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SS 乙女の放課後 中
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「見つかっちゃった」
麗子ちゃんは照れながらプリントでキーホルダーを隠す。
照れた顔も可愛い。クラスの皆さん、この子はこんな顔もするのよ。いいでしょ?
「隠さなくたっていいじゃん」
「えっ、隠すってわけじゃないんだけれど…。なんとなく」
「なんとなくなの?」
私はいつものように少し大袈裟に話しかける。しかし、麗子ちゃんは「だから何となくだって」と、いつもと違う反応を示す。私のくだらない発言にさえ間髪を入れず返してくる聡明さがない。
「本当に?」
「本当だって」
私には確信めいたある事柄が頭の中に浮かんでいるけれど、学級委員長という立場からそんな考えに至ってしまったのではないかというのも無きにしも非ず。違うとは思うけれど確認してみる。
「もしかして、私にお笑いが好きって知られたくなかったなんて事はないよね?」
「それはないよ。だって亜里沙ちゃんとお笑い番組の話とかしたことあるでしょ?」
「確かに」
私は白々しくうんうんと頷く。ここで変に勘繰らせる様なことをしてしまったら元も子もない。それよりも少し安心した。目の前にいるのは北原麗子ではなく麗子ちゃんだった。
「それなら何で隠したりなんかしたの?」
「さっきから言ってるけど、深い意味は無いよ」
私に向けて両手を振る麗子ちゃんの顔をジーッと見つめる。
「信じない。顔が嘘だって言ってる」
「えーーー」
麗子ちゃんは少し困った顔をして頭に手を置いた。
これほどまでに歯切れの悪い彼女も珍しい。もしかしたら都合の悪いことを聞いているのかも知れないと不安になってきたので、それについても確認した方がいいかも。急いては事を仕損じる。時間ならたっぷりとある。
「もしかしてこれってあんまり話したくない感じ?」
「あっ、違うの」
麗子ちゃんは私の顔を見た後、再び困った顔を浮かべている。私に気を使わせてしまった事に対して申し訳なく思っているのだろう。そんな顔しないで。と思うのに、そんな顔もするのね。とも思ってしまう。神様、この様な考えをしてしまう私はいけない子でしょうか?
麗子ちゃんは視線を落とすと、ゆっくりとプリントをずらした。
「実はこのキーホルダー、お母さんとお揃いなの。お母さんが千鳥さんのファンなんだけれど、私はあんまり詳しくはないんだ。それで何となく隠しちゃったんだ」
「そうだったんだ。変なこと言ってごめんね」
「いいのいいの、気にしないで。家族で遊びに行った時に買ったものなんだけれど、何だか恥ずかしくて隠しちゃったんだ。そんな事を亜里沙ちゃんは知るはずもないし、堂々としていればいいのに隠したりしちゃったから余計に変になっちゃった」
今までの麗子ちゃんとのやりとりから考えると、家族と仲が良い事を恥ずかしがるのは少し不自然なところがある。
それは置いといて、慌てた素振りもなんか良い。何をしても可愛く思えてしまう。こんな事を私が考えているなんて麗子ちゃんは露程も思っていないのだろう。
「麗子ちゃん家族って仲良いんだね」
「うん。といってもマ…、お母さんとだけ、だけどね。お父さんとは高校に入ってから段々と…、何だよね」
してはいけない事みたいに話しているけれど、もっと仲の悪い父娘を知っている。
「えー、高校って最近じゃん。私は中学くらいからだよ」
「そうなの?」
「うん。前はママに、私が反抗期に入って寂しい。なんて愚痴をこぼしてたみたいだけれど、最近は諦めたらしい」
「亜里沙ちゃんのお父さんもそうなの?私のところもそう。お母さんから何度も言われるし、なんだか可哀想だから相手してるんだけれど、これは内緒にしてよね」
お互いにニカっと歯を出して肩をすくめる。また一つ、二人だけの秘密が積み重なっていく。
「麗子ちゃんのパパってどんな人なの?麗子ちゃんのパパってだけで素敵なパパを想像ちゃうんだけど」
「真面目で優しいよ。昔は大好きだったんだけれど、最近はなぜか嫌なの。どこが嫌ってのは無いのに嫌だから、これが反抗期っていうものなのかなって自分なりに解釈してる」
「ほぇー、やっぱりすごいね。私とは大違い」
「これも生存本能からくるものなんだなって思う様にしてるの」
「そうだとしても相手をする麗子ちゃんは偉い。私なんてうざくなったら無視よ、無視」
「無視なんてしちゃって良いの?」
顰めっ面をしてプルプルと首を振る私を見て、麗子ちゃんは驚いた顔をする。麗子ちゃんからしたらそんな事ありえないといったところだろう。
「ところがどっこい、これが全然いいの。あっちもそれを楽しんでるんだよね」
私の言葉に先ほどの驚いた顔から合点がいかない顔に変わる。素の麗子ちゃんは感情に合わせてコロコロと表情を変える。そこも好きなところだ。
反対に私は感情を出しているつもりでも、落ち着いているね。とか、いつも冷静だよね。とか言われてしまう。だからこそ無い物強請りではないけれど、おスズや麗子ちゃんみたいな感情豊かな人に惹かれてしまうのかもしれない。
「やる事にいちいちリアクションするのも疲れるし、つまらないって言うとすぐ不貞腐れるし、おざなりな態度だともっと絡んでくるしで、とにかく手に負えないのよ」
「なんだ、無視って言ってるのに無視してないじゃない」
「してるよ。戦略的無視ってやつだけどね」
私は片目を瞑ってキュッとあげた口元とともに頬を麗子ちゃんに見せつける。それを見た麗子ちゃんは安心した様に目を細める。
「なんだかんだ言って仲がいいんだね」
「そう、小学校まではね。パパがお笑い好きで何かといえばふざけてくるの。小さい頃は笑ったり反応してくれるだけで嬉しいって感じだったのが、私の言語能力が上がるにつれてツッコミっていうの?それを期待するようになってきて中学生の時にうんざりしちゃった」
「それで中学生の頃から反抗期になってしまったと」
「ご名答」
その言葉に麗子ちゃんはサムズアップを返してくる。
「亜里沙ちゃんのコミュニケーション能力が高い理由が分かった気がする」
私は「おっと」と、手のひらを麗子ちゃんお方に向ける。「勘違いしないでね。それは元々の私の能力が高いからであって、あの人は全然関係ないから」
それに対して「もう」と、麗子ちゃんは少し肩を震わせて両手で口を隠す。「亜里沙ちゃんてお父さんのことになると素直じゃなくなるのね。新発見」
クスクス笑う麗子ちゃんを見ているとこちらも嬉しくなってくる。どんなにくだらない話だとしても麗子ちゃんは楽しそうに聞いてくれる。前に私と話をしているとすごく楽しいと言ってくれたけれど、こちらとしても色々と楽しませてもらっている。
「だから違うって。ご指摘の能力は母親譲り」
うんうんと頷く麗子ちゃん。
「話を振ってくるっていっても、そんなに難しいことじゃないの。私がわざと的外れなこと言っても笑うんだよ。そんな環境じゃコミュニケーション能力なんて育つことなんてないから、あの人のお陰なんてことはことはありえない」
ここまで話しても麗子ちゃんは楽しそうに頷くばかり。まだ私のターンみたい。
「ダウンタウンの事が大好きで、若い頃に録画していた番組とかをDVDに焼きなおして暇があると見てるのね。ビデオテープだと見すぎるとテープが伸びちゃうから我慢してたんだって。それでね、同じところで何回も笑うの。何が起きるか分かってるはずなのに、可笑しいよね。そんなんだから私も番組の内容を覚えちゃって「次の場面で笑うでしょ?」て笑う場面の前に言ってやったの。そしたら、私の言葉が聞こえているはずなのに大爆笑してるの。あれは一種の病気よ」
こんなくだらない話ですら笑ってくれる。好きな人が笑っているところを見ると、こちらも笑ってしまう。麗子ちゃんのおかげで少しはママの気持ちが分かった気がした。
「こんなこと言ったら失礼かも知れないけれど、亜里沙ちゃんのお父さんて可愛らしいね」
「可愛らしいなんてことは微塵もない」思いもよらぬ一言に笑ってしまった。「ママはそんなところが好きとか言ってたけれど、子供からしてみればただの迷惑おじさんだよ」
「楽しそうなお父さんじゃない」
「傍から見たらそうかもしれないけれど、年中相手するとなると疲れるよ」
「私のお父さん真面目だから、親子でそんなこと絶対にしないから良いなって思えちゃう。そうやってふざけ合える仲ってのも憧れちゃうな」
「それこそ時と場合になっちゃうんじゃない。大人なのにやってる事ってクラスの男子達と全然変わらないの。そんな人って嫌でしょ?」
「そうかなぁ。私は可愛らしくて好きだよ、そんな人」
あっ、やっぱりね。私は心の中で優しく微笑んだ。
麗子ちゃんは照れながらプリントでキーホルダーを隠す。
照れた顔も可愛い。クラスの皆さん、この子はこんな顔もするのよ。いいでしょ?
「隠さなくたっていいじゃん」
「えっ、隠すってわけじゃないんだけれど…。なんとなく」
「なんとなくなの?」
私はいつものように少し大袈裟に話しかける。しかし、麗子ちゃんは「だから何となくだって」と、いつもと違う反応を示す。私のくだらない発言にさえ間髪を入れず返してくる聡明さがない。
「本当に?」
「本当だって」
私には確信めいたある事柄が頭の中に浮かんでいるけれど、学級委員長という立場からそんな考えに至ってしまったのではないかというのも無きにしも非ず。違うとは思うけれど確認してみる。
「もしかして、私にお笑いが好きって知られたくなかったなんて事はないよね?」
「それはないよ。だって亜里沙ちゃんとお笑い番組の話とかしたことあるでしょ?」
「確かに」
私は白々しくうんうんと頷く。ここで変に勘繰らせる様なことをしてしまったら元も子もない。それよりも少し安心した。目の前にいるのは北原麗子ではなく麗子ちゃんだった。
「それなら何で隠したりなんかしたの?」
「さっきから言ってるけど、深い意味は無いよ」
私に向けて両手を振る麗子ちゃんの顔をジーッと見つめる。
「信じない。顔が嘘だって言ってる」
「えーーー」
麗子ちゃんは少し困った顔をして頭に手を置いた。
これほどまでに歯切れの悪い彼女も珍しい。もしかしたら都合の悪いことを聞いているのかも知れないと不安になってきたので、それについても確認した方がいいかも。急いては事を仕損じる。時間ならたっぷりとある。
「もしかしてこれってあんまり話したくない感じ?」
「あっ、違うの」
麗子ちゃんは私の顔を見た後、再び困った顔を浮かべている。私に気を使わせてしまった事に対して申し訳なく思っているのだろう。そんな顔しないで。と思うのに、そんな顔もするのね。とも思ってしまう。神様、この様な考えをしてしまう私はいけない子でしょうか?
麗子ちゃんは視線を落とすと、ゆっくりとプリントをずらした。
「実はこのキーホルダー、お母さんとお揃いなの。お母さんが千鳥さんのファンなんだけれど、私はあんまり詳しくはないんだ。それで何となく隠しちゃったんだ」
「そうだったんだ。変なこと言ってごめんね」
「いいのいいの、気にしないで。家族で遊びに行った時に買ったものなんだけれど、何だか恥ずかしくて隠しちゃったんだ。そんな事を亜里沙ちゃんは知るはずもないし、堂々としていればいいのに隠したりしちゃったから余計に変になっちゃった」
今までの麗子ちゃんとのやりとりから考えると、家族と仲が良い事を恥ずかしがるのは少し不自然なところがある。
それは置いといて、慌てた素振りもなんか良い。何をしても可愛く思えてしまう。こんな事を私が考えているなんて麗子ちゃんは露程も思っていないのだろう。
「麗子ちゃん家族って仲良いんだね」
「うん。といってもマ…、お母さんとだけ、だけどね。お父さんとは高校に入ってから段々と…、何だよね」
してはいけない事みたいに話しているけれど、もっと仲の悪い父娘を知っている。
「えー、高校って最近じゃん。私は中学くらいからだよ」
「そうなの?」
「うん。前はママに、私が反抗期に入って寂しい。なんて愚痴をこぼしてたみたいだけれど、最近は諦めたらしい」
「亜里沙ちゃんのお父さんもそうなの?私のところもそう。お母さんから何度も言われるし、なんだか可哀想だから相手してるんだけれど、これは内緒にしてよね」
お互いにニカっと歯を出して肩をすくめる。また一つ、二人だけの秘密が積み重なっていく。
「麗子ちゃんのパパってどんな人なの?麗子ちゃんのパパってだけで素敵なパパを想像ちゃうんだけど」
「真面目で優しいよ。昔は大好きだったんだけれど、最近はなぜか嫌なの。どこが嫌ってのは無いのに嫌だから、これが反抗期っていうものなのかなって自分なりに解釈してる」
「ほぇー、やっぱりすごいね。私とは大違い」
「これも生存本能からくるものなんだなって思う様にしてるの」
「そうだとしても相手をする麗子ちゃんは偉い。私なんてうざくなったら無視よ、無視」
「無視なんてしちゃって良いの?」
顰めっ面をしてプルプルと首を振る私を見て、麗子ちゃんは驚いた顔をする。麗子ちゃんからしたらそんな事ありえないといったところだろう。
「ところがどっこい、これが全然いいの。あっちもそれを楽しんでるんだよね」
私の言葉に先ほどの驚いた顔から合点がいかない顔に変わる。素の麗子ちゃんは感情に合わせてコロコロと表情を変える。そこも好きなところだ。
反対に私は感情を出しているつもりでも、落ち着いているね。とか、いつも冷静だよね。とか言われてしまう。だからこそ無い物強請りではないけれど、おスズや麗子ちゃんみたいな感情豊かな人に惹かれてしまうのかもしれない。
「やる事にいちいちリアクションするのも疲れるし、つまらないって言うとすぐ不貞腐れるし、おざなりな態度だともっと絡んでくるしで、とにかく手に負えないのよ」
「なんだ、無視って言ってるのに無視してないじゃない」
「してるよ。戦略的無視ってやつだけどね」
私は片目を瞑ってキュッとあげた口元とともに頬を麗子ちゃんに見せつける。それを見た麗子ちゃんは安心した様に目を細める。
「なんだかんだ言って仲がいいんだね」
「そう、小学校まではね。パパがお笑い好きで何かといえばふざけてくるの。小さい頃は笑ったり反応してくれるだけで嬉しいって感じだったのが、私の言語能力が上がるにつれてツッコミっていうの?それを期待するようになってきて中学生の時にうんざりしちゃった」
「それで中学生の頃から反抗期になってしまったと」
「ご名答」
その言葉に麗子ちゃんはサムズアップを返してくる。
「亜里沙ちゃんのコミュニケーション能力が高い理由が分かった気がする」
私は「おっと」と、手のひらを麗子ちゃんお方に向ける。「勘違いしないでね。それは元々の私の能力が高いからであって、あの人は全然関係ないから」
それに対して「もう」と、麗子ちゃんは少し肩を震わせて両手で口を隠す。「亜里沙ちゃんてお父さんのことになると素直じゃなくなるのね。新発見」
クスクス笑う麗子ちゃんを見ているとこちらも嬉しくなってくる。どんなにくだらない話だとしても麗子ちゃんは楽しそうに聞いてくれる。前に私と話をしているとすごく楽しいと言ってくれたけれど、こちらとしても色々と楽しませてもらっている。
「だから違うって。ご指摘の能力は母親譲り」
うんうんと頷く麗子ちゃん。
「話を振ってくるっていっても、そんなに難しいことじゃないの。私がわざと的外れなこと言っても笑うんだよ。そんな環境じゃコミュニケーション能力なんて育つことなんてないから、あの人のお陰なんてことはことはありえない」
ここまで話しても麗子ちゃんは楽しそうに頷くばかり。まだ私のターンみたい。
「ダウンタウンの事が大好きで、若い頃に録画していた番組とかをDVDに焼きなおして暇があると見てるのね。ビデオテープだと見すぎるとテープが伸びちゃうから我慢してたんだって。それでね、同じところで何回も笑うの。何が起きるか分かってるはずなのに、可笑しいよね。そんなんだから私も番組の内容を覚えちゃって「次の場面で笑うでしょ?」て笑う場面の前に言ってやったの。そしたら、私の言葉が聞こえているはずなのに大爆笑してるの。あれは一種の病気よ」
こんなくだらない話ですら笑ってくれる。好きな人が笑っているところを見ると、こちらも笑ってしまう。麗子ちゃんのおかげで少しはママの気持ちが分かった気がした。
「こんなこと言ったら失礼かも知れないけれど、亜里沙ちゃんのお父さんて可愛らしいね」
「可愛らしいなんてことは微塵もない」思いもよらぬ一言に笑ってしまった。「ママはそんなところが好きとか言ってたけれど、子供からしてみればただの迷惑おじさんだよ」
「楽しそうなお父さんじゃない」
「傍から見たらそうかもしれないけれど、年中相手するとなると疲れるよ」
「私のお父さん真面目だから、親子でそんなこと絶対にしないから良いなって思えちゃう。そうやってふざけ合える仲ってのも憧れちゃうな」
「それこそ時と場合になっちゃうんじゃない。大人なのにやってる事ってクラスの男子達と全然変わらないの。そんな人って嫌でしょ?」
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