしくチラチラと様子を窺っているいる遥乃とは反対の方に体を向ける。
「もぉ~~お~」
遥乃は素っ頓狂な声を上げる。
「やっぱり私の事が好きなのね」
そう言いながら遥乃は、反対を向きながらも体を近付けてきた鈴香を後ろから抱きしめる。
「違うもん」
頬を膨らませながら、鈴香はそっぽを向く。
「そうよね、そうよね。違うわよね」
可愛さのあまり遥乃は、隙が生まれた鈴香の膨らんだほっぺを狙って唇を近付ける。
「ゔ~~~」
首を目一杯に伸ばして抵抗する鈴香だが、遥乃は「ハウハウ、ハウハウ」と甘噛みする様に口をパクパクさせて、ほっぺ目掛けて攻め立てる。
こんなことばかりしているため、家への距離は一向に縮まらない。
遥乃の発作が治ったので再び歩き出したところで、「ねえねえ」と鈴香が声をかける。
「なーに?」
「樹くんと付き合ったら、あんなことが日常茶飯事になるんでしょ?」
みんなといる時に花音ちゃんが話しかけてきたのは、色々と事情があるのだとさっき聞いた。
乙女心は複雑らしい。
「諦めてやらなくなるかもしれないけど、怖いものがなくなって全力嫌がらせになるかもねー」
縁石の上から、遥乃はピョコンと飛び降りる。
「私にはそれに立ち向かう勇気がないかも」
フワリと揺れる髪を見ながら鈴香は答える。
どちらかになる確率よりも、悪かった場合のダメージが大きすぎる。あれ以上の圧をかけられたら、一日だってもたないと思う。
「一人じゃないから安心して、王子様は助けてくれるよ。樹はそういうのに敏感だから」
「その辺は樹君らしいね」
そうなったとしたら、彼女になった人をちゃんと守ってくれそう。
「嫌がらせが苦しくても、王子様の優しさに心が癒された時に、それが喜びを増大させるのよ」
遥乃はくるりと回る。
細い髪は風を捉えて広がった後、クルンとひとつにまとまる。
「そうなるんだろうね」
体験したわけじゃないから分からないけれど、マンガや小説でもそうなってるから、そうなんだと思う。
「その一瞬の喜びのために、ヒロインはみんなからの攻撃を必死に耐えるの」
「大変だね」
「人は喜びより憎しみの方が何倍も強く思えるの」
「う、うん」
あっ、ハルちゃんの様子がおかしい。口調も変わった。このままだとハルちゃんの心がどこかにいっちゃう。
「自分を高めることをしないで、相手にとってイヤなことをする力ってもの凄いんだから」
「そうなの?」
「そうよ、好きな人をとられたら、「ピーマンの肉詰め」を食べられた時の何倍もの負の感情が生まれてきちゃうの」
「う、うん」
食べ物と恋愛は違う気がするけれど、恋愛についての経験がないから、これなら多少は分かるかも。
「自分を責めるタイプなら害は起きにくいけど、彼女は外に向けちゃうタイプじゃない?」
「それは何となく分かるかも」
「そうなったら大変よ。麗しの王子様だって常に守ることはできないの。一緒にいない時を狙って、黒い闇が襲いかかってくるのよ。たまたまじゃないの、狙ってやるの。恐ろしい」
前を向いているけれど、ハルちゃんが見ている先は私とは別の世界。
ここまでくると、私からの返事は必要なくなる。これからは、ハルちゃんの衝動に沿って会話が進んでいくことになる。
「王子様はそれに悩んでしまうの」
そうだよね、一緒にいない時間の方が長いんだよね。王子様も苦しいんだよね。
「別の黒い闇達は、優しい顔をして王子様の心の隙間を狙って入り込もうとするの。それを見たヒロインは不安を覚えちゃうの。信じているけれど、やっぱり不安。私より可愛い子は沢山いる。王子様が他の女の子と笑って話をしているのを見た時に、綺麗だったヒロインの心に暗い色が混じりだすの」
そんなの辛すぎない?聞いただけで、心がキュッて苦しくなる。
「楽しいはずの毎日が、予想とは違って辛く苦しい日々になってしまう。でもね、二人でいる時はこの上ない喜びに満たされるから、この幸せを手放したくないって思っちゃうの」
何なのよ、やっぱり辛いだけじゃない。だって王子様と会えない時は苦しいままでしょ?
「王子様は変わらずヒロインのことを好きなの。寧ろ、男気スイッチが入って前以上に好意を寄せるんだけど、暗い色が混じったヒロインは心から信じることが出来なくなるの。その頃から少しずつだけど、二人の間に亀裂が入っていくの」
ヒロイン頑張って。
私はいつのまにかハルちゃんのお話に引き込まれていることが多い。
「信じていたはずの友達が、放課後の教室で王子様と二人きりで話しているのを見ちゃうの。ヒロインのために王子様の相談に乗ってただけかもしれないのに、二人を疑ってしまうの。そんな自分が嫌になるんだけれど、心に暗い色が広がっていくのをどうしても止められないの」
そんな波乱万丈はいらない。
私はやっぱり、教室の窓辺で見つめあってお話できるぐらいが丁度いい。
「どう?きっと楽しいわよ」
遥乃は冷たく笑う。その笑顔からは、可愛らしさが完全に抜けてしまっている。
「ゾンビゲームでは味わえない、女の怖さも存分に味わえるからね」
「それって全然楽しくない」
鈴香は、顔を横に振る。
「本当はそんなのを近くで見ていたいんだけれど、予定しているヒロイン役の女の子が鈍感力を極めているから、中々難しいんだよねー」
あっ、おかえりハルちゃん。
でも考えるだけで恐ろしい。
ハルちゃんが本気になったら、そうなってしまいそうで怖い。お願いだから、話でも背中を寒くさせるのはやめて欲しい。
「その役は私には無理だと思うな」
「無理って自分で言う前に、スズちゃんには無理なこと分かってるよー。廊下を踏み抜きそうなほどドスドス歩いてたのに、飴玉ひとつで懐柔できちゃうんだもん。そんな人にはドロドロとした大人の恋愛は難しいじゃん」
「もぉお、バカにしてー」
「それにもし、二人が付き合ったとしても、周りはそこまでならないと思うよー」
「何で?」
「だって相手はスズちゃんよ」
遥乃は意地悪な顔をして笑う。
「それってどういう意味?」
「スズちゃんだもん」
遥乃は鈴香の顔を見つめた後に、体全体を見回してクスリと笑う。
「ちんちくりんってこと?私が相手なら余裕って言いたいの?あら、大変。言ってくれるじゃない」
「キャー、ごめん、ごめん。違う、違うよ。違うって。キャー。ねえ聞いて?スズちゃんなら大丈夫だって他の理由があるのー」
遥乃は、鈴香のくすぐりから必死になって逃げる。
早く帰る必要がないしお互いの奇行を誰かに見られないために、車や人の往来を避けるように登下校で使っている通りから一本外れた、人通りの少ない道を歩いている。
「もう絶対ダメ」
遥乃が飛びかかってきそうになるのを見て、鈴香は距離を保って回避する。
このまま人固めをされながら倒れたら、人がいないのを良いことに、体育館の時みたいに寝転びながら愛でられてしまう。重力から解放されながら愛でられると、倒れる心配がないからハルちゃんは全力で抱きついてくる。
制服は汚れるし、絶対に擦り傷ができる。「同じ痛みを共有してるね」なんて訳が分からないことを言ってくるに決まっている。
「すーずぅーちゃーん」
遠ざかってしまった鈴鹿に向かって、遥乃は両手を前に差し出して「愛玩」の名を呼ぶ。
しょうがないなと、鈴香がため息をついたのを確認した途端に遥乃は勢いよく横から抱きつき、定位置のように肩に顔を乗せると、鈴香が遥乃の可愛らしいおでこをペチリと叩く。
「いってぇ~」
遥乃は小さな男の子が転んでしまった時みたいな声を出して、おでこではなく頭の上にちょこんと手を乗せる。
そっちが悪いんでしょ?と鈴香は口を尖らせながら、肩をすくめながら頭を押さえ、可愛らしくチラチラと様子を窺っているいる遥乃とは反対の方に体を向ける。
「もぉ~~お~」
遥乃は素っ頓狂な声を上げる。
「やっぱり私の事が好きなのね」
そう言いながら遥乃は、反対を向きながらも体を近付けてきた鈴香を後ろから抱きしめる。
「違うもん」
頬を膨らませながら、鈴香はそっぽを向く。
「そうよね、そうよね。違うわよね」
可愛さのあまり遥乃は、隙が生まれた鈴香の膨らんだほっぺを狙って唇を近付ける。
「ゔ~~~」
首を目一杯に伸ばして抵抗する鈴香だが、遥乃は「ハウハウ、ハウハウ」と甘噛みする様に口をパクパクさせて、ほっぺ目掛けて攻め立てる。
こんなことばかりしているため、家への距離は一向に縮まらない。
遥乃の発作が治ったので再び歩き出したところで、「ねえねえ」と鈴香が声をかける。
「なーに?」
「樹くんと付き合ったら、あんなことが日常茶飯事になるんでしょ?」
みんなといる時に花音ちゃんが話しかけてきたのは、色々と事情があるのだとさっき聞いた。
乙女心は複雑らしい。
「諦めてやらなくなるかもしれないけど、怖いものがなくなって全力嫌がらせになるかもねー」
縁石の上から、遥乃はピョコンと飛び降りる。
「私にはそれに立ち向かう勇気がないかも」
フワリと揺れる髪を見ながら鈴香は答える。
どちらかになる確率よりも、悪かった場合のダメージが大きすぎる。あれ以上の圧をかけられたら、一日だってもたないと思う。
「一人じゃないから安心して、王子様は助けてくれるよ。樹はそういうのに敏感だから」
「その辺は樹君らしいね」
そうなったとしたら、彼女になった人をちゃんと守ってくれそう。
「嫌がらせが苦しくても、王子様の優しさに心が癒された時に、それが喜びを増大させるのよ」
遥乃はくるりと回る。
細い髪は風を捉えて広がった後、クルンとひとつにまとまる。
「そうなるんだろうね」
体験したわけじゃないから分からないけれど、マンガや小説でもそうなってるから、そうなんだと思う。
「その一瞬の喜びのために、ヒロインはみんなからの攻撃を必死に耐えるの」
「大変だね」
「人は喜びより憎しみの方が何倍も強く思えるの」
「う、うん」
あっ、ハルちゃんの様子がおかしい。口調も変わった。このままだとハルちゃんの心がどこかにいっちゃう。
「自分を高めることをしないで、相手にとってイヤなことをする力ってもの凄いんだから」
「そうなの?」
「そうよ、好きな人をとられたら、「ピーマンの肉詰め」を食べられた時の何倍もの負の感情が生まれてきちゃうの」
「う、うん」
食べ物と恋愛は違う気がするけれど、恋愛についての経験がないから、これなら多少は分かるかも。
「自分を責めるタイプなら害は起きにくいけど、彼女は外に向けちゃうタイプじゃない?」
「それは何となく分かるかも」
「そうなったら大変よ。麗しの王子様だって常に守ることはできないの。一緒にいない時を狙って、黒い闇が襲いかかってくるのよ。たまたまじゃないの、狙ってやるの。恐ろしい」
前を向いているけれど、ハルちゃんが見ている先は私とは別の世界。
ここまでくると、私からの返事は必要なくなる。これからは、ハルちゃんの衝動に沿って会話が進んでいくことになる。
「王子様はそれに悩んでしまうの」
そうだよね、一緒にいない時間の方が長いんだよね。王子様も苦しいんだよね。
「別の黒い闇達は、優しい顔をして王子様の心の隙間を狙って入り込もうとするの。それを見たヒロインは不安を覚えちゃうの。信じているけれど、やっぱり不安。私より可愛い子は沢山いる。王子様が他の女の子と笑って話をしているのを見た時に、綺麗だったヒロインの心に暗い色が混じりだすの」
そんなの辛すぎない?聞いただけで、心がキュッて苦しくなる。
「楽しいはずの毎日が、予想とは違って辛く苦しい日々になってしまう。でもね、二人でいる時はこの上ない喜びに満たされるから、この幸せを手放したくないって思っちゃうの」
何なのよ、やっぱり辛いだけじゃない。だって王子様と会えない時は苦しいままでしょ?
「王子様は変わらずヒロインのことを好きなの。寧ろ、男気スイッチが入って前以上に好意を寄せるんだけど、暗い色が混じったヒロインは心から信じることが出来なくなるの。その頃から少しずつだけど、二人の間に亀裂が入っていくの」
ヒロイン頑張って。
私はいつのまにかハルちゃんのお話に引き込まれていることが多い。
「信じていたはずの友達が、放課後の教室で王子様と二人きりで話しているのを見ちゃうの。ヒロインのために王子様の相談に乗ってただけかもしれないのに、二人を疑ってしまうの。そんな自分が嫌になるんだけれど、心に暗い色が広がっていくのをどうしても止められないの」
そんな波乱万丈はいらない。
私はやっぱり、教室の窓辺で見つめあってお話できるぐらいが丁度いい。
「どう?きっと楽しいわよ」
遥乃は冷たく笑う。その笑顔からは、可愛らしさが完全に抜けてしまっている。
「ゾンビゲームでは味わえない、女の怖さも存分に味わえるからね」
「それって全然楽しくない」
鈴香は、顔を横に振る。
「本当はそんなのを近くで見ていたいんだけれど、予定しているヒロイン役の女の子が鈍感力を極めているから、中々難しいんだよねー」
あっ、おかえりハルちゃん。
でも考えるだけで恐ろしい。
ハルちゃんが本気になったら、そうなってしまいそうで怖い。お願いだから、話でも背中を寒くさせるのはやめて欲しい。
「その役は私には無理だと思うな」
「無理って自分で言う前に、スズちゃんには無理なこと分かってるよー。廊下を踏み抜きそうなほどドスドス歩いてたのに、飴玉ひとつで懐柔できちゃうんだもん。そんな人にはドロドロとした大人の恋愛は難しいじゃん」
「もぉお、バカにしてー」
「それにもし、二人が付き合ったとしても、周りはそこまでならないと思うよー」
「何で?」
「だって相手はスズちゃんよ」
遥乃は意地悪な顔をして笑う。
「それってどういう意味?」
「スズちゃんだもん」
遥乃は鈴香の顔を見つめた後に、体全体を見回してクスリと笑う。
「ちんちくりんってこと?私が相手なら余裕って言いたいの?あら、大変。言ってくれるじゃない」
「キャー、ごめん、ごめん。違う、違うよ。違うって。キャー。ねえ聞いて?スズちゃんなら大丈夫だって他の理由があるのー」
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